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自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ヤマトシジミの孵化,一部始終

2014-09-13 | ヤマトシジミ

ヤマトシジミの孵化全容を見届けるチャンスに恵まれました。しごとが休みということに加え,昼間の出来事だったので,幸いしました。 

9月9日の記事で取り上げた果表面の卵が,そのチャンスをプレゼントしてくれました。やはり,表側に卵が産み付けられていたのが功を奏しました。

果は,そのときはもう萎びていました。茎に付いた状態で観察すると,卵の中に黒っぽい影が見えました。たぶん幼虫の頭部だろうと判断して,果を採集。そうして変化を見ていくことにしました。 

 


卵の直径は1mmよりずっと小さいのですが,部分拡大すると,確かに頭部らしい影が見えます。

 

 
しばらくすると,卵の円周に沿って蓋部分が切り開かれ始めました。その奥に,頭が見えます。ここを出発点にして時間をカウントしていきます。

 


10分後。切り開かれた溝は全体の半分になりました。頭が動いているということは,からだ全体が回転しているということです。 

 


18分後。ほぼ溝が切り開かれました。その作業は,まるで缶詰の蓋を切り開くのとそっくり。 

 

 
20分後。蓋を切り終わると,幼虫が卵から出始めました。休むことなく動作は続いていきました。

 

 
22分後。出終わると,ほんのしばし殻の縁に取り付いていました。

 

 
28分後。卵から離れていました。このときの体長は0.9mmです。これで観察はおしまいです。幼虫が果に付いたままカタバミの株に置いておきました。

 

 
ヤマトシジミの幼虫の誕生もまた,わたしには感動物語でした。