後脛節の黄色部分がこんなに大きな昆虫は,間違いなくキアシブトコバチ。体長は5mmよりやや大きいといったところです。アカバナマンサクで見かけたのは今季初めて。
3月に入って,冷たい風が吹く昼下がりでした。気温は8.3℃。いつか再会して,しっかり被写体になってほしいなと願っていたのが,きっちり実を結びました。
日が射すものの,肌寒さを感じるほど寒いため,枝でじっとしていました。時折口の辺りを動かしていましたが,結局,夜見ても同じ場所にとどまったまま。
動かないというのはありがたいものです。適当に長くて,太い触角。脚の黄色, 後脚のカーブ,それらはまさにキアシブトコバチならではの特徴です。
頭部や腹部に付いた花粉は,ここで付けたものでしょうか。
複眼にも花粉が。
撮影しているとき,わたしの指が枝に度々当たりました。その度に枝が揺れました。「しまったー!」と思ったのですが,コバチはそうした外界の動きにはまったく無頓着でした。ありがたい限り。おかげさまで,しっかり画像を残すことができました。
夜のコバチは触覚を緩やかに曲げて休めていました。とても印象的な光景でした。
そうそう,調べていてわかったのですが,このコバチはチョウやガの蛹に寄生するのだとか。どんなチョウ・ガに,どんなふうに寄生するのか,知りたいですね。