ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

クリーヴランド管弦楽団

2010年12月23日 | 音楽(クラシックとか)
以前LotRシンフォニーを聴いてすごく好きになったクリーヴランド管が来日するというのでいさんで行ってきました。LotRシンフォニーも良かったけど、実は一番良かったのは当時副指揮だったアンドリュー・グラムス指揮のチャイ5だったんですが。(プロコフィエフのピアコン3番も良かった)
本当のクラシックファンなら指揮者とかオケとかでコンサートを選ぶんでしょうが、私はとにかく好きな曲じゃないとどんなにいいオケでも聴いてるの辛い・・・
そんな私ですが、クリーヴランド管はどうしても聴きたくて、初めて好きな曲が1曲もないコンサートに行きました。
前プロの「牧神の午後への前奏曲」は昔からなんか苦手だったし、中プロの武満徹の「夢窓」は予習で何度聴いても途中で意識が他に飛んでしまう・・・(汗)ブルックナーもなんかベタで苦手だし。
特に中プロの武満徹で意識失いそう・・・と思ってましたが、意外と時間短くて寝ませんでした。ブル7で意識失いましたが・・・(汗)
「牧神の午後-」も武満徹も、演奏というかソリストの技量にうっとりしながら聴いていたら楽しく聴けました。いやソリストだけではないですね。「牧神の午後-」の冒頭のフルートからしてもう素晴らしかったです。
クリーヴランド管は決して甘すぎないクールな演奏なところが好きですねー。
メストさんの指揮は実は初めてでしたが、動きがフツーだったのであまり指揮に目がいかず、管楽器ばっかり見てました・・・(汗)クールで繊細な演奏でよかったです。
あ、今回初めて本物のコンマスさんを観ました・・・(汗)ショアとか副指揮のアダムスさんでは出てこないんですねー(汗)
クラリネットの首席の人も今回初めて観たかも・・・
「夢窓」は、予習でCD借りたら、なんかオケ編成じゃなそうな?と思ってたんですが、実際牧神の午後-が終わったら一旦弦楽器の人たちは退場して舞台前方にピアノが入った他、かなりのセッティング変えがありました。
ピアノを囲むように管楽器のソリストが座って、後ろの方にオケもいる、という感じ。ソリストももちろんソロを吹いてましたが、結構オケの方の管の人もソロがあってなんだか不思議な編成でした。
LotRシンフォニーでホイッスル(っぽい横笛・・・)を吹いてたお姉さんがオケの方のトップでちょっと嬉しかったです。
曲の方は相変わらず私にはよくわからないものの(汗)一つ一つの音の美しさを堪能できる演奏でした。
メインのブル7では、セッティングの時チューバの杉山さんがホルンの後ろのワグナーチューバの後ろに椅子を用意していて、何かな・・・と思ったら、2楽章でワグナーチューバとアンサンブルがあるので、2楽章だけホルン側に移動して座るんですね。初めて観て面白かったです。
LotRシンフォニーでトランペットの首席のマイケル・ザックスさんの演奏に感動して、ブルックナーは金管活躍するので楽しみにしていたんですが、意外とソロがなくてアンサンブル的な出番が多くて、ちょっと残念でした。あ、マイケル・ザックスさんはブルックナーだけ登場してました。
ブルックナーはちょっと意識失いがちだったんですが(汗)硬質な演奏であんまりベタじゃなくて良かったです。やっぱり金管が良かったですねー。
確かアンコールなかったような。ブルックナー長いから???
というわけで、プログラムがやや苦手な曲ばかりでしたが、久々の生でのクリーヴランド管の演奏を楽しめました。LotRシンフォニーでみかけた方たちをまたおみかけできたのも嬉しかったですね。
またBlossom Music Festivalとか行きたいなあ・・・車運転できればなあ・・・
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ブダペスト祝祭管弦楽団

2010年08月10日 | 音楽(クラシックとか)
昨年バルトークのルーマニア民俗舞曲のCDを捜していた時に出会って、そのあまりにハンガリアンな演奏の虜になっていたのですが、その後来日すると聞いて発売日に張り切って6月のオペラシティのチケット取ってました。
・・・公演直前に色々と割引出てたんですけどね・・・(苦笑)
せっかくブダペスト祝祭管なのでバルトーク聴きたかったところなのですが、最近はバルトークだけじゃないよ、というのもウリにしているらしいので、仕方ないかな・・・
まあオールブラームスプロなので聴いていてつまらないことかないかなーと思ってました。
一番楽しみだったのはハンガリー舞曲ですね! ブダペスト祝祭管のハンガリー舞曲を試聴した時には、ブラームスというよりも本来のハンガリーの民謡の姿が浮き出ていて、ああ、ブラームスもバルトークと同じ素材を使ってたんだな・・・とすごく納得させられたものでした。ルパートのテンポとかが、もうハンガリー民謡そのものなんですよ。(昔縁あってハンガリーに留学していた先生にチムバロンをちょっとだけ習っていたことがあるので・・・本当に習ったとおりのテンポの揺らし方で、「これが本場か~」と感動しました)
予習には、敢えて正統派のハンガリー舞曲を聴こうかと思ったのですが、やはり気になってブダペスト祝祭管のハンガリー舞曲集を聴いてました。イバン・フィッシャー編の曲ではチムバロンが使われてたりして、ハンガリー色が色濃くなっていて、ハンガリー舞曲がこんなに楽しいなんて・・・と思いながら聴いてましたよ。
さて本番の前プロで演奏されたのはフィッシャー編の7番とブラームス編の10番。
7番はCDではチムバロンが入ってたりしたのですが、今回のステージでは普通の編成でちょっと残念。曲のテンポも、CDに比べて揺れてなくて、オーソドックスな感じに聴こえました。
むしろ10番の方がCDよりもテンポが速くて激しくて、楽しい演奏でした。
2曲しかやらなくて残念・・・前プロとしても短かったと思うし、もう1,2曲やってくれても良かったのになー。
それにしても、この2曲聴いただけで、このオケかなりレベル高いなーと。単にハンガリーっぽい情熱的な演奏、というだけのオケではないんですね。ハンガリーの作曲家以外の曲で勝負しに来ているのもわかるかなーと。
(金管と打楽器はそんなでもないけど・・・(汗)特に弦のレベルが高いなーと思いました。木管もオーボエとクラリネットのトップはすごく良かったです。)
でもバルトーク好きとしては、やっぱりバルトークが聴きたかったな・・・(アンコールでちょっとやってくれましたが)

中プロはやはりハンガリー人のヨーゼフ・レンドヴァイによるブラームスのヴァイオリン協奏曲。
ちょっとCD試聴してみたら、この人もかなりアクの強い演奏で楽しみにしてました(笑)
プログラムで初めて知ったのですが、お父さんが有名なジプシー音楽のヴァイオリニストなのだそうで。なんだか納得。
実際、弾いてる姿もかなりアクロバティック・・・でもさすがにクラシックの教育も受けているだけあって、アクロバティックで情熱的な中にも、一つ一つの音にしっとりした情感がこもっていて、何度も涙腺が緩みました。やっぱ生のソリストの演奏はいいなあ・・・敢えてお金出して聴きに行こうとはなかなか思わないけど(汗)
でも途中かなり意識失いましたが・・・(自慢じゃないけど平日の中プロのコンチェルトで寝なかったことはない・・・(汗))
アンコールでは即興と思われる色んなメロディーが入った曲を無伴奏で弾いてました。「さくらさくら」が入ってたりしてましたね。なぜか客席ウケてました。
フィッシャーさん、レンドヴァイさんがアンコールで出てきたらヴァイオリンの一番後ろの席に座ってずーっと観てました(笑)

メインは大好きなブラ4。生で聴くのは以前同じ会場で某来日オケで聴いて以来でしたが、その時よりずーっと感動しました。決して奇をてらった演奏ではなく、情熱的だけれどやりすぎでやぼったくなったりせず、じわじわと心に沁みる演奏でした。いい曲だな、音楽っていいなあ、と素直に思いました。
2楽章のクラリネットのソロも良かったの大満足。
ちょっと時間経ってしまって細かい感想忘れてしまったのが残念ですが・・・
会場も沸いていて、スタンディングにこそなりませんでしたが、拍手がいつまでもなりやまなくて、何度もアンコールしてました。

アンコール1曲目は、ロッシーニの変奏曲って言ってたかな。(フィッシャーさん日本語で言ってました)ソリスティックなメロディを各楽器のトップの人が交替でソロ演奏して・・・と思ったら、なんと第一ヴァイオリンの人たちは前から順番に5人くらいソロ弾いてました。
で、ここでコンミスの人のソロ演奏を聴いたのですが・・・めちゃくちゃ上手い!!! 技術的なことはもちろんですが、ハンガリーっぽいわびさびのある?すごく味のある演奏で・・・もっと彼女のソロ聴いていたかったです。
彼女のソロでハンガリー舞曲の11番とかルーマニア民俗舞曲のブチュムの踊りとか聴いてみたかった・・・
途中でヨーゼフ・レンドヴァイさんがこっそり出てきて、ちょろっとソロを弾いて、逃げるように走り去って笑いを取ってました。
あ、チェロのトップの人が、弾いてない時は仏頂面してるんだけど演奏しだすとすごく情熱的な弾き方するので、本編からずっと気になって観てましたが、やっぱり上手かったです(笑)

アンコール2曲目は、「ルーマニア民俗舞曲をやります」ってまたフィッシャーさんが日本語で言って、狂気乱舞しかけたんですが、「ルーマニア風ポルカ~速い踊り」だけでちょっとがっかり。ヴァイオリンソロがある「ブチュムの踊り」が聞きたかったな・・・でも少しだけどバルトーク聴けたので良かったです。

というわけで、すごく楽しい演奏会でした。フィッシャーさんやレンドヴァイさんはじめ、演奏する方も楽しそうに演奏していたのも良かったです。客席も一体になって楽しめた感じでした。
また来日公演があったら絶対行きます! 次はバルトークもやって欲しいな・・・
そして、ブダペストでは彼らの演奏を格安でしょっちゅう聴けるらしい・・・いつかクラシックのシーズン中にハンガリー行ってみたいです・・・無理かなー
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レ・ヴァン・フランセ

2009年12月12日 | 音楽(クラシックとか)
オペラシティのレ・ヴァン・フランセに行ってきました。昨年2月にポール・メイエさん&エリック・ルサージュさんの演奏にノックアウトされて(笑)以来楽しみにしいたコンサートでした。
平日のコンサート、しかも室内楽ということで、睡魔との闘いになることが予想されましたが・・・(汗)
なるべく予習して行きたかったけど、プーランクと「クープランの墓」くらいしか音源なくて・・・(しかもクープランの墓はピアノ版を聴いてた(汗))
ライネッケは直前にレ・ヴァン・フランセのCD出てたんですが、買うほどでもなあ・・・とamazonの試聴のみの予習(汗)
後の曲は全っ然音源見つからず・・・マルティヌーは弦楽六重奏ならあったんですが、やっぱり違う曲だったようです(汗)

プログラムのアーティスト写真がちょっと面白かった(笑)パユさんはいつの写真ですか!?な写真で(汗)全然別人じゃん・・・
しかし、ご当人もフライヤーの写真の頃よりも随分痩せられて、フライヤーとも別人になっていてなんだか面白かったです(笑)痩せて随分貴公子っぽくなってましたよ。
ルルーさんは、なぜによりにもよって上から撮ってるの!?だし・・・(汗)
オダンさんも「いつの写真?」系でしたが、なんで困り顔で写ってるの???
そしてルサージュさんの写真はもう少しなんとかならなかったのかな・・・(汗)いや写真写り悪いんだなーというのは薄々気づいてましたが・・・(汗)
そう言えばメイエさんはちょっとロン毛気味になって、若返ってたけど、ちょっと軽薄?な感じで前の方が良かったな・・・
ってこんなことを書きたくなってしまうくらい、なんだかアイドルグループとは言わないけれど(汗)人気グループって感じがあるなあなんか・・・
いや、もちろん何をおいても実力が超一流集団なんですが。
実際生で聴いて、個々の演奏技術が超絶なのはもちろんなんですが、嘘のようにアンサンブルがぴったりと寸分の狂いもなく合っているのが驚異的でしたね~! CDで聴くよりも生の方が鳥肌立つくらいにすごかったです。
特にピアニッシモで速く動くパッセージがすごかったなあ。
技術だけでなく、もちろん聴かせる叙情性もたっぷりで、本当にどの曲も素晴らしい演奏でした。
パユさんのフルート、CDよりも生の方が全然良かった! 実はフルートはさほど好きじゃないのですが、パユさんとかジェイムズ・ゴールウェイくらいになるといいなあと思いますね。
オーボエのルルーさんも素晴らしかったなあ。オーボエってある程度上手い人の演奏なら誰でも同じように聞こえてしまう私ですが(汗)、ルルーさんのオーボエはプラスアルファの叙情性があって、心揺さぶられますね。今回はオーボエの聞かせどころがたくさんあって、堪能できました。
メイエさんのクラリネットは、基本軽すぎるんじゃない?くらいに軽やかなんですが、聴かせるところはすごく叙情性があって、やっぱりいいなあと思いました。
でももうちょっと聴きたいなーと思ってしまいました(汗)なんだかんだ言って木管アンサンブルってフルートとオーボエが主役だよな・・・
同様にピアノもやや物足りなかったかも・・・やっぱりまたメイエさん&ルサージュさんのリサイタル聴きたいなあ。それにしてもオペラシティの響きすぎな音響はルサージュさんピアノには合うなあと思いました。
オダンさんのバスーン(ファゴットとは違うんだということは「のだめ」で知りました・・・(汗))は、今回はかなり出番少なかったかも。プーランクの室内楽全集を買う時に、アンサンブルウィーン=ベルリンのにするかほぼレ・ヴァン・フランセのにするか迷って結局ほぼレ・ヴァン・フランセの方にした時の決定打になったのが、試聴で聴いたオーボエとバスーンとピアノのためのソナタの2楽章のオダンさんのバスーンだったりしたので、もうちょっ聴きたかったですが、これも仕方ないですかね・・・

1曲目マルティヌーの六重奏は初めて聴きました。マルティヌーは2月のメイエさんのリサイタルでもやりましたが、六人組に影響を受けているからか、このメンバーでやるからか、なんとなーくミヨーっぽい雰囲気ですね。サンバっぽいリズムが入るところなんかまさにミヨーっぽい感じで。レ・ヴァン・フランセでマルティヌーのCD出したら買っちゃうかも。

2曲目のクープランの墓は木管五重奏版。予習で聴いてたピアノ版は6曲ありますが、管弦楽版は4曲なのだとか。そういやそうだったかも・・・
木管五重奏版も4曲なのですが、2曲目が管弦楽版だとフォルラーナなところをフーガに入れ替えているとプログラムに書いてあるのを読んで、フォルラーナが一番好きだったのでちょっとショック・・・
1曲目のプレリュードは、ちょっと管楽器には音符が細かすぎて、上手いんだけどせわしない感じがしたかなあ。
で、2曲目に入れ替えられたフーガが、素朴な感じがとても木管に合っていて、入れ替えにも納得でした。素朴ながら繊細な演奏で、感動しましたね~
3曲目のメヌエットもかわいいメロディーを繊細に表現してて良かったなあ。
今回の曲の中ではこのクープランの墓が一番良かったかも、私的には。

3曲目はホルンとピアノが入れ替わって、カプレの五重奏曲。これも初めて聴きました。
カプレってドビュッシーとかラヴェルと同時代の人なんだそうで。
途中オーボエのみの曲とかあったりして、オーボエ大活躍な曲でした。ルルーさんのオーボエ堪能しました!

休憩を挟んで4曲目はライネッケのオーボエ、ホルン、ピアノのための三重奏曲。ライネッケはメンデルスゾーンの後を継いでライプツィヒのゲヴァントハウス管弦楽団の指揮者を勤めた人なんだそうです。
時代的にもっと後の時代の人なのかと思ってたくらい、そんなにオーソドックスな感じの曲でなくて、面白かったです。(でもこのあたりかなり睡魔との闘いでしたが・・・(汗))

5曲目はサン=サーンスのフルート、クラリネット、ピアノのためのタランテラ。
なんかサン=サーンスぽくないな・・・と思ったけれど、タランテラのリズムのせいですね、多分。
この曲がまたパユさんとメイエさんの超絶アンサンブルが見事で、もう曲芸の域と言うか。拍手もこの曲が一番盛り上がってたような気がしました。

本編トリはプーランクの六重奏曲。ほぼ同じメンバーの演奏をCDで聴いてましたが、CDとはまた違う演奏でしたね。テンポはややゆっくりめで。
ようやくオダンさんの見せ場もあって(ライネッケでは意識失いがちだったので(汗))、やっぱりこのメンバーでプーランクは「らしい」ですね。
文句なしに素晴らしい演奏でした。

アンコールは今回のツアーでは2曲ずつやってたようですが、最後というのもあってか3曲の大盤振る舞い。3曲目は最初にやったマルティヌーでしたが。
アンコールということで、とにかく皆楽しそうに演奏していて、観ている(聴いている)こちらも楽しくなってしまいました。とくにイベールがすごかったな。
ちょっとニューイヤーコンサートのような雰囲気?
全体的に、やっぱりある意味スター集団というか、超絶技巧に聞き惚れる、という感じのコンサートでしたね。
個人的にはプレイヤーの技術よりも曲を聴きたい方なので、もうちょっとじっくり聴かせる演奏の方が好きなのですが(いや聴かせるところももちろんあったのですが、聴衆も超絶技巧を望んでいた感じというか)、やっぱり超一流の名手による素晴らしい演奏を生で聴けて良かったです。
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都響&アンドリュー・グラムスのオケコンに行ってきました

2009年10月31日 | 音楽(クラシックとか)
ずっと楽しみにしていたアンドリュー・グラムス指揮の都響のオケコンを聴いてきました!
もともとバルトークのオケコンは大好きなのですが、1ヶ月前にウィーンフィルのオケコンのチケットを取っていたし、本来なら多分行っていないところでした。
が、指揮がアンドリュー・グラムス氏ときいていきなり絶対行かなきゃになったのでした。
アンドリュー・グラムス氏、一般的にはまだまだ無名だと思いますが、私は彼がクリーヴランド管の副指揮をやっていた時に野外コンサートでチャイ5とプロコフィエフのピアコン3番を振ったのを聴いたのですが、これがすごく良かったんですよ。
特にチャイ5が素晴らしくて、しばらくチャイ5マイブームが巻き起こったくらいで(笑)
あと、以前ドイツでLotRシンフォニーを8公演ほどやった時に、なぜか彼が指揮してたんですよね。なぜかというか、クリーヴランド管でLotRシンフォニーをやった縁で、だと思いますが。今となっては聴いてみたかったなあ、グラムス氏が振ったLotRシンフォニー。
そんなグラムス氏が大好きなオケコンを振るというので、すごく楽しみにしてたのでした。

前プロはバルトークのルーマニア民族舞曲。親しみやすい曲なので、楽しみにしていたのですが・・・なんか予想外に今イチでした(汗)日本人にはあのハンガリーの香りを出すのは難しいのかな・・・
こちらで試聴してみると本場の演奏がよくわかって面白いです。さすがにここまでの演奏を期待していたわけではないですが(笑)
ただ、4曲目の繊細な表現と、その後の激しい曲調に変わるところのメリハリが良かったかな。
グラムスさんは楽しい曲調になるととても楽しそうに振っていたのがなんかアメリカ人ぽいかなーと思いました。(偏見?)

中プロのR.シュトラウスのオーボエ協奏曲は、絶対寝るな・・・と思って頑張って予習したんですが、2楽章の頭までは頑張ってたんですけど・・・意識失っちゃいました(汗)
でも美しい曲ですよね。(だから眠くなってしまう・・・(汗))
のっけからテンポ早めで、チャイ5をチョッ速で振ってたグラムス氏らしいかなあと思いましたが。
ルーマニア民族舞曲とはうって変わって、まとまった美しい演奏でした。
オーボエは都響の首席の広田智之氏でしたが、良い演奏でした。(半分くらい寝てたけど・・・すんません(汗))

で、いよいよメインのオケコンですが。
いやー素晴らしかったです! ウィーンフィルのよりよっぽど良かった。
もちろん個々の演奏技量はウィーンフィルの方が高いんですが、全体的な演奏が・・・すごく真っ当なオケコンだったというか、期待通りの解釈だったというか・・・
グラムス氏、速めテンポでストイックな演奏をする人かなーと思ってましたが、決してそういうわけではなかったんですね。チャイ5に関しては速めに演奏することでベタにならずに情感を引き出していたんだなあ。
速めテンポなところも結構ありましたが、聞かせどころではじっくり聴かせて・・・
でも、極端にゆっくりになることはなかったし、基本的にはストイックな感じではあったかなあ。でも情感を感じるところはすごく感じましたね。
一音一音、とても丁寧に指揮していたように思いましたし、オケもとても気合の入った演奏でした。
こういうところが、巨匠と超一流オケの余裕の演奏よりも良かった原因なのかなあと。なんかオケコンに対する敬意を感じたというか、聴いていてすごく嬉しかったです。
3楽章の、1楽章の第一主題が戻ってくるところなんか、胸が締め付けられるような悲しみがよく出ていて、思わず涙が出てしまいました。チャイ5でも泣かされたし、やっぱりグラムス氏の解釈は好きらしいです。
2楽章のソロが多いところは、さすがにウィーンフィルとかニューヨークフィル(CDを持ってる)の演奏には及びませんでしたが、木管はかなり満足でした。まあ欲を言えばもちょっと色気が欲しいかなあとか思わなくもないけれど、十分満足できる演奏でした。
グラムス氏も、ソロの部分はほとんど棒を振らずにソリストに任せている感じでしたね。
全体的に、激しいところと静かなところのメリハリがはっきりしていて、と言っても静かなところもベタに歌わせすぎないで、それでいて情感を非常に感じさせる演奏で、真っ当なオケコンでありながら、オケコンの新しい魅力も教えてもらったような感じでした。おお、ここもこんなに良かったんだなあとか。そう言えばチャイ5を聴いた時もそうだったなあ。
というわけで、大満足のオケコンでした。
アンドリュー・グラムス氏の指揮もやっぱり好みだということがわかったし。彼の指揮なら安心して聴けそうです。彼が振るプロ5とかも聴いてみたいなあ・・・
11/3にもグラムス氏都響を降るのですが、モーツァルトなのでいいや・・・と行きませんけど(汗)
今度いつ彼の指揮に巡り合えるかどうかわかりませんが、また来日して欲しいなあ。またどこかで彼の指揮で聴けたらいいなあと思います。

そう言えば、都響のコンマスの人、のだめのSPドラマの新都フィルのコンマスの人でした、多分。あれ都響のメンバーで撮ってたんですね。余談でした。
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ウィーンフィルのオケコンとベト7

2009年09月19日 | 音楽(クラシックとか)
サントリーホール9.17のズービン・メータ指揮のウィーンフィル聴いてきました。初生ウィーンフィルです。チケット代A席さんまんえん・・・自分史上最高額チケットです(汗)
B席狙いだったのに抽選で外れて第二希望のA席になってしまったんですが。Sじゃなかっただけマシですが・・・
なんでこんなことになったかというと、昨年あたりから無性にバルトークのオケコンが聴きたくなってたんですが、そういう時にはなかなか演奏されなかったりして・・・
今年9月に読売日響でやると知って、それに行こうと思ってたのですが、ふとウィーンフィルでもやるということを知ってしまい、なんかオケコン気分が盛り上がっていたのか、どうせならウィーンフィルで・・・と思ってチケット買ってしまったんですね・・・ウィーンフィル、チケット代高すぎで今まで行こうと思ったことなかったんですが。
10月には都響でもやるオケコン。昨年は全然やってなかったのに、重なる時には重なるもんですね・・・

最初コンマスが女性でびっくり。ウィーンフィルもコンミスが登場するようになったんですね。2曲目はコンマス交代してましたが。
なんだか勝手にバルトークがトリだと思い込んでいたので、開演していきなりバルトークが始まって一人で勝手にびっくりしてしまいました(汗)プログラムにはちゃんと曲順書いてあったんですけどね・・・思い込みって怖い。
で、楽しみにしていたオケコンなんですが・・・うーん、期待しすぎ?(汗)
いや、やっぱりすごく上手いし、演奏には非の打ちどころがないし、特にどこが悪いって訳でもないんだけど・・・なんかあまり心を動かされなかったんですね。ピンと来なかったというか。オケコン的にも、ウィーンフィル的にも・・・
ちょっと気になって行った人の感想を覗いてみたんですが、なるほど、バルトークとしては上品な演奏で・・・ということで、バルトークさほど好きではない人には好評だったようです。
タングルウッドでボストン響のプロコフィエフを聴いてやっぱりピンと来なかったことがありましたが、やっぱりオケによって得意不得意ってあるんですね・・・
いや、私はもうちょっとアクの強い演奏が好きだなあ。ことバルトークに関しては。特にオケコンの1楽章は、(3楽章もだけど)激しい絶望感に胸を締め付けられるような感じが欲しかったですね・・・1楽章一番好きなんで。
トランペットのソロももうちょっと色気が欲しいかな・・・なんて思ったりして。
でもクラリネットは良かったなあ。
2楽章は、テンポ速めで、バルトークらしいおどけた雰囲気を抑え、ストイックな感じの演奏でした。かなり速いので管楽器のソロがかなり超絶技巧になってましたが、さらっと吹いていてさすがだなあと。
1楽章ではもっと色気が欲しいなんて思ってしまったトランペットでしたが、いやいや2楽章中盤の金管アンサンブルが素晴らしかった! ふわーっと溶け合うような柔らかい音色で、思わず夢の世界に連れ去られそうになってしまった(笑)今回一番素晴らしかった瞬間でした。
カーテンコールでもトランペットの二人とホルンのトップが真っ先に立たされてたもんなあ。いやほんと素晴らしかったです。
弦のピチカートの軽やかな揃いっぷりもさすがウィーンフィルという感じ。ハンガリーっぽさは薄めでしたが、華麗な感じで楽しめた2楽章でした。
3楽章以降の方が弦の素晴らしさが目立ってたかもしれません。3楽章のビオラだけのところとか良かったなあ。
というわけで、ちょっと物足りない部分もありつつも、さすがの演奏力で堪能させてくれました。さんまんえん出す価値があったかどうかは微妙ですが・・・(汗)

ベト7になると、コンマスも交代してましたが、管もほぼ総入れ替えになってたようでした。木管はベートーヴェンの方がトップの人かな?と思いましたが、金管は明らかに若い人になってましたねー。
ベト7、いやーこれぞウィーンフィル、という演奏でした。バルトークでピンと来なかったのが嘘のようにのびのびと演奏していたというか。ああ、確かにこれはテレビやCDで聴いていたウィーンフィルの音だな、と思いました(笑)
1楽章と4楽章はゆったりめで、非常にベートーヴェンらしい落ち着いた演奏、と思いました。いや、恥ずかしながらベト7ってのだめで初めて聴いたのですが、「ベートーヴェンらしくない曲だな」なんて思ったものですが、ちゃんと演奏すればやっぱりベートーヴェンなんですね・・・(苦笑)まあ学生の演奏ならああいうのもありかもしれませんが。ドラマのテーマ曲としてはかわいくて合ってたと思いますし。
2楽章は逆に速めの演奏。2楽章ってプログラムの解説によるとルネサンス時代のすり足の舞踏曲のリズムなんだそうですが(「亡き王女のためのパヴァーヌ」みたいな踊りですね)、速めなのですり足というよりは普通にダンスって感じの軽やかな演奏だったのですが、これがまた良かったですね。軽やかで華麗な演奏は、さすがウィーンフィルって感じでしょうか。
この2楽章は、「落下の王国」で使われていたのを聴いて、なんていい曲なんだ・・・と思ったんですが、今回の演奏も素晴らしかったです。軽やかでありながら、寂しげな情感もあって、感動しました。
やっぱりバルトークよりもベートーヴェンの方がウィーンフィルには合っているんですね・・・
ブラ4も聴きたかったな・・・もう1枚チケットを買う余裕はとてもじゃないけどありませんでしたが・・・

アンコールはヘルメスベルガーとヨハン・シュトラウスのポルカ2曲で、ベートーヴェンよりもさらに活き活きとした、これぞウィーンフィル! な演奏でした。なんでウィーンフィルのニューイヤーコンサートはヨハン・シュトラウスとかばっかなの? と思ってましたが、確かにウィーンフィルの演奏が一番活き活きする曲なんでしょうね。
でも、ウィンナワルツとかポルカとか全然好きじゃないので、いくら素晴らしい演奏でも大金はたいて聴きたいとは思わないかな・・・
というわけで、オケコンの2楽章の金管アンサンブルとかベト7の2楽章とか、感動したところもありましたが、さんまんえんの価値があったかというとやっぱり微妙だったかな・・・(汗)
まあ、ウィーンフィルの音を生で聴くことができて良かったということで。
しかし、ウィーンフィルを先に聴いてしまったらハードル上がっちゃうかな、と思ってた来月の都響のオケコン、そんなにハードル上がらなかったので(汗)結構楽しみになって来たかも。(2日前にあった読売日響のオケコンは評判良かったようです・・・)
クリーヴランド管のチャイ5で感動させてくれたアンドリュー・グラムス氏がどんな指揮をしてくれるのかも楽しみです。
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都響&アンドリュー・グラムスでバルトークのオケコン!

2009年06月26日 | 音楽(クラシックとか)
昨日某所で何気なく東京都交響楽団の演奏会の予定を見ていたら、10月30日にバルトークのオケコン(管弦楽のための協奏曲)をやることを発見。
9月17日にはウィーンフィルのオケコンのチケットを取っているのですが、9月15日にも読売日響がオケコンやるんですよね。なんでこんなに同時期に続くんだろ。バルトークなにかあるのかな今年の秋は・・・
で、ふと指揮者を見たら、ん? アンドリュー・グラムス???
もしやクリーヴランド管弦楽団の副指揮者のあの人???
一昨年クリーヴランド管のチャイ5でいたく感動した時の指揮をしていた人なんですね~
あの時のチャイ5が良かったのは、もちろんクリーヴランド管の演奏も素晴らしかったんですが、ベタになりがちなチャイ5を、速いテンポでストイックに演奏した、グラム氏の解釈が良かったんですよね、とにかく。プロコフィエフのピアコン3番も良かったし。
それにこの方、実はLotRシンフォニーも振ったことあるんですよね。私は観てないですけどさすがに(汗)
ドイツで8公演くらいのツアーがあった時に、なぜかアンドリュー・グラムス氏が振っていたらしいです。
LotRシンフォニーを一番振ってるドイツ人のMarkus Huber氏は同時期のウィーンのLotRシンフォニーを振ることになっていたためにできなくて、他の人に・・・ということになったのでしょうがなぜアメリカから彼が行ったのかは不明。ハワード・ショアがクリーヴランド管のLotRシンフォニーを振ったことがあるのと何らかの関係はあるのかもしれませんが・・・ちょっと不思議な人選だなあ。
とまあそんな私にとってはなんとなく縁のある(というのだろうか)アンドリュー・グラムス氏の来日、しかも大好きなバルトークのオケコンと来れば、行かない訳には行かないでしょう! ということで早速今日チケット買ってしまいました。いやーウィーンフィルの6分の1の値段で行けるしねー(汗)
惜しむらくは、ウィーンフィルで同じ曲聴いた後になってしまうのが・・・どう考えても聴きおとりするだろうなあ。1ヶ月以上空いてれば印象薄れてるかなあ?
まあ、グラムス氏がどんなバルトークを振るのかとても楽しみです。前プロのルーマニア民族舞曲も楽しみ!
・・・中プロのR.シュトラウスのオーボエ協奏曲も予習した方がいいかなあ。バルトークで浮かれててどうもわざわざ予習する気になれないんですが今のところ・・・(汗)
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ウィーンフィルが取れちゃったよ・・・

2009年05月13日 | 音楽(クラシックとか)
ぴあのブレリザーブで申し込んでいたウィーンフィルのチケットが取れてしまいました。
なんで取れて「しまった」なのかと言えば、A席で取れちゃったので・・・30000円だよ・・・(汗)
基本的にクラシックに1万円以上出さない主義?だったので、ウィーンフィルとかベルリンフィルとか行ったことなかったのですが、今回は曲目に大好きなバルトークのオケコンがあったので、思い切って行くことにしたのですが。
ほぼ同時期にも読売日響がオケコンをやるので、それに行こうと思ってたんですが(といいつつチケット買ってなかったけど)、ウィーンフィルがあるならそっちで聴きたいかなーと。
発売日に窓口に買いに行けないことがわかっていたので、B席より上しか取り扱いのないイープラスのプレオーダーでB席のみで申し込んだのですが敢え無く玉砕・・・
発売日に買いに行ければ、ちょっと早めに並んでB席かあわよくばもっと安い席を狙うところなのですが、何しろ買いに行けないし。でも今回は絶対行きたいし。
で、ドキドキしながらぴあの方で第一B、第二A、第三Sで申し込んだ結果がA席で当選、でした。
S取れてたらどうしよう、と思ってたのでまあAで良かったのかもしれないけれど・・・
まあ、どうせ高いお金出して行くんだから、そこそこいい席でいい音で聴けた方がいいよ、ということにします(汗)
あーでも久々に生で聴くオケコン、楽しみだなあ。(初めての生ウィーンフィルは・・・?(汗))
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ポール・メイエ クラリネットリサイタル

2009年02月25日 | 音楽(クラシックとか)
いつも流し見しているぴあのクラシックカテゴリのメールでみつけて、プーランクのソナタやるかな・・・と曲目をチェックしたらやっぱりやるようだったので、行ってみました。
ピアノはエリック・ルサージュの黄金コンビ。
チケット10月に発売になってたみたいでしたが、全く気づかず・・・何度かクラシック行ってたけどチラシも入ってなかったなあそう言えば。
他にブラームスのソナタの1番もやるというので、前日寝る前にCDかけてみたら見事に2楽章に到達する前に寝てしまったので、やや不安がありましたが・・・(平日夜のクラシックは寝がち・・・(汗))
会場はオペラシティコンサートホール。チケットを取ったとき、どの席も余裕だったので、あんまり入ってないのかな・・・と思いましたが、端の方は結構あいてましたが、センターは結構埋まってたと思います。
プログラムの写真見て、さすがにちょっとおじさんになって来たかなーと思いましたが、実物はまだまだ全然カッコ良かったです。間近で見てないから?(汗)
ピアノに寄りかからんばかりにして吹いてましたが、反響版の角がちょうど後頭部の後ろあたりにあって、頭打たないかと余計な心配をしてしまった(笑)
エリック・ルサージュさんの猫背っぷりにもびっくり。いつも体かがめてピアノ弾いてるから?
1曲目はメンデルスゾーンのソナタ。どうもメンデルスゾーンさほど好きでないので、終盤ちょっと意識失いかけてしまいましたが・・・(汗)
この1曲目、なんだかリードが薄いのかなーという固い音でしたが、ああいう吹き方なのか?
クラリネットもピアノも、とても軽やかできらびやかで、フランス物か?というような演奏でした。なかなか新鮮でした。(でも意識失いかけたけど・・・(汗))
2曲目はマルティヌーというチェコの作曲家の「クラリネットとピアノのためのソナティナ」という曲。曲も作曲家も初めて聴きました・・・(汗)
6人組の影響を受けているとかプログラムにありましたが、なるほど1楽章のルンバっぽいリズムのフレーズなど、なんだかミヨーのようでした。ってこの二人だからミヨーっぽいのかな?(汗)
民族音楽っぽいフレーズもあったりして、なかなか楽しい曲でした。この二人がやってるからか、やっぱりフランス物っぽい雰囲気でしたね。
3曲目はウェーバーの「歌劇『シルヴァーナ』の主題による7つの変奏的協奏曲」。やはり軽やかな演奏でしたが、ウェーバーらしい?しっとりしたやわらかい音色もじっくり聴かせてくれました。1曲目とリード替えてたような気がするのですが、この時のリードが一番良かった気が・・・(私の好みですが)
休憩を挟んで4曲目はベルクの「4つの小品」。9小節から20小節という超短い4曲のまさに小品でしたが、正直訳わかりませんでした(汗)
こういう曲、楽器によっては全くついて行けないのですが、クラリネットで聴くのは嫌いではないです。テクニックを聴くという点で。
で、5曲目はブラームスのソナタの1番。全体的に早めのテンポで、軽やかで現代的な演奏。もっと端正で侘しげなイメージの曲だったのですが、かなり新鮮な演奏でした。
なのですが、軽やかで全くベタベタしてないのに、その軽やかさの中に情感たっぷりで、非常に感動しました。
2楽章はもともと泣けるなーと思ってたのですが、1楽章から何か胸を衝かれて、じわじわ来てしまいました。
そして3楽章が一番泣けた・・・! この曲、3楽章で泣いたのなんて初めてでびっくりでした。クリーヴランド管のチャイ5の3楽章で泣けたのと同じ感覚かも? 1,2楽章で感情を揺さぶられた後に明るい3楽章を聴くとやられるのかなあ?(哀しみが浄化される感じ?)
で、トリのプーランクのソナタは、さすがのフランス人コンビの軽やかさ。テンポもちょっ早(笑)超絶テクニックで聴かせました。
2楽章も、テンポはやめながら軽やかな中に情感が溢れていて、良かったです。この曲はピアノもとても好きなんですが、ピアノも素晴らしくて満足。
といいつつ、プーランクのソナタは逆にもうちょっとしっとりした演奏の方が好きかもなーなんて(汗)いやでも良かったんですよ。
スタンディングこそなかったもののカーテンコールも盛り上がり、なんとアンコール3曲もやりました。3曲目はメンデルスゾーンのソナタの2楽章をもう一回、でしたけど。
プーランク目当てで行きましたが、個人的にはブラームスの新鮮な演奏にやられましたねー(笑)いやもちろんプーランクも良かったんですけど。
思わずメイエ&ルサージュのブラームスのソナタ集を注文してしまった・・・(笑)だって在庫残り1になってたし、タワレコとかもう取り扱いなかったし・・・
まあとにかく、至福のひとときでした。いい音楽聞くと、明日も頑張ろうって思えますね~。いい映画でも舞台でもそうですが。
12月にはメイエとルサージュも入っているレ・ヴァン・フランセがプーランクの六重奏とかやるらしいです。ちょっと行きたいかな・・・
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プロコフィエフチクルスその2

2008年12月06日 | 音楽(クラシックとか)
というわけでまたサントリーホールでロンドン響&ゲルギエフのプロコフィエフを聴きにいきました。メインは満を持しての?交響曲5番です!
この日が一番チケット売れているという話でしたが(ロメジュリの日の方が入ってたのかな?)、それでもちらほらと空席はありましたね。
今回はRA席にグレードアップ・・・といってもかなりP席に近い席だったんですが、それでもちょっと横向きになっただけでぜんぜん音響が違いますねー。ソロヴァイオリンもちゃんと聞こえました(汗)安い席売り切れててかえって良かったかも・・・
指揮もちゃんと前から、それも今回は全身見えましたから。ゲルギエフさん、ジャンプもしてたんですね(笑)まあ、たいがいつま先はついていて、完全に宙に浮いた瞬間はなかったと思うけど・・・(笑)
あ、ハープの人、前回後ろから見たらお兄さんかと思ったけど、顔みたらおじさんでした(爆)今回はハープは下手の一番端だったので、金管に耳をふさぐこともなくて済んだようです(笑)編成の都合だろうけど、ハープの人が金管のそばは嫌だって直訴してたんだったりして・・・(笑)
とまあ、P席よりはずっと良かったのですが、それでも弦はちょっと遠い感じに聞こえたし、管もP席よりはずっと良かったけれど、やっぱり向こうの方に音が向かってる感じはありましたね・・・
でも、今回は木管が演奏してる様子も見られて良かったです。音もじっくり聴けたし。
折りしもクラリネット大活躍の曲目だったので、堪能しました。(どの曲もわりとクラリネット活躍してますけど・・・でもクラリネットソナタとか協奏曲は作ってくれなかったんだなあプロコフィエフ)特に交響曲4番が、2楽章を中心に木管をじっくり聴けて良かったなあ。
この日は、ほとんど改訂版しか演奏されない交響曲4番のオリジナル版が生で聴ける、ということで話題だったらしいですが、私には豚に真珠だなあ(汗)CDも改訂版しか持ってない・・・(しかもあまり予習できず・・・)
4番はバレエ曲から採っている主題が多いとかで、わりとメロディアスで聴きやすい交響曲かなあと思いました。前にも書きましたが、2楽章中心に木管アンサンブルがたくさん聴けてよかったです。
中プロはVn.協奏曲2番。前回よりもソロヴァイオリンがしっかり聞こえて(汗)ヴァイオリンの演奏に感動できました。やっはりP席はダメですね・・・
アンコールには、コンマスさんと二人で「2台のヴァイオリンのためのソナタ」の2楽章をやりました。(CD持ってるけど聴いたことなかった・・・(汗))コンマスさんもカッコよかったなあ。
で、メインの5番ですが、これも生で聴くの自体久々だったので、感動したなあ。
1楽章終わったあと、思わず拍手したくなってしまいました。
2楽章は、ちょっとおどけた節回しで、お茶目な印象!?があったのですが、ゲルギエフさんの指揮はとにかく速く速く、で、かわいいというよりもむしろカッコイイ2楽章でした! ゲルギエフさん、指揮の様子を見ていると面白いんだけど(失礼(汗))演奏はスマートな二枚目系だなあ・・・なんて思いました。
4楽章も同じく、カッコイイプロコフィエフ、と思いました!
3楽章は、切ない悲しげなメロディが胸に迫りました。決してベタベタではないんだけど、切ないというか。一方でtuttiになる部分では重厚感に圧倒されました。鳥肌が立ちました。このメリハリが良かったなあ。古典でも思ったけれど。
アンコールは、祈りが届いて(笑)またもやロメジュリから1曲やってくれました。フォーク・ダンスではなくて「仮面」だったけど。でも、チケット買ってないのにロメジュリ2曲も聴けたので幸せです!
しかし、平日夜のクラシックはやっぱりちょっと辛い・・・Vn.協奏曲の終盤ちょっと落ちてました(汗)大好きなプロコフィエフなんでなんとか起きてられたと思いますが、平日はやっぱり難しいなあ・・・
といいつつ、来年読売日響がバルトークのオケコンをやるというのを知ってしまった・・・平日に・・・バルトークなら起きてられるかな(汗)
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プロコフィエフチクルスその1

2008年12月04日 | 音楽(クラシックとか)
ロンドン交響楽団&ワレリー・ゲルギエフのプロコフィエフチクルスに、今回2回行くことにしました。
本当は3日プレオーダーで申し込んだんですが、ロメジュリとピーターと狼の公演は一番安い席が取れなかったので・・・(クラシックには1万円以上出さない主義なので。だからウィーンフィルなんて見にいけない(笑)今回一番安くて8000円なんですよね)
交響曲5番の日も一番安い席は取れなかったのですが、5番はどうしても聞きたかったので、奮発して(笑)C席で取ってます。
で、今回行ったのは、古典、Vn.協奏曲1番、交響曲6番のプログラム。古典が聞きたかったんですが。
古典とVn.協奏曲1番は、実は昨年タングルウッドで聴いているという・・・(汗)コンチェルトはどうせならピアノの方が好きなんだけど。
古典は、昨年はクリーヴランドでも聴いたのでした。クリーヴランド管ではなく、なんとかフェスティバルオーケストラとかだったかな? 4楽章で崩壊しかかっていて、ああ難しいんだなあと思いました(汗)
今回一番安い席ということで初めてP席でした。指揮者の顔見てもなあ・・・なんて思いましたが、結構面白かった! ゲルギエフさんの指揮、面白すぎです(笑)
指揮棒を持たずに指揮するのですが、掌をまっすぐ伸ばしたまま、ひらひらと振って、主に手首から先で指揮する独特の指揮。時々「アイーン」て感じに見える時があって噴きそうになってしまった・・・(失礼(汗))
表情もとても豊かで、顔見ながら演奏聴けてよかったと思いました。
舞台が結構近いし、後ろからだと特に打楽器とかよく見えて面白かったですね。まあ見切れている部分も多いですが。
ハープのお兄さんが、金管がうるさいところで耳を塞いでいるのが見えたりとか(笑)確かに真横であれ聞いてるのは辛いよなあ。
でも、さすが安いだけあって、音響がなーと。とっても「裏から聴いている」感がありました。響いてるのが向こう側に流れていく感じというか・・・RA席とかだとそんなに感じないと思ったけど・・・(5日はRA席)
そうそう、2階席通路に黒服の人がたくさんいて、無線で連絡したりとかして、何かあるのかな? と思ったら、休憩が終わるころ、テレビカメラとか報道陣がどっと2階席に集まっていて、何事? という感じ。
そしたら、天皇皇后両陛下が入ってきたのでした。メインだけ聴くのね・・・
警備の都合か、RA席の区切られた一角を関係者で買いきってたのかな。その一角だけ黒服の人がずらっと並んでて異様な感じでした(汗)
以前サントリーホールで皇太子夫妻を見かけたという人によると、普通にS席の中で見ていて、警備の人もそんなにいなかったらしいので、やっぱり扱いが違うんですねえ。私も以前紀宮を見たことがあるけど、普通の席に数人と一緒に、という感じだったな。
しかし、なんでこの日だったんだろうなあ? どうせならロメジュリの日か5番の日じゃないかと思うんですが、警備の都合で敢えてそんなに人が入らない(汗)公演を選ぶのかなあ?
どうやって行く公演を決めたりするのかなあと、ちょっと興味が湧きました。
でも、きっと好きな公演にほいほい行ってしまったりはできないんでしょうね。大変だなあ・・・

前置きの方が長くなりましたが(汗)
お目当ての古典は、2楽章のプロコフィエフらしいロマンチックな雰囲気から、畳み掛けるように3楽章に入ったのが印象的でした。いいなあ3楽章。2楽章もいいけど。
Vn.協奏曲は、音響のせいもあるのか、ヴァイオリンてあんなものなのか、なんかあまり音が聞こえなかったなあ・・・(コンチェルトってほとんど聴いたことないのでよくわかりませんが・・・)
真後ろなのもコンチェルト聴くのには不向きですねえ、さすがに(汗)意外と手元は見えましたが。ピアノコンチェルトだったら問題なかったんだろうけど。
アンコールでパカーニーニの「ヴェニスの謝肉祭」をやってくれましたが、アンコールらしくサービス精神たっぷりにユーモラスに弾いてくれて楽しかったです。
メインの交響曲6番は、予習が足りなかったなあ・・・もっと聴きこんで行けばよかった。というわけで細かい感想は書けませんが(汗)プロコフィエフの交響曲らしい重厚さを堪能しました。
で、アンコール何やるのかなーと思ったら、なんと「モンタギューとキャピレット」をやってくれました! チケット取らなかったのでこれはラッキー!
ロメジュリは生で聴くの自体久々だったので嬉しかったですね。
5日もアンコール ロメジュリやってくれたらいいのになあ。今度はフォーク・ダンスをお願いします(笑)「ジュリエットの死」でもいいなあ。(なんて言ったら古典だったりしてね(笑))

ところで、チラシを見ていたら、LotRシンフォニーで来日したロシア・ナショナル・フィルハーモニー管弦楽団、来年6月に来日するんですねー。演目があまり好みでないので多分行きませんが・・・(ショスタコーヴィチは多分寝てしまう・・・(汗))
初来日ツアーとなってましたが、もしかして本当の初来日はLotRシンフォニーだったんですね(笑)
LotRシンフォニーをやったオケとしては、ウィーン放送交響楽団も来年来ますね。(今年だか昨年も来てたらしいけど)
こちらは演目も好きな感じなので(ちょっとベタ?)行こうと思ってます。
コメント (2)
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