日々のあれこれ

現在は仕事に関わること以外の日々の「あれこれ」を綴っております♪
ここ数年は 主に楽器演奏🎹🎻🎸と読書📚

把握して

2009-08-03 21:24:42 | とある街のとあるスーパー

3日目の正午。

お客さんに、売場案内を頼まれ、あちこち探し回って困っている鈴子の様子が目についた。

お客さんは、お客さんで、新入りのエプロン姿の鈴子に

「あら? 新しい人? 頑張ってね!」

と声を掛けたかと思うと、

「あなた、新しい人でしょ? 今まで見かけなかったから。一緒に探してあげようか」

「あ・・・ども。ありがとうございます」

「あった?」

「いいえ・・・なかなか見つかりませんねぇ」

お客様と店員と・・・

二人で別方向へと手分けして探している辺り・・・

どっちが店員だか、分からない~~っ!(爆)

「 あ、あったわよ! ここ!ここ!」

ようやく見つけたのは、お客様の方だったりしてさぁ。

しかし、まぁ・・・

結構、お互い助け合っているようだ。

「ここのお客様は親切ですね~」

と、すず子の感動した様子に上司として俺も嬉しかったりする。

ピース!!

 

では、次なる仕事を与えよう。

「鈴木さん!」

俺は鈴子がバックへ戻ってきたところを 待ってましたぁ!とばかりに呼び止め、

今から前出しをしながら、どの商品が何処にあるか、覚えて下さい」

と言った。

まずは、どの部門の どの商品が、どのあたりにあるのか、把握してもらわないと・・・。

分かりました、とバックから売場へ足が向きかけたすず子を

「あ、ちょっと待って!」

と、急いで呼び止めた。

とても大事なことを思い出したのだ。

とても大事なこと! と聞いて、君は恐らく俺がカンガルーの出没頻度について尋ねようとしているのだ!と確信を持ったことだろう。

だが、残念でしたぁ~!

 

 

心配には及ばねぇ。

俺はまだ、カンガルーを街中で見かける頻度については問わないつもりだ。

お楽しみは、後にとっておかないと・・・な!

俺は たまたま隣の長台車に乗っていた、コーヒーを掴んだ。

 

え~っと・・・・。

例えばですね。

このネスカフェのゴールドブレンドが、何処の棚の上から何列目にあるか?という風に一個一個の商品の位置を覚えるのではなくてですね・・・・・

大体でいいから、おおざっぱに、

コーヒー類は、この列にあって、

椎茸、胡麻などは、この列にあって・・・

という風に店全体をまず、把握してもらえますか?

 

まさかとは思うが・・・・・。

俺は昨日だったか、一昨日だったか、

英語表記の商品名が どの棚のどこにあるかを覚えるのに、シドニーのスーパーで約一年を費やした、

と、すず子が俺に語ったことを思い出したのだ。

今度は商品が日本語だから、その点はいいかも~とも。

まさかとは思うが、俺の意図することを勘違いし、いきなり こと細かく覚えようなどという野望を抱いてはいないか ちと心配になったのである。

すず子は、分かりましたぁ~と、去って行ったので、まぁ、いいだろう。

俺はゴールドブレンドを元の位置へ戻した。

前出しは、一時間もすれば、戻ってくれだろう。

次に すず子に与える仕事は・・・っと。

 

定番の荷出しが終われば、次はエンドだっ。

エンドっ!

俺は、ある商品を長台車いっぱいに積み上げた。

これでいこう・・・・!

 

続くよ~ 日記@BlogRanking 南副店長が歌っていたCMソング、何だったかどうしても思い出せない・・・うーーん。 おしりふきか、おしぼりか何かだったと思うんだけど???

ミナミ

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洗礼

2009-08-03 00:14:12 | とある街のとあるスーパー

すず子が我がグロッサリーへ加入してから二日目の朝。

蒲鉾を並べていたすず子の背後から、西村が話しかけた。

初めまして。社員の西村です」

 

副店長の主な仕事は、グロッサリー一族のみならず、店全体を総括することだが、中でも一番苦労させられるのが、職場の人間関係である!

これは、仕事を辞めていく人たちの第一位の辞職理由が

「人間関係のもつれ」

・・・・というアンケート結果からも、うかがえる。

俺が新店舗立ち上げや、異動で職場を変わったときに、やらねばならぬ仕事の一つが、

まず、現場のパートさんたちの中で、誰がキーパーソンになれるか、或いはキーパーソンであるか、見抜くこと!だ。

まぁ・・・会った瞬間に、大方の人間性は分かるが、

数週間も現場で共に働いて入れば、人間関係の把握は出来るものである。

 

どの現場にも たいてい 主 と呼ばれる人がいて・・・

断っておくが、主は決してキーパーソンにはなれない。

中立の立場で、

ひいき目無しに、

損得を考えず、

客観的に状況を見極めることが出来る人物こそが、

現場にとってのキーパーソンなのである!

さくらでは、キーパーソンは、西村だったと俺は思っている。

ただ、西村はパートではなく社員だが。

 

さてっと・・・・・。

昔、とあるスーパーには 塩食品、という業者が入っていた。

現在は業者さんが来店し、荷出しをすることはないが、3年前は、業者さんが出入りしていたのである。

鈴木すず子、わずか二日目にして、早くも洗礼を受けたようである。

ライオンの親は、可愛い子供を崖から突き落とす。

ここから這い上がってきた子供だけを育てるのだ!

だから俺は・・・・この洗礼は、新人を鍛えるために 業者が わざわざ憎まれ役をかって でてくれる この業界を勝ち抜く為の愛のムチ!だと、あえて思っていた。

その洗礼の内容だが・・・・

一言で言えば、塩食品の蒲鉾が、ちゃぶ台をひっくり返された時の茶碗のように、宙を舞った・・・ということだ。

普通の人間は、ここで激怒する。

「やめます!」

という台詞も口から出てくることもある。

しかし、この程度で辞める人は、いずれ、辞めるであろう。恐らく一ヶ月以内に。

これはいわゆる忍耐力とキレナイ力が試される試練といえよう!

そう思って、俺は、愛とムチの いわば、ムチを受け持ってくれていた塩食品に敬意を払いつつ、黙って眺めていた。

いきなりの予期せぬ洗礼に、新人くんは呆気にとられたようだが、驚いたことに、

「ありがとうございます、やり直してくれて」

と、すず子は言った。

俺は何も観ていないふりをしつつ、しっかりと距離を置いて状況を眺めていた。

 

社員がいつも苦労することの一つは、

従業員同士の絡んだ糸を どう ほぐすか・・・ということだ。

上司によって、色々あるだろうが、俺がこれまでに観てきたタイプとしては・・・

 

1)放置しておく。すなわち、見て見ぬフリをする。

従業員同士で解決させる。

2)割ってはいるか、介入する。

両方の言い分を聞いた上で、解決作を練る。

 

多くの場合は、もめた者の内の両方、或いは、どちらかが、上司に相談にくる。

しかし、全く相談しない従業員も中にはいるのだ。

どちらの言い分も聞いたうえで、判断する、というのは学校の教師がしなければならない解決方法の一つだろうが、ここは職場である。正直なところ、人間関係のいざこざすべてに上司が介入し、解決作を練るということを実行しようとすると、通常業務に支障をきたすのだ。ここが俺の悩みの一つだった。

それでも 尚・・・・

一方は、上司に報告し、他方は黙っているというケースもあるため、俺も西村も、作業をしながら、常に部下の動向を把握していたつもりだ。

西村は特に、さりげな~く間にはいって、どちらに味方するということなく、

主と新人、或いは、大人しいスタッフとの間で

コミュニケーションの橋渡しをするなど、その腕前は、社会学部コミュニケーション専攻の専門家も絶賛するほど、実に見事であった。

決して、どちらかに、

私の味方をしないで、あっちの話だけ聞くなんて~」

といった不満を出さないように、さりげなく!

これ、鈴木さんに出してもらってもいいですか?」

などと、主の許可を得てから指示を出す、というデリケートなことが出来た訳だ。

俺、ミナミちゃんは どちらかといえば、ストレートな為、あのような事は出来ない。

ポンポンと、「鈴木さん、パン、出して!」 「次は牛乳!」

「末永さん、こんにゃく出して!」

と部下に指示を出していた。

しかし、そんな俺も、ちゃんとスタッフ一人ひとりを観ているし、状況は把握できているから、と 部下に知らせる強い必要性を感じたときには、実行していた。

二日目の朝が、まさしく、そうである!

 

悲壮感漂う姿でプラットホームへ下がってきたすず子に、台車に雑貨を積みながら、俺は言った。

 

日配の商品はですね~。

一番下に今日入荷分の新しい商品を並べて、その上に古いものを並べるんですよ。

一般食品などは、一番奥に新しい日付けのものを並べるけどね。

教えてくれなきゃ、分からないですよねぇ~!」

 

あ、そうなんですか。何が悪かったんだろうって疑問に思っていたんです」

「ぶっ!」

俺の隣で西村は、吹き出した。

すず子は理由を知って、安心したように、雑貨を積んだカット台車を押して、売場へ行った。

 

俺は、ちゃんと、観ているぞ!

西村も同様だ!

安心して仕事に励め!

 これは強く!!なる為の洗礼だっ。

塩食品に感謝しよう!

俺は面とは向かって言えない台詞を 洗礼を受けた後の鈴木すず子の背中に向かって、心の中で叫んでいた・・・・・!

 

 

部下の間に挟まれる上司って、辛いんです・・・・

皆さん、知ってたぁ?

俺、知ってた。(泣)

 

ミナミ  日記@BlogRanking

 

 

 

 

Comments (2)
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