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つれづれの記

日々の生活での印象

原発の安全審査  2

2014年07月30日 18時08分53秒 | 日記

2014年7月30日(水)  原発の安全審査  2 

 

 

 本稿は、当ブログの下記記事

        原発の安全審査  1  (2014/7/29)

の続編である。

ここでは、川内原発の概要を把握した後、川内原発の具体的な審査状況について、安全審査の最も基本的な前提となる、自然災害のリスクについて、触れることとする。

  

◎川内原発の概要

   川内原発 :  九州電力 川内原子力発電所

   立地状況 : 鹿児島県 薩摩川内市  

    1号機   : 出力89万kw 加圧水型軽水炉(PWR)1984.7  稼働開始 

    2号機   : 出力89万kw 加圧水型軽水炉(PWR)1985.11稼働開始     

     

                所在位置                    海側から見た2基の原子炉

 当原発では、これまで、幾つかのトラブルも発生しているようだが、原発の実用耐用年数を40年とすると、2基とも、あと10年程は使えるようだ。

 

◎川内原発の審査状況 

◇審査関連資料

 新しい規制基準に基づいて、今回の川内原発の審査が行われた訳だが、その審査状況については、公開されている、以下の、記者会見当日示されたプレゼン資料(資料1)、事業者からの申請書(資料2)、補正申請書(資料3)を参考にしながら、見て見たい。

 資料1:実用発電用原子炉に係る新規制基準の要点と九州電力(株)川内原子力発電所の1号及び2号原子炉施設の変更に関する適

      合性審査結果案の要点

                平成26年7月16日 原子力規制委員会

 資料2:川内原子力発電所1、2号機の新規制基準への適合性について

               平成25年7月8日 九州電力株式会社

 資料3:川内原子力発電所1、2号機

      原子炉設置変更許可申請に係る補正申請書の概要について

          (平成25年7月8日申請からの変更点)

               平成26年6月30日 九州電力株式会社

 

 

◎自然災害のリスクの想定

 原発の安全性は、自然災害のリスクを、どう想定するかが、基本となる。以下に述べる、自然災害の各要因については、

   ①原発開設時の想定(値)(設計値)(資料は未入手)

   ②申請書提出時の想定(値)(3.11の原発事故を受けて)(資料2)

   ③申請書提出後に見直した想定(値)(委員会の指摘を受けて)(資料3)

がある。ここでは、筆者としては、①がどうだったのか、も注目したいが、それよりも、②、更に見直した、③を重視したい。

 

◇活断層

  周知のように、原発の重要施設は、活断層の上には建設しないこととなっている。

新規制基準では、敷地内や周辺の地層調査で、

 後期更新世(約12~13万年前)以降の活動が否定できない場合

 ⇒

 中期更新世(約40万年前)以降まで遡って活動を評価する

こととなっている。 

 ⇒今回の審査では、敷地内には、活断層は無いとされている。

 ⇒今回の審査では、周辺地域での活断層の評価に変更は無いとされている。 

 

 一方、新潟県中越沖地震(2007年)時、柏崎・刈羽原発で基準地震動を越えた→地下構造を把握していなかった→この反省から地下三次元構造を把握して評価する

こととなっている。

 ⇒今回の審査では、この点では問題は無いとされている。

 

 活断層に関しては、申請書が出された多くの原発の中で、先頭集団で審査中と言われる、以下の原発

   九電   :川内、玄海

   関電   :大飯、高浜

   四国電 :伊方

だが、今回の九電 川内原発は、上述のように活断層の問題は無かったが、関電 大飯原発では、活断層では? との疑いが持たれた。その後の調査の結果、活断層ではなくシロとの判定になっている。

  一方、申請書は未提出だが、原電 敦賀原発では、活断層の疑いは濃厚なようだ。 

 

◇基準地震動

 建物や設備の耐震性を評価する上で、基準地震動をどう設定するかは極めて重要である。

・敷地内や周辺の活断層の調査→震源を特定する基準地震動を設定 Ss-1 ②

   周辺での過去の地震(鹿児島県北西部地震 1997年)や、周辺海底の活断層から評価して、以下を設定

   最大加速度 540cm/s (ガル) (震度6弱) 

・震源を特定せず策定する基準地震動 Ss-2 として、北海道留萌支庁南部地震(後述)を想定し、以下を追加設定 ③

    最大加速度 620cm/s (ガル) (震度6弱)  

・免震重要棟設計用基準地震動 Ss-Lを追加  ③

   最大加速度 400cm/s (ガル) (震度5強)

 

資料1によれば、従来の基準地震動(①)は

   最大加速度 400cm/s (ガル) (震度5強)

だったようだ。 これと、今回の数値Ss-2とを比べると、約1.5倍の強さの地震動まで想定して対応している、と言える。 

 

 ここで出て来る、ガル(gal)は、地震での揺れの大きさを表す専門的な尺度で、時間当たりの速度変化(加速度)(cm/s)で表わされるようだ。通常使われる地震の揺れ「震度」とは、以下の関係となるという。(地震観測データの公開 how-to-use.htm)  

震度階級

最大加速度(gal)

 

 震度4

40~ 110程度

 

 震度5弱

110~ 240程度

 

 震度5強

240~ 520程度

 

 震度6弱

520~ 830程度

 

 震度6強

830~1,500程度

 

 震度7

1,500程度~

 

 北海道留萌支庁南部地震(2004/12/14 M5.7 最大震度5強 直下型)が、何故、九州の川内原発の評価に? と思ったのだが、大きな活断層が見当たらない原発の評価に当たっては、シュミレーションモデルとして、直下型の上記地震を想定して評価するようにとの指導があったと推測される。

  

 資料3には、以下の、難解な図がでているが、各種基準地震動の上記の数値(最大値)と下図の各波形とはどんな関係になるのだろうか。

   

 原発の各施設や建物に要求される耐震性には、ランクがあると考えられるが、免震重要棟設計用の基準地震動(従来の①)を、新たに追加したのは、どんな理由だろうか。 

 

◇基準津波

 福島第一原発では、開設時の津波に関する設計上の想定は以下のようで、

     設計想定値 ~6.1m ⇒  実際の浸水高 ~15.5m

津波に対する対策が不十分だったことが、重大事故(シビアアクシデント)に繋がったと言われる。(福島第一原子力発電所を襲った地震及び津波の規模と浸水状況

 新規制基準では、津波に関しては、「既往最大を上回るレベルの津波を基準津波として策定すること」となっている。

 

 ・基準津波 

  川内原発開設時の津波の想定値①は把握していないが、申請書提出時に無かった、「琉球海溝におけるプレート間地震(M9.1)によ

  る津波」を追加し、シュミレーションで評価  ③

         基準津波(沖合8m地点) 約1.7m上昇→約2.0m上昇  

         発電所取水口付近     4m程度→5m程度

  川内原発では、南シナ海に面する設置位置の関係から、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)、南海トラフ地震などの様な巨大津

  波は想定していない。

 

 ・津波防護施設の設置  ③       

   原子炉の冷却などに欠かせない海水ポンプエリアを、津波から防護するために、防護壁を作り、更に、その前面に、防護堰をつくって

  いる。更に、波を弱めるため、前面の海底に、貯留堰をつくっている。 

   下図は、資料3から引用したものだが、基準津波と防護施設との関係を、高さで見てみる。

  敷地の高さは、海面から13mとなっているが、その前面に、敷地より2m高い海面から15mの防護壁を設けている。

  津波による海面上昇は、取水口付近では+5m程となるが、十分に吸収されると言えるようだ。

 

 ・建物の出入り口を水密扉にするなどの溢水対策の強化。

 

 福島第一原発の事故では、「想定外の」大津波によって、海に近い位置にあった予備発電用の燃料タンク等も破壊され、全電源が止まってしまうという、最悪の事態を招いている。この反省を踏まえて、予備電源・予備燃料等は、極力、高台や建物の高い位置に配置することととしている。これらの建物や設備については、上図にもあるが、次稿でとりあげることとしたい。

 

◇その他の自然災害

  ・火山噴火 

    160km圏内の火山を調査→火砕流の到達や火山灰の降下の影響が十分小さいことを確認  

  ・竜巻→屋外タンクの飛散防止対策(固縛)を行う。 ②

  ・森林火災→施設周辺に防火帯を設置  ③

 

◇人為災害

 先日7月25日夜のTV朝日の報道(ニュースステーション)によれば、フィンランドのオルキルオト原発で建設中の原子炉は、コンクリートで覆われた2重構造になっていて、航   航空機が落ちても大丈夫なようになっていると言われる。欧州では、このような構造もあるようだ。

 この対策には、大変なコストと時間がかかることから、我が国では確率が小さいと割り切るのだろうか。

 

 最近、インド洋東海域、ウクライナ東部、台湾の澎湖島、西アフリカのマリで、航空機が相次いで墜落している現実をみると、万が一、運転中の原発に墜落したら、という想定には現実味があるのだがーーー。 

 

事実、新規制基準では、テロや航空機衝突への対応を行う事との記述がある。具体的には、シビアアクシデント対策である、

   ・炉心損傷の防止

   ・格納容器の閉じ込め機能

などの一環として考慮することとなっている。

でも、今回の審査関連の資料1~3のいずれを見ても、具体的な対策は明記されておらず、到底、十分に考慮されているとは言えない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      

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原発の安全審査  1

2014年07月29日 10時39分29秒 | 日記

2014年7月29日(火)  原発の安全審査 1  

 

 

 当ブログで、原発関連の話題をとりあげるのは暫くぶりである。 

 先日の7月16日、原子力規制委員会の田中委員長が記者会見で、九州電力 川内原発が、安全審査に合格したとして、審査書案を公表した。

 安全審査を申請中の多くの原発の中で、立地環境上、自然災害リスクに関して比較的に問題が少なく、委員会からの問題指摘に対する事業者側の修正対応が良かったこともあって、川内原発の審査を優先してきたようだ。そして、川内原発が、新たな規制基準に適合した第一号となった。

 

 規制委員会の田中委員長は、先日の記者会見で、“規制委員会としては、あくまでも、技術的な事項について、安全上の規制基準をクリアしているか否かを判断したもので、100%安全だとは言っていない”、とコメントしている。(<川内原発>田中規制委員長「安全だとは私は言わない」) 

これは、逃げを打っているようにも聞こえるが、自然災害や、人間側の対応・対策に関するリスクは、0には出来ず、「絶対安全だ」、と言えないのは、当然のことだ。

 

 今後は、8月中旬までパブリックコメントを聴取した後、審査書最終版を纏めるようだ。

今回の案件は、申請書がでている他の多くの原発の、前例となるものだろう。 順調に行けば、再稼働は10月頃と言われ、この2基の原発が稼働すれば、九州電力管内の電力需要の1割程度が賄えるという。 

 

 今後の再稼働に向けては、電力需給面と事業経営面からみた必要性、周辺住民の安全性の確保と避難計画の策定を踏まえた自治体の同意、再稼働の判断主体(規制委員会/事業者/政府)と責任の所在、など、極めて重要な課題が残されているが、これらについては、別稿で触れることとしたい。

 

 先ず本稿では、概況として、既設原発の状況を概観し、新たな規制体制について触れ、安全審査の申請書の受付状況を示している。

 

 

◎ 概況

 

◇既設原発の状況

 次図は、国内の既設原発の運転年数を表したものだ。「原子力依存度低減の達成に向けた課題」 経産省資源エネルギー庁文書(昭和26年7月)から引用している。

この図には、国内の、廃炉が決まっているものも含め、現在停止中の全原発が含まれている。

 

 

◇新たな規制体制と規制基準でタート 

福島第一原発の事故を受けて、新たな規制体制である、原子力規制委員会が発足したのは、一昨年(2012年)9月であり、当ブログでも、下記記事で取り上げている。

    原発事故のその後  (2013/2/4)  

その規制委員会の下で、原発に関する、新たな規制基準について検討が行われ、

    「実用発電用原子炉に係る新規制基準」

が決定されて、昨年夏の、平成25年7月6日に施行されている。

 

◇安全審査の申請受付

 そして、新規制基準の施行を受け、昨年夏以降、原子力規制委員会が、停止している原発の再稼働に向けて、電力事業者からの安全審査の申請書の受付を行っており、現在、下表にある原発について、鋭意、審査が行われて来ているところだ。 (適合性審査について|政策課題|原子力規制委員会 より引用) 

 全国の電力9社から申請書が提出されている。今回申請されたこれらの原発は、前述の既設原発の中に、勿論、包含されている。

実用原子炉(原子力発電所)

申請者

対象発電炉
(号炉)

受領日

終了日

北海道電力

泊発電所
(1・2号炉)

平成25年7月8日

 

北海道電力

泊発電所
(3号炉)

平成25年7月8日

 

関西電力

大飯発電所
(3・4号炉)

平成25年7月8日

 

関西電力

高浜発電所
(3・4号炉)

平成25年7月8日

 

四国電力

伊方発電所
(3号炉)

平成25年7月8日

 

九州電力

川内原子力発電所
(1・2号炉)

平成25年7月8日

 

九州電力

玄海原子力発電所
(3・4号炉)

平成25年7月12日

 

東京電力

柏崎刈羽原子力発電所
(6・7号炉)

平成25年9月27日

 

中国電力

島根原子力発電所
(2号炉)

平成25年12月25日

 

東北電力

女川原子力発電所
(2号炉)

平成25年12月27日

 

中部電力

浜岡原子力発電所
(4号炉)

平成26年2月14日

 

日本原子力発電

東海第二発電所

平成26年5月20日

 

東北電力

東通原子力発電所
(1号炉)

平成26年6月10日

 

 

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ウクライナで民間航空機が墜落

2014年07月19日 22時36分05秒 | 日記

2014年7月19日(土) ウクライナで民間航空機が墜落 

 

 

 昨18日朝のテレビは、日本時間17日夜遅く、ウクライナ上空で、マレーシア航空機が墜落したという、衝撃的なニュースで始まった。そして、一日中、そのニュースが続いたが、今日も、ほぼ、トップニュースである。

 マレーシア航空のMH17便(機体は、ボーイング777型機)は、オランダのアムステルダムのスキポール空港を離陸後、ウクライナ上空からロシアを経て、マレーシアのクアラルンプール空港に向かう予定だったようだ。 搭乗していた乗客283名、乗員15名、全員が死亡と言う、大惨事である。    

 乗客乗員の国籍は  

     オランダ人    192人

     マレーシア人   44人

     オーストラリア人 27人

など、となっている。(当初の数値より、オランダ人が大幅に増加)

 

 墜落現場は、ウクライナ東部 ドネツク州の州都ドネツクの近くの、シャフチョルスク地方グラボベ村という、ロシアとの国境線から、40km程西の地点という。 

       事故現場(ネット画像より) 

 ウクライナ情勢を巡っては、これまで、当ブログの以下の記事 

       ウクライナ情勢の行方  1 (2014/5/17)

       ウクライナ情勢の行方  2 (2014/5/20)

       ウクライナ情勢の行方  3 (2014/5/30)

で、触れてきたところだ。

 上記記事にもある、この5月に実施されたウクライナの大統領選挙で、EU寄りの、ポロシェンコ大統領が選ばれた。 新体制の発足で、国内の紛争状態が収まって停戦するなど、少しは良くなるだろうかと、注視して来たのだが、対話は進まず、却って対立が酷くなった感じもある位だ。

 

 選挙前から選挙後も、東部地域の、ドネツク州、ルガンスク州等を拠点とする、新ロシア派勢力と、ウクライナ政府軍との間で、戦闘は続いて来ている。 

そして、今回は、戦闘には無関係な、民間航空機の定期便が犠牲になった、というのは、極めて重大である。遂に、大ごとになってしまった、という印象だ。 

 素人の常識的な推測では、民間機と分っていて意図的に狙ったとは考えられず、敵機と間違えて標的としてしまった、ものと思われる。 

後述のように、最近でも、当事者間では、ミサイルで輸送機が撃墜されてもいるようだ。

 

 事故現場は、新ロシア派勢力が支配している地域で、航空機事故究明の決め手となる、フライトレコーダーやボイスレコーダーは、新ロシア派勢力が回収しているという。

 ウクライナ側としては、ICAO(国際民間航空機関)やOSCE(欧州安全保障協力機構)の専門家等による調査団を作ったようだが、妨害もあるようで、事故現場が保存されずに、都合の悪い残骸などが隠蔽される可能性もあり、これらのポイントとなる機材による事故原因の解明が、どれだけオープンに行われるかは、かなり疑問だ。

 

 下図は、事故現場の写真だが、草原の様な地域に墜落した機体の翼だろうか。(マレーシア旅客機、撃墜かーウクライナ東部 (時事通信)) 

       

  又、下図も現場の写真だが、あたり一面に、残骸が散乱している。(【写真特集】マレーシア機、ウクライナで墜落 - 毎日新聞) 

       

 

 地上との交信記録等から、墜落直前まで正常なやり取りがあったとすれば、故障や機内犯罪かどうかは、容易に判断できるだろう。

一方、墜落現場への立ち入りが制限されるとなれば、墜落の原因究明に大きく支障を来すだろう。墜落原因が、故障等なのか、ミサイルによるものか否かは、どの様にして分るのだろうか。そして、そのミサイル等が、どちら側のもので、何処から発射されたものかは、残骸等から、判別するのは、かなり困難だろう。

 ウクライナ政府は、新ロシア派勢力からのミサイル攻撃(ロシア製 地対空ミサイル ブーク)で撃墜されたとして、証拠となる、映像や交信の盗聴記録等を公表している。

 アメリカは、衛星等で収集した情報から、ミサイルの発射地点や飛行形跡を把握していると、慎重に公表している。

 又、新ロシア派勢力側では、所有している地上兵器では、航空機が飛行している1万m上空までは届かない、としていて、ウクライナ側がやったものだ、と言っている。

 ロシア政府は、自国の関与を否定しながら、ウクライナ政府が、内戦状態を収拾できなかった責任と、危険回避のために航空路の変更等を行わなかった責任を、強調している。

 緊急に開かれた、国連の安保理でも、同様の情報戦の、双方の激しい応酬があったようだ。

 

 

 筆者の率直な疑問だが、何故、不安定で危険性もある戦闘状態の地域の上空を、民間航空の定期便が飛行したのだろうか。ウクライナ政府の責任についての、ロシアの主張にも、尤もなところがあるように見える。

 アムステルダムとクアラルンプール間の直行便の場合、今回のウクライナ東部上空を通る航空路が、先に示した図にあるように、最も経済的と言われる大圏(大円)コースになっているようだ。

これまでは、ウクライナ南部(クリミア周辺?)は飛行が制限されていたようだが、今回の東部は、制限対象になっていなかったという。

 元パイロットのある専門家の見解では、1万mの高高度の航空路なので、通常の地上兵器からの到達距離から見て、安全と判断したのでは、と言う。

又、この専門家は、前の図のような、事故現場での残骸の飛散状況から見て、上空で撃墜されたようだ、との見解であった。

 

 最近のウクライナ東部での戦闘では、ウクライナ軍の輸送機がミサイルで撃墜される事態などが、複数回あったようだが、ウクライナの航空当局は、ICAOや民間機に対して、危険性を警告していなかったのだろうか。(旅客機墜落 ICAO、ウクライナ東部には飛行制限出さず(フジテレビ系(FNN))

今回の大事故を受けて、このウクライナ東部ルートも、漸くにして規制されたようだが、文字通り、“後の祭り”で、多数の犠牲者が出てしまった事実だけが、重く、航空史に残ることとなる。

 

 当分は、事故の責任を相手側に押し付ける非難合戦が続くだろうか。 

 此処で、冷静になって内戦状態を一旦終息させ、関係者によって、事故の原因究明が行われるのだろうか。

でも、疑いの目を向けられている新ロシア派勢力やロシア側にしてみれば、相手がやったという証拠は持っていないだろうし、自分の首を絞めることとなる調査に、まともに協力する筈がない。 

 原因究明が、第三者も加わった形で、強制力を持って、客観的に行われる公算は極めて少ないだけに、事故原因の究明は、ウクライナ側だけの、一方的な結果となるだろうか。

 

 

 そして、ウクライナ情勢全体に着目した時、今後、どの様に展開するか、予想は難しいが、独断と偏見だが、聊か、私見を述べることとしたい。

 今回の事態は、当事者である、新ロシア派勢力―ウクライナ政府間の、くすぶって来た対立に、火に油を注ぐ結果となり、より大きな国内問題へ、更には、国際問題へと発展する可能性が大きくなったように思われる。

即ち、東部2州は、独立国に近い大幅な自治権を得た上で、ウクライナに留まるだろう。クリミアのように、ロシアに編入される可能性は小さく、ロシアも望んでいないと思われる。

 一方、今回の背景になっている、ロシアによるクリミアの編入という既成事実だが、西側諸国の非難があっても、ロシアは、クリミアを手放して、ウクライナに戻すことは無いだろう。

表向きは、力ずくで編入したのでなく、クリミアの住民が、自分達の意思で投票で決めたことだ、と言い張るだろうか。ウクライナ政府の存在が無視された形で編入が行われ、その後に選ばれたポロシェンコ大統領は、クリミアの返還を求めているのだがーー。

これらに関連して、ロシア、EU、米国などが、今後、どの様に動くかも見えない所だ。 

 

 第二次世界大戦後に作られた西側主体の国連機構や、世界のパワーバランスが、この所の米国の相対的な弱体化もあって、コントロールが利かなくなり、今や世界は、米、ソ、中、EU、BRICSなど、多極化を迎えているように思える。

冷戦構造とソ連邦の崩壊後、ロシアがG8のメンバーに加わる等、世界全体に協調ムードも見えたのだが、やはり、西側・欧米とは異質の、ロシアはロシア、ということだろうか。クリミア問題を契機に、G8から締め出されたロシアは、BRICSのメンバーとしての動きを強めるようにも見える。 

 

 そんな中、戦後は、大きくアメリカに依存し、国連活動を尊重して来た日本だが、今後、国際的にどの様に振る舞っていくのか、又、ロシア、中国、南北コリア、ASEANなどの、近隣諸国と、どの様に付き合っていくのか、難しい方向選択を迫られているようだ。

 

 

 

 

[付記] 

マレーシア航空機と言えば、この3月に、クアラルンプールから中国北京へ行く、乗員乗客239人を乗せたMH390便(機体は、ボーイング777型機)が、航路上のベトナム沖の海上で行方不明となった事故が思い浮かぶ。

あの時は、理由は不明だが、機体は、途中で北から南に向きを変えて、なんと、南半球のオーストラリア パース西方沖の、インド洋に墜落したのでは、ということで、各国から派遣された捜索隊が、その海域を探したが、未だに墜落機は見つかっていない。 

原因については、「テロ説」、「ハイジャック説」、「事故説」など、様々で、有効な手掛かりはなく、今も、真相は謎のままという。

今回の事故は、この行方不明事故と、航空会社は勿論、機体も同じ型と言うことから、僅かな可能性だが、ハード面、ソフト面の不具合が原因、ということもあり得るだろうか。

 

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誕生日と身辺の変化ー後期高齢者

2014年07月15日 17時56分53秒 | 日記

2014年7月15日(火) 誕生日と身辺の変化―後期高齢者

 

 

 筆者が、この3月、満75歳の誕生日を迎えたことに関連し、当ブログに、下記記事を載せた所だ。 

    誕生日と身辺の変化―歳祝い  (2014/7/10)

    誕生日と身辺の変化―喜寿祝い (2014/7/13) 

今回は、75歳の誕生日に関わる社会的な関連事項として、公的な医療保険制度について取り上げることとしたい。

 

 

① 後期高齢者の仲間入り

 現役を退いて以降、会社の健康保険から国民健康保険に切り変わって、大分経過している。

 夫婦揃って75歳となったこの春の3月からは、後期高齢者という範疇になり、自動的に、後期高齢者医療保険に変わっている。

3月の誕生日の前後に、国民健康保険の保険証と、後期高齢者保険の保険証が、矢継ぎ早に区役所から郵送されて来た。

 

 一方、保険料の支払いだが、従来の国民健康保険の時は、口座振り替え(世帯単位)だったので、そのまま継続されるものと思っていた。 所が、後期高齢者医療保険の保険料の支払い請求書が、夫婦2人分、どっさり送られて来ていることが、先月になって、暫く判明したのである!

慌てて、区役所の担当窓口に問い合わせると、後期高齢者医療保険は、国民健康保険とは全く別の制度なので、保険料の支払い方法については、改めて申し込む必要があるというのだ。

当方宛てに、制度が切り変わる期限前に、そのような案内書を送ってきたようなのだが、こちらでは全く気付かず、結果的に、放って置いたのである。

 その結果、誕生日後の、4月以降の保険料の郵便振り込みの請求書が、6月分まで、纏めて送られて来た、ということだ。 納付期限が過ぎている分は、急いで納付した。

 

 請求書より後の分については、口座振替が便利なので、その申し込み用紙を改めて送ってもらった。 

窓口の情報では、この保険料も、既に実施されている介護保険料と同じように、この秋から、基礎年金から天引きになる予定という事で、このため、基礎年金の振込口座を指定することとした。しかも、従来の様な、世帯単位の引き落としではなく、夫婦、別々になるという。介護保険ともども、夫婦が、それぞれで生きていく準備にも思える。

 このようにして、送られて来た申し込み用紙に必要事項を記入して返送し、この7月分から、指定口座から自動振り替えとなるように手続きしたことである。

期限前のため手許に残っていた、6月分の保険料の請求書(6/30期限)も、期限一杯に納付した。

 

 つい先日、新しい後期高齢者医療保険証(下図)が郵送されてきた。 これまでのものは、有効期限が、この7月一杯の短いものだったが、漸く、有効期限が2年の保険証である。

    新しい後期高齢者医療被保険者証 

 そして、昨日、夫婦二人の保険料について、本年度分が確定し、7月分から、指定したそれぞれの口座より、2か月毎に、定常的に引き落とされるという主旨の通知も届いた。

これでどうやら、夫婦共々、後期高齢者医療保険の加入者(被保険者)としての手続きが完了したということだ。

 

 後期高齢者医療保険では、医療機関に支払う時の本人負担率は、国民健康保険の場合と同様、通常は1割負担となっている。 

一方、これまで定期的に受診して来た、区役所による、生活習慣病(成人病)検診などは、従来と同じで継続されるようだ。

 

 75歳を境にして変わるという後期高齢者医療保険については、気にしていながらも、良く分らなかったのだが、今般、当事者として身辺で起こったハプニングを通して、少しく、状況が掴める結果となった。

制度自身が、まだまだ定着していない面もあり、主管する行政側には、当事者に対する今後一層のPRと、分りやすくする工夫を、要望したところである。

 

 

②制度の発足と今後

  改めて調べてみると、後期高齢者医療制度が始まったのは、6年前の、平成20年(2008年)4月からで、まだ日は浅いようだ。後期高齢者に対して、65~74歳は前期高齢者というようだ。

 

 この制度の財政運営面の概要は下図のようになっている。(後期高齢者医療制度(長寿医療制度)とは - 後期高齢者医療(1)) 

   

 高齢者から見ると、普段は、被保険者として、保険料(1割)を支払いながら(図の青矢印)、医療機関の世話になった時は、更に患者として、費用の一部(通常は1割)を負担する(図の黄矢印)という関係となるだろうか。

 

 この制度が出来る以前は、高齢者に関しては、会社等の健康保険制度や、国民健康保険制度に、包含される形になっていた。 ここで、高齢者に関する医療費の実態を明確にし、応分の負担もしてもらうことで、現役世代の負担軽減と、各制度全体のバランスを図る等のために、後期高齢者関係を分離して別建ての制度にしたようだ。 このような仕組みは、世界に類を見ない医療保険制度と言われる。

新制度が出来る時は、“現代の姥捨て山をつくるもの”、などとの批判もあったようだ。

 

 この制度を、財政面で見る場合、医療費の支出状況を国全体で総合的に把握する、「国民医療費」という概念があるようで、各種制度の制度区分別に見ると、平成22年度分については、下表のようだ(後期高齢者医療制度 - Wikipedia より)。ただし、名称等は、前図との対応では、必ずしも同じではないがーー。平成23年度分については、厚労省情報では、全体がやや増えているが、構成は殆ど変わっていないようだ。

    

上表から、医療機関が受け取る、医療費給付の概略の内訳は、

    公費負担医療給付分等   2.8兆円    8% 

     (軽減特例措置含む)

    後期高齢者医療給付分  11.7兆円   31%

    医療保険等給付分    17.9兆円   48% 

    患者等負担分       5.0兆円   13%

    総額          37.4兆円  100%

 

で、公費で賄われる後期高齢者医療給付分の比率が、31%とかなり大きくなっている。

 一方、窓口で支払う患者負担分は、後期高齢者医療保険や、通常の健康保険や、国民健康保険の全体でみても、非常に少ない。 

 前の図で、4:1:1で、大きな比重を占める国負担の公費分(他の資料で、約10兆円)の原資として、この春からUPした消費税も、充てられるのだろう。

 

 高齢化社会での医療費のあり方については、国家の大きな課題の一つであることは言うまでも無く、この、後期高齢者医療制度の呼称を、長寿医療制度と言い換えた位で片付く問題ではないだろう。

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誕生日と身辺の変化ー喜寿祝い

2014年07月13日 23時01分27秒 | 日記

2014年7月13日(日) 誕生日と身辺の変化―喜寿祝い

 

 

 この春、満75歳の節目の誕生日を迎えたことに関し、当ブログの以下の記事   

    誕生日と身辺の変化―歳祝い (2014/7/10) 

では、平均寿命の話題や、歳祝い・長寿祝いについて述べている。本稿は、その続編として、喜寿の祝い(喜寿祝い)の具体的な行事や、平均余命等について取り上げる事としたい。   

 

 

○喜寿祝い 

 前稿で述べたように、現代では、喜寿を迎えるのは、平均寿命の少し手前なので、それ程珍しくはないのだが、でも、自身の実感としては、そんなにたやすい年齢ではなく、まあまあ健康で、この歳を迎えられたということは、やはり、嬉しいものに感じる。

 

 長寿祝いは、家族や知人等で行われる他に、年齢が揃っている、学校時代の同期生が集まってお祝いすることもある。

 この年齢のことだが、我が国の慣習としては、数え歳で行うのが本来だが、この所は、満年齢で行う場合も増えているようだ。出身地の山形の慣しとしては、数えで行われるのが普通で、しかも、学校時代の学年単位の、大きな集まりで行われる事が多い。

これまでも、42歳の厄払い、60歳の還暦祝い、70歳の古希祝いなどが、学校時代の仲間で、こまめに行われており、前稿で触れたように、その都度参加して来ている。

 そして今年は、学年としての77歳の喜寿祝いに当たる年で、小中学校時代の同期生、高校時代の同期生で、2度も、喜寿祝いの集まりがあるのである。

   喜寿のカラー 紫(ネット画像より)

 

○ 数え歳/満年齢/学年単位

 満6歳になってから、4月に小学校に入学するので、学校時代の学年単位で見ると、4~12月生まれの、普通の同期生は、今年は、満で76歳(数えで77歳)となり、数えでの、喜寿祝いの年に当たる。

 でも筆者は、いわゆる、3月の早生まれなので、学年ベースでみた場合、満と比較すると、2翻(リャンハン)利いて、2年も早く喜寿を迎えることとなるのだがーーーー。  

 このような、数え歳と満年齢とのズレや、学年単位によるズレは、すっきりしない所もあるのだが、そんなに厳密に考える必要はなく、どちらでも構わないだろうか。むしろ、慣習に準じつつ、気心の知れた集まりを楽しみたいものと思う。

 

 物品等の計数については、通常の、(0)、1,2,3ーーーーという、基本となる、数量の計数がある。これに加えて、今回の年齢の数え方や、西暦などの紀年法では、0が無く、1から始まるのが、普通である。

厄介な「0」を巡って、歴史的には、重要な認識上の進歩があるようだ。これらについては、稿を改めて触れる事としたい。

 

 

○同期生の集まり

◇中学時代の喜寿祝いの集まりが、この2月に、出身地山形県の温泉宿で行われ、地元からの参加は勿論だが、加えて首都圏や近隣県からの参加もあったようだ。残念ながら、筆者を含め、首都圏に住む多くのメンバーが、都合で参加していない。

 こんなことから、首都圏在住者で、この5月に、改めて喜寿の集まりを企画することとなり、交通便利な神奈川県三浦海岸のホテルに集合した。

散歩中に転んで骨折した怪我のため、1名がドタキャンとなったものの、無事、実行できたことである。

 

 こちらの集まりには、2月の地元での集まりにも参加した数人も加わってくれたので、地元の情報を共有できたのは、有り難かった。

一泊した宿は、全員が60歳以上で、嬉しい割引料金であった。バイキングスタイルの夕食では、海の幸等を満喫した。寝室とは別に、椅子の使える広い部屋があり、そこでの楽しい二次会は、時間を忘れて深夜に及んだ。

 

 翌日は、三浦半島先端の三崎港に出た。すぐ目の前にある、名勝城ケ島は、これまで訪れたこともあって、行きたいと言う希望は出なかった。

 先ず、ショッピングセンターで、御土産に海産物等を仕入れ、その後皆で、漁港の埠頭の先まで出た。

その場所で、帰港した漁船から、冷凍したマグロを、次々とベルトコンベアで積み下ろして、大きな箱に入れ、それから、フォークリフトで、冷凍車に積み換える作業風景を、長い時間、飽きる事無く、眺めていたーーー。

冷凍したマグロがぶつかり合う、カン、カンという乾いた音や、マグロを冷凍車に移す時の、ドサッ、ガサッと言う音だけが繰り返された。

 

 そうこうしている間に昼食時になり、マグロの刺身や兜煮は食傷気味ということで、普通のラーメンが食べたいとなり、一苦労の末、漸く、中華店を漸く見つけた。 皆で食べた、一杯500円也のラーメンの美味しかったこと!

 

 

◇高校同期生の集まり

 この10月には、山形市にある高校の同期生の、喜寿祝いの集まりが企画されている。幹事役の地元組には御苦労だが、久しぶりの母校の訪問や、蔵王温泉宿での懇親会、翌日の、最近の地場産業の見学等が楽しみである。

 

 

○ 日本の長寿祝い

我が国では、前稿以降触れて来た、下記の長寿祝い

   還暦、古希、喜寿

の後にも、以下のような、多くの長寿祝いがある。

   傘寿:仐 八十 (80歳)

   米寿:八十八  (88歳)

   卆寿:卆 九十 (90歳)

   白寿:百-一  (99歳)

   百寿:百    (100歳)

   茶寿:++八十八(108歳)

   川寿:111  (111歳)

   ーーー

 これらの中で、米寿は、表彰されることもあるが、他は、余り聞かず、馴染みは薄い。これらの祝い事を、考案したり、詮索する事自体は楽しいものの、日本だけの、単なる「漢字遊び」と言えるような“感じ”かも知れない。

 

 我が国での、信頼できる最高齢の記録は、男女とも、11X歳あたりのようだ。(長寿 - Wikipedia

 

○ 今後のイベントの楽しみ

 今年2014年は、

    2月~ ソチ 冬季五輪・パラ輪

    6月~ サッカーワールドカップ ブラジル大会

と、大きな国際スポーツイベントがあったが、これらの今後については、

    2年後 2016年   夏季五輪・パラ輪 (ブラジル リオ)

    4年後 2018年   冬季五輪・パラ輪  (韓国 平昌)

                 サッカーワールドカップ(ロシア)

    6年後 2020年   夏季五輪・パラ輪  (日本 東京)

と、楽しみが続いていて、東京五輪・パラ輪までは、何としても、長生きしたいと思うところだ。

 

 一方、我が身に関する今後の長寿祝いだが、数え歳・学年ベースで、現在をそのまま延長すると、 

    3年後    2017年  80歳(傘寿)

    11年後  2025年  88歳(米寿)

    13年後  2027年  90歳(卆寿) 

などとなる。 満ベースでの傘寿(5年後 2019年)は、元気に迎えたいものだがーー。

 

○ 平均余命

  前項のような、今後の楽しみを考える時、自分は、今後、どの位長生き出来るのかが肝心の問題なのだが、前稿同様に、簡易生命表の中の、平均余命に関する統計データに出馬願うと、こちらは満年齢だが、以下のようになる。(平成24年簡易生命表、国民生活基礎調査の概況 |教職員生涯福祉財団

   

 言うまでも無いが、この表は、その人が該当する現在の年齢で、今後どれだけ生きられるか、というもので、生まれたばかりの、0歳児の平均余命を、通常、平均寿命と呼んでいる。  本表中の、男0歳の数字(平均寿命)に印刷ミス。(誤)79.44→(正)79.94

 

 この表にある平均余命から、長寿祝いを迎えた人の、その後の余生を、男の場合について、満年齢ベースで求めてみると、概略、以下のようになる。(補完法等で近似計算。90歳を超えるデータは、他の厚労省資料を参照。) 

   還暦を迎えた人(満60歳)⇒60歳+22.93歳       ⇒約83歳(+23)

   喜寿を迎えた人(満76歳)⇒75歳+11.57+0.38歳 ⇒約87歳(+11)

   傘寿を迎えた人(満79歳)⇒75歳+11.57+1.53歳 ⇒約88歳(+9)

   米寿を迎えた人(満87歳)⇒85歳+6・00+1.22歳   ⇒約92歳(+5)

   卆寿を迎えた人(満89歳)⇒85歳+6・00+2.53歳  ⇒約93歳(+4)

   白寿を迎えた人(満98歳)⇒95歳+2.86+3.27歳  ⇒約101歳(+3)

                                                                 (  )内は、現年齢よりの延伸分    

 上記で、筆者の場合は、満/数えベースで、約86~7歳位までの余生となり、あと10年程はOKのようだ。従って、傘寿を祝い、東京五輪・パラ輪までの国際スポーツ大会は楽しめそうだが、米寿まではやや無理か、ということとなる。 この事は、あくまでも統計データに基づいての話だがーーーー。

 

 

○ 生存率

 平均寿命や平均余命に関連し、生存率(特定年齢まで生存する者の割合)というのがあるようだ。平均寿命の歳になると、一斉に亡くなる訳ではなく、或る分布をもつということだ。

下図にあるように、厚労省データ(平成24年簡易生命表)では、75歳での生存率は、

      男  73.1%

      女  86.9%

という。

    

 前述の、中学校、高校時代の同期生について、正確な死亡数は、分らないのだが、生存率を求めると、おおよそ、以下のようだ。

     中学校(男女半々) 124人中 死亡15人位 ⇒ 生存率  約88%

     高校(殆ど男子)  304人中 死亡66人位 ⇒ 生存率  約78%   

 全国統計と比較した場合、同期生の場合が、少し、長生きになっているだろうか。

 

○ 歳祝いの国際状況

 これまで、縷々述べてきたように、我が国では、長寿に関する慶事は盛んなのだが、諸外国ではどうなのだろうか。

 還暦の基となる、陰陽五行説や干支は、古代中国で生まれた文化で、還暦は、現在も中国でも行われているようで、同じ文化圏として広まった、韓国や東南アジアなどにもあるという。でも、これら諸国での長寿祝いについては、具体的には、把握していない。

 

 一方、欧米では、還暦という概念は無い訳だが、長寿の祝いは行われているようだ。

60歳の誕生日に、最高品であるダイアモンドを贈ったり、結婚60周年を、ダイアモンド婚としてお祝いするようだ。(海外の還暦祝い -還暦祝い.net)(世界の還暦 | 還暦プレゼント - シエル・エ・ヴァン

 

 60歳や60周年は、洋の東西を問わず、人生航路での一区切りでもある、ということだろうか。

60と言う数字は、

    2,3,4,6,10,12,15,20,30

の倍数でもあり、多くの意味を持つ数字と言えるかもしれない。

 

 米国等では、10年単位で、長寿をお祝いする習慣があるようで、年齢に応じた、各種誕生祝いのカードが、店で売られているという。(アメリカでは米寿や白寿のお祝いとかしないのですか? - Yahoo!知恵袋

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