mRNAのシュードウリジン(Ψ )が、翻訳過程でシチジン(C)間違えられるのかどうかを調べています。
新型コロナワクチンのmRNAのシュードウリジンはさらにメチル基に置換されたN1-メチルシュードウリジンですが、2011年のNatureの論文では、終止コドン(UAA)の最初のウリジンがシュードウリジンに置換されていると、Cに間違えられて、翻訳が終止されずに、下流にコードされているタンパク質が産生されることをそのタンパク質に結合する抗体で証明しています。
下の図の左がN1-メチルシュードウリジンで、右側がシュードウリジンです。
つまり、シュードウリジンがシチジンと間違えられて、グアノシン(G)が水素結合するということのようです。
シュードウリジンの2つある=Oの間にあるNHの水素が、=Oに移動してOHとなり、OHの結合したCとNが二重結合になるという感じです。
(右側にあるグアノシンと3つの水素結合を形成)
同様の事は、N1-メチルシュードウリジンでも可能だと思います。
ミトコンドリアのtRNAでも、タウリンが結合したウリジンが、コドンのGを認識することも論文で発表されていました。
こちらの論文では、N1-メチルシュードウリジンが翻訳を途中で終始させ、短い切断タンパクを生成するという悪影響について考察しています。
不思議なことに、この論文の本文には、N1-メチルシュードウリジンが翻訳を中止させることについて、またその参照した論文についての言及が全くなく、N1-メチルシュードウリジンが翻訳の効率を高めるという話とその参照論文が多数引用されていました。mRNAワクチンのための検閲が入っているように感じます。
以上のように、N1-メチルシュードウリジンで置換したmRNAにはまだまだ課題が山積しています。
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