『アエネイスミッション』[Aeneas Mission ]

建国の使命を抱くアエネイスのフアストミッションは自軍団自民族引き連れて炎上壊滅するトロイからの脱出である。

[Remembrance of Aeneis] Ⅳ To founding land of  nation  『建国の地へ』 第2章  プトロトウムにて  47

2020-03-10 06:11:24 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 打ち合わせを終えたアエネアスとイリオネスは場を解く、手すきの者らを集める、夕食会の場づくりを行う。
 場の中央に統領が立ってメッセージを述べる場を設けて、円陣状に焚火のシマをつくって場づくりを終える。
 食材が届く、各シマに配る、焚火のシマに火を入れる、酒の樽も配置を終える、夕食会の場が整う。
 各船の責任担当が出航準備の仕上がりの念査を終える。
 一団を引率して夕食会の場に集まり始める、焚火が炎をあげている。
 イリオネスが準備の完了と一同の集まりを確認する、統領を呼びにむかう。
 統領が場の中央の立ち台上に起つ、場に大歓声と拍手が沸く、800に及ぶ目線が台上のアエネアスに注がれる、場がシ~ンと静まる、おもむろに口を開く。
 『おう、一同!ごくろう!』と言って場を見まわす、またもや歓声があがる。
 『このたびはぺリオス方の業務に力を尽くしてくれた。ぺリオス領主から君らの労に対する礼品も受け取った。ご苦労であった。我々は、ここ二、三日の間のよき風のある日にこの港を出航する。ヘスペリアの地のあるイタリアへと出航する』
 アエネアスは一同と目を合わせる、話し続ける。
 『出航初日の航海は、この地の北にあるケラニアに向けての航海である。その地において、我々が西に向けて航海する風を待って出航に及ぶ。出航すれば二日間は陸地に上陸することはない。我々の敵性国ギリシアの植民市が散在している海岸に沿っての航海であるからである。我々がやらねばならない建国の海旅を成功させよう!一同、いいな!』と言葉を結んで一同と目を合わせる。
 『今宵は、ぺリオス方作業終了のねぎらいと出航と航海の無事を祈って、ささやかであるが夕食会を催す。楽しんでくれ!』
 アエネアスは、イリオネスに乾杯の準備をするように指示する、瞬時に準備が整う。
 アエネアスが一同に向けて声をかける。
 『おう、一同!杯に酒を満たしたか?』
 『おうっ!』『おうっ!』と返事が返る。
 『おうっ!乾杯っ!』
 アエネアスの掛け声が場をふるわせる、一同が杯の酒を飲み乾す、夕食会がスタートする。
 串刺し上にしつらえられた食材を火にかざす、塩を振る、口に運ぶ、美味をかみしめる、酒で胃におとしこむ、夕食会が進む。
 アエネアス、イリオネス、隊長らが彼らとの会話を弾ませる、夕食会が和やかに展開する。
 宵がとばりを下ろす、夕食会がマックスの時を過ごす、やがて終宴の時がおとずれる、シマの焚火が燃え尽きる。
 一同が名残りを惜しむ、寝につく時を迎えた。


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