そもそもはイライジャ・ウッドが主人公の吹き替えをやってるというので観に行こうかなーと思ったのですが、なんでもティム・バートンが卒業制作の短編に惚れ込んでプロデュースして長編になった、という作品とかで、ますます楽しみに。
短編はYouTubeで観ましたが、独特の雰囲気と、ダークな中にもほろっとさせる作りにすっかり魅せられてしまいました・・・!
しかし、批評では、長編になることで雰囲気が壊れたようなことを書いている人もいて、もしかしたら私もそのクチかな~とちょっと心配していたのですが・・・
結論から言うと、そんなにイメージダウンはしてませんでした。確かにちょっと冒険活劇的な感じになっていたけれど、そのアクションがかなりお見事だったし、短編に流れていた優しいまなざしはそのまま受け継がれていたし、で。2の優しさとか、ね。
まあ、女子はいらないだろ、と思いましたが・・・(汗)
とにかく短編から引き続いて素晴らしいのは、映像ですね~。9たち布袋人形の造形や動き、廃墟の世界の風景、マシンの造形や動きも・・・
人形たちが小さい故の映像も面白かったですね。日用品を使ってのアクションとか、本来はそんなに大きくないマシンがものすごく巨大で恐ろしく見えるのも上手いなと思いました。
人形たちが皆機械に強いというか、道具を使うのが上手いのは、博士の魂が入っているからかなと思うとむしろじんわりきたりとかもしましたね・・・
人形たちの造形がまた上手くて。カメラの絞りを利用したと思われる目で、あんなに表情が表せるなんて・・・!
特に1の目が、絞りの形を上手く組み合わせて、意地悪そうな細い目を作り出していたのがすごいなあと・・・
1はなかなか美味しいキャラクターでしたねー。役どころも美味しかったけど、帽子を取った髪型?がかわいくて! あのタイミングでマントと帽子を脱ぎ捨てて・・・というのもいい味出してたなあ。ホント色々上手い作品でしたね。
そういや1はSW新シリーズのヌート・ガンレイに、8は「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」のブギーマンにそっくりでしたが・・・特に8は布袋加減までそっくりでしたが、これはわざとなのかなー。
ストーリー的には短編でかなりメインだった2の影がちょっと薄くなってしまったのが残念だったかなあ。
あったかい雰囲気もありつつも基本的にはかなりダークで、確かに子どもが見たら怖いかも・・・
特に、Over the Rainbowの曲に合わせてマシンが登場するところなんかはかなり怖かったです。すごい演出だなあと思いましたが、子どもの頃に見てたら夜うなされたてかも・・・(汗)
ラストについて、観終わった後に「生き返るのかとおもってたのにがっかり」と言ってる人たちがいましたが・・・短編を見てたので違和感はありませんでしたが、確かにあんなに「中にまだいる」とか言ってたら、助かるかと思うかもですね・・・。私は逆に生き返るんだったらがっかりだなあと思ってたので、短編どおりでホッとしましたけど。
短編でも泣いたのですが、やっぱりラストは結構泣いてしまいました。
とにかく、映像も素晴らしいし、ダークな雰囲気も暖かい雰囲気も素晴らしかったです。また一人気になる監督が出てきたなあという感じです。今後が楽しみです。
イライジャ・ウッドの吹き替えは、9のピュアな雰囲気に見事なまでにぴったりでしたねー。やっぱり上手いなあ。
あ、サントラがかなりハワード・ショアっぽかったですね~。ダークな雰囲気でかつ冒険活劇となるとLotRっぽくなるのかなー。
てな訳で今年見た映画の順位。
1.
ニューヨーク、アイラブユー / 2.9ナイン~9番目の奇妙な人形 / 3.
NINEナイン / 4.
復讐者に憐れみを / 5.
Dr.パルナサスの鏡 / 6.
のだめカンタービレ最終楽章後編 / 7.
コララインとボタンの魔女 / 8.
ラブリーボーン / 9.
かいじゅうたちのいるところ / 10.
アリス・イン・ワンダーランド / 11.
プリンセスと魔法のキス
迷った末に2位・・・ちょっと冒険活劇すぎたところだけ減点かなー。
なんか「ナイン」が2作並んでしまった・・・(汗)
公開中「マイ・ブラザー」
6月26日公開「ザ・ロード」
7月3日公開「アデル」
7月17日公開「エアベンダー」
8月28日公開「トイレット」
11月公開「ハリー・ポッターと死の秘宝 前編」
12月公開「ノルウェイの森」「ロビン・フッド」
W杯観戦と韓国行きのため、「マイ・ブラザー」の鑑賞が危ういです・・・