ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

韓国行って来ます

2010年01月29日 | 雑記
明日から2泊3日で韓国に行って来ます。韓国版「モーツァルト!」観に。
たかだか3日の留守ですが、TBの反映が遅れたり、コメントのレスが遅れたりしますのでご了承ください。
スパムコメントも対応が遅れるかと思いますが・・・
サイトのBBSも一応閉鎖しておきます。スパムが来はじめると1日で結構大変なことになってしまうので・・・
先週くらいまで大寒波でどうしようかと思ってましたが、今週はそんなに寒くなさそうで(韓国としてはですけど)ちょっとホッとしてます。実は冬の韓国初めて・・・
今回観光プランは全て妹任せなので、なんか全然旅行行く実感がないんですが(汗)
それではちょっと行って来ま~す!
コメント (4)
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フュッセンのだまし絵

2010年01月23日 | 旅行
フュッセン名物と言えば「だまし絵」だそうですが・・・
トップの写真を見てください。窓の飾りが絵なのはわかると思いますが、出窓に見えますよね?


横から見ると、真っ平ら!
こういう風に、建物に立体であるような錯覚を起こさせる絵を描いて装飾するのが流行していたのだそうです。
他にも時計塔の端っこにブロックの凹凸があるような絵が描いてあったりしました。知らないで観ていた時は「絵で書いて手抜き」とか思ってましたが、伝統様式だったんですねえ(汗)
街中でもブロックのような絵を描いた建物とかありました。ホテルにも百合の花のだまし絵がありましたしね。
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グイン・サーガ130巻

2010年01月23日 | グイン・サーガ
読み終わってから1ヶ月経ってしまいましたが・・・
こういう形で最後まで見届けることになるとは思ってなかったなあ。
100ページくらいしかないと聞いてましたが、実際に見て・・・「薄っ!」
このくらいの薄さの文庫はあると思いますが、グインのこの薄さはやはり寂しい・・・
この少し前に読んだ「転移」で、最後にグインの記述があるところを読んだら、ちょっと区切りがついたところまで書いていたのかなと思ってたんですが、思いっきり途中で終わっているのが、本当に絶筆なんだな・・・と生々しかったです。多分日記に書いていたあの時点からちょっと書き進んだのかな。
話的には、前巻でヤガが一段落して、そのあとなので、いつものごとく話が動き出す前の展開ですね。なので話はあまり進まないままでした。
でもそれでよかったかも。ものすごく「次巻へつづく」って展開だったら読み終わった後やるせなかったと思うので・・・
結局イシュトヴァーンが何を狙ってたのかはわからないままですが・・・やっぱりヤガには行かないんだなー。パロが弱体している様を散々描写していたので、何もしないで大人しく去るとは思えなかったけど、なんだか宮廷のご機嫌取りのようなことをやっていたりして、いきなりクリスタルを占領するような雰囲気でもなかったし。
バックにグラチウスがいるっぽいので、何かあるんだろうな・・・と言ってもこの続きは決して読めないですが。
作者自身も書きながら考えていた節があるので、まだ先のこと考えてなかった可能性もありますよね・・・
しかし、マルガへ行く話、結局何の展開にもつながらないままで、何だったんだろうなあ。最初からそのつもりだったのか、展開を思いつかなかったのか・・・
最後にリンダが出てきてくれたのは嬉しかったけど、なんか出てくる度に評判落としているような気がしてならない・・・(汗)まあ、出てきただけいいかな。レムスは結局出てこないままだったし。
しかし、「七人の魔道師」と話が上手いことつながった・・・のかもしれないけど、シルヴィアと別れてからそんなすぐに妾作ってたなんてグインの評判ガタ落ちじゃないか?
これで最後になるとは思っていなかったのかもしれないけれど、この先の不安を暗示させるような描写があちこちに出てきて、なんとなく最後っぽい雰囲気はありますね。
特に、ヴァレリウスのパロの未来を思っての述懐が、なんか珍しく(汗)共感できる感じで、久々にヴァレリウスいいかな、と思いました。
そう言えば、タイトルの「見知らぬ明日」って誰がつけたんですかね。あまりにもこの最後にぴったりなタイトルなので・・・
「転移」を読むと、かなり体調悪い中少しずつ書いていたことがわかるのですが、文章からはそういうのはあまり感じられなかったかな。
ただ、台詞ぱっかりで地の分省略しすぎなところもあったけど・・・これは前からそうかな(汗)
なんだか最後という実感が今ひとつ湧かない最終巻でしたが・・・ちょうどあまり話が動かないところで終わって良かったかな。なんとなく、この先どうなるのかな・・・と想像しつつ、次の巻が出るのを待っているままのような気分です。次はもうないんだけれど。
今岡清さんの解説で、新装版のあとがきで、誰か他の人が話を書き継いでもいいと書いていたという話がありました。ご本人がそれでいいと思っても、やっぱり他の人が書いたら全く違うものになってしまうだろうなあ・・・それを思うと、おおまかなプロットだけでも残してくれていたらと思ってしまいますが。
完結したらまた最初から読み直してみようかと思ってましたが、なんとなく気分が変わってしまって「はてしない物語」とか読み出していたりして・・・(汗)
いつかその気になったら、最初から読み直してみたいかなと思います・・・
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ANJIN~イングリッシュサムライ

2010年01月18日 | ミュージカル・演劇
市村正親さんが出る舞台は一応観ることにしているので行って見ましたが、予想してたよりは面白かったです。いやもっとつまらないかと思ってたので・・・(汗)
ただし、個々のシーンはなかなか面白かったですが、作品全体のまとまりとしてはどうなんだろう・・・と思いましたけど。
日本語と英語がまざって出てくるということで、舞台上部と両脇に字幕が出るようになっていましたが、席が前過ぎてよく見えず・・・(汗)結構英語で話が進む場面も多かったので、舞台観るの諦めて字幕観てたりもしました。
藤原竜也さん、英語は頑張ってたと思いますが、彼の英語が一番聞き取りにくかった・・・(汗)スペイン使節のスペインなまりの英語が一番聞き取りやすかったな(笑)
しかし、スペイン人もオランダ人も多分イギリス人の役者さんが演じてたので、英語の発音きれいすぎだろ、と思いました・・・(笑)

観ていて意外に面白かったのは、市村さん演じる徳川家康や、二代目将軍になる秀忠、淀君と秀頼、などの歴史上の人物たちの描き方でした。
正直市村さんがこんなに家康にハマるとは思わなかったな~。新しい家康像だったとも思うし、それでいて今までの家康のイメージも損なってなかったかな、と思います。
特に秀忠との関係なんかの解釈が良かったですね。家康の死後の秀忠の述懐なんかも良かったですね。秀忠の偉大な父への複雑な思いが。
秀頼が英明な人物になっていたのも新鮮だったかな。
関ヶ原の戦いとか大阪冬の陣、夏の陣などの超有名な戦いも、舞台版として面白く見られたのが意外でした。なんか普通に面白かったんですよね。
ただし、それに比べて、タイトルロールであるはずの三浦安針=ウィリアム・アダムスの描き方が中途半端だったような・・・なんか家康の方が主人公みたいだったな・・・
アダムスが日本に慣れ親しんだ後の葛藤はまだわかったんですが、前半の心境がよくわからず・・・祖国に帰りたいと思いつつも日本に惹かれていく様子とかをもっと丹念に描いたらよかったのにと思いました。時間はたっぷりあったはずですから・・・
もっと中途半端だったのが藤原竜也さん演じるドメニコだったかな・・・。武士の血と宣教師の心の葛藤というのが最後までよくわからなかったなあ。
しかし、家康パートがよく描かれていたからと言って、単なる家康が主人公の話だったら舞台にする意味もあんまりなかったと思うし・・・
家康とアダムスが心を通わせる場面は良かったです。小柄な家康(ごめんなさい!(汗))と大柄なアダムスが二人で酒を酌み交わす場面とかなんかかわいかったし、家康との別れの場面とか、しんみりしました。
家康の側近の本多上野介もいい味出してたなあ。
そんなこんなで家康パートが良かっただけに、やっぱりアダムスとドメニコの描き方が中途半端だったのが勿体無かったかなと・・・
最後のドメニコの決断もなんだかよくわからなかったしなあ。宗教の裏を見て絶望して・・・というならわかるけど、急に武士の血に目覚めたとか言われても。
そんなわけで全体的にはどういう意図の作品なんだかよくわからない感じではありましたが、個々のシーンが結構面白かったので、それなりに楽しんで観られた、という感じでしょうか。
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さかもとえいぞう@赤坂BOB'S LOUNGE 2010..1.10

2010年01月17日 | 音楽(主に日本のHR?)
年末に行ったばかりですがまた行って来ました。
オーナーだったBOBさん、年末で引退って言ってましたが、来てましたね。お店の名前も変わってなかったし・・・
またしても絶妙なタイミングで点いたり消えたりするライトに笑わされました(笑)
新曲3曲も聞きなれてきて、いい曲だなーと思いました。英三さんの曲好きなんですよね。
特に「異邦人グルグル」は、英三さんらしい意味不明な歌詞とコード進行がいいですねー。
終盤は、「メタルハンサムマン」をアコギで・・・なんて無謀な試みをやったり(でもなかなかカッコ良かったです)、ハローワークを1音上げてやったり、と、アコギなのにチャレンジ精神を忘れないのはすごいなーと思いました。ハローワークを必死に歌ってる姿は新鮮でした(笑)
赤坂では新曲とか実験的なことをして行きたいそうですが、お店は存続するのかな・・・(汗)
機会があったらまた行きたいです。
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Hotel Hirsche

2010年01月06日 | 旅行
ホーエンシュヴァンガウを後にして、その日の宿を取ってあるフュッセンにバスで戻りました。夕方あたりだとバスがかなり混むという話も聞きましたが、中途半端なお昼過ぎなので余裕で乗れました。
フュッセンの宿はHotel Hirscheというところ。お値段もリーズナブルなほうで、ツアーでもよく使われるホテルだということでしたが・・・
入ってみて、内装がかわいくてびっくり!
トップの写真は階段の踊り場ですが、こんな感じで廊下から階段からインテリア凝りまくり、という感じでした!
ちなみにこの写真の右上にある百合の花の花瓶は、フュッセン名物の「だまし絵」の伝統に則っているのか、壁にかかれています。手前に落ちている花(造花ですが)だけが本物だという・・・


もう一つ下の階の踊り場。


こちらが部屋。
よく観ると内装もカーテンも簡素で安そうな感じなんですが、ちょっとアンティークっぼいベッドとチェストを置くだけですごく素敵な部屋に見えました。
こういうの、自分の部屋のインテリアの参考にもなりそうですよね。私にはこんなセンスはとてもありませんが・・・(汗)


朝食を食べた食堂。これまたかわいい内装で・・・
朝食も美味しかったです。チーズもたくさん種類があったし、ここでも暖かい卵料理を作ってくれて嬉しかったです。
やっぱり田舎の方は物価が安くていろいろといいなあ・・・。
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クリストファー・リー様×メタル!?

2010年01月06日 | 指輪物語&トールキン
昨日TORnで面白いニュースを見つけて、色々調べてたら更新できませんでした(笑)
クリストファー・リー様がメタルのアルバムをリリースする、というのです!
ソースはこちら
よくよく見るとメタルと言ってもシンフォニックメタルと書いてあるので、なーんだ、という感じではありましたが。
4曲試聴できますが、聴いてみるとリー様が歌うところはさすがにメタルって感じではないですねー。プログレって感じ? トールキンをテーマにしたこういう感じの音楽はよく聴くので、聴いてみれば違和感ないというか、納得というか。
私、個人的にはシンフォニックメタルとかプログレとか好きじゃないんですが、リー様の深みのある、全然メタルでもロックでもない歌声が入ると、不思議な化学変化があるというか・・・なんだか素敵
特に3曲目のThe Iron Crown of Lombardyなんてカッコイイではないですかー。
あ、アルバムの内容としては、シャルルマ-ニュ(カール大帝)の生涯?をテーマにしたコンセプトアルバムなんですねー。ジャケットでカール大帝に扮したリー様も素敵です
Myspaceはこちら。こちらでも同じ曲が試聴できるほか、リー様のコメント動画もあります。
これ観てると、かなりやる気満々というか・・・てっきり担ぎ出されたんだと思ったら、もしかして自分から企画したんでしょうか・・・(英語よくわかってないので聞き逃してるかも)なんかリー様の口からas a Metal singerなんて言葉を聴くと微笑ましくなってしまう(汗)

最初の記事とかMySpaceを読むと、マノウォーとかRhapsodyとかと共演してたとか書いてあってびっくり。全然知りませんでした・・・
マノウォーはナレーションの参加みたいですが、Rhapsody(of Fire)ではしっかり歌っているらしい・・・
The Magic of the Wizard Dreamという曲を歌っているらしいのですが、こちらではなんとその1曲が英伊独仏の四ヶ国語にOrchestral Ver.、Album Ver.の6パターンで入ってます(笑)
こちらは3パターンのバージョン。
amazonはユーズドのみとなってますが(3パターンの方は取り寄せられるようです)、HMVタワーレコードは普通に取り扱ってるようです。
在庫ありがHMVだけだったので、またマルチバイの罠にハマってしまった・・・(汗)
YouTubeにPVがあったのでこっそりリンク貼っときます・・・
こっちは完全にバラードですが、またまたリー様の声の不思議な化学変化が・・・やっぱりこういうのにハマりますねえ。

Rhapsodyではこういうのもありました。こちらはナレーションだけみたいですが。HMVタワーレコードでは試聴できます。これもジャケットが素敵ですねー。(こっちは私は買わないことにしましたが)

とまあそんな訳でThe Magic of the Wizard Dreamは注文してしまったのですが(笑)届くのが楽しみです。
肝心のCHARLEMAGNEの方は3月15日リリースということですが、インディーズみたいなので、日本でも手に入るかなあ。買えたら絶対買いたいですね!
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馬車馬

2010年01月04日 | 旅行
楽しかったホーエンシュヴァンガウも最後の写真となりました。ホーエンシュヴァンガウ、今回の旅行で私的には一番良かったな・・・スイスを差し置いて。
ノイシュヴァンシュタイン城行きの馬車です。これ、歩きながらも食事できるように飼い葉を首にぶら下げてるんですね・・・食べながらも仕事させられるなんてかわいそう・・・(まあ、馬は歩きながらでもその辺の草食べますけどね・・・)
そうそう、ホーエンシュヴァンガウには馬車が結構行き交ってるので、町中は馬糞の臭いに満ちてます(笑)
まあルードヴィヒ二世の時代にも馬糞臭かったでしょうから、当時の雰囲気のままとも言えるかもしけないけど(笑)
町中は馬糞の臭い、一歩外に出ると牧草地で牛糞と山羊糞の臭い・・・美しい田園風景とは臭いものなんだなあと思いました(笑)
後で観たら、右端に自転車の人が写ってますね。フュッセンから来たのかなあ。ちょっとのぼりがきつそうですが、フュッセンから自転車で行けるのなら今度挑戦してみたいなあと思いました。
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転移

2010年01月04日 | 読書

これも昨年の感想の積み残し・・・
栗本薫こと中島梓さんの最後の闘病日記「転移」を読みました。
あまりにもストレートでらしくないタイトルなので、没後につけられたものなのかと思ったら、本人によるものだったんですね。意外でした。
しかし、amazonのレビューを見たら、作品を読んだことのないお医者さんがタイトルにひかれて読んだとか書いてあったので、インパクトのあるタイトルなのかな・・・やっぱりさすが、なのかもしれません。

この本を読むに当たって、すごく気になっていたことがありました。
ホームページとか、亡くなるかなり直前に書いたグイン127巻のあとがきなどを読んでも、なんだかあまりにも「いつもの感じ」で、拍子抜けしたんですよね。
あれが本音なのか、それとも外向けに明るく書いていたのか、そこのところが知りたかったのです。
冒頭のプロローグで、最初はエッセイ風に書こうと思っていたけれど日記形式にした、と書いてありましたが、実際日記形式にした方が、本音に近いものが書かれていたように思いました。
「ガン病棟のピーターラビット」もそうでしたし、後書きやホームページの日記もそうですが、どうも人に読まれることを前提とした、営業っぽい書き方・・・と言ってしまったら言い過ぎですが、本心とは違う、外向けのこと書いてるかな、と思えるところがありました。
確かに、日記形式になって、「外向け」な感じがやや薄くはなってましたが、本当にこれが本音なのかな・・・という疑問は残りましたね。結局は出版されるつもりで書いていたんだろうし。
時々、旦那さんに向かって当たってしまった、というようなことが書いてあったりして、やっぱり本当に鬱々としたり取り乱してしまった時には書いてないんだろうな・・・と思いました。ある程度体調も気持ちも落ち着いた、「書く気」になった時に書いていたんだろうなと。
最初のうちはほぼ毎日書かれていて、まだ体調もさほど悪くないのか、書いていることも以前のエッセイと似たような感じがあります。
読んでいて、とにかく食べることに執着していることに驚いたのですが・・・これは「ガン病棟のピーターラビット」でもそうでしたが。
少しでも食べられるものを試行錯誤して食べようとするのは、生きようとする執念なのかもしれませんが・・・
でも、ちょっと調子が良くなるとステーキとか焼きそばとか食べようと思うのがすごいなーと(汗)「今日はこんなものが食べられた」ということが書いてあると、「病人がそんなこってりしたものを?」というような料理が挙げてあってびっくりです・・・
多分、食べるのがとても好きで、食べられなくなったことが相当ショックだったのかなあと思いました。「ガン病棟のピーターラビット」でも、自分が食べられないのに病院の向かいの築地市場ではグルメを求める人たちが群がっていて・・・なんて書いてましたが、自分が具合が悪くなって食べられなくなった数少ない経験を思い起こしても、食べられない時には食べ物のことなんか考えたくもなかったけどなあ・・・父も食べられなくなっても全然食べ物には固執してなかったし。
ご本人も摂食障害が・・・と書いてましたが、拒食方面にも過食方面にもそういうのがあったのかなあと思いました・・・
そんなこんなで前半の日記は、まださほど悲愴感もなく、ご本人も前向きに書いていて、その分鼻につくところもあったりして・・・多分、本当に自分が死ぬかも、という実感はなかったのかもしれません。
しかし、2009年が明けて検査の結果がかなり悪かったあたりから、いよいよ本当に死を覚悟したような悲愴感が漂いだし、読んでいて胸がつまりました。
ほぼ毎日書いていたのが、次第に間隔が空くようになり、その間隔がどんどん広くなり・・・書くのは全く苦じゃない人でしょうから、相当体調が悪かったことが窺われます。
それでも日々好きな着物を出来るだけ着て、できれば好きなところへお出かけして、ライヴをやって、料理をして、部屋を飾り、針仕事をし・・・一日一日を、出来る限り自分らしく生きようとする姿に、生きたいという壮絶な気持ちを見るようで、胸がつまりました。
最後に入院するかなり直前までライヴをやっていたのはホームページで知っていましたが、まさかあんな体調でライヴやっていたとは・・・びっくりしました。
それにしても不思議な闘病記だなあ、と思います。死を覚悟した人の悲愴感漂う手記でもなければ(それでもさすがにそれなりの悲愴感はありますが)、死を嘆くお涙ちょうだいの手記でもない。
正直、作家の最後の闘病記ということで、死を目の前にしての哲学的な思索とか、そんなものが読めるのかなと思っていたのですが・・・
その点では確かに拍子抜け、だったかもしれませんが、ああ、中島梓という人にとっての生きるということはこういうことだったのか、ということがひしひしと感じられる、ある意味壮絶な闘病記とも言えるな、と思いました。書いていることは淡々とした日々のことではあるけれど。
これは年末の記事にも書いたのですが、一昨年あたりから、中島梓さんもそうだし、樋口宗孝さんもそうですが、今までずっと「いて当たり前」だった方たちが早逝され、「生きる」ということについて考えるようになりました。
この闘病記は、その一つの答えを与えてくれたような気がします。一日一日を、自分らしく生きていくことが、生きていることの証なんだと。
以前飼っていた犬や猫のことを思い出すと、彼らには病気や死の概念がないので、体が動く限りはできるだけいつもと同じように過ごそうとするんですよね。本当に動けなくなるほんの前日まで普段どおりにしていたりするんです。
少し具合が良くなると、また少しでもいつもと同じことをしようとして・・・
人間は死への恐怖も、病気への恐怖も知っているから、その分生きていくのが辛いよな、と思います。それでも、一日一日を懸命に生きることが、生きていくということなんだなあ・・・と思いました。
そういう視点で読んでいると、死を見つめながらも嘆くこともなくもがくこともなく、日々を懸命に生きようとしていたこの人は、とても強い人だったのかもしれない、とも思いました。(楽観的な性質もあったとは思いますが・・・)
それにしても、ちょっと気になるのは、見事に自分のことしか書いてないな・・・ということですが・・・旦那さんや息子さんへの思いのようなことも少しは書いてあるのですが、大部分が自分自身のことなんですよね。陳腐なお涙頂戴の闘病記にしたくないという思いもあったかもしれませんが、どうも自分自身が一番大事な人だったんだな、と思えてしまいますが・・・
それとも、本当に死を目前にすると、皆そういうものなのでしょうか・・・
そう言えばamazonのレビューでも、ファンのことは全然考えてくれてなかったのがショックだった、と書いている人がいますが、確かにそうなんですよね・・・グインのラストまでのプロットを残しておくとか、そういうことは全くしようともしていない。
実際、結構いきあたりばったりで書いていたようなので、プロットの残しようもなかったのかもしれませんが。それとも、そういう形で自分の死を認めたくなかったのかも・・・
とにかく、死を前にして、自分が生きるということを何よりも優先していたのだな、なんてことも思いました・・・
入院してからは、ちゃんとした日記は1回しか書けず、手書きの判読し難い日記を2ページ、さいごにはPCで「ま」という一文字だけを残していました。その壮絶さにさすがに泣けてしまいました・・・最後の最後まで書こうとしていたんだなと。
最後の長文の日記の中で、いよいよ余命を宣告されたことを書き、「でもこれからこそ書かなければ」と書いていたのが胸を衝きました。
それでも、それ以上書けなかったのですね・・・朝日新聞に追悼の記事が載った時、ご主人の今岡清さんが「ノートに手書きで書き始めたけれど2ページで断念し、書くことができなくなってとても悔しがっていた」と言っていたと書いてありました。さぞ無念だったでしょう。私も本当に死を覚悟した、そこからの日記を読みたかったです・・・
読後には色々な感想が錯綜する感じではありますが、紛れもなく一人の人間が死を目前にするまでを綴った、壮絶な記録だと思いました。
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アルプ湖の白鳥

2010年01月03日 | 旅行
聖コロマン教会から戻って来てから、軽く昼食にインビスでソーセージを買って、アルプ湖畔で食べました。
国境超えただけでソーセージこんなに美味しいとは・・・と感激。(チューリヒで評判らしい店のソーセージが全然ドイツのとは違ったんですよね・・・)
朝夕は静かなアルプ湖ですが、日中は観光客でにぎわってました。
と思ったら・・・あれ、白鳥がいる。朝夕はいなかったのに・・・
どうやら観光客がたくさん来て、エサをもらえそうな日中だけ来ているようでした・・・優雅な白鳥のイメージがまた崩れる・・・
この白鳥たち、なかなか怖かったですよー。
トップの写真では優雅な首をまっすぐ伸ばしてますが・・・画面の外で妹が持ってるパンを「早くくれ!」とおねだりしているところ。
パンあげてるところの写真を撮ろうとしたのですが、ものすごい勢いでひったくるので瞬間は撮れず・・・渡さずに持ってるとつつかれるのですが、なかなか痛かったそうです。(私はビビリですぐに渡してしまった・・・)
白鳥でかいから無敵。カモも周辺でおこぼれを狙ってますが、カモが近寄ってくると「ガー!」と威嚇する白鳥。性格悪し。
近づいてくるので触ろうとする人がいると、これまた「ガー!」と威嚇します。結構怖いです。でもエサはもらうという・・・
スイスから白鳥を結構見てきましたが、なんか見た目は優雅だけど他の動物とおんなじだなー、と白鳥のイメージ大分変わりました(笑)


湖の透明度を映したくて撮った写真。


曲がっちゃいましたが・・・いいお天気で絶景でした。
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