ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

説きふせられて

2008年04月27日 | 読書

ジェーン・オースティン読書シリーズ第三弾?でした。
これは最後に書かれた作品なんだそうですね。
後書きによると、この最後の作品には、オースティンの作風が変化して行く萌芽のようなものが認められる・・・らしいです。
ヴァージニア・ウルフはこの作品について、オースティンがもしもう少し生きていたら、もっと広い世界に目を向けた作風になっていたかも・・・というようなことを言っているそうです。(かなり要約してるのでちょっと言ってること違うかもですが・・・)
わりと冒頭のところに出てくる、主人公のアンが「年とともに分別よりもロマンスを学んだ」という件についての発言なのですが。
かなり真面目な道徳観に裏付けられ、狭い世界を描いていたオースティンが、それまでの自分の書いて来た世界観にちょっと飽きてきた(?)というか疑問を持ち始めていたのではないか、というのですね。
これに対して訳者は、確かにそういう部分もあるけれど、ハッピーエンドをみても、結局はそれまでのスタンスから変わることはなかったのではないか、と書いてました。
そんな後書きを先に読んでいたので、話の内容よりもむしろそのあたりが気になって読んでしまったのですが(笑)
確かに、序盤から好きな相手との結婚を周囲の説得に負けて自ら諦めてしまったアンの、諦めてはいるんだけれどどこか鬱々とした様子が描かれて、これまでとはちょっと違うな、と思いました。(ってまだ3作しか読んでないけれど)
エマはもちろん、「高慢と偏見」のエリザベスにも共通する元気なところがないですね。年齢的なものもあるのかもしれませんが・・・
家族との関係も、「高慢と偏見」や「エマ」では父親と仲良しだし、困った家族がいても心の支えになる家族もいて・・・という感じでしたが、この作品では父親も姉妹も全くアンのことを考えてはくれず、アンは孤立しています。
家族の面倒を見てくれるなんとか夫人(もう名前忘れてるし(汗))も、アンのことを愛してはいるけれど、人物を見る目は誤っていたり、アンの真意を汲み取ってはやれなかったりして、アンにとって心から信頼できる人ではないし。
このあたりの孤立感がそれまでの作品と違うな、という気がしました。深読みをすれば、作者の自分を取り巻く状況への不満というか閉塞感が感じられたりして・・・
かつての婚約者との再会、というありがちな展開も、最初は元婚約者(もう名前忘れてる・・・)は別の若い姉妹に興味を示し、アンは自分にかつての魅力がなくなっていることを思い知らされ、分別あるふるまいをしつつも苦しみます。
このあたりの苦悩が、それまでの作品と一味違うかな、と思いつつ読んでいました。
が、後半になるとアンがちょっとモテ出して(汗)そしてなんだかんだといつものようなハッピーエンドになってしまったので、なーんだ、と思ってしまいました(汗)
しかし、「いつもの感じ」になってからの方がぐいぐい読めたのも事実ですが。
なんとなく私には、それまでと違った苦悩を描いてみようと思ったものの、途中からいつもの書きやすい感じに収まってしまった、というような気がするのですが。
どちらにしても、もしかしたらオースティンにとってターニングポイント的な作品だったのかもしれません。オースティンがもう少し長く生きていたらどのように書いていたのか、ちょっと気になるかな、とも思いました。ここから違う方向に行ったのか、あるいは結局元の世界観に戻って行ったのか。
話の内容よりも、なんだかそんなことが興味深かった作品でした。(汗)

しかし、「ジェーン・オースティンの読書会」を観て興味を持ち出して読み始めてみましたが、読みやすくて面白いのは確かですが、なんだか人生の指針にしたいようなタイプの作家ではないなー、と正直思います(汗)
「-読書会」で6回結婚しているバーナデット(だったかな?)がオースティンを好きな理由がさっぱり理解できないなあと・・・(汗)彼女の生き方とは全く違う思想の元に書かれていると思うんですが・・・
他にも結構奔放に生きている女性たちが愛読しているのが、なんだか不思議に思えました。うーん。
全作品読んでから映画を観たらまた違った感想になるでしょうか・・・?
まあ、せっかくなのであと3作品も読んでみたいと思います。とりあえず「黄金の羅針盤」シリーズ読み終わってからになりますが・・・
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The Music of the Lord of the Rings Filmsの進捗状況など

2008年04月26日 | 指輪物語&トールキン
LotRの話題が続きますが・・・というかもともと指輪メインのブログだったはずなんだけど(笑)
ホビット監督決定のニュースに前後して、TORnにDoug Adams氏著のThe Music of the Lord of the Ringsの記事が出ていて、もうじき出るようなことが書いてありました。
えー、早くても今年中、下手すると来年ってペースだったのでは・・・と思ってたら、やっぱりDoug Adams氏ご本人もブログで苦笑まじりに「もうちょっとかかります」みたいなこと書いてました。
で、その後の記事に、現在の進捗状況について書いてました。
今は、本に付属する予定?のDVDについての作業をしているそうです。このDVDには映画にも完全版サントラにも入らなかったRarityと呼ばれる未使用サントラが色々と収録されるはずなのですが、その他にドキュメンタリー映像も収録される予定で、その作業を今やっているそうです。
このドキュメンタリー、RotKサントラ限定版についていたDVDのドキュメンタリー映像と同じものですが、もっとずっと長いバージョンが観られるようです。
あのドキュメンタリー、ショアの奥さんが撮ってるんですよねー。というわけで、かなりリラックスしたショアが見られるそうです。
本の本文の方は、FotRの部分のANNOTATED SCOREがTTT、RotKに合わせてかなり書き足されているそうです。・・・って、そうか、やっぱりサントラ完全版のライナーノートとANNOTATED SCOREの内容が基本なんですね・・・なんかちょっとがっかりかな。(ってRotKのANNOTATED SCOREもまだ読んでないくせに・・・)
でもまあ、発売が楽しみな本ですね。やっぱりRarityが聴けるのが一番楽しみかなあ。

ところで、久々にRotKサントラ完全版のネットでの販売状況を見たら、HMVが「製造中止になりました」なんて書いてあって、え~と思ってamazonを観たら、こちらもいつのまにか在庫切れ入荷未定になってました・・・いつのまに。TTTもFotRも普通に在庫あるようなのに・・・
RotK完全版、発売当初から色々トラブルがあって入手しづらかったりしたようですが(HMVではとうとう入手できなかったっぽいし。しかし、アメリカで入手しにくいと騒いでいた時、日本のamazonではなぜか普通に買えた・・・)、ついに製造まで中止してしまったんでしょうか? うーむ。
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ホビット映画、監督決定!

2008年04月26日 | 指輪物語&トールキン
すでにあちこちで話題になってますが、指輪ファンブログ(一応)としては取り上げずにはいられないでしょう、なニュースです。
以前からほぼ確実と言われながら、なかなか正式決定のアナウンスに至らなかった「ホビット」映画の監督、正式にギジェルモ・デル・トロ氏に決まったと発表がありました!
ながらく更新されてなかったホビット映画公式ブログにも大々的に発表されていますし(って実は読んでないんですが(汗))、あちこちに記事がでていますね。
まあ、現在考えられるほぼベストの監督だと思いますので、無事決定の運びとなって良かった良かった、です。
キャストはこれからですが、ガンダルフとゴラムはサー・イアン・マッケランとアンディ・サーキスで決まり、でしょうかね?(エルロンドはどうでしょう・・・?(汗))
後のキャスト、特にビルボとドワーフたちがどうなるかが楽しみです。
音楽はハワード・ショアでこちらはほぼ決まりのようですし。ご本人がもう動き出してるとか言ってましたからね。
以前、音楽はハワード・ショアにはこだわらない、なんて書いていた私ですが、やっぱりショアだと嬉しいですね。
TTT、RotKのサントラが出た時、映画のどのシーンにあたるかを予想して楽しかったのが思い出されます。またあれができたら嬉しいなあ。と言っても、LotRサントラと同じテーマはそんなに出てこないと思いますが・・・でもホビット庄とか裂け谷くらいは同じテーマ使うかなあ?
しかし、気になるのは脚本がどうなるか・・・。こちらの記事によると、(いや他のところでも前から言われてましたが)LotR映画の脚本陣が引き続き・・・という可能性が高いようですが。確かに、「ホビット」だけでなく、「指輪」本編までの間の話をやるというのなら、雇われ脚本家ではなく、PJたちが直々に話を作るというのが自然だろうなあと。
ん~、せめてフラン・ウォルシュとフィリッパ・ボウエンの二人だけで書いてくれるといいんだけどな・・・(汗)あのビルボのガールフレンドが出てくるとかアルウェンが活躍するとかいうのはぜひなかったことになっていただきたいものですが。(アルウェン云々は「ホビット」の方ではなく、「指輪」前の話のことなのかもしれませんが)
何にせよ、また映画公開まで色々と情報が気になる日々が始まりますねー。
とりあえずは、脚本のことは置いておくとして、次はキャストが気になる日々、ですかね。ビルボどうなるかなー。マーティン・フリーマンいいと思うんだけどなー(笑)

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ヨーヨー・マ&シルクロードアンサンブル

2008年04月23日 | 音楽(クラシックとか)
数年前好きになってから、コンサートやらないのかな・・・と思っていたのですが、ついに聴く機会を得ました!
ヨーヨー・マが特にすごく好きというのでもなく、「シルクロード紀行」も見ていなかったのですが、たまたま深夜NHK教育テレビでやっていたETV特集でやっていたドキュメンタリーがとても面白かったので・・・というのか好きになったきっかけでした。
ETV特集なかなか地味に名作が多いですよね。たっぷり時間をとって取材したものを結構長い時間やってくれるのがいいんですよね。宮本亜門氏の「太平洋序曲」ブロードウェー版のドキュメンタリーなんかもやってくれて、あれも良かったんですよね。(マイケル・リーはあんまり映ってなかったけど・・・)
普通のコンサートの他、「アクメット王子の冒険」という古いドイツアニメの音楽を生演奏する、というコンサートもあったのですが、普通のコンサートにしてみました。
席はC席にしたら、ステージ上手ななめ後ろのRA席になりました。斜め後ろからになるし、ステージの端は見切れてしまうのですが、結構ステージを近く見られて面白かったです。特に珍しい楽器が多いですから、演奏する様子が近くで見られるのは良かったです。金額にしては美味しい席だったかも。
そこそこ入ってましたが、ちらほら空席もありましたね。
実はCDが行方不明になってしまい(汗)全く予習というか復習しないで臨んだのですが、CDに入ってる曲はあまりやらなかったような・・・いや忘れてるだけかもしれないけど(汗)
「シルクロード紀行」のテーマ曲とかキャッチーな曲?はやらず、現代音楽っぽい(?)曲が主体でしたね。
最後の方は舞曲風で盛り上がってましたけど。
最初、ステージ中央の指揮台の上に絨毯が敷いてあって、あの上に座って演奏するのかなとは思ったんですが、実際ウードケマンチェをじゅうたんの上に座って床(この場合指揮台ですが)に置いて弾いていたので、ああやって弾く楽器なんだなあ・・・と面白かったです。
衣装はスーツの人からチャイナ服っぽい人、色物のシャツの人、ベストの人・・・と結構バラバラで面白かったです。各自好きなの着てるんでしょうかね。(その割にはチャイナ服の人多かったけど)
様々な音量の楽器のアンサンブルだからでしょうが、マイクとスピーカーを使っての演奏でしたね。まあ多分、ソロの時などの音量を調節していた程度だと思いますが・・・私の席はスピーカーが向いてなかった性もあってか、特に音に違和感はありませんでした。(たいして耳よくないからかも(汗))
しかし、スピーカーが向いてないせいで、セッティング換えの最中の解説があんまりよく聞こえなかったですが・・・
尺八担当の日本人の人が解説をしてました。遠目から観た感じ100%日本人ではなさそうな顔立ちでしたが・・・
ウードケマンチェや中国琵琶、中国笙など珍しい楽器の演奏を生で観られたのがやっぱり面白かったですね。中国笙は日本のものよりかなり大きいですよね? そして白地に金塗りなんて派手な色だったのがびっくりでした。
パーカッションも、チベットゴング(多分)とか出てきて面白かったです。弓で弾いてたりして、ああLotRシンフォニーでもやってたなあとか思ったりして。
ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスの西洋の弦楽器も、いろんな弾き方ができるんだなあと感心してしまいました。ほとんどピチカートのみの曲もあったし。
でも逆に、民族楽器だとそんなに幅広い演奏法はできない部分もあると思うので、やはりこれらの弦楽器は完成度が高いんだなあと思ったりもしました。
コントラバスが琵琶のごとく弾いていたのがカッコ良かったですね。ジャズの演奏法にも通じるものがあるのかもしれませんが、なんかとっても東洋的に感じました。
逆に、ルーマニアの人が作ったちょっとチャールダーシュ風の舞曲を、琵琶がチャールダーシュ風に弾いてたりするのもカッコ良かったです。やっぱりクロスオーバーは楽しいです。
あ、笙の笛担当の人が確かロックシンガーでもあるとかで、CDの写真ではロン毛だったのに、すっかり髪も短くなってキャラが変わっていたのに時の流れを感じてしまいました(笑)最後には歌も披露してくれて嬉しかったなー。
5曲目の、ウードケマンチェの人が戦火で廃墟になってしまった故郷の町を思って作った曲は、悲しみと鬼気迫る感じの素晴らしい曲・・・だったのですが、途中意識を失ってしまいました(汗)モカドリンク飲んでたのに・・・
しかし、この曲の時は周囲でも舟漕いでる人続出でした・・・(汗)やはり平日夜のクラシック?は厳しいものが・・・
でも、念願?のシルクロードアンサンブルを生で聴けて嬉しかったです。
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ライラの冒険 黄金の羅針盤

2008年04月19日 | 映画
3日連続映画鑑賞ラストでした。
3人で観に行こうと約束してたのですが、なかなか日程が合わずにこんなに遅くなってしまいました・・・
原作ファンには概ね評判が悪いので、あまり期待せずに観に行きました。
原作未読の人の感想でも、もしかしてなんか子ども向けの話になってる? と一抹の不安が・・・
で、観てみたのですが、まあそんなにつまらなくはなかったです。少なくともエラゴンほどつまらなくはなかった。
確かになんか話の筋を追ってるだけだな・・・という感じはありましたが、元々の設定や世界観が面白いなあと思えたので、そこそこ面白く観られました。これ原作読んでなかったからだよなあ、多分。
エラゴンも世界観や設定で面白いと思うところはあったのですが、なんか今ひとつつまらなかったんですよね。先が気にならないというか・・・原作も読む気にならなかったし。
そうですねー、「原作は面白そうだな」というのが一番素直な感想でしょうか(汗)
そのうち読もうと思っていたのですが、映画化の話を聞いてずっと読むの我慢してたので、これから心置きなく読もうと思います。続編はどうも怪しいみたいだから、続き読むかどうか迷わずに全部読んじゃおうと思います。
・・・くらいしか感想が出てこないあたりが、やっぱりそんなに面白くなかったのかなあ・・・(汗)
ダコタ・ブルー・リチャーズちゃんはかわいいですねー。演技もしっかりしてて、目力が素晴らしい。ちゃんと共感できる主人公になってました。
パンの声はフレディ・ハイモア・・・声変わりしてるよ~、と考えてみたら当たり前なんだけどなんだかショック(笑)
ニコール・キッドマンはいい感じにハマってましたね。原作知らないのでイメージがどうかはわかりませんが。彼女が白い魔女(ナルニアの)をやるって噂あったような? それもまたハマったでしょうね。ティルダ・スウィントンの白い魔女もとても良かったけれど。
あと、エヴァ・グリーンの人間ばなれした美貌(!?)が魔女にぴったりでしたねー。彼女結構好きなので、なんだか嬉しかったです。
しかし、魔女といいつつ、空飛んだりはするけど、戦うの弓矢のみなんですねー。ちょっとイスタリに近いものが・・・(笑)
でも、あのボルバンガー前の戦い?のところ、空に魔女が飛び交ってての混戦状態が、なんかRotKのペレンノール野に死者の軍隊が来たところのような感じがして、なんだかうーん、でした・・・(汗)
映像はなかなか良かったですね。ダイモンはいかにもCGな感じがしましたが、まあ許容範囲かな。ダイモンの姿が変わるところなど、CGならではで良かったです。
ネコのダイモンてかわいいなあ・・・。テリア系の犬のダイモンがちらっと出てきたけど、あれもかわいかった。
そういや英語では「ディーモン」って発音にしか聞こえなかったですが。
クマのCGは頑張ってたと思います。
しかし、英語ではice bearって言ってるのに字幕がただの「クマ」ってどういうことでしょうね・・・
そうそう、最初はオックスフォードが舞台ということで、結構行ったことあるところが出てきて嬉しかったです。というわけでオックスフォードの写真を載せてみたりしてるんですが。
トップに載せたのはトールキンが学生時代をすごしたエグゼターカレッジのチャペル。ここも映画で使われてましたね。

左側はトールキンが英語学部の教授になったマートン・カレッジですが、ちょうどここの窓のあたりが映ってたと思うんですが・・・
右側はハリポタでもおなじみのクライストチャーチ・カレッジの大食堂の入り口です。ここの階段を下りた下のあたりから中庭にかけても映ってましたね。
あと、子どもたちが走ってきたあたりの原っぱ、マートン・カレッジの裏あたりと似てたなあ。
今度オックスフォードに行くことがあったら、ロケ地も探したいなあと思ってしまいました。って実はこの夏もまたアメリカに行くことになりそうなんですが・・・(汗)
とまあこんな程度しか感想出てこないんですが・・・(汗)
そうそう、公式サイトの「あなたのダイモンは?」というの、3回やってみたんですが、3回とも違うダイモンになりましたよ・・・山猫にカラスにミサゴ・・・まだ子供かよ(汗)

てなわけで、今年見た映画の順位。
1.マイ・ブルーベリー・ナイツ / 2.エリザベス ゴールデン・エイジ / 3.スウィーニー・トッド / 4.転々 / 5.ライラの冒険 黄金の羅針盤 / 6.奈緒子 / 7.L Change the World / 8.マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋 / 9.カンフーくん / 10.ポストマン
「奈緒子」の方がよくできてた気がしないでもないんですが(汗)まあ映像とキャストが良かったのでこの位置にしてみました。(でも「転々」より下かよ~、という気がしないでもないですが・・・(汗))
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エマ

2008年04月18日 | 読書

ジェーン・オースティン読書シリーズその2です。図書館で借りやすい順に読んでいるので書かれた年代順には読んでません。
これは6作中4作目でしたっけ? 確かに元は最初に書かれたという「高慢と偏見」に比べると、話に捻りができてきたかなーと思いました。
どちらかというと、主人公のエマがどうしても好きになれない、貧しいけれど美しくて教養もあるジェーンの方がヒロインっぽいキャラで、エマは少女マンガでいうとヒロインのライバル役、みたいな存在なのが面白いなあと思いました。
作者はエマのことを「私以外は誰も好きにならないような人物」と言っていたそうですが、どうしてなかなか魅力的でユニークなキャラクターだと思いました。
もしかしたら、当時のイギリスでは嫌われるタイプだったかもしれませんが、今読むとむしろ現代的で共感できるキャラクターに思えます。
ミスター・ナイトリーがジェーンを評して、素晴らしい女性だけれど、(控えめすぎて)あけすけなところがないのが妻にするには物足りない、なんて言っていますが、まさにそんな感じで、エマの方が魅力的に感じますね。
エマが色々と深読みすることが、ことごとくハズれているのが結構笑えました。一人で勝手に誤解のループにハマったエマが、失敗を経験に成長する物語ですが、エマの失敗、特にハリエットに対する行動が結構痛いので、わりと素直に彼女の失敗から反省までの変化に共感できるように思いました。
プライドが高くてちょっとおせっかいなキャラクターは、「高慢と偏見」のキャサリン夫人にも通じるような・・・やっぱりキャサリン夫人にはどこか愛嬌があったなあ、と、この作品に出てくるうざキャラ(汗)ミセス・エルトンなどと比べると思いました。
まあ、最後の全て丸く収まりすぎなハッピーエンドはちょっとつまらないですけど・・・(汗)
「高慢と偏見」だけ読んだらそんなに感じませんでしたが、やはり作者の世界観の狭さと真面目すぎる道徳観がちょっと鼻につくように思いましたね。こちらの方が話が捻ってある分、余計に感じるのかもしれません。
しかし、とにかく読みやすくてぐんぐん読ませる力はすごなあと思いますね。彼女の作品が今でも読まれている最大の原因ではないかと思います。
なんかやっぱり少女マンガの原点って感じがするんですよね。「高慢と偏見」のダーシーは元祖ツンデレって感じだし(笑)この作品でも「実は身近にいる人が」というパターンがやはり少女マンガの王道だなーと思うし。
頑固で変わり者だけれど結構人好きなエマの父のミスター・ウッドハウスや、おしゃべりなミス・ベイツなど、ちょっと変わり者だけれどどこか愛嬌のあるキャラクターも面白かったです。こういうキャラクター造形の能力もすごいなあと思いますね。
というわけで、読み易いし、残りの作品も読む予定です。実はもう一冊、「説き伏せられて」を読み終わっているのですが。「黄金の羅針盤」を読み始めたのでしばらくは中断ですが、そのうち読みたいと思ってます。
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カンフーくん(ネタバレ)

2008年04月18日 | 映画
3日連続映画鑑賞第二弾でした。上野樹里ちゃんが友情出演というかカメオ出演というか・・・ということで観に行ってみました。
ホントにちょっとしか出てなかった(汗)しかも、敵役とかで戦うのかと思ったら、ただの回転寿司屋の店員役(汗)カンフーくんのいがぐり頭を「かわい~」となでまくるだけでした。話の筋と全く関係ない・・・(汗)
まあ、そこそこかわいかったですけどね。
というわけで、樹里ちゃんだけ目当てだと厳しいものがあったのですが、まあもともと期待してなかったのもあって、「金返せ」と思ったり、観ているのが苦痛だったり、というほどではなかったですね。
かなりくだらないんですが(汗)ある程度確信犯でやってたので、意外と観られました。ちょっと笑えたりもして。
泉ピン子さん演じるヒロインのおばあちゃんがやってる中華屋が「ニュー幸楽」で、衣装もほぼ一緒・・・というのは知ってたんですが、その亡くなったダンナというのが伊武雅刀さんで、最初は「ふーん」と観てたんですが、回想シーンで中華屋の衣装着てるの観たら「裏軒・・・(のだめの)」ということに気がつきました(汗)これまたそのまんまな衣装で。
エンドロールの未公開シーンで、幸せだった頃の回想シーンみたいなシーンがあって、伊武雅刀さんがカウンターの中で料理作ってて、泉ピン子さんが料理配りまくってて・・・という映像が流れて、なんか裏軒+幸楽・・・と妙に笑えてしまいました(笑)
あ、ヒロインの女の子、「奈緒子」で樹里ちゃんの子役やってた子でしたね。
矢口真里が小学生として小学校に潜入しているという無茶な設定もちょっと笑えました。しかしたかが文部省の役人に逮捕する権限なんかないと思うんだけど・・・(汗)
芸人がそのまんまなキャラで敵役として出ていたのは、何年かして観たら切ない感じになるだろうなあ・・・と思いましたけど(汗)
アクションシーンも意外と面白く出来てました。武田真治vs.泉ピン子、の戦いは、調理器具を使ったちょっと卑怯な戦いぶりが結構おかしかったです。
笹野高史さんのカマキリ拳?も笑えました。やっぱ上手いですねー。
で、主人公のカンフーくんですが、アクションも演技も達者でびっくりでした。
また、アクションシーンの不敵な面構えが、アクションスター並みに堂に入っていて、それがまたおかしかった~。隣の席のお姉さんはウケまくってました。
あと、酔拳までやるなんて(笑)これがまた上手いんですが、子供の酔拳・・・なんか観ていてかわいくておかしかったです。
ストーリーとしては、ただ力が強いだけでは本当の強さではない、ということを主人公が学ぶ、というありがちな話なんですが、これが主人公が思春期の若者だったりするとかなりウザいところですが、7歳だとなんか納得というか、無理もないというか(笑)非常に素直に見られましたね(笑)

てなわけで、今年見た映画の順位。
1.マイ・ブルーベリー・ナイツ / 2.エリザベス ゴールデン・エイジ / 3.スウィーニー・トッド / 4.転々 / 5.奈緒子 / 6.L Change the World / 7.マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋 / 8.カンフーくん / 9.ポストマン
「マゴリアムおじさん」より上でも良かったかもなんですが、さすがにそれはかわいそうだなあ・・・(誰が?)ということでこの順位です。
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マイ・ブルーベリー・ナイツ(ネタバレ)

2008年04月15日 | 映画
平日に映画行けなくなってしまったので、金土日と3日連続でたまってた映画鑑賞してしまいました・・・(汗)ブログ更新できないので余計にネタが溜まってしまう(汗)
というわけでさくさくと3日連続鑑賞の第一弾を。
ウォン・カーウァイ初の英語作品、ですが、ナタリー・ポートマン目当てで行きました(汗)
ウォン・カーウァイって映像や雰囲気はいいけど、なんかよく意味からわからない・・・というイメージなんですが(いやちゃんと観たの「2046」だけなんですけど)、舞台がアメリカだからなのか、結構わかりやすくて、それでいてウォン・カーウァイのテイストもしっかり出ていて、なかなかいい作品になってたなーと思いました。
なんだか、アジアならではの湿っぽさがなくて、カラッとドライな感じになっていたのかな? それで香港映画だとドロドロしてしまうところが、観やすく綺麗にまとまっていたのかも、という気もしました。
初主演どころか演技するのも初めて、という主演のノラ・ジョーンズ、使い方も上手かったのでしょう、なかなか良かったです。監督が彼女の持ち味を理解して撮った結果なのでしょうね。
上手いなあと思ったのは、主人公が旅の途上で出会った人々のドラマを見守る形になっていて、難しい役どころはちゃんとキャリアのある役者たちがやっていたところですね。
彼らのドラマを見守る演技は、多分素のままに近いものだったのでしょう。素直に良かったです。
前の記事でも書いたけど、「ポストマン」も彼を主演にするのならこういう風にすれば良かったのになあ、と思いましたよ。
ジュード・ロウは、あの髪型いいですねえ。普段もああいう髪型にすればいいのに(爆)
行きずりの客の鍵を預かって瓶に入れて・・・というのも面白い設定でしたね。またその鍵の由来をひとつひとつ全部覚えているのがすごいと言えばすごいですが。
しかし、ああいういかにもアメリカ~なカフェって美味しいとは思えないんですが・・・(汗)私だったら絶対入らん・・・
あのブルーベリーパイもおいしそうには思えないんだけど・・・(汗)しかもアイス添えって甘すぎ! アイスがパイの上で溶ける映像は気持ち悪くなりました・・・(甘いものそんなに得意でないので・・・特にクリーム系)
ジュード・ロウがケーキホール食いしてたのもなんか観てて気持ち悪くなりました・・・(汗)まあ、とてもアメリカっぽい光景だなあとは思いましたけど、ブルーベリーパイにしても。
お目当てのナタリー・ポートマンは、「マゴリアムおじさん-」がいまひとつだったのであまり期待してなかったんですが、久々に良かったです。
彼女、真面目な役よりもこういうちょっとスレた感じの役の方がいいよなあ、なんか。はっ、そういえば「レオン」のマチルダもそんな感じかも・・・(汗)
エピソードとしてもナタリーのエピソードが一番良かったですね。父親に会いたいけれど、素直に会えない。一人では勇気が出ないから、と嘘をついてエリザベスを誘った彼女(名前忘れた・・・)の心境に、真実が明らかになった時にちょっとグッと来ました。
エリザベスにN.Y.に戻ろうと思わせるだけの説得力のあるエピソードだったと思います。
エリザベスとジェレミーのラブストーリーには別に・・・だったんですが(汗)エリザベスの旅の途上のエピソードと、それを真摯に観つめるエリザベスの人間的で暖かいまなざしが良かったなあと思いました。
というわけで、結構好評価です。ナタリーが良かったのがやっぱりポイント高いかも(笑)

てなわけで、今年見た映画の順位。
1.マイ・ブルーベリー・ナイツ / 2.エリザベス ゴールデン・エイジ / 3.スウィーニー・トッド / 4.転々 / 5.奈緒子 / 6.L Change the World / 7.マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋 / 8.ポストマン
いきなり一位! なんか減点法で行ったら減点がほとんどなかったので、という感じの一位ですが。ナルニアに抜かれるかな?
なんか最近「転々」が良かったような気がしてきていて・・・順位もっと上げてもいいかも?
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ポストマン(ネタバレ)

2008年04月12日 | 映画
うーむ、すっかり週末ブロガーになってしまった・・・いつまで続くんかなあこの状態・・・
というわけで、先週末に観に行った映画の話です。
なんでまた観に行ったかというと、お友達のNちゃんに誘われて、なのですが。
この映画、郵政省改め日本郵便の全面的なパックアップのもと作られたそうですが、その関係で郵便局で前売り券を売っているそうです。郵便局開いてる時間に行くことないから知らなかったけど・・・
実は郵便局員のNちゃん、営業努力というか自爆営業(汗)で2枚自ら買ったものの、誘ってみても誰も一緒に行ってくれなかったそうで、よく映画を見ている私なら行くかな・・・と誘ってみたそーです。
なんだかあまり面白そうじゃないけど、つまんなくてもブログのネタになるかな、と(笑)観に行くことにしました。
というわけで全く期待してなかったんですが、でもそんなに悪くないかもしれないな、と思ってました。田舎の郵便配達って、いくらでもいい話作れそうじゃないですか。「山の郵便配達」とか良かったし・・・
と思ってたんですが、残念ながら・・・でした(汗)
うーん、ちょっと作り方間違えましたね・・・熱血郵便配達員が主人公の話、というのはどうもね・・・
郵便局もちょっと前面に出すぎ。最初の手紙が配達されて行く様とか、字幕とか出ちゃったりして、社会科のビデオ?と思ってしまった・・・
ちょっと「ロード・オブ・ウォー」のオープニングを思い出したんですが。弾丸が工場で作られてから運ばれて戦場で人を殺すまで、の過程を弾丸の視点???で映していて印象的だったんですよね。
どうせ手紙が運ばれる様子を映すなら、映し方をもちょっと考えるとかすれば面白くできたのになあ、と思います。
出てくるエピソードもどれもありがちなストレートな話ばかりで。
初恋の女の子と文通していたという話が出てきた時には「まさか相手は死んだ奥さんじゃないだろうな~」と嫌な予感がしたら本当に奥さんでがっくし(汗)
バイトの子と耳か聞こえない女の子のエピソードも、バイトくんがあんなに「さすがにこんな奴いないだろ」くらいにうざい感じじゃなければいい話になったかもしれないのに・・・
唯一、手紙で将棋をさしていた、というのはちょっといい話でしたが・・・
ああいうエピソードを中心にして、郵便配達員の主人公は狂言回しのようにそういうエピソードの周辺にいてつなぐ役割の話とかにしたら結構いい話になったかもしれないのになあ。
長島一茂氏はそんなに大根ってほどでもないけどやっぱりそんなに上手くはないので(汗)真っ向主人公にするよりも狂言回し的な役割の方が良かったのでは。と昨日ノラ・ジョーンズ主演の「マイ・ブルーベリー・ナイツ」を観て思いました。
また郵便局員にしてはガタイが良すぎてものすごい違和感なんだよなあ・・・(汗)毎日自転車こいでるだけであんな体になるかいな・・・
実は元漁師だとか何かスポーツやってたとかいう設定ならわかるんですが、どうもそうではないらしく・・・なんだかなあ。
あ、竹中直人さんが出てたけど、なんか別に彼じゃなくても・・・という感じでした。というか、せっかく竹中直人なのになんか使い方が勿体無いというか・・・
龍神祭の様子も、「だから?」という感じ・・・ああいうの印象的に使ってる映画も多いと思うんですが、この映画ではなんだかうーむ、でした。あのシーンなくても別にいいじゃん、というか(汗)
唯一、舞台となる房総の町の風景はとても美しくて、良かったです。でも良かったのそこだけかな・・・(汗)

てなわけで、今年見た映画の順位。
1.エリザベス ゴールデン・エイジ / 2.スウィーニー・トッド / 3.転々 / 4.奈緒子 / 5.L Change the World / 6.マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋 / 7.ポストマン
堂々の最下位!(笑)今年はこれより順位が低い映画にめぐり会うでしょうか? いや、これよりつまんない映画観るのはいやだな・・・(汗)
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きみがいた時間 ぼくのいく時間(ネタバレ)

2008年04月05日 | ミュージカル・演劇
キャラメルボックスに久々に上川さん出演、ということで行ってきました。
なんだか普段のキャラメルの客層と明らかに違う、年配の人が多かったような・・・やっぱ上川さん効果?
以下、ちょっと辛口の感想もありますので、キャラメルボックス大好き、原作大好き、という方は読まれないことをおススメします。もし間違って読んでしまって気分を害されたらごめんなさい。
上川さんが出ると結構面白いことが多かったので行くことにしたのですが・・・うーん、そういや私クロノスシリーズは苦手だったのでした(汗)
1作目はハッピーエンドではなく、切ない終わり方だったのがちょっと良かったのですが・・・
上川さん的にもそんなに面白い、と思う舞台ではなかったかな・・・「ミスタームーンライト」とかすごい面白かったものですが・・・
この話、原作者が主人公を上川さんのイメージで書いたそうですが、「上川さんてこういうイメージか???」という感じがなきにしもあらず・・・なんか違うんだよなあ・・・。せっかくキャラメルなんだからもうちょっとはじけて欲しかったです。
特に事故が起こる前までの様子は、なんか見ていてこそばゆかったですねー(汗)
後半になると必死な様子がなかなかハマっては来るんですが。でも、メイクや髪の毛変えないままで老人役はどうかなーと。なんか姿は変わらないのに声だけ老人になってて違和感がありました。
話も、純愛ものがどうも苦手でねえ・・・泣いてる人も多かったけど。
ただ、坂口理恵さんにはちょっと泣かされそうになりました。やっぱ上手いですねー。
ハッピーエンドじゃ普通すぎてつまらないなあ・・・と思いますが、歴史が変わる前の里志が紘未の無事を見届けないまま死んで行ったのは、歴史が変っても変わらないことで・・・そう思うと切ないものはありますね。
歴史が変わったことで、その里志の思いも、私がちょっと泣かされそうになった(笑)純子の切ない思いも、物理的?にはなかったことになってしまうんですね。それはちょっと切ないかなあと思いました。
しかし、楠本の正体はすぐに察しがついたのですが、なんで最初の時には事故を阻止できなかったのかが謎・・・
もしかして何回も失敗してたのかも? 1作目の時みたいに・・・それならわからなくもないですが、でもなんか釈然としないなー。
出演者では佐東広之さんが最近なんかいいですよね。すごく面白くなって来ました。
阿部丈二さんの老け役を見ながら、篠田さんと同じ系統の役をやる人になるんだなあ、なんて思いました。
なんてこと思ってたら篠田さん観たくなってしまった・・・次回もまた観に行くかな。
コメント
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