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自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ジャコウアゲハ観察記(その214)

2013-05-17 | ジャコウアゲハ

棲息地でウマノスズクサの葉を確認しているうちに,珍しい光景に出合いました。

下写真のものです。卵が二段に重なっています。偶然にこうなったに過ぎませんが,アゲハの身になって想像すると,葉に直接くっ付けたつもりなのです。

昨年の話になります。9月のこと。偶然見つけたのが六段に積み重なった卵でした。これにはびっくり仰天しました。 

アゲハからすれば,少しずつ位置を変えながら産んでいるつもりなのでしょう。 ほとんどが一粒ずつでこうした例が少ないことからも想像できますし,度々あれば種族維持に何らかの不都合を来たすはずです。

写真の卵は同一の個体が産卵したものでしょう。接合している様子を見れば納得できます。同じ時に産み付けたために重なってしまったのです。

自然はじつに多様です。様々な現象が豊かに生起します。 

 


フタモンアシナガバチの巣作り(続)

2013-05-17 | 昆虫

フタモンアシナガバチが,捕獲した獲物を団子状の塊りにして,どうやら幼虫に与える状況がわかってきました。どうやらというのは,まだ幼虫を確認できていないからです。孵化しているからこそ部屋に頭を入れて餌を与える,という前提で話を進めましょう。

口と前肢とでしきりに丸めているのは,餌を混ぜてどろどろにし,消化しやすいようにするためでしょう。これは勝手な推測。

じっと見ていると,丸めたあと前肢の下に抱えて幼虫の部屋にぐっと頭を入れます。たぶん,このとき,一部を与えているはず。

出てくると,また丸める行動をします。そうして,次の部屋に移ります。

続けて,部屋を巡ることもあります。

前回,「一度お腹に入れた餌をもう一度出して幼虫に与えているのではないか」といった推測を書きました。どうやら,これは誤解だったようです。母親は,しきりに団子を丸め,どろどろにして与え続けます。

そのうちに,団子は小さくなり,やがてなくなります。そのとき,肢先を口できれいに掃除をします。

餌を捕獲に行くのは頻繁です。たった一匹で,たくさんの幼虫の面倒をみなくてはなりません。幼虫が大きくなるにつれて苦労も多くなります。