ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

聖マリーエン教会 その2

2005年09月02日 | 旅行
内部に入ると、塔がなくても充分巨大なことがわかります(汗)
しかもとても華やかな装飾!
ステンドグラスは淡い色の簡素なものなのですが、天井や壁の白い漆喰に美しい模様が描かれていて、とても綺麗です!
これは天井を写したものなのですが・・・わかりますか?

ハンプルクの教会も、形状としてはこんな感じでしたが、こんなにでかくなかったし、天井も壁も真っ白いままでした。リューベックに行った後に見たら、とても質素に見えましたね・・・(汗)
「ブッデンブローク家の人々」では、こんなに立派な教会だなんて記述は全然なかったぞ! まあ、第二次大戦の空爆で破壊されてしまったので、現在の内装は戦後のものなので、「ブッデンブローク-」に出ている姿とは違うと思いますが・・・
と思ってたんですが、昔の内部の写真が出ているポストカードを見たら、昔はもっと装飾が多くて立派でしたよ!(笑)
トーマス・マンにとっては見慣れた光景だったから、敢えて細かく描写しなかったのでしょうか? いや、メング通りの豪邸の様子は細々と描いていたし、トラーヴェミュンデの風景には力を込めて描いていたのですから、トーマス・マンにとっては思いいれのない場所だった、ということでしょうか・・・(汗)
「ブッデンブローク-」で出てくる教会内部でのシーンとしては、グリューンリッヒの求婚を拒むトーニを説得するため、日曜のミサで牧師が結婚についての説教をわざとらしくしてトーニがムッとする場面がありましたが、こんなとこでやってたのか・・・全く想像と違いましたね(笑)
あと、「ブッデンブローク-」の中では、マリーエン教会の鐘が「ピン-プン、パン-プン!」と調子ハズレなメロディで時を告げていたとなっていますが、今では普通に鐘が鳴るだけでした。ちょっと残念?
その鐘ですが、第二次大戦の時の空爆で落下し、地面に落ちて割れた当時の姿のまま、教会内部に置かれています。

しかし、こんな巨大な教会が崩れて行く空爆、さぞ怖かっただろうなあと思います・・・

聖マリーエン教会の話、もうちょっとだけ続きます。
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フロドはむずかしい・・・

2005年09月02日 | 指輪物語&トールキン
今日はトールキンの命日なんですね。と自分の過去の日記を読んでいて思い出してたりして・・・(汗)
9月はフロドとビルボの誕生日もあり、なんとなくトールキンの月のイメージがありますね。

さて、PJ映画も全て見終わり、ラジオドラマも一応聞き終わったところなのですが、改めて「フロドってむずかしいキャラクターだな」と思ったりしてます。
PJ映画のフロドについてはさんざん言われているので敢えて書きませんが、ラジオドラマのフロドも決して原作そのまま、ではなかったと思いました。
PJのフロドが弱すぎるのに対して、ラジオドラマのフロドは立派すぎるかな、というのが私の印象でした。まあ、原作との乖離度を考えたらはるかにラジオドラマの方が良いことは確かですけど・・・
原作のフロドは、映画、ラジオドラマ両方の要素を持っていると思います。力弱いホビットとしての面、指輪所持者として次第に「エルフ的」になって行く面・・・
映画のフロドの弱さもまた原作のフロドのうちには含まれていると思います。物議を醸した「生贄の子羊」という面も、原作のフロドに全くなかったとは思いません。
映画では、そういうフロドの弱さ、無垢さを取り出したキャラクターにしたんだろうな、とFotRの時点では、いやTTTでさえ思ってました。RotKを見てさすがに諦めましたけど・・・
結局のところ、私もフロドのそういう弱い面に魅力を感じていたのですね。そういう意味では、PJが考えたフロド像に真っ向反発するものではないです。
一方で、ラジオドラマのフロドは映画よりも原作に近いように思われますが、フロドのホビットゆえの弱さはあまり描かれていなかったように思います。とても決然としていて、カッコイイフロドでしたね。
それでも、フロドの弱さをあまり描いていないため、「わたしはもう武器を持って戦うことはないと思う」という言葉が「ホビット庄の掃蕩」で充分に活かされていなかったのが残念でした。ここのフロドにはこだわりがあったもんで・・・
しかし、ラジオドラマの「ホビット庄の掃蕩」を聞いて、たとえ映画で「ホビット庄の掃蕩」があったとしてもあまり事態は変わらなかっただろうなあと思うようになりましたが・・・(汗)
この間川崎で連続上映の後お話しさせていただいた時、原作のフロドのキャラクターには場面によって矛盾もある、一貫性がない、というような話にもなりました。
トールキンはフロドに自分を投影させていただろうから、自分の内面を描いた結果、客観的に見ると矛盾するようなキャラクターになったのでは、なんて話も出ました。
とにかく、フロドというキャラクターには、様々な側面があって、他のメディアで表現する場合に、それを完璧に再現するのは不可能なのではないか、と思うようになりました。
だから、ラジオドラマのフロドに「弱さ」が足りなかったのは仕方ないことだと思うし、映画のフロドにもある程度は「こういうフロドもあり」と思えます。まあ、映画に関しては限界もありますけど・・・(汗)
そう思うと、途中までしか描かれてないけれど、実はバクシアニメのフロドが一番近いのかも・・・(汗)
さて、来年にはトロントでミュージカルが開幕になるわけですが、ミュージカルのフロドはどんな風に解釈されているのか、楽しみなようなちょっと怖いような、です。
キャストの写真を見ると、結構若い、どちらかというとイライジャ・フロドに近い感じでしょうか・・・さすがにあそこまで若くはないですが。もしかするとちょうど原作のフロドの「ホビット年齢50歳」にはちょうどいいくらいの人なのかもしれません。
どんなキャラクターになっているのか、気になるのはもちろんフロドだけではありませんけどね。
それにしてもギムリとガラドリエルとビルボのキャストは決まったのかなあ・・・この3人が決まったからってわざわざPLAY BILLの記事になったりはしないような気がする・・・(汗)
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