奇跡への絆

図師ひろき

雑感301

2012年05月22日 23時44分20秒 | Weblog


 誰もが石川遼選手の丁寧な言葉遣いに感心させられたことがあると思います。

 今でこそ二十歳を過ぎ、その安定感は日常的となりいちいち驚かされることはなくなりましたが、デビュー当時の石川選手の大人びて落ち着いた口調は、プレー同様10代とは思えないスケールの大きさを感じさせてくれていました。

 そのルーツは、石川家の子育て環境にあったようです。

 先日、石川選手のお父さん石川勝美さんの講演会を紹介した記事を読みました。

 そこには幼い頃、石川選手が病弱で、逆上がりができないほど運動音痴であったことが書かれており、そこから勝美さんを二人三脚でゴルフ道を歩まれ、マスターズまでたどり着かれた内容などが紹介されていました。

 私が最も印象に残ったのは、石川選手が3、4歳のころぜんそくで寝付けない時にイソップ童話を読み聞かせる両親の姿でした。

 石川選手のお母さんは、毎日童話を2話ずつ読み、本文だけはなく解説部分まで読み聞かせていたそうです。

 ある日お父さんの勝美さんが読み聞かせていると

 「その先を知ってるよ!そしてこのお話は楽あれば苦ありというお話なんだよ。」

 とお父さんに教えてくれたそうです。

 そこで勝美さんは、内容も解説も知っているのなら、言葉遣いを教えることにされたそうです。

 「なぜ強いキリギリスが弱いアリに“食べ物を分けてください”と丁寧な言葉を使っているのかを考えてごらん。」

 さすがに考え込む遼くんに、お父さんは強い立場の人でも物事を頼むときには、下手に出る必要があることを説明し、次にアリが頼みごとを断る際に、ただ“ダメ”と言わずに何故“僕たちの分しかありません”と言ったのかを考えさせたそうです。

 そのことで頼まれ事を断る際には理由を説明することの大切さを教えられたそうです。

 納得です!

 3、4歳の頃から、言葉遣いや人と接するときの基本姿勢などを教え込まれていたから、多くのカメラやスポットライトの中でも自然な受け答えができていたのですね。

 私にはまだ子育て経験はありませんが、大変参考になりました。

 そして、もう子どもほどの吸収力はないかもしれませんが、もう一度石川選手の応対を手本に、丁寧で落ち着いた言葉遣いができるように意識してみます。