プランターにスミレを植えています。この野草を植えているのは,花を愛でるためでなく,ツマグロヒョウモンを招くためです。
そのスミレに興味を持って盛んに飛来するのがホソヒラタアブ。もちろん,葉の裏にアブラムシがどっさり棲んでいるからなのです。そこに卵を産めば,孵化した幼虫が苦もなくそれらを食せます。
ホソヒラタアブが産卵行動を示した葉をあとで調べると,そこにちゃんと卵が一粒産み付けられていました。「これを写真に撮っておこう」と思い,カメラをセット。ファインダーを覗いていると,アリが視野に入ってきました。もちろん,アリはアブラムシと共生関係にあり,アブラムシから甘いごちそうを得て,お返しにアブラムシを守っているのです。
それで,一枚パチリ。
他の葉を調べると,すでに孵化し終わった若齢幼虫が見つかりました。幼虫の周りにはアブラムシがいっぱい。これなら餌に困らないはず。
この様子を撮っている際,偶然ここにもアリが現れました。アリの目には幼虫が入らなかったのか,入っていても構わないのか,そのまま向こうに行ってしまいました。
スミレは,いのちのドラマを様々に提供してくれる野草です。注目に値します。