奇跡への絆

図師ひろき

雑感297

2012年05月17日 22時48分40秒 | Weblog
 “学校が選ばれる立場になることで、特色づくりや質的向上が進む”

 この看板で県立高校普通科の校区撤廃が進められたと記憶いています…

 結果、郡部から宮崎市内への高校進学が加速し、私立校の特別進学クラスなどへの進学も合間って、郡部高校の定員割れも加速しています。

 少子化を考慮して、定数を削減していく高校も少なくないので、定員割れの割合は、大きな数字に映らないところもありますが、間違いなく郡部から長時間かけて通学する生徒は増えています。

 果たしてどれほど各学校の特色づくりや質的向上がが図られているのでしょうか…

 長崎市では今年度から、小中学校で実施してきた学校選択制を見直し、地元の学校に通う仕組みに戻したようです。

 理由は、伝統校や規模の大きい学校に生徒が集中し、本来の5~6割しか生徒が集まらない学校が現れるようになり、行事や部活動に支障が出ていたから…

 そして何より、通学時間やカリキュラム以外の課外授業などの影響により、家庭や地域で過ごす時間が少なくなり“地域の子どもは地域で育てる”という観点はどおえやら、どんどん地域との結び付きが薄れていくことに行政側が危機感を抱いたことによる判断であったはずです。

 高校と小中学校の違いはあれども、郡部高校のOBや高校を育んできた地域住民は大きな不安を抱えています。

 本県においても中学進学時から地域外の学校に進む生徒も増えており、“地域の子どもは地域で育てる”という風景は薄れ、たとえ地区内で子ども見かけても

 「あん子は、どこん子じゃったかね…」

 と言う言葉をよく聞くようになっています。

 少子化対策同様、郡部学校でも市内高校にひけをとらない学力維持と部活動を活発にするため英断が求められています。

 例えば、小規模クラス編成にした上で高密度の教員を配置するとか、各部活動強化校指定を明確にするとか、制服を撤廃し私服を認めるとか…考えうる選択肢をテーブルにのせ可能性を探っていく作業が必要です。

 これからも地域の声をとらえ、地域の暮らしを守ることに着眼した政策を訴えていきます。