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日々のあれこれ

現在は仕事に関わること以外の日々の「あれこれ」を綴っております♪
ここ数年は 主に楽器演奏🎹🎻🎸と読書📚

英雄の書(上)(下)巻 著:宮部みゆき

2019-02-20 23:51:02 | 読書

 ブレイブストーリーの下巻を求めて~ 木曜日の夕刻、図書館へ寄りました。

しかし、貸し出し中でした。よくあることですので、気にしません。幸運なことに、同じ作者によるファンタジー小説、と、ひと言でいっちゃってもいいのかな?と思える哲学的ファンタジー小説、『英雄の書』、上下巻揃って本棚に発見 早速、こちらを借りてきました。仕事から戻って夕食を食べることも忘れてページを捲り…

勉強、スポーツ、何でも万能なお兄ちゃんの失踪事件から物語は始まります。ブレイブストーリーは、ファンタジーの扉が開くまで、結構長い物語があり、そちらだけで完結しても良いくらい重いテーマから始まりました。英雄の書は、そこの部分は徐々に明かされていく手法です。どちらが どうとは言えませんが、読者である私も、最後の最後まで、主人公のユーリ同様、頭の中は(・・? ???マークだらけでした。

ソラの正体も最後に明かされることに…。

一旦は日常へ戻ったユーリの旅は、どうやら ここでは(下巻最後)終わらないようです。

人は物語を紡ぐ。 本に書かれた物語のみならず、人が歩いた後には、歴史という名の物語が創作されていく。歴史書だって、それが全てではない。事実と異なることも、書かれなかった裏側の歴史も両サイドの歴史だってあるだろう。神でさえ、人の手による創作だものね。この世に絶対なんてものはない。すでに分かっている事とはいえ、哲学の問いが、あちらこちらに散りばめられた物語だなぁ…とソフィーの世界を思い出した私。 

そう、ファンタジー。だけど哲学的な要素も含んだ物語、それが『英雄の書』でした。「ソフィーの世界」は難しすぎて挫折した、という話をあちらこちらで耳にしました。そんな方は、この本を読んでみると良いかも。

 

ハードカバー製本、2冊合わせると…ご覧の通り! ↑↑

 

 

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シアター‼ シアター‼(2)著:有川浩

2019-02-16 00:35:58 | 読書

 タイトルから想像出来ちゃいますが、ズバリ!小劇団「シアターフラッグ」の物語~ですっ!

最初に図書館で有川浩コーナーへ行き、「まだ読んでいない彼女の著書って無いかなぁ…」と気軽な気持ちで覗いてみました。

「あ、あった! シアター! これってまだ読んだことない! おまけに2冊。続きものが同時に貸出できるなんてラッキーだわ!

これが先々週、日曜日のお話。外国人講師による面接のあと…気分的に、その日の午後は、解放感からか、元々ウキウキでした。

次に石田衣良さんの著書が並ぶコーナーへLet's go! こちらでも、「読んだことがないタイトル」を探しました。

「あった、あった! 下北サンデーズ? 何かな、下北サンデーズって…? かつて読んだ少年達が活躍する4ティーンのような感じかな? まっ、いいや、これにしよう」 

 この日、借りた本は他に井伏鱒二氏の山椒魚など。すでに返却し、感想もここに書きました。今回、ご紹介する本は、あの日、借りた書籍の内、最後の2冊! さて、持ち帰った本を一冊、一冊、裏返して大体のあらすじを読んでいた際、「えーっ?凄い偶然!」って思いました。だって…ねぇ。 「シアターも下北サンデーズも、どちらも小劇団の物語なんだ! 好きな作家二人が同じテーマで書いた本! この偶然は嬉しい! 嬉しすぎる、うん!

 これだけでテンション上がりました。

 イラストも可愛いですよね。

有川浩さんが物語の中で活躍させるそれぞれのキャラクターも、石田衣良さんが描く登場人物同様、とっても魅力的です。

石田衣良さんの方は、一人の素人女子大生が入門したことで、劇団に新たな風が吹き、劇団員同士、様々な化学反応が起きて…劇団も、それぞれの団員も新たな領域へ~ という物語でしたが、こちら有川浩作品は いきなり「解散の危機! お金がない! 負債額は300万! 主宰の春川巧、泣き虫次男で周囲の顔色を気にするあまり、何事も穏便に… まぁ、これが負債を抱えた理由の一つなんだろうけど。役者全員に役を振るから。外注でお金の使い方もちょっと…。 どうする、巧!

 

こんな時、甘えん坊の巧は、しっかり者で堅気の職に就いているお兄ちゃん、司に頼るんですね。

「お兄ちゃん…あの…」

「300万、貸してやろう、ただし、二年間で劇団の収益から300万返せ。出来なければ劇団は潰すこと!」

全力で思いっきりやれば、諦めもつくだろう…そんな思いから司も最初は言った…筈…だったよね。劇団に首を突っ込む内に、段々心情も変化していくようです。愛着沸くよね、そりゃぁ。巧が喜ぶ顔が浮かぶなぁ… いや、まだまだ浮かれてる場合じゃないぞ、巧! だって借金が… いつしか自分も劇団員の一人にでもなった気分。信頼できる仲間、頼れるお兄ちゃん。すべてに魅せられます! 流石、有川浩しゃん!好き~!彼女の小説!

 三人称で書かれており、誰が主人公?と聞かれれば、司かな。いや、弟の巧? 新星プロ声優、羽田千歳?(羽田空港と千歳空港か!?と( ´艸`)笑っちゃいますが、彼女の名前。)

 

 続編の『シアター‼(2)』では、劇団員同士の恋愛模様も…。特にネンネだと思っていたら、結構しっかりしてきた弟の巧くんと…牧子。夢を追う男を好きになる、支えたくなる女心も。司と巧の母もいい! 恋のいろはも理解していないよな巧くんの言動には笑ってしまいます。

「あのぉ…お兄ちゃん…えっとね…知り合いの話なんだけど…」って、自分のことやろーっ!と突っ込み入れながら読んでいたら、お兄ちゃんの司も同じでした。笑いを噛みしめて話に耳を傾ける司。あ~ら、書きすぎちゃった!

 この二冊で完結するのかと思っていたら…物語はまだ続くようです。(3)があるみたい。図書館で偶然(3)に出会える日まで~

司、そして巧! 元気でね~

 

 

 

 

 

 

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下北サンデーズ 著:石田衣良

2019-02-14 13:12:26 | 読書

 物語はいきなり「前説(まえせつ)」から始まります。脚本のように す~っと小説の舞台の幕も上がり、自分も弱小劇団「下北サンデーズ」の芝居を見ているかのように感じます。今から何が始まろうとしているのか? 読者もウキウキ。

 だけど、

悪天候で観客が少ないんですね。舞台に上がった役者から、ちょっと「いじられた」ことがきっかけ(?)で、入団テストを受ける決意をした、星中ゆいか。彼女はこの春、大学生として新生活を始める予定の18歳で、スーツケース一つでやってきたのです。ここからして何か、とんでもないことが次々と起こっていきそうな予感。

個性派劇団員、脚本家、制作さん達の登場で、ゆいかと一緒に目が点になること間違いなし! 何より劇団員生活とは、

「貧乏で、もやしが主食。風呂無しボロアパート住まい。お給料? そんなものは団員には出ないよ。一人チケット30枚さばくこと!」

演劇なんて、一度も経験無し!そんな ゆいかの演技者としての成長、劇団の飛躍、ちょっと売れたことから起こる問題。団員同士の微妙な力関係や変化… さながらジェットコースターに乗っているかのようです。目が回りそう~

 

 劇団員の一人、八神誠一が倒れて緊急搬送された際、駆けつけた団員達に母親が言い放った言葉。

「下北サンデーズって、あなたたちなの。遊びでお芝居なんかやってるから、いつまでたっても誠一は大人になれないの。あなたたちもちゃんと働いて、社会の役に立ってみなさい。いつまで遊び暮らしているつもりなの、ご両親が泣いているわよ」(188ページ8行目)

 

 脚本家の あくたがわ翼は深々と頭を下げ…

「(略)世の中にいる人すべて役に立つ人間ばかりだったら、息がつまると思いませんか。芝居でも音楽でも小説でもいいけれど、一見無駄なものが人の暮らしを豊かにしている。役立たずで悪いけど、ここにいる劇団員は、その無駄に人生かけてるんです。失礼します」(188ページ16行目~189ページ1~3行目)

 

 最も印象に残ったシーンを上記に抜粋してみました。私が初めて演劇を見たのは、中学2年生の時。『サーカス』というタイトルでした。同じ中学に通っていた同級生と、お互いの親と一緒でした。役者さんが全身を使って表現する姿に、いいようのない感動の波が押し寄せてきたものです。すっかり忘れていましたが、機会があれば、小劇団…観てみたいものだと思いました。

 

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残酷な天使のテーゼ

2019-02-10 15:46:52 | Electone & Piano

アリさんとアリさんが ごっつんこ 只今、灯油の販売に参っております…

ギリギリセーフ 一発勝負で録音・録画終了~

前回は、北風~小僧の~灯油売りでしたが、今回の灯油売りはアリさんでした

 

 雨か曇りになるのかと思っていたら、お天気に。室温15.2度とあったかです。昨日までの寒さが嘘みたい

先週火曜日夜、放送のNHK歌コン。リアルタイムで観れないため、録画しておきました。番組表には「紅白特集、裏舞台をお見せします」みたいなことが書いてあったので面白そうだな、と。2018紅白はユーミンとサザンが一緒に歌って踊って 普段は見ることが出来ない場面に釘付けになりましたもん。『アイデア』『USA』『サザンカ』記憶に残る曲ばかり。

 そして~

アニメソング、『残酷な天使のテーゼ』ミュージカル舞台の女性(多分)が歌っておりました。正直、この曲に歌詞をつけて歌っている姿を見たのは初めて。っていうか、歌詞付きで この曲を聴いたこと自体、初めて!です。 楽譜を持っているので、譜読みして弾いていました。昨年の夏頃かな…。カッコイイ曲だ!とは思っていましたが、こんな感じの曲だったんだなぁ~と。

 

 お天気はいいし、(外へ出て行けばいいのでしょうけど、寒くないので手がかじかまない、という理由で音楽を~)演奏してみることにしました。

ただ、音量を小~中にすると、鍵盤をたたく音が、カタカタと入ってしまうのです。仕方なく今回、音量にして録音しました。そのため一発勝負! 灯油売りさんの音も拾ってしまうから、というのもあります。

 

  『花燃ゆ』も同じ曲集から~ 続けて録音。練習なしの一発勝負(ばかりだな、仕方がない)

2年前、発表会で弾いた曲なので、かなり弾き込んでいるから大丈夫かと思ったら、久々なので、いや、録音していると思うと(しかも2曲続けて)ミスったら駄目よ!が最優先となり、なんかびくついてます。音がきれぎれで、全体的に駄目な感じ。2年前は、ほぼ完璧に弾けたのに。普段はもっと上手く弾けるんだけどなぁ~この曲に関しては…残念!

ただ、2年前の録音は古い型のエレクトーン01データ(講師から購入)

今回は自分で買った曲集に偶然、同じ楽譜が入っていた! 自分では自宅のエレクトーン機種にあった02データしか買わない(当然です!)

そんな訳で、クワイアの音が内蔵されており、より『花燃ゆ』らしい、はずだったんですけど、やっぱりビクついてるのが残念。またいずれ、やり直そうっと。

 

 アニメソングの中には、『宇宙戦艦ヤマト』など、超カッコイイものが結構多いです。フルオーケストラだから余計に 

『残酷な天使のテーゼ』は一度もアニメは見たことがない(海外にいて知らなかった)ものの、曲が好き~ ジャンルは問わず、これからも色々曲を聴いて、弾いてみたいと思っています。

 

Comments (2)
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ブレイブストーリー 著:宮部みゆき

2019-02-08 01:14:30 | 読書

恐らく10年以上も前に、一度、上巻を読んでいるのですが、その後、図書館で下巻が見つからず、まぁ、たまたま貸し出し中だったという訳で、続きはお預けのまま時は流れました。

主人公は小学校5年生の男の子ですが、中盤まではテーマが重く、当時の自分には耐えがたいものでした。今でも児童虐待に関するニュースを耳にするだけで、或は新聞の見出しを見ただけで怒りと共に胃が痛くなります。ブレイブストーリーに登場する両親は、今日の日本で見聞きする事件ほど残虐ではありませんが、親の理屈は子供には通用しないんです!…と本気で書きだすと止まらなくなりそうなので、ここには書かないことにして…。

昨日の夕刊には、韓国の翻訳本が紹介されており、(テーマは女性差別、そして人権)そこには次のような言葉がありました。だいたいですが、

「現実が小説を超えてしまった」と。

現実の方が小説より酷い、ということですよね。

Be brave, Wataru! そして現実を生きる、すべての子供たち!

物語の後半は、ファンタジーの世界ですが、そこで主人公の男の子が体験する数々の困難は、たとえば アパルトヘイトや朝鮮半島の南北問題など、現実世界の問題を小学生にも理解出来いるよう、上手く描かれています。流石は宮部みゆきさん!

本好きなら小学校高学年から~成人まで。

上巻だけで620ページを超える長編です。(下巻はまだ読んでいません)

忘れかけていた小説を再び思い出させてくれた友人に感謝!

 

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山椒魚 著:井伏鱒二

2019-02-05 17:04:10 | 読書

 ECCジュニア児童・中学生英検スピーキング試験が無事に終了後、図書館へ。(試験結果はGreatでした!良く頑張りました!

本を借りてすぐ帰宅するつもりが、気付くと1時間半、そのまま図書館にて貸出を済ませたばかりの著書を読みふけってしまいました。井伏鱒二氏の短編を集めた『山椒魚』『屋根の上のスワン』まずは気になる物語から読み始めることに。石田衣良さんが選んだ『朽助のいる谷間』も収録されています。他の収録作品は次の通り;

 岬の風景

 へんろう宿

 掛け持ち

 シグレ島叙景

 言葉について

 寒山拾得

 夜更けと梅の花

 友人来訪

 大空の鷲

 

『山椒魚』と『屋根の上のスワン』について~

先月、上記のタイトルは何処かで聞いたことががある、と書きました。それぞれ読み始めてすぐ、「これは以前、読んだことがある!」と確信に変わりました。だけど一体、何処で…? 『屋根の上のスワン』は渡り鳥であるガンのお話です。怪我をしたガンを見つけた男が治療をし、スワンと名付け、飛んで逃げていかないよう羽を短く切る…。残酷なようですが、我が家の手のりインコの内、2羽も最初の頃、親がそのようにしていました。時々、家の中で放し飼いにすることがあったからです。自由に遊ばせた後、鳥かごに戻そうとしても、とても賢く、その気配を察するとお喋りインコのピッキーは特に捕まえられなかったから。自宅で生まれたインコの家は、人間の家。しかし野生の渡り鳥は違います。そのことを子供ながら不憫に思い、屋根の上で仲間に向かって鳴き続けるスワンに肩入れしながら読んだ記憶が蘇りました。そう、このお話を読んだのは、間違いなく小学生の頃。はて、しかし、成人図書の文庫に子供が手を伸ばすでしょうか? そうではなく、子供向けに易しく書き直されたバージョンを読んだのでしょう。『山椒魚』も。蛙と山椒魚のやり取りが印象的です。2年の間に体が大きくなりすぎて岩屋から出られなくなった山椒魚。閉じ込められた形の山椒魚の心情を作家自身が読者に向けてやさしく解説してくれます。

「山椒魚は閉じた瞼を開こうとしなかった。

…途中、略

 - どうか諸君に再びお願いがある。山椒魚がかかかる常識に没頭することを軽蔑しないでいただきたい。牢獄の見張人といえども、よほど気難しい時でなくては、終身懲役の囚人が徒に息をもらしたからといって叱りつけはしない」(新潮社文庫 14ページ1-3行目)

 口論し続けていた山椒魚と蛙。一年が過ぎ、更に一年が過ぎたのち、2つの生物に芽生えた友情。ラスト1ページで描かれたやり取りは、絶望の中にあっても ほのぼのと温かいのです。

「今でもべつにお前のことをおこってはいないんだ」(18ページ14行目)

直接的でない蛙の返答に、照れくささと友情を感じますよね。

 

 余談ですが、「赤川次郎:著『殺人よ、こんにちは』のラストシーンを何故か思い出しました。(最初に読んだのは、松本洋子さんによる同名漫画でしたが。1980年代初頭『なかよし』に連載)

 

 井伏鱒二氏の小説は、ラストの1行が強い印象を与え、しばらく余韻に浸ってしまうものが多いのです。

山椒魚もそうですが、『友人来訪』のラストも。「もう逢うこともないであろう」(227ページ3行目)女性が嫁ぐ前、忘れられない人を訪ねてくる話です。その男は新婚2週間。妻とのやり取りあり。短編なのに長編を読んだかのような読後感。これは、ここに収められたどの短編にも言えることですが…。何だか癖になりそうです! 名づけて、『井伏中毒

 

 『岬の風景』いわばハレンチな(死語⁉)女性が登場。月を目に例えて描くのも斬新。主人公の心情と月。心の動きに合わせて月も変る。幾通りもの月の描写が時折、怖くなるほど。真っ赤ないびつな月。片目の月。彼、と呼ばれる月…。

 「そしてこの考えを一刻も早く真赤な片目に報告しようとして、瞳を瞑って、ぬらぬらと空に浮かび出る彼ーを待ったのである。」(86ページラスト)

  

 ビックリ仰天な『へんろう宿」お遍路の旅人の宿を切り盛りする3人のおばあさんの話。その三人の生い立ちとは? 姨捨山は聞いたことがあったものの、これは…。現代のシェルターともいえるかもしれない。色々な読み方が出来る傑作!。

 

 『シグレ島叙景』『言葉について』いずれにも、威勢の良い女性達が登場! 石田衣良さんが選んだ作品には、大和撫子ばかりが登場しましたが、当然ながらいつの時代もシャキシャキ江戸っ子か大阪おばちゃんのような女性も多数いる、いた、筈ですよね。石田衣良さん好みの女性が分かった気がして、ちょっと笑ってしまいました。余談ですが。

 『夜更けと梅の花』こちらもある意味、スリリング! どちら側にも ある日、突然 なってしまう可能性ありってことか…。怖かった…です。 お酒にはくれぐれも気を付けましょう、と現代人にも語り掛けてくれます。

 

 『朽助のいる谷間』最後にもう一度、読み直してみました。最初に読んだ時は、タエトと主人公のやり取りの方にドキマギしたものです。今回はダム建設の為、立ち退きを言い渡された朽助の哀しみ、怒り、やるせなさ、それらを更に際立たせているあらゆる小道具、例えば、十字架、蝶にはなれないであろう毛虫達、杏子の木、やがてダムの底に沈む運命である朽助の家…すべてが愛おしく、物悲しくて。ページ数にすれば、わずか20ページから62ページまで。いわゆる短編小説、42ページの物語とは、とても思えないのです。

 長文を書くことは簡単なんです。寧ろ、必要最低限の長さに凝縮する方が遥かに難しいこと…う~ん。 ここまで短編作品で、この凄さ。長編ならどうなる? 沸々と湧きでる好奇心。こりゃ、読まずにはいられませーん、よね?

 Well, I have to go to work. Bye for now.

 

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