持ちつ持たれつ,そうした相互共生関係にあるのがヤマトシジミの幼虫とアリです。これはよく知られた話で,わたしもこれまでに本ブログで取り上げてきました。
我が家の前栽で草引き作業をしているとき,久しぶりにこの関係を観察することができました。場所は生垣の間に生えたカタバミ。食痕のある葉を裏返すと,幼虫がいました。
よく調べると,アリが一匹目に付きました。そのアリが一カ所でじっとしているので,見るとそこに幼虫が一匹。腹端の上部にある二つの突起に関心を示しています。
そこから大好物の成分が分泌され,それをアリがもらうのです。アリがそこにいることで,幼虫は身の安全を保つことができます。
幼虫は歩いて移動。アリはあくまで幼虫のところで粘って,好物を待ち続けます。
体毛に触れることで,幼虫はそこにアリがいて,プレゼントを催促していることを知るのにちがいありません。アリの眼も口も分泌口に注がれます。
離れたところで,もう一つ幼虫が見つかりました。
暑い最中,昆虫同士の仲よし物語が展開されていきます。たとえ草引きをしていても,注意を払っていれば思いがけない事実に遭遇することがあります。今回もその一例です。