となりまちにある公園に,ロウバイを見に行ってきました。毎年のように訪れているところです。
しかし,今年はまったくの期待外れでした。か弱いばかりの花と蕾がわずかに点在するだけ。これでは春の匂いどころではありません。
植えてある場所が日陰なので,育ちが芳しくないのでしょうか。なんだか花が寂しげ。
わぁーっと春を告げる姿が見たかったのですが,叶わず。
となりまちにある公園に,ロウバイを見に行ってきました。毎年のように訪れているところです。
しかし,今年はまったくの期待外れでした。か弱いばかりの花と蕾がわずかに点在するだけ。これでは春の匂いどころではありません。
植えてある場所が日陰なので,育ちが芳しくないのでしょうか。なんだか花が寂しげ。
わぁーっと春を告げる姿が見たかったのですが,叶わず。
今年は今日が節分。
勤めていると,天気のよい日にロウバイの花を撮影することはなかなかできません。休みの日に晴れていたら申し分ないのですが,天気はわたしの都合を考えてくれません。一日でも,わずかな時間でも,青空が見えたら撮影しておくに越したことはなし,です。
下写真は,枝の奥行きを表したくて構図を決めました。見上げた格好です。真逆光なので,大きく絞って撮りました。この条件では遠くの風景が黒っぽくなるのはやむをえません。
位置を変えて撮りました。小さな木の小さな花が,なんとなく大きく輝いて見えます。
運よく,芳香を感じながら色と匂いを切り取ることができました。さあ季節は春に向かいます。
ホソヒラタアブがやって来ました。今の季節にしては比較的大きなからだの持ち主です。さっそく蕊先を舐め始めました。
そっとそっと近寄り,できるだけアップで撮りたいと思いました。
前方から撮ろうとしました。しかし,枝があってうまくいきませんでした。
このとき,わたしの動きを察知したのか,ヒラタアブは消えていなくなりました。
ロウバイの花は,他の植物が寒さに耐えて休んでいるときを敢えて選んで咲きます。ほんとうに健気! ほとんどの生きものが活動しない時期,嗅覚の鋭い昆虫を招きたくて微かな芳香を放ちます。競合する花がなければ,無駄にエネルギーを消費する必要はありませんから。それでも,その香りは離れたところにも心地よく漂っていきます。
匂いを感じながら虫を探していると,一つの花の中に黒っぽいものが見えました。ほんとうに小さいので,初めは虫とはわからないほどでした。近づいて確かめると,まちがいなく昆虫です。それもこれまで見たことがない姿です。
「これは撮っておかなくちゃ!」。大急ぎでシャッターを切りました。脚が蕊に触れています。花粉がからだに付着する瞬間です。まずはこれで撮影は大丈夫。
近寄ると,これまえに見たことのない姿が! どうやらハエのなかまのようです。脚に生えたトゲのような毛がとても印象的です。「もっと近づいて撮りたい!」。そう思った途端,レンズが枝に触れて花が揺れました。ハエはパッと見えなくなりました。
「再会できないかなあ」。接写には苦労します。
1月28日(木)。曇り。寒さが和らいで比較的穏やか。ロウバイの花は三分咲きといったところ。香気がほのかに漂っています。
写真を見ていると匂いに引き込まれそうな。
これなら模試が訪れるのではないか,と淡い期待を抱いて度々確認。花を見ているとき,偶然ハエのなかまがやって来ました。イエバエ,あるいはクロバエのなかまでしょう。証拠写真をアップしておきます。
なんとか頭だけは撮っておきたいと願ったのですが,叶いませんでした。どうやらからだには花粉が付いているようです。
とても敏感なようで,さっさと去って行きました。わたしのわずかな動きで警戒心が発露したようです。
1月21日(木)。快晴。ロウバイの花がちらほら咲き出しました。朝日を受けて輝きかけた花弁は,内に秘めたツヤが奥ゆかしいばかり。これに芳香が加わって,昆虫を誘います。
昼前。やって来たのはツマグロキンバエ。いつでも,どこでもいちばんに訪れるのがこのハエ。環境への適応力はまことにすぐれています。からだじゅう花粉まみれ。
午後。やっぱり見かけたのがツマグロキンバエ。昼前に見かけたのと同一個体かどうか不明です。花の外でもペタペタ舐めていました。
枝の上を歩いて移動。
一枚目の写真の花でも見かけました。
花の中に入ったところを目撃したのですが,短時間だったために写真に収めることができませんでした。
1月15日(金)。風がなく,穏やかな一日でした。3月下旬並みの気候だとか。最高気温は14.8℃。
今開いているロウバイは二輪。昆虫は来ていないかなと思い,見に行くと……。なんとクロヒラタアブが! 急いで,そして用心して近寄りました。しかし,今の時期のヒラタアブはさらに用心深いようで,わたしの気配を感じたのでしょうか。すぐに飛び去ったので撮影できず。残念!
とそのとき,偶然もう一つの花にやって来たのがハエのなかま。ラッキー! カメラを寄せながら撮影。
さらにそっと近寄りながらシャッターを押しました。「からだに,何かの花粉が付着している!」。一瞬そう思ってうれしくなった途端に!
「あっ!」。パッと去ってしまったのです。たぶんわたしの気配を感じたのでしょう。これからは相当に慎重に観察しなくては。
夜,朝刊を見直していると,ソシンロウバイの開花についての地域記事がありました。タイトルは「冬の香気」。そのまま引用します。
○○市の○○公園の「四季の庭」の散策路沿いで,冬の花,ソシンロウバイが咲き始めた。枝に密集するつぼみが日に日にほころび,うつむき加減に開いた淡いレモン色の花が甘酸っぱい香りを漂わせている/ソシンロウバイは,すべすべ,つやつやして,ろう細工のような光沢を放つ。半透明の花は,冬の陽光を一身に吸い込んで輝いている。
客観的事実を報道することが新聞記事のいのちなのですが,“香気”の内容がじつに人間本位です。ロウバイの花はだれのために,何のために咲いているのかな。ベテラン記者氏の記事としてはもっと味付けをしてほしいところ。「芳香に誘われて訪れた昆虫の姿も見られる」ぐらいはあってほしいなあ。
ロウバイの開花だよりが聞こえてきました。我が家の品種はソシンロウバイ。開花が遅い品種のようで,一輪やっと開きかけたところです。
昨冬は,花と昆虫とのつながりを追う材料としてはじつに頼りなくて,開きかけた花が萎んでしまったり,蕾のまま萎れてしまったりで,満足のゆく結果を得ることが叶いませんでした。それで,今年はなんとしてもきっちり観察を終えたいと願っています。
1月9日(土)。最低気温-8.0℃。最高気温は3.9℃。日中は強い北風がずっと吹き続けました。これでは昆虫の活動は停止状態です。
それでも,健気に「虫さんを招きたいなあ」と思いつつ花弁を緩め始めた一輪。蕊がきっちり見えます。これはこれまで限りなく繰り返されてきた,この種としての生きざまなのです。昆虫が訪れるからこそ結実し,実生苗が育ち種として生き残って来たという事実には強い説得力があります。
訪花昆虫をたのしみに待つことにしましょう。
今年のロウバイを訪れた昆虫は,わたしの記憶にはない少なさでした。実際は例年通りの訪れようだったかもしれませんが,少なめだから観察を怠ける,怠けるから目に付くものが少なくなる,もしかするとこんな悪循環だったかもしれません。
それに,ロウバイの花の多くは下向きに開いているので,そうなると見上げるようにして観察しなくてはなりません。この姿勢がたいへんなので,ついつい見逃してしまっていたかも。
というわけで,今冬最後の報告が№4の記事になりました。
ロウバイの花が萎びて落ちていきます。たまたま見かけたのが,下向きに咲く花に入ってゆく小さな昆虫。ハエのなかまです。花弁の色が白っぽいので,虫のからだが小さくても居場所がよくわかるのです。
歩いて移動。横向きになりました。体長は5mmほどでしょう。
思いっ切り近づいてみました。居心地がよいのか,じっとしたまま。
同定できればよいのですが,今のところさっぱりです。
我が家のロウバイ(ソシンロウバイ)はようやく満開近くになりました。T公園のロウバイは満開をとっくに過ぎていました。
それでも匂いは上々。晴れていたら,くっきりとした画像が得られたのですが。
雲の間にわずかに青空が覗きました。ウォーキングをする人が通り過ぎて行きました。
確実に春に向かっています。