ホトケノザの株で,ホソヒラタアブの蛹を見つけました。羽化前の蛹を見るのは,これが初めてです。
茎に縦方向に付いていました。頭が下方に位置しています。クロヒラタアブがじつに適当な感じなのと比べると,とても律儀です。クロヒラタアブの蛹より,一回り小さく見えます。からだの色合いもはっきり違っています。“律儀”と書きましたが,からだの横幅が茎の幅より短いために,労せずからだを固定できるからなのかもしれません。
一つ見つけて,さらに探したら,もう一個体見つかりました。これも茎で。二つはまったく同じ向きに付いています。これまでに,壁に付いた殻を数個見たことがありますが,それらもまた同様でした。
下向きというのは,もしかすると,羽化のときに雨が降っていて雨粒が入るなどしたら被害を被るので,そうした危機への対応が遺伝情報として組み込まれているのかも,です。葉の裏に付く場合は定まったきまりはないようにみえます。真相はよくわかりません。
蛹の変化について調べてみると,羽化間近の蛹は透明感が出てきて,中の成虫が透き通って見えるらしいのです。羽化後に残された蛹を見ると,たしかに白っぽくて,中が透けています。
二つの蛹がこれからどう変化するか,たのしんで観察しようと思います。