自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ヤブキリの幼虫,脱皮直後

2022-06-09 | 昆虫

夕方,アゲハの庭園にて。

たまたま,ヤブキリの幼虫が脱皮を終えたばかりの姿を目撃。葉の色にそっくりなのに,よくもまあ目に留まったことよと自分でもびっくり。みずみずしいからだと,長ーい触覚,それに胸元にある脱皮皮でそれとわかりました。

 

こういうときは外敵の目を極力避けなくてはならないのに,目に付くところで脱皮するなんて。

 

撮影するとき葉が動いたので警戒し始めました。背中の黒い一本筋がヤブキリの幼虫がもつ特徴です。脱ぎ捨てた皮には触覚の名残りあります。

 

この庭にはヤブキリが何匹もすみついていますが,脱皮を見かけたのは初めてです。今後注意深く観察していこうと思います。

 


ササの間に咲くササユリ

2022-06-09 | 

「ササユリの花」と聞くと,まことに清楚で質素で,見事なまでに清潔感に満ちていると,わたしは感じます。

ある小学校に勤務しているとき,職員が「近所の山麓に咲いていた」といって,切り花として廊下に飾ったことがあります。子どもの目にはやさしく映ったことでしょう。職員が住むむらは山間部でササユリがあちこちに自生していて,シンボルとしてむらの花に指定されていました。

そのササユリの花を,この度,T公園の山裾でいくつか見かけました。なんとなつかしい! しかも,ササの間から茎をひっそりと伸ばし,ササと共生しているのです。この姿はまさに名の由来に重なります。その光景を目の当たりにしてわたしはすっかりうれしくなりました。

 

こういう姿には自己主張を適度に抑えた品のよさが窺えそう。

 

 

見頃が過ぎたようで勢いを失っていましたが,ユリの咲く環境がよくわかりました。

 

昔はいくらでもササユリが咲いていたといいます。ササユリの自生地を壊したのはヒトの身勝手さです。この公園では,ササユリが細々とであれ,生え続ける環境を保護しようとする営みが見えました。大切な視点です。