葉月のブログ

命題:ウイルスの糖鎖はヒトの糖鎖と同一なので病因とはならない

香港同定論文 ペイリス論文 のプライマーの調査

2020-07-30 | 2003年SARS
ペイリス論文では、5′-GCCGGAGCTCTGCAGAATTCNNNNNN-3′ でRNAをcDNAに逆転写した後、5′-GCCGGAGCTCTGCAGAATTC-3′をプライマーとして逆転写産生物を増幅しています。

この逆転写産生物反応液の中に、このプライマーと相同する配列をもっているDNAがあったら、それも増幅されることになるのではと思い、BLASTで遊んでみましたら、致死性の肺炎を起こすオウム病のゲノムの中に、3’末端から15個相同する配列を見つけました。



感染研のサイトに「オウム病はオウム病クラミジア(Chlamydia psittaci 以下C. psittaci)による人獣共通感染症」と書いてありました。

それから、肺炎クラミジアとも、3’末端が10塩基相同である部分が見つかりました。

(↑逆方向だとどうなるのだろう。5’を検討すべきか)

3’末端が何塩基同じだったら増幅できるのでしょうか?

香港のcDNA増幅物の中には、クラミジア由来の配列が含まれている可能性があり、この配列を使ってSARSのRT-PCRアッセイを作れば、クラミジア肺炎の患者さんがSARS患者として陽性になるわけですね。

「ぬるい仕事」ってこういうのでしょうか。

追記 その他、以下のような微生物が増幅する可能性があります。
国立医薬品食品衛生研究所が作ったプライマー交差性解析システム
Legionella nagasakiensis



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