『おう、浜頭、いいか、客人のようだが』
イリオネスは、言葉短く問いかけた。
『え~え、軍団長。よろしゅうございますとも、何を言われます。今日は、皆さん、いいタイミングで見えられた。私もとてもにうれしい。ここにいる者たちは、この入り江の浜の頭の連中です、のちほど紹介いたします。私ども例の件で話し合っていたところなんですわ』
浜頭は、小屋中央にしつらえてある円形の炉の真ん中にいて、クリテスの兄弟のアクロテスとイデオスに指図して、あらたに加わった客であるアヱネアスたちを歓待した。
『ところで、軍団長。皆さん、陸路を?それとも船で?』
『おう、船でだ。天気具合もいい、海も落ち着いていた。そのようなわけだ』
『そうですか。それはよろしかった。浜頭連中の紹介は、あとにして皆さんを連中に紹介しますわ。いいですね』
彼は、浜頭連中のほうに体を向けた。
『皆に紹介する。先ほどの話の中心であった、キドニアの浜に上陸したトロイの民の首長、いやいや、統領のアヱネアス殿だ。そのとなりが軍団長のイリオネス殿だ。次がパリヌルス隊長、となりがオキテス隊長、そして、ギアス隊長のお歴々だ』
一応紹介が終わった。すかさず、アヱネアスが腰をあげた。浜頭連中と目線を合わせた。
『やあ~、皆さん、私がアヱネアスです。何かとお世話になるやもしれません、宜しく。また、ここにいる者たちも宜しく』
アヱネアスは、くだけた感じで親しみを込めて、初対面の言葉をかけた。
イリオネスは、言葉短く問いかけた。
『え~え、軍団長。よろしゅうございますとも、何を言われます。今日は、皆さん、いいタイミングで見えられた。私もとてもにうれしい。ここにいる者たちは、この入り江の浜の頭の連中です、のちほど紹介いたします。私ども例の件で話し合っていたところなんですわ』
浜頭は、小屋中央にしつらえてある円形の炉の真ん中にいて、クリテスの兄弟のアクロテスとイデオスに指図して、あらたに加わった客であるアヱネアスたちを歓待した。
『ところで、軍団長。皆さん、陸路を?それとも船で?』
『おう、船でだ。天気具合もいい、海も落ち着いていた。そのようなわけだ』
『そうですか。それはよろしかった。浜頭連中の紹介は、あとにして皆さんを連中に紹介しますわ。いいですね』
彼は、浜頭連中のほうに体を向けた。
『皆に紹介する。先ほどの話の中心であった、キドニアの浜に上陸したトロイの民の首長、いやいや、統領のアヱネアス殿だ。そのとなりが軍団長のイリオネス殿だ。次がパリヌルス隊長、となりがオキテス隊長、そして、ギアス隊長のお歴々だ』
一応紹介が終わった。すかさず、アヱネアスが腰をあげた。浜頭連中と目線を合わせた。
『やあ~、皆さん、私がアヱネアスです。何かとお世話になるやもしれません、宜しく。また、ここにいる者たちも宜しく』
アヱネアスは、くだけた感じで親しみを込めて、初対面の言葉をかけた。