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つれづれの記

日々の生活での印象

奥山を訪ねて ー 食の話題

2012年12月14日 22時50分31秒 | 日記

2012年12月14日(金) 奥山を訪ねてー食の話題

 

 

 先月初めの事だが、高校時代の仲間と、車2台で、群馬・埼玉の奥山をめぐる、気楽なドライブ旅行に出かけた。 随所で、赤や黄色の紅葉を愛でながら、群馬の御巣鷹山に登ったり、秩父の三峰神社に参拝したり、長瀞の舟下りを楽しんだ。

大分記憶も薄れたのだが、未だに印象に残る幾つかの事柄を、順不同で取り上げて見たい。 先ずは、食の話題からである。

 

その1 ヤマクラゲ 

 秩父長瀞の舟下りが終わって舟を降りた所から、左右に土産物屋が立ち並ぶ通りがあり、そこで、偶然に、ヤマクラゲを見つけ、3束仕入れた。

      干物 ヤマクラゲ 

 以前、飛騨高山の朝市の露店や、伊豆十国峠の土産物屋で、手に入れたこともあり、時たま、近くのスーパーで売っている事もある。

その名の通り、クラゲの様な歯ごたえのある、干物の食材である。

 

 この干物、ぬるま湯に入れて戻すのだが、独特の匂いがして、初めはかなり気になるが、この匂いが命でもある。 余り戻し過ぎると匂いが失くなって、味気なくなるので、加減が大事で、水を取り替えながら、精々、3時間程だろうか。

太くなって、しんなりと戻ったところで、水から出して絞り、適当な長さに切る。

 

 このような山の食材と、海の食材とを組み合わせて、いつも、炒め煮にしているのだが、山の幸・海の幸を一緒にするので、自己流に、「山海煮」と呼んでいる。

先日、最初に1束目を食べた時は、乾燥ヒジキと一緒にして、山海煮を作ってみた。今回は、干しエビとセットにしてみたが、たまたま、手許にあった、レンコンも、薄く切って加えることとした。

 

 軽く油をしいた鍋で炒めた後、少し水を加え、蓋をして、やや、柔らかくなるまで煮るが、クラゲの様な歯触りが、失くならない煮加減が重要。 

最後に、干しエビと辛味の輪切り唐辛子を加え、砂糖、みりん、だし汁、酒、醤油で味を調えれば、山海煮の完成である。 食卓の、箸休めの一つとして、暫くの間、重宝する。

  ヤマクラゲとエビとレンコンの山海煮

 

 このヤマクラゲ、国内の山畑で採れると思っていたが、店の人の話では、皆、中国産といい、確かにその様に表記されている。

ネットで調べたら、ステムレタス(レタス?)という植物で、中国の伝統野菜の一種のようで、太い株の根元から幾つにも割いて、乾燥させるようだ。 国内でも、自作している人もいる。

  畑のステムレタス(ネット画像より)

 

 店の人に、冷凍庫に入れておけば、かなり持つと教えられたが、まだ残っているもう一束で、また違った山海煮を作ってみたいと思っている。

山海煮の、山側の代表は、ヤマクラゲだが、他には、切干し大根(割干し大根)もよく登場し、この所珍しくなったが、ユリの花や、田舎のヒョウ(スベリヒユ)などの干物もある。

海側としては、乾燥ヒジキ、干しエビ の他には、刻んだ根昆布、食べる小魚 なども面白い。

 

 

その2 そばの話

 今回の2泊3日の旅行で、昼食を、3回楽しんだ訳だが、結果的に、3回とも、日本そばになった。1日目と3日目は、しっかりした日本そばで、中々美味しかったが、2日目の蕎麦屋が問題だった。

店の入り口の立看板に、写真の様に

  ひきたて、打ちたて、ゆでたて 

  三拍子そろったそば の看板 

と出ていて、期待も膨らんだ。

所が、注文して、暫くして出て来たそば、大分前に、ゆでた もののようで、そばに全く腰が無くて、美味しくなく、皆は、悪評たらたらだった。 看板に偽りあり? である。

 

 通常、街中の蕎麦屋で食べる そば は、ひきたて は殆ど御目にかかれず、打ちたて さえも、中々食べられない。せめて、ゆでたて を頂くのが、ささやかな楽しみ といった所だろう。 なのにこの店は、込み合う時間帯のため、効率を重視して、ゆでおきしたのだろうが、やや、伸びたものを出してきたようで、頂けなかった。

 

似たようなキャッチフレーズに、コーヒーでは、

    炒りたて 挽きたて 淹れたて

が、美味しいコーヒーの三要件と言われる。

自宅では、毎朝、サイフォンコーヒーで、挽きたて、淹れたて を楽しんでいるが、炒りたて までは手が届かない。

 

 

その3 大豆たんぱく食品 

 もう一つの食の話題は、大豆たんぱくを使った食材だ。道中のある土産物屋で、

     肉らしい豆な嫁 

という名の土産物を発見。ネーミングが面白くて買ったのだが、嫁に対して、“憎らしい”と思う姑の気持ちを懸けているようだ。大豆たんぱく食品で、大豆の粉を固めたものと思われるが、水で戻してから、唐揚げにすると美味しい、とある。 

 

 先日、スーパーで、唐揚げ粉と、鶏の腿肉を買って来た。そして、昨夜、この大豆たんぱくの唐揚げと、本物の鶏肉の唐揚げとを、作ってみた。

大豆の方は、書いてある通り、ぬるま湯で30分ほど戻し、かなり膨らんだ所で、水を切って、唐揚げ粉をつけて、時間を短めに揚げた。鶏肉の方も唐揚げ粉を付けて、こちらは、じっくり5分ほど揚げた。

 出来上がりの、2種類の唐揚げを食べて見た。 本物の鶏肉の方は、やはり肉で、ジューシーな美味しさがあるが、大豆の方は、肉には叶わないものの、十分な歯ごたえもあり、ほのかな、大豆の香りがして、結構いけそうである。 子供の弁当のおかずや、肉を控えたい向きの、ヘルシー食品としても使えそうだ。

 

唐揚げの競演 どっちが どっち? (左 大豆たんぱく 右 鶏肉)

 

 つい最近、近くの安売り屋の店先に、この品物と全く同じものが出ているのを発見し、やや驚いたが、どこか、嬉しくもなった。 でも、これを見て、自分の様に

         “変わったユニークな名前の商品だネ”

などと、買う気になる人が、どれ程いるものやらーーー。

 

 

その4 十石みそ

 最後は、味噌の話題だ。 群馬県上野村の村営国民宿舎に一泊したが、このあたりは、十石みそ が有名だとかで、そこでの夕食での話である。

 夕食のデザートに、みそ大福 が出て来た。 みそ入りの菓子は、どこにでもあり、珍しくは無いのだが、この大福、一口食べてみて驚いた。大福の中に、白いものが入っているではないか。聞いたらクリームという。このクリームと、みそあんとが相俟って、和洋折衷の、絶妙な味がする。土地の皆さんが、色々工夫して作り上げた、自慢の菓子という。

    みそ大福 

 翌朝、帰り際に、宿の売店で、みそ大福を土産物にしたいと聞いたら、日持ちがしないので、保冷剤が必要と言われた。 残念ながら、もう1泊する行程なので、土産に持ち帰るのは諦めた。

代わりに、十石みそ を買って来たが、こちらは、中々、おいしい麦味噌であり、先日、食べ終わったところだ。 

 みそのブランド名は、このあたり、米が採れない土地柄で、以前は隣県から、馬で、1日10石の米を運んだことから、街道筋に十石峠の名があり、みその名もそれに因んだという。 先人達は、米麹でなく、麦麹を使ったみそを、工夫して作り上げたと言う。 

    十石みそ(麦みそ)

 

 

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