自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ジャコウアゲハ観察記(その252)

2013-08-03 | ジャコウアゲハ

ジャコウアゲハを庭に招こうと思えば,ウマノスズクサを植栽しておくことが欠かせません。それも,相当数の株を植えておかなくては,幼虫の食欲を満たすことができません。我が家の場合,みんなで50株は軽く超しているでしょう。

この植物は蔓性なので,支柱を立てておけば狭い面積でも十分栽培可能です。露地でも,植木鉢でもいけます。多年草で丈夫なので,時折雑草を抜いて管理しておけばいいだけ。花はそうそう咲くものではありませんが,特有の花を付けるのを心待ちにするたのしみもあります。

立てた支柱に茎が巻き付いて登ります。幼虫は,ふしぎななことに,その先端から食べるという習性を持っているようにみえます。先端が食べられると,ウマノスズクサは「これはたいへんだ!」とばかりに脇芽を出して,茎を伸ばし始めます。ウマノスズクサが伸びようとする速さと,幼虫が食べる勢いと比べると,ふつうは幼虫の数もありますが食べる側が優っています。

支柱や植木鉢で,幼虫は蛹化します。それで,そのときの変化がとても観察しやすいのです。庭ならいつでも,そこに行けます。植木鉢なら室内に持ち込めます。

複数の個体があれば,それだけ観察の好機がたくさん訪れます。見逃すことが少なくなるし,見逃しても次の好機に期待できます。

そんなふうにして,変化の多様な姿に触れるのはたのしいものです。庭に食草を植えておく値打ちを今改めて感じています。

 


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