自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ジャコウアゲハ観察記(その300)

2014-05-12 | ジャコウアゲハ

ジャコウアゲハが一度に一枚の葉に産み付ける卵は,1個や2個の場合,さらにはもうすこし多かったり,多ければ10個以上にわたったりすることもあります。

たくさんになると,時間をかけて産まなくてはなりません。1個の場合などは,産み付けるとさっさと別の葉に飛んでいきます。

考えてみると,少ない数の卵をあちこちの葉に産み付けるのが種族維持の観点からは有利なのに,ぎゅうぎゅう詰めにしてまでも産むのはなぜかと思ってしまいます。

たくさん産むと,ときには重なりが出てきます。それで,卵が団子きょうだいのように積み重なってしまいます。これは,落下防止や孵化時の状況を考えると不利なはずです。ものが触れたとき落ちやすいでしょうし,生まれたばかりの幼虫が殻を食べるのに食べにくいでしょう。

成虫は,産卵時,たぶん微妙に卵をずらして産み付ける習性をもっているはず。ところが,“ずらす”という動きがうまくはたらかないこともありうるということなのです。ここでもファジーさ加減が見えてきます。


もっと近寄ると……。 

 


別の葉にも。こちらは双子団子が2つ。


年に何度か,卵のこの重なりを見かけます。今春も,自宅の植木鉢で目にしました。できれば,孵化した幼虫がその後どう行動するか,見ておこうと思っています。

 


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