つれづれの記

日々の生活での印象

電子レンジ -その1

2012年05月30日 15時14分19秒 | 日記

2012年5月30日(水) 電子レンジ その1

 

 少し前、長年愛用して来た電子レンジが故障してしまい、先日、新品に買い替えることとなったが、その顛末について、2回に分けて記してみたい。

 

 我が家で、電子レンジを初めて購入したのは、大分前だ。子育てに忙しかった、ワイフKが、ご飯が簡単に温められるのを知って欲しくなり、知人と、上野御徒町の安売り店に行って、買って来たものだ。

 当時で、2万円もする代物だったが、これまで、何の不具合も無く、現役で活躍して来た。今回、改めて製品の製造年月を見ると、「88製 7-12月期」とあり、ほぼ、24年間も使ってきた事になる。同時期に買った知人宅では、疾うに故障して買い換えているので、当たり外れで言えば、我が家は、大当たり である。

 

 この電子レンジにトラブルが生じたのは、1か月くらい前の事だ。自分で、ご飯を温めようとスイッチを入れたが、テーブルが、回転しないのだ。仕方なく、温めては止めて、手動で回転させる、を繰り返し、何とか、目的は達成出来た。電磁波は出ているようで、温めは利くのだが、回転させて、ムラをなくす機能は使えないのである。

 重量を減らせば回転するのではないか、と、ガラス製の皿と、十文字形の台を、全て取り外して、スイッチを入れて見た。と、レンジの天井の方で、バチバチと音がして、火花の様に光るものが見えた。回路がショートしているかもしれない、と思い、怖くなって、以降は、使用を控えた。

 

 電子レンジが使えない間は、簡易蒸し器などを使うことで、用は足せたのだが、やはり、普段使い慣れたものが無いと、結構、不便を感じるものだ。 

 先ずは情報収集と、最近の電子レンジはどんな状況なのか、ネットにある、近くの量販店のサイトで調べて見ることとした。電子レンジは、冷蔵庫などと同じく、調理家電のジャンルになる。

 電子レンジ単機能の品物では、以前から見ると、半額程度と、かなり安くなっている。電子レンジとオーブン等を複合した製品だと、可なり高価となるが、トースター兼用のオーブンは手持ちなので、単機能の電子レンジを物色することとした。

 

 ネットで調べると、単身者向けの、5000円台という、中国製の安い製品などもあるが、外国製は、トラブル時の対応が心配であると共に、使いなれたものと余り変わらない操作性を重視し、国内の同じメーカーの物を探した。勿論、長年使わせてもらった、当該社製品の品質に対する、信頼もある。

 機種による値段の違いは、主に、庫内の容量にあるようだ。これまで使って来たものは、16L(リットル)程度だが、外形寸法がほぼ変わらぬ、同じメーカーの品物で、少し容量が大きい、20Lのものがあり、値段も、8400円と手ごろなので、それを買うこととした。

  量販店に直接電話して、在庫を聞いたら、OKということで、処分が面倒な家電製品だが、古いものは引き取ってくれると言う。 早速、二人で車で出かけて行き、旧いものと交換で、新しい電子レンジを購入した。店頭での価格は、1万円程だったが、交渉の結果、ネットに表示してある価格にしてもらえた。

 

 自宅に持ち帰って、前と同じ場所に設置した。 早速、使い初めで、サツマイモを厚紙の袋に入れて、蒸かしてみたが、いい感じである。 又、その後、今年の、もぎたてのトウモロコシを、ビニル袋に入れて、蒸して見たが、結構な味であった。

以降、助っ人として、何の問題も無く活躍してくれている。

 

   サツマイモ加熱中

 

 言うまでもないが、電子レンジは、高周波の電磁波を食品に照射することで、食品内外の水分子に振動を起こし、水の温度を上げて加熱する仕組みだ。発振周波数としては、旧品も新品も、2450MHzが使われている。

 庫内で発生させる電磁波の量(エネルギー)は限られているので、加熱する分量により、受け取るエネルギーも変化する訳で、分量によって、加熱時間は大幅に変わって来る。

分量が倍になれば、加熱時間を倍にする必要がある訳だ。

無限にある(と考えてよい)太陽光のように勘違いする事があるが、狭い狭い、電子レンジの庫内の事、発生されるエネルギーは有限なのである。

ダイヤルの表示やマニュアルには、色んな食品について、目安となる加熱時間が示されているが、或る程度の慣れと経験が必要だろう。

 

 電子レンジは、加熱用の、簡便な器具だが、原理的には、調理動作で言えば、蒸す(むす)にあたる(蒸(ふ)かす と言うこともある)。 通常の調理では、沸かした湯の蒸気で、蒸すこととなる。

 中華マンなどは、やはり、蒸し器で、水分を加えながら温めるのが最高で、電子レンジを使う場合、そのまま加熱すると、水分が無くなって、こちこちになってしまった失敗談は、これまで、何度か経験済みだ。

加熱される物の水分が足らなそうな場合は、電子レンジに入れる前に、予め、軽く、水を振りかけたりする。

 

 

 当方では、普段、冷凍食品の御世話になる機会は多くはないが、大抵の電子レンジには、あたためと解凍の、大形の切替えスイッチが付いており、冷凍食品の解凍等には便利である。

 冷凍食品の解凍法には、各種あり、時間に余裕がある時は、冷蔵庫で戻す解凍や、室温解凍がいいようだが、急ぎの時は、電子レンジの出番となる。それぞれに、一長一短があるようだ。解凍の手間をカットして、冷凍のまま調理する方法もあるようだがーー。

 

 少し前の、テレビ放送を見ていたら、氷職人と鰹節業者のやり方からヒントを貰った、画期的な解凍法が紹介された。冷凍解凍に新ワザ誕生 速い!プリプリ!美味 : ためしてガッテン - NHK

それによれば、アルミ製のボールに、水と氷を入れた氷水の中に、袋に入れた冷凍品を沈めて、解凍する方法(氷水解凍)だ。

冷蔵庫で冷凍した食品の温度は、-18℃程度と言われている。これを解凍するのに、

   冷蔵庫で解凍   4℃

   室温で解凍    20℃

のように、一気に温度の高い状態にすると、食品中の水分や成分が、大幅に溶け出してしまうようだ。このため、物が凍結するぎりぎりの、低い温度まで戻して保持する、

    氷水解凍    -2℃

で解凍すると、解凍時間の無駄が無く、凍結前の状態に近い、素晴らしい品質になるようで、大変な驚きである。

 余計に水分や成分を移動させないために、温度差を小さくする、ということがポイントのようで、昔の理科の実験を思い出させられたが、思わぬところに、真実があったようだ。 

でも、この解凍法では、氷の準備等、結構手間がかかるのが難点だが、いつか、ゆっくりした時に、魚や肉等の解凍で、試してみたいと思っている。

 

 次回は、電子レンジのスイッチ等の、操作法に関する話題を取り上げることとしたい。

 

 

 

 

 

 

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プリンターインクの経済性

2012年05月27日 18時46分34秒 | 日記

2012年5月27日(日) プリンターインクの経済性

 

 

 日頃使用しているプリンタに関し、先日、当ブログの記事  

    プリンター青の横縞模様 (2012/5/22) 

で、珍しいトラブルについて記したが、今回は、プリンタ用インクの経済性について触れたい。

 

 2台目のプリンタとして、某社のプリンタを買い求め、ここ数年、愛用している。このプリンタは、スキャナ機能もついた複合機で、思ったよりも安かったのだが、インク代が馬鹿にならない。インクについては、黒のPBGK、GKと、色の三原色である、青C、黄Y、赤M、の5種のカートリッジ構成だが、最近まで、純正品を使って来た。

  ブログ記事の作成等々で、結構、印刷する機会が多く、インクの使用量は、正確な統計データは無いが、1か月あたり、1カートリッジ程度だろうか。

行きつけの量販店での、各色単品での値段は、以下のようだ。

  PBGK   1150円→1070円に値下げ

  その他  1050円→ 950円に値下げ

プリンタメーカから見ると、プリンタ本体の価格は安目に設定し、ランニングコストである、インクを売ることで、収益を得ているようにも思われる。

 

 プリンタで、インクが少なくなって来ると、残量検出機能が働いて、その色について、自動的に、黄色の注意マーク()が表示されるが、印刷上の支障は、特に無い。予備のインクを準備しながら、しばらく使っていると、今度は、赤色のマーク(×)が表示され、インクを交換してください、などのメッセージと共に、印刷が停まってしまう。通常は、この段階で、インクの交換となる。(後出の図 参照)

 ある時、赤色のマークが出たのに、たまたま、スペアインクの準備が無く、取り替えられなかったので、メッセージに書いてある通り、OKボタンを押してみたら、なんと、プリンタは、何事も無かったかのように、印刷を再開したではないか! 

 アラームは、かなり余裕を見て出しているのではないか!(メーカーとしては、インクを沢山買ってもらうため)、と、勝手に解釈して、赤信号が点灯した時でも、慌てることなく、OKを押して、涼しい顔で印刷を続行した。以降は、残量表示の、赤信号は点灯したままだが、OKは押す必要は無い。

 暫くこの状態が続いた後、終に、沢山の警報メッセージが出て、プリンタが停まり、OKを押しても動かなくなる。 ここで、おもむろに、スペアの純正品に取り換えると、再び、正常な動作に戻る。この操作をやることにより、印刷頻度にも拠るが、インクの取り換え時期が、2~3週間から、1か月程度は、延長されるだろうか。

  “警報が出る内は、まだ正常な証拠だ”、などと、妙な理屈を捏ねながら、このように、騙し騙し、しながら使うことは、本来備わっている機能を無視した、かなり乱暴な使い方になる。メッセージの中にある通り、検出機能を損傷したり、印刷ヘッドがおかしくなる危険性もあるのだが、限界に挑戦しているような雰囲気もあり、その時はその時と、気にしないこととした。

 

  次の、ケチケチ作戦の悪知恵は、知人から、詰め替えインクの事を聞かされた事である。聞いた通り、量販店のインクの棚を良く見ると、見慣れた純正品の隣に、詰め替え用のインクが、堂々と並べられているではないか。 

使い終わったカートリッジを、そのまま使えるようだ。値段を見ると、

   純正品カートリッジ    950円

   詰め替え用インク     750円 (詰め替え 約4回分 工具付き)

程で、詰め替え用の工具が不要な場合は、更に、安く買えるので、約1/5程の値段になるだろうか。物は試しと、工具付きの詰め替えインクを手に入れ、やってみることとした。

 

                C の詰め替えインク      工具      手袋 

 

 赤信号が出て、使い終わったカートリッジを外し、背中に工具で孔をあけ(工場でインク注入後に封印した所?)、その孔から、詰め替えインクを注入する。その孔に、新たに小さな蓋をして、インク漏れや汚れを拭き取れば、詰め替えは完了である。

 インクの詰め替え作業の時は、手元が、いい色に染まる時があるが、数日すれば無くなる。孔から、インクを注入する時、カートリッジのインクの出口を下にすると、インクが漏れ出す事があるので、要注意。出口から漏れないようにしながら注入し、出来るだけ手早く、孔に蓋をして密封することがポイントだ。

  詰め替え後にカートリッジをプリンタにセットする時は、中にインクが漏れることもあるので、セット後、一旦外して、柔らかいティッシュペーパーを入れて、インクが漏れている場合は、拭き取ることにしている。 

 

  詰め替え済のカートリッジを、プリンタにセットすると、純正品ではないので、再び、アラームが表示されるので、検出機能を無効にする措置が必要となる。

  説明書の指示に従って、リセットボタンを何度か押す操作で、検出機能が働かなくなり、プリンタは動くようになった。プリンタの残量検出機能は死んでいるので、PC上や、プリンタ上の残量表示は、色のない、灰色に暗転している。

 

 詰め替えたインクがどれだけ残っているかは、時々、手動で、プリンタを開けて調べる事となる。が、そんなに気にしなくても、詰め替えインクが無くなると、印刷の色がおかしくなるので、それによっても分る。

このようにして、これまで、C から始まり、M、PBGKと、詰め替えでやって来た。

 

 詰め替えでやってきた色について、純正品に戻した時に、果たして、検出機能は正常に戻るか否かも、懸念材料であった。最初に詰め替えにしたCについて、詰め替えインクが無くなった段階で、純正品に戻したところ、正常に印刷動作が行われたので、一安心であった。

だが、先のブログで触れたが、文書中の画像の印刷時に、青い横縞模様が出るトラブルは、詰め替えインクを使ったことと関係があるのか、ないのかは、不明である。

Cに続いて、Mについても、純正品に戻したが、特に問題は起きて居ない。

 

 

  次のケチケチ作戦の悪知恵は、互換品だ。パソコン等の世界では、互換品の存在は、むしろ当たり前で、プリンタインクについても同様のようだ。互換品や、詰め替え品が出て来るほどに、人気が高い、とも言える。

  売り場を良く見ると、カートリッジの形になった、各種互換品が出ている。試しに、BKを手に入れ、使用してみることとした。互換品の値段は、790円程で、純正品の2~3割安、位になるだろうか?

  残量検出機能に関する、純正品、互換品、詰め替え品の、基本的な違いは良く分からないが、互換品を使う場合は、残量検出機能はそのまま残すので、安心だ。

これまで、純正品のまま、純潔を守って使って来たのは、Yだけなのだが、これも、次の段階で、互換品とすべく、購入済である。

 

  以上のように、5種のカートリッジについて、プリンタ購入時から現在までの経過を、図式的に示すと、下図のようになる。 

                                        凡例: ◎ 純正品  ● 詰め替え品  ○ 互換品 

          購入時 →  →  →  →    現在   近未来  遠未来

    PBGK  ◎   ◎   ◎  ●   ●   ●     ●     ◎

    GK    ◎   ◎   ◎  ◎   ◎   ○    ○     ◎

    Y     ◎   ◎   ◎  ◎   ◎   ◎    ○     ◎

    M     ◎   ◎   ●   ●   ◎   ◎    ●     ◎

    C      ◎   ●    ●   ◎  ◎   ◎    ●     ◎

 

上図のように、現在は

    PBGK  ● 詰め替え品

    GK    ○ 互換品

    Y     ◎ 純正品

    M     ◎ 純正品(出戻り)

    C     ◎ 純正品(出戻り)

と賑やかだ。

 そして、これまで、残量が黄信号だった Yだが、今日偶然にも、下図のように、赤信号になった。Cは前から赤信号だ。 

 

   PC上の残量表示(Y、Cが赤信号×)とメッセージ                      

 

先述のごとく、OKボタンを押して、印刷は続行している。今後、完全に止まった時点で、互換品に置き換える予定だ。

  上表のように、近未来には、詰め替え品や、互換品だけになる予定だが、その先の遠未来には、使い終わったものから、再び、純正品に戻していく予定である。

  この理由は、妙な感覚だが、経済性のたに詰め替え品や互換品も受け入れながら、逞しく働いてくれたプリンタへの、ご苦労さん、という、感謝の気持ち、の様な物であろうか。本来の機能の下で、存分に活躍して欲しいものだ。

 

  純正品メーカーと、詰め替え用インクや、互換品を作っているメーカーとの間は、どうなっているのだろうか。カートリッジに関する仕様やインクの成分に関して、技術情報の提供は、あるのだろうか。又、技術情報に関しては、JIS等で、どこまで標準化できているのか、メーカーの特許はどうなっているのか、も気になる所だ。

  ユーザーから見ると、サプライヤーが多様化するとともに、価格が安くなるのは、選択の幅が広がることで歓迎なのだが、品質等に対するリスクもある訳で、最後は、ユーザー自らの責任で選択する、ということだろう。

 

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筋書き通りの天体ショー

2012年05月22日 22時36分45秒 | 日記

2012年5月22日(火) 筋書き通りの天体ショー

 昨、5月21日の朝に、鹿児島から福島にかけて、金環日食が見られる、と言うので、大変な話題になった。

 日食は、そんなに珍しい現象ではないが、見られる地域が限定されている場合が多く、今回の様に、日本の主要地域で、居ながらにして観測出来るのは、平安時代の1050年(今から962年前)以来で、今後は、300年後の2312年と言われることから、又とないチャンスなのである。

 天文マニアではない小生だが、人並みの関心は持った。10日ほど前、有楽町駅前の、某家電量販店に、プリンタインクを買いに行った時、日食観測用グラスを山と積んだ、特設の売り場で、店員が声を大にして売っていたのである。目に悪い粗悪品も、出回っていると聞いていたが、ここなら大丈夫だろうと思い、買う事にした。1480円也は、思ったよりも高価と感じたが、これまで貯まったポイントで間に合った。 帰宅後、念のために、室内の蛍光灯を見たら、真っ暗で、殆ど何も見えないので、安心した。

  日食観測用グラス

 ネットで調べたところでは、簡単なサングラス風の物なら、450円で買え、 品質が保証されたグラスは、1500円から2000円程度のようなので、ままあの値段だった、ようだ。 知人は、近くのホームセンターで、698円で手に入れた、と自慢気だったがーー。

 店先で貰った説明書にある地図を改めて見たら、東京上空は、金環日食帯のほぼ中央線が通っていることを知り、嬉しくなった。東京では、朝方6時頃から欠けはじめ、7時半頃に金環食になると言う。そんなに早起きしなくても見られる、という時間も気に入った。

 目覚まし時計もセットして、一応の準備は完了である。

 

 当日の早朝、5時頃に、トイレに起きた時に空模様を見たら、曇っていて、たぶんダメだろうと思ったが、6時過ぎに、改めてルーフバルコニーに出て、グラスで覗いて見ると、運よく雲が晴れて、太陽の右上が、綺麗に欠けていた。そして、7時30分過ぎには、ほぼ完全な金環となった。太陽が光る色は、グラスのせいか、金色と言うより、白い銀色である。リングがつながる瞬間に出来ると言う、ベイリービーズは、残念ながら、雲がかかっていて見られなかった。

 そして、金環が終わると、今度は、右上から、三日月の様な太陽に戻り、時間と共に、黒い月の影が、左下の方に移動して行った。フィルターが無いので、愛用のデジカメでは、写真撮影は出来なかったが、ワイフKと、交代でグラスを覗きながら、暫しの、天体ショーを楽しんだ次第である。

 日食の進行につれて、辺りが、どことなく暗くなったようにも感じたが、思った程の変化は無かった。

 古来、皆既日食や、金環日食は、不思議な天変地異として、怖れられたようだ。 現代では、日食は、天体運動の一つとして、科学的に冷静に受け止められ、むしろ、イベントとして楽しまれているのだが、関連した機材の販売や、移動のツアー等の経済効果は、数十億円から、百数十億円になると言う試算もあるようだ。

 今回の天体ショーで感じた印象について、2,3、述べてみたい。

 

Ⅰ 天体観測の正確性

 日食は、太陽と地球との間に、月が入り、その月の陰になって、太陽が見えなくなる現象だが、各々の軌道が正確に観測・把握され、予測出来るという、その精度の高さには、驚かされる。

 ケプラーが、地球は、太陽の周りを、太陽が焦点の一つとなる楕円軌道を描いて、公転している事を発見したというのは、1600年代の初めの、400年程前のことで、そんなに古い話ではない。又、月も、地球の廻りを、地球が焦点の一つとなる楕円軌道で回転していると言う。 

 太陽、地球、月 各々の、天体の大きさや、惑星として、周回する軌道の角度や大きさ等が、それぞれ異なるのだが、3者が、たまたま一直線上に並ぶと、日食が起きる訳だが、ずーっと先まで予測でき、その通りになる、と言うのは驚きである。太陽系の天体の運行は、極めて正確とはいえ、或る程度の変動もあると思われるが、その誤差を見越して、先々まで見通せる時代になっている、と言えよう。(.国立天文台暦計算室 こよみ用語解説 日食

 

 ネットには、例えば、これから、100年後迄の、日食の種類や、日時や、観測出来る場所の詳しい予測が出ている。

 歴史上に起こった、日食現象については、平安時代などの、古い記録等が残されている訳だが、冒頭に述べたように、現代の技術で逆算して、その、詳しい検証も出来ているようだ。

 

Ⅱ 日本列島での天体ショーのプログラム

 観測・予測データを、分りやすく、どのように表現するかも、極めて重要である。今回の金環日食では、下の様な地図を、あちこちで目にした。勿論、店で貰った説明書にも載っている。)(2012年5月21日 金環日食 | いつ、どこで見られるの?

 

 この地図は、今回の日食現象を観測出来る地域を、日本地図上に表したものだ。金環日食が観測出来る地域は、西南西から、東北東にかけて、日本列島を横断している帯状の地域である。帯の外では、部分日食が観測出来る。 主要各都市での、食の始まりと終わりまでの時間が、秒単位まで、正確に示されている。 

 この帯状の地域の幅については、明確に記したものは見つからなかったが、地図上での大雑把な計測では、東京―仙台間の距離、350km程度と思われる。

 金環日食と、部分日食の境界を、明確に観測することで、現代でもはっきりとは分かっていない(?!)、太陽の大きさを計測出来ると言うので、明石天文台の指導の下、境界線近くにある、明石周辺の子供たちが、観測に参加している様子が、テレビで放映された。 日本標準時の、東経135度の子午線が通過している明石市のことだ、天体への関心は、とりわけ高いのだが、この子供達には、一生忘れられない思い出となることだろう。 

 この金環日食の中央食帯の幅は、太陽と地球と月との間の距離や、それぞれの天体の大きさから計算できる訳だが、時間があれば、計算してみたいものだ。

 

Ⅲ 地球規模での表現法

 日食現象が生起する様を、地球規模で表現した、下の地図が面白い。天空での複雑な関係から生ずる、3次元の立体的な現象を、地球上に投影して、平面図として、なめらかな曲線で表現しているところが素晴らしい。この図の作成のために、どのような計算を行い、平面図に展開するのか、恐ろしい程に感心するばかりである。(2012年5月21日 金環日食 | いつ、どこで見られるの?

 

 図で分るように、金環日食が起こる、中心食帯はごく限られた範囲で、前出の図にあるごとく、まさに日本列島の上空で天体ショーが行われる様が表現されている。 東日本大震災で苦しんでいる日本に対する、天からのプレゼントの様にも思えるほどだ。

 この図にあるように、大半の地域では、部分食であり、東南アジアでは、日の出時に、メキシコ等では、日の入り時に、部分食を観測出来る地域もあったようだ。

 多少、へそ曲がりの言い方を許してもらえるならば、今回の天体ショー、余りにも筋書き通りの、正確なドラマを見るようで、かえって、ドラマが無い、とも感じたのだが、一方、天候だけは、予測が難しく、又、どうにもならない事は、或る意味、救いの様にも感じられたのである。

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プリンター青の横縞模様

2012年05月16日 21時20分30秒 | 日記

2012年5月16日(水)  プリンター青の横縞模様

 

 

  この所、当ブログ記事の作成等に、大いに活躍してくれているプリンタだが、4月末頃から、カラー画像の印刷に、不具合が生じ、以降、同じ症状が続いている。

このプリンタは、某社のインクジェット複合機だが、色は、5色のカートリッジ(黒PBGK、青C、赤M、黄Y、黒BK)になっている。

  不具合とは、通常の文字文書(Word)に、写真やイラストを挿入したものを印刷すると、下図のように、写真やイラストの部分に、印刷方向とは直角に、太い、青の横縞模様が、規則的に出るのである(図は、印刷したものを、スキャナ機能で取込み)。 これで青色不足となるのか、緑色部分が、黄色っぽくなる。 サンプルは、直近の当ブログ記事 

   風呂場ギャラリーと母の日(2012/5/15)

の、一部である。  

 

 

  プリンタに付属しているマニュアルに従って、メンテナンス機能で調べて見た。先ず、ノズルチェックパターンを打ち出して見ると、下図のようになる。

 

  図のように、PBGKの格子模様に欠けがあったり、各色に白い筋が入る等の、異常は無いのだが、青C の最上部だけが、半分は薄く、半分は濃く印刷される事が分かった。これが、写真などの印刷の時に出る、青い横縞模様と見られる。

  プリントヘッドのクリーニングを行って、再度、パターンを印刷して見ると、何ら改善されず、青の最上部は、濃淡2つに分れたままだ。

更に、強力なクリーニングを行い、その後にチェックパターンを印刷してみても、何も変わらない。

念のために、プリントヘッド位置を調整するメンテナンス操作もやってみたが、結果は同じであった。

 

  一方、写真を文書に挿入したことが原因で、おかしくなったのではと考え、写真のファイル形式(jpg)を確かめた上で、写真だけ入れたホルダーを作り、その写真を、Windowsフォトギャラリーで、写真として、直接印刷してみると、あら不思議、青の横縞模様が無い、綺麗な画像が印刷されたではないか! 写真の印刷が良い場合もあることが分かり、一つの光明が見つかった思いだが、連休中は、あれこれ調べたりしたものの、結局、これ以上の事は分らなかった。

 

  連休が明けるのを待って、メーカーのサービスセンターに問い合わせて見た。トラブルの状況と、メンテナンス機能を使って、自分で調査・調整した結果でも、問題が解決しない事を伝えると、対応してくれた担当者は、“プリンタのヘッドの部分が割れるなどしている可能性があり、修理に出すしかない”との、つれない返事である。

  このプリンタ、ほぼ4年前に、2万円程で買ったのだが、これまで、全く順調に使えて来ており、トラブルは、今回が初めてである。 購入時に付けた、3年間の長期保証は、残念ながら、1年ほど前に、終了してしまっている。

修理代を聞いたら、機種や原因に関係なく、一律、9450円で、更に送料がかかるが、持ち込んでも良いと言う。

  一方、新品なら、どの位するのか、ネットで調べたら、同等の物で、2万円位と分った。

 

  このプリンタを廃棄して、新品を購入するには、余りにも勿体ないのである。このことから、写真入り文書の印刷では、不満があるのを我慢すれば、通常のモノクロ文書の印刷や、光沢紙へ写真として印刷するのには問題は無いので、当分の間は、騙し騙し使うこととしたのであった。

 

  そして、一昨日になって、ふと、写真入り文書を、通常の「標準」でなく、「きれい」で印刷することは出来ないだろうか、と、思った。 これまで、Windowsフォトギャラリー等で、写真を、光沢紙に印刷する時には、印刷品質を「きれい」に指定して印刷してきたのだが、通常の写真入り文書の印刷で、品質は、意識した事はなかったのである。

  改めて、Wordの印刷機能を調べてみたら、品質に、「標準」の他に「きれい」があることが分り、早速、「きれい」で印刷してみた。心躍らせながら、印刷が出て来るのを待ったら、万歳、写真の部分に、青の横縞模様が無いではないか! しかも、緑の色も、鮮やかになる。

前述のものと、同じサンプル文書を、「標準」と、「きれい」で印刷すると、下 図のようになる。

 

     

      「標準」―青の横縞入り                                               「きれい」―青の横縞無し

 

  このことから、今後、ワープロソフトや、閲覧ソフトなどで、カラーの写真やイラスト入りの文書を、試し印刷する場合は、時間とインクの節約のために、「標準」で我慢し、最終的に、印刷して保存したり、外部に出す場合などには、「きれい」で印刷すれば良いので、慌てて新品に取り換える必要はない、と判断した次第である 

 翻って、先述のサービスセンターに問い合わせた時、対応してくれた担当者が、

   ・“技術的に珍しい現象のトラブルだ”といった、特段の関心は、示さなかった事、

   ・「標準」を、「きれい」にすると、青い横縞が入らない、とは教えて貰えなかった事 (多分、知らなかったのだろう)、

は、不満ではあるのだが、簡単には諦めず、時間をかけて、トライしてみたことが、何とか使える解決策に繋がった、ように思う。

  

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風呂場ギャラリーと母の日

2012年05月15日 12時32分59秒 | 日記

2012年5月15日(火)  風呂場ギャラリーと母の日

 

 

 当ブログへの、久々の風呂場ギャラリーの登場である。

 先日の13日は、5月の第2日曜の、「母の日」ということで、近くに住む息子が、例年の様に、定番のカーネーションを、プレゼントに持ってきてくれたが、これが、今回の主役である。 赤、ピンク、黄の3色で、見事に開花した赤、雰囲気のあるピンク、に比べて、黄は、まだ蕾で、存在感は薄いが、これからが出番かな?

 

          

         赤                      ピンク                        黄

 物の本によれば、日本が手本にした米国では、母の日として、カーネーションを贈る習慣が定着したのは、南北戦争後のようだ。世界各地では、色んな起源の母の日があるようで、曜日に関しても、さまざまという。(母の日 - Wikipedia

 最も身近にいて、我が子の面倒を見、育ててくれる、母の苦労を思い、母に感謝する気持ちは、万国共通のものであろう。自分の場合、母の日をいつ頃から知ったのか、プレゼントを上げたのか、などの記憶は、定かではないのだが、生まれ育った地域環境や時代背景もあっただろうか。この年になっては、白いカーネーションを、供えることとなる。

 

 カーネーションと共に、ギャラリーを賑わしているのは、我が家のルーフバルコニーに、沢山自生している、ユウゲショウ(アカバナユウゲショウ)である。 かなり前に、知人から分けて貰ったものだが、今や、半ば雑草のように、毎年、あちこちに生えて来る。

 近づいてよく見ると、一重4弁の可愛いらしい花だ。夕暮れ時に咲くので、「夕化粧」という、素敵な名が付いていると言われるが、日中でも、しっかり開いている。同じアカバナ科の仲間である、ヒルザキツキミソウと、かなり似ている。

 この花が、風呂場ギャラリーに登場するのは初めてだが、ワイフKが、無造作に放り込んで、あっさりと生けてくれた。

   ユウゲショウ

  暫し、五月の雰囲気が、味わえそうである。

 

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