go の let's goシニア

リタイヤ・・何でもヤリタイヤ
登山、渓流釣りを卒業して四季の花を愛でています

海岸線から赤石渓流

2014年09月06日 | インポート
3日目は十二湖の宿舎から8時半頃に出発しました、今日は大間越海道(国道101号線)を鰺ヶ沢方面に向かって北上します、この大間越街道はJR五能線と並行して海岸線の出入りに沿って続いています、十二湖より五能線で一駅先に陸奥岩崎駅があります、ここから弘前の近くの西目屋まで白神山地を横ぎる林道が伸びています、林道は白神ラインと云って白神山地を訪れ人が必ず訪れるルートです。

私たちも計画していたルートですが、台風12号に伴う集中豪雨で道路が決壊した通行止めとなっています。
国道で岩崎を通り過ぎるときに白神ラインとの分岐点に白神ライン通行止めの看板を横目で見ながら進みました。
道路は海岸端のウエスパ椿山、鍋石温泉、不老温泉などを過ぎて深浦町を過ぎたあたりに道の駅「ふかうら」があります、このあたりで車窓より見える海岸線の景色に魅了され道の駅に車を止めました。



そこは鳥居崎と云って小さな漁港になっていました、沖合には弁天島と大島の岩礁の島があります。
目の前の奇岩の島は弁天島ですが遊歩道でつながっていました、島には灯台も有ります、漁船の近くにも遊歩道にも人影は見えません。
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時間にしばられた旅でなし、予定もあって無いような旅です、道の駅に車を止めて遊歩道で弁天島に向かって歩いて行きました。
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島に近付くと風雨で浸食された奇岩がまるでモンスターの様に聳えて、襲いかかってくるように見えました。
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島の灯台までは傾斜のきつい階段が伸びていました、曇り空でしたが息が切れて汗ばんできました。
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灯台のある島の頂上は意外と狭い場所でした、その先は反対側の崖になっていました、反対側の崖下には赤い鳥居と祠が見えました、弁天島の名の通り弁天様が祭られているのでしょうか。
頂上から道の駅の方角を見ると、漁船の舟だまりの先、右側の白い建物が道の駅です、辿ってきた遊歩道が見えますが陸から離れた島を遊歩道で結んでいることが分ります。
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弁天島から戻って、五能線の2駅目の所の「千畳敷」という駅がありますが、この辺の海岸線は岩場になっていて、海に突き出た岩が千畳敷の名の通りに広がっています、有名な兜岩の近くに車を止めて海岸を散歩しました。
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海の先には黒い雲が広がって、時折稲妻の走るのが見えました、昨日から秋田県に激しい雨が降ったようでうが黒い雲がこちらに流れて来ない事を願っていました。
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大間越街道(国道101号線)を走っていると「北金ヶ沢、日本一の大イチョウ」の看板が目に入りました、立ち寄りの予定に入っていませんが、日本一のキャッチフレーズに引かれて看板の案内通りにわき道に入ってゆくと、大きく枝を広げたイチョウの木が見えました、駐車スペースに車を止めて見物してゆくことに。
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小さな祠の拝殿の後ろに案内板や石碑が立っていました、案内板によるとこのイチョウは樹齢が1000年以上の「垂乳根の銀杏(たらちねのいちょう)」の名前で天然記念物に登録されているようです。
垂乳根(たらちね)も名の通り、幹から垂れたようなコブが出てそれが地面に着くとそこから根が出て巨木になってきたようです。
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近くに寄ってその大きさが実感しました、幹回り22mですので直径にすると約7mぐらいになります、思いがけなく巨樹に巡り合うことが出来て一つ得をした気分になりました。
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北金ヶ沢から陸奥赤石駅を目指しました、白神山地から日本海にそそぐ赤石川の河口に陸奥赤石駅はあります、国道から分岐して赤石渓谷林道に向かって走るとお店も食堂も無いので、国道のコンビニでおにぎりをゲットしてから進みました。
国道より赤石川沿いの田舎道を走りだした頃に雨が降り出し、時折激しく降る雨の中をナビの案内で進んでいましたが、だんだん道が狭くなってくねくねと続く道に、道を間違えたかな?と不安になってきました、通行する車もありませんし、ポツポツと民家がありますが訪ねる人影も見当たりません、その内に目的地の白神の森遊山道の標識が目に入りました、それから暫くして「くろもりの館」到着しました。
くろもり館の駐車場には車が2台止まっていましたが、着いた途端に車から降りられない程の激しい雨に見舞われました、おにぎりを食べながら雨のおさまるのを待ちました。
雨も小降りになったので、くろもり館に入って入山料(¥500/人)を払って中で少し休んでいるうちに雨は上がりました、車に積んできた長靴に履き替えて用心のために傘を持ってブナの森の遊歩道巡りに出ました。
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ブナの森の遊山道のコースはいくつかありますが、私たちは一番外回りでコースタイムが一時間半ほどのコースを選びました。
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うっそうとしたブナ林の中の道は良く整備されていましたが、先ほどの雨でぬかるんでいて長靴なしでは無理だったでしょう。
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熊がブナの実を食べるために木に登った時の爪跡です、くっきりと爪跡が残っています、ブナの幹についた傷はかなり年数がたっても消えないようです。
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この辺のブナ林は津軽藩の田山(田んぼに水をひくための山林)だったようです、現在の水源保存林でしょうか。
同時にこの山は官地民木(かんちみんぼく)で土地は国有、樹木は地元の民のものという形態を取ってきたようですので、永い間、植林や伐採がおこなわれず、自然が守られて来たようです。
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林の中の綺麗な色のキノコがありました。
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森の遊山道の散策を終えて、さらに赤石渓谷線を上流に向かって走りました、途中のビジターセンターで見たクマの毛皮ですが、その大きさに圧倒されました、こんなに大きなクマと山で遭遇したらと思うとゾットしました。
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赤石渓谷線の一番奥に今夜の宿の「熊の湯温泉」ありました、道路を隔てた所に赤石川がながれています、春は渓流釣り、このシーズンは鮎釣りで全国各地から太公望が訪れてここを定宿にして釣りを楽しまれているようです。
私も友人も白神に行ったら山の素朴な宿の熊の湯温泉に泊まってみたいと思っていました。
当館主人は、江戸時代から代々受け継がれてきた『赤石マタギ』推定21代目。

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温泉は鉄分で茶色の温泉です、源泉を加温しているようです、浴槽の石や洗い場に温泉の成分が付いてツルツルになっていました、小さい浴槽は少し温めの湯です、タオルは一回で鉄錆色に染まりました、
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蛇口かは30度ぐらいの源泉が常時出しっぱなしになっています、上がり湯や洗髪に使うと出た後の肌がサラサラになって気持がよかったです。
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部屋にはエアコンが無く扇風機がありました、窓を開けて網戸越しに入ってくる風が爽やかでした、こんな張り紙がありました。
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湯上りの部屋でビールを飲んで少し横になっていたら、6時頃に外から女将さんの声で”夕飯の準備が出来ましたよー”と呼んでくれました、食堂に行くとテーブルの上に白い紙がかけられて食事の用意がされていました、大きな炊飯器とお鍋のご飯とみそ汁はセルフで頂きました。
天然の岩魚の塩焼きやこの山で捕れた山菜と地元の野菜を使った素朴な料理です。
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食事の後に宿のご主人と関東方面から4日ほど前から滞在して鮎釣りをしている常連のお客さんで釣り談議に花が咲きました。
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明日は赤石渓谷線をさかのぼって白神ラインに合流して、津軽峠、暗門を通って西目屋に抜ける予定です、温泉に浸かって早めに就寝しましたが、夜中に激しい雨音で目が覚めました、明日の赤石渓谷線や白神ラインが通行止めにならなければ良いが・・・・・・。

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