相談所に寄せられる相談件数は、平成17年から減少し続けています。 少子化の進行もありますが、相談種別のうち障がい児・者の受け入れ事業所のサービス拡充が成果をあげていることが要因と考えられます。 しかし、相談件数の減少に相反して、児童虐待数は増加の一途です。 平成19年は195件、平成20年が287件、平成21年は365件・・・ 一日に一人の子どもが虐待されていることになります。 この数字は、県内自殺者数と酷似しています。 一日に一人の虐待と、一日に一人の自殺・・・ これは顕在化された数であり、発見されていない虐待、一命は取り留めた自殺未遂数は、この5倍、いや10倍はあると考えられます。 地域には児童委員(民生委員)や主任児童委員が配置され、児童に関する実態把握や保護とその家庭の調査、指導を行っており、虐待の早期発見と重篤化することを防いでくれています。 県としても、虐待対策ネットワーク事業や子どもを守る地域ネットワーク育成事業、さらに児童相談所に心理専門員を配置するなど対策は講じているものの効果が上がっているとは言い難い状況です。 核家族化の進展や宮崎市に県人口の3分の1が集中する都市化に伴い、家庭や地域の養育力が低下していることは顕著で、地域で孤立しがちな家庭が増えていることは本県も例外ではありません。 地域の絆を取り戻し、地域で子育てをすることが実現するとするならば、まず地域の子どもに関心を持つ、もっと言うならば子どもの表情に関心を持ってもらうことから始まるのではないでしょうか? 私も街頭に立ちながら、子どもの顔をちゃんと見ながらあいさつをしていきます。
県内には宮崎市、都城市、延岡市に児童相談所が設置されています。