つれづれの記

日々の生活での印象

フランスのこと  その2

2019年07月29日 16時03分45秒 | 日記

       2019年7月29日(月)  フランスのこと その2

 

 

 先だって、本ブログに、以下の記事

   フランスのこと  その1 (2019/7/8)

 

を投稿し、フランスの国土の形や、地理について触れたが、本稿は、その続編であり、フランスでの地域行政組織や、海外領土等について取り上げることとしたい。

 

 

◎フランスの地域圏

 フランスでは、日本よりもかなり広い国土・領土をカバーする行政組織として、基本となる デパルトマン departmente(日本の府県にあたる)の上に、複数の県をまとめる レジオン région(地域圏 州とも)を置いているようだ。当然のことだが、それぞれに役所(県庁、圏都庁)がある。

 それぞれの首長だが、県庁の県知事は選挙で選ばれる。そして、やや驚いたのだが、圏都庁の圏長は、中央政府が任命するという。これをチェックする自治組織として圏議会があり、議会議員と議会議長が選ばれるという。地域の自治体にどのような権限を与えるかは、多くの経緯があるようだ。後述するが、フランスの行政組織には、中央集権的なニュアンスが強いと言えるだろうか。

  フランスの行政組織だが、2016年に、地域圏の地図が、旧から新に変わったようで、それまでの22の地域圏から、12の新地域圏と、地中海のコルス地方自治体に再編されている。新地域圏の地図と概要を以下に示す。

 

 新たな地域圏を設定するに当たっては、以下のように、幾つかのケース

  A 統合されて新たな名称に変わった地域圏、

  B 統合されたが、以前の名称を並べただけの地域圏、

  C 広さも名称もそのままの地域圏

があり、これらの区分を、概要の記事蘭に示す。 

 

 地域圏の呼称には、地理に関連する山や川に因むもの、  

     ロワール川

     アルプス山脈

     ピレネー山脈

     ブルターニュ半島    

もあり、良く耳にする呼称

     ノルマンディ-

     ブルゴーニュ

     シャンパーニュ

などもある。 

 

 

   新地域圏名    フランス語名  圏都      記事(旧地域圏名)

グラン・テスト地域圏 GranEst  ストラスブール  Aアルザス=ロレーヌ地域圏

                               シャンパーニュ=アルデンヌ地域圏

 

ヌーベル=アキテーヌ地域圏       ボルドー       アキテーヌ地域圏

         Nouvelle             リムザン地域圏 

         Aquitane                ポワトー=シャランテ地域圏

 

オーベルニュ=ローヌ=アルプ地域圏   リヨン      B オーベルニュ地域圏

           Auvergne-           ローヌ=アルプ地域圏

           Rhône-Alps

 

ブルゴーニュ=フランシュ=コンテ地域圏 ディジョン    B ブルゴーニュ地域圏

           Burgogne               フランシュ=コンテ地域圏

          Franche-Comté 

 

ブルターニュ地域圏 Bretagne   レンヌ      C ブルターニュ地域圏 

サントルヴァルドロワール地域圏        オルレアン    C  サントルヴァルドロワール地域圏  

          Centre Val

             de Loire  

 

イルドフランス地域圏             パリ     C イルドフランス地域圏

        Ire de   France

 

オクシタニー地域圏             トゥールーズ A  ラングドック=ルジョン地域圏

           Occitanie          ミディピレネー地域圏

 

オードフランス地域圏            リール    A ノルドペイドカレー地域圏

          Hauts de              ピカンドゥル地域圏  

             France

 

ノルマンディー地域圏           ルーアン   A バッセノルマンディー地域圏

           Normandie          ハンデノルマンディー地域圏

 

ペイドラロワール地域圏              ナント    C ペイドラロワール地域圏 

       Pays de la

       Loir    

 

プロヴァンス=アルプ=              マルセイユ  C プロヴァンス=アルプ=

 コートダジュール地域圏                    コートダュール地域圏 

       Provence Alps

      côte dÁzur 

 

コルス地方公共団体                アジャクシオ   地中海のコルシカ島       

       Corse              

               

 

従来の22の地域圏を下図に示す。

                 

 

 ◎フランスの国土の変遷と海外領土

 長い歴史の中で、フランスの国土・領土には、幾多の変遷がある。

欧州の列強が争った植民地時代には、アフリカを主舞台にして、イギリスなどと争いながら、広大な地域を支配し、アジア地域にも進出し仏領インドシナを獲得している。

 第二次世界大戦後は、世界の植民地の独立が進み、フランスも、大半の植民地を手放している。

 

◇ フランスの海外領土  

 今般、調べてみて改めて知ったことだが、イギリスとともに、フランスにも、現時点で、以下のように、未だに数多くの海外領土(植民地)があるようで、驚かされるばかりで、 植民地時代の関係が、色濃く残っていると言えそうだが、前出の地図には、これらの一部が表されている(以下の◆印)

 

◆ 仏領ギアナ

南米大陸の北部にあって、各国の植民地だった「ギアナ地方」は、大戦後 

 ガイアナ共和国  Republic     イギリスから独立 

          of GUYANA    イギリス連邦に加入 

 

 スリナム共和国  Republic     オランダから独立

          of SURINAME 

 

 仏領ギアナ Guyane fraçaise  フランスの海外県 

                        ギアナ宇宙センターを建設

のようになっている。  

 イギリスは、植民地が独立すると、緩やかな国家連合であるイギリス連邦に加入させて、宗主国としての関係を維持する政策をとっている。 これに対し、フランスは、自治権は認めながらも、海外県、海外準県などとして、直接、統治するスタンスのようで、集権的色彩が濃いだろうか。

 

◇ ニューカレドニア

 オーストラリア大陸の東側にあるニューカレドニアは、四国ほどの広さの島で、現在はフランスの植民地だが、前出の地図には載っていない。

 調べてみると、フランスから独立するか否かで揉めているようで、昨年の9月に、住民投票を行った結果、独立しないでフランス領のままで残ることに決まったようだ。が、2020、2022に再び住民投票が行われることになっているようだ。最終的に残留となれば、フランスの、海外県になるだろうか。

 この島は、ニッケル、コバルトなどの地下資源が豊富なことで注目されているようだが、大戦時、日本と戦う米軍の、前線への補給基地になった島と記憶している。

  *国連の、非自治地域リストに掲載されている。

 

◆ 島嶼群1

・カリブ海

  グアドループ島  Guadeloupe   海外県   サンマルタンが分離独立 

  マルチニーク島  Martinique   海外県

・マダガスカル島周辺

  マヨット島    Mayotte      海外県  コモロ連合との帰属問題

  レユニオン島   la Reunion   海外県

  トロメリン島   Ile Tromelin      地図にはない 

                             モーリシャスとの帰属問題

◇島嶼群2

・オセアニア

  ワリス・フツナ諸島   la Wallis  海外準県

  仏領ポリネシア*

    ソシエテ諸島  (タヒチ島)         

    オーストラル諸島    

    トゥアモトゥ諸島(ムルロア環礁 核実験)

    マルキーズ諸島

    ガンビア諸島   

    *国連の、非自治地域リストに掲載されている。

・ニューファンドランド

   サンピエール島・ミクロン島            海外準県 

         St.Pierre et Miquelon 

   カナダに対し、世界有数の漁場での権利を、したたかに維持している。 

             

 

「余談」 7月初め、ジブラルタルで、イランのタンカーが、イギリス海軍に拿捕された

    というニュースは、やや驚きであった。ジブラルタルは、イギリスが抑えている

    ことを、再確認したところだ。 

     核開発に対する制裁で、石油の輸出ができなかったイランが、なんと、アフリ

    カの喜望峰廻りで、ジブラルタル海峡をへて、地中海に入り、ヨルダンに石油を

    輸出しようとしていたという、大航海時代のようなスケールの話である!

     英国の拿捕に抗議し、先日、イラン政府が、ホルムズ海峡で、イギリスのタン

    カーを拘束するという報復合戦が続いている。

 

            

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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天皇陵が世界遺産に  その2

2019年07月22日 10時07分06秒 | 日記

 

   2019年7月22日(月)  天皇陵が世界遺産に   その2

 

  

 この7月6日に、世界文化遺産に登録された、百舌鳥古市古墳群については、国内のムードもやや落ち着いてきたところだが、先日の7月18日夜のNHKの番組、クローズアップ現代+でも、報道されたところだ。

今回の世界遺産については、先日、当ブログに投稿した記事、

  天皇陵が世界遺産に その1 (2019/7/15)

で取り上げたが、本稿はそれに続くもので、今回登録された遺産の、具体的な構成資産を中心に触れることとしたい。

 

◎構成資産の概況

・構成資産は,45件49基からなっており、百舌鳥古墳21件23基、古市古墳24件26基に分かれている。

・資産内容は、6基の天皇陵を中心に、関連する皇族や関係者(陪家)の墓などである。

・百舌鳥古市古墳群

 両地域には、登録された遺産の他に、ほぼ倍の89基の古墳が現存している(百舌鳥44基、古市45基)。(百舌鳥古墳群 - Wikipedia古市古墳群 - Wikipedia 参照)  

・所在地

 大阪府南部の古墳所在地図  堺市及び藤井寺・羽曳野市(図はネットより)

 

   

 ◎百舌鳥古墳群 

 古墳群の分布を下図に示す。数字は、登録資産番号である。

(分布図は、報道発表:「百舌鳥・古市古墳群」の世界遺産一覧表への記載決定 2019/7/6 より引用) 

  

大型資産は、以下の6件6基

資産番号   通称    形式     大きさ   被葬者等   記事   

2     大仙陵    前方後円墳  486m  仁徳天皇陵  日本NO.1

15   上石津ミサンザイ  〃         365   履中天皇陵     NO.3

21   土師ニサンザイ  〃      300   参考地 

20    御廟山     〃      203   参考地

1     田出井山    〃      148   反正天皇陵  

18    いたすけ                146   国史跡  

 

  

小型資産は、以下の15件17基

資産番号         古墳数   形式        被葬者等  記事

3,12        2基   前方後円墳     陪家等

6,7,8,10,11,13,14   7基   帆立貝形古墳   陪家等

 4,5,17       3基   円墳       国史跡等  他に、大仙陵濠内に2基  

 9,16,19       3基   方墳       国史跡等       

 

 

◎古市古墳群 

 古墳群の分布を下図に示す。数字は、登録資産番号である。(引用は前項に同じ) 

 

大型資産は、以下の8件8基

資産番号  通称     形式     大きさ   被葬者等   記事   

33    誉田御廟山  前方後円墳  425m  応仁天皇陵  日本NO.2

26    仲ツ山     〃          290   仲姫命陵(ナカツヒメノミコト) 

23    岡ミサンザイ  〃            245   仲哀天皇陵

25    市の山     〃        230   允恭天皇陵

38    墓山     〃        225   国史跡

22    津堂城山   〃                 210   参考地

45    白鳥     〃      200   日本武尊陵(ヤマトタケル)

31    小室山    〃      150   国史跡

 

 

小型資産は、以下の16件18基 

資産番号            古墳数   形式     被葬者等   記事

32,37,44,24        4基   前方後円墳   陪家等       他に、応仁陵濠内に1基

43               1基   円墳     陪家等    他に、応仁陵濠内に1基  

27-30,34-36,39-42    11基   方墳       陪家等      

 

◎天皇の系図

  下図は、古墳時代の天皇の系図であるが、今回、世界遺産に登録されている陵墓の被葬者を、赤い下線で示している。天皇以外の2名の皇族が含まれている。

 

 古墳が盛んに築造されたとみられる、4~5世紀から現代まで、1600年もの間、多数の古墳が守られ現存している。これらの中から、天皇を中心に、以下のような視点から、登録する資産が選ばれているだろうか。

 ・陵墓の巨大さ・重厚さ(前方後円墳 多重濠)

 ・古墳時代前期の時代区分(ヤマト政権の確立頃)

 ・関係者(陪家)の多様な古墳形式

 古市古墳群の中には、以下の天皇陵もあるが、これらは、小規模であるとともに、古墳時代の前期に時代を区切ることで、登録遺産数を抑えたと推測される。

 

 通称        被葬者   形式     規模m   即位代 記事

 島泉丸山・島泉平塚 雄略天皇  円墳+方墳  75・50 21  日比高鷲陵  

 白髪山       清寧天皇  前方後円墳  115   22

 野中ボケ山     仁賢天皇  〃      122   24

 高屋築山      安閑天皇  〃      122   27

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天皇陵が世界遺産に  その1

2019年07月15日 16時49分19秒 | 日記

 

 

2019年7月15日(月)  天皇陵が世界遺産に   その1

 

 

 6月30日から7月10日まで、カスピ海に面するコーカサス地方の、アゼルバイジャンの首都バクーで、第43回世界遺産委員会が開催されたが、この7月6日、日本から申請していた案件、「百舌鳥古市古墳群」(仁徳天皇陵など)を、世界文化遺産として登録することが決定された。

日本としては、ここ7年、連続して登録されたこととなり、登録総数は23件となった。

 

◎日本の登録状況

 今回を含めた、日本の登録状況を地図に表すと、下図のようになる。(日本の世界遺産一覧  nippon.com.  より引用)

 

  

図にあるように、登録遺産を、北から示すと、

 自然遺産  4件 ⑬知床 ①白神山地 ①屋久島 ⑮小笠原

 文化遺産 19件 ⑮平泉 ⑩日光 ⑱富岡製糸場 ⑳西洋美術館

          ⑰富士山 ⑥白川郷 ⑨古都奈良 ①法隆寺 ⑤古都京都 

          ⑫紀伊山地 ㉓百舌鳥古市 ①姫路城            

          ⑦厳島神社 ⑦原爆ドーム ⑭石見銀山 

          ㉑神宿る島  ㉒潜伏キリシタン ⑲明治日本 ⑪琉球王国

   である。(〇内の数字①~㉓は、登録順  ①の4件は、1993年初登録)

 

世界遺産に関して、当ブログでは、これまで、以下の記事を投稿している。

 ・富士山   2013/5/20 他多数

 ・富岡製糸場 2014/5/22、2014/5/25

 ・明治日本  2015/7/8

 ・神宿る島  2017/10/5

 

 ・世界遺産の保護・保全 (2015/8/11)   

      (姫路城  小笠原  富岡製糸場  明治日本(端島) 関連)

 ・世界遺産:登録後に維持する問題 1 (2017/10/11)

       (富岡製糸場、ドレスデン(独) 関連)

  世界遺産:登録後に維持する問題 2 (2017/10/15)

       (ウイーン(墺) 関連)

 ・世界遺産:米国のユネスコ脱退 (2017/10/21) 

 

 

◎今回の世界遺産委員会の概況

 

◇ユネスコの世界遺産条約は、1972年、パリで開催されたユネスコ総会で、採択された国際条約(発効は75年)で、日本は、1992年に加盟している。現在の加盟国は193カ国となっている。

 毎年、世界遺産委員会が開催され、登録案件等の審議が行われている。(以上 世界遺産条約 - Wikipedia.url )

 

◇今回の審議・登録状況

今回の委員会向けに申請された案件の総数は45件のようで、これらの案件を審議した結果、以下のように、30件が登録されている。(43回世界遺産委員会 - Wikipedia.url )

 

今回の登録状況      自然遺産  4件

             文化遺産 24件 (日本からの案件 1)

             複合遺産  1件

             危機遺産  1件

       

 登録までの手続きだが、各国からの案件の申請後に、ICOMOSから勧告があり、それに基づいて各国が対応して、委員会で審議・決定されるが、今回も、以下のように、いろいろなケースがあったようだ。

・申請後に、案件を取り下げ  数件

・ICOMOSの勧告通り措置されたもの:大半はこのカテゴリーに入る

   勧告  決定

   登録 →登録

   不登録→不登録   

・勧告と決定が異なったもの (理由は、未調査)

   勧告  決定

   登録 →不登録、登録延期、情報照会  数件  

   不登録→登録             数件    

      

◇今回追加分を含めた、世界遺産の登録総数は、以下のようになったようだ。

  自然遺産  213件

  文化遺産  869件

  複合遺産   39件

  危機遺産   53件 (追加1 削除2) 

 

◎世界遺産を巡って 

 ◇ここで、登録遺産の国別分布をみると、以下のようだ。 (世界遺産 国別 録数ランキング |世界遺産オンラインガイド を参照)

   国別ランキング

     1位  55件  イタリア・中国 

     3位  48   スペイン 

     4位  46   ドイツ

     5位  45   フランス

     6位  38   インド

     7位  35   メキシコ       

     ----------------------------------------------

    13位  23   日本

何やら、先だってのG20サミット参加国のリストを見ているようだ。

 

 登録案件が1件のみ(自然遺産/文化遺産)という国は38もあり、今回は変更はなかったようだ。

また、世界遺産条約に加盟している193カ国の中で、世界遺産のない国がまだ26もある、というのは驚きだが、今回、新たに保有した国はなかった。

この未保有国の、地域別内訳は以下のようだ。

     アジア   5

     アフリカ 11

     欧州    1(モナコ)

     中米    4

     南米    1

     オセアニア 4  

 全体として、登録案件の、欧州への偏りがあり、これを是正することが、長年のテーマになっている。

言うまでもないが、世界遺産として登録するには、遺産自体の価値に加えて、提案国の相応の国力が必要で、政情が安定していることも必須である。貴重な遺産が、紛争で破壊されている現実を見る時、世界遺産は、平和のシンボルとも言えようか。

 

◇本稿の前半にある記事で取り上げているが、2017年10月、パレスチナ問題に対する ユネスコの姿勢を不満として、イスラエルともども、アメリカはユネスコからの脱退を表明している。そして、予告どおり、昨年12月末に脱退が実行されたようだ。

 アメリカは、世界で1番の分担金を拠出してきただけに影響には深刻なものがあろう。(米国がユネスコ離脱 中国の影響力増すことに - 産経ニュース.url

 

◇今後の予定と日本の計画 

 次回(2020年)の第44回世界遺産委員会は、中国 福州市で開催の予定で、それに向けて、日本から、

    奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島  

の申請書を提出済である(2019/2/1)。

 この案件は、2018年の第42回委員会向けに申請したのだが、ICOMOSの勧告により登録延期となり、推薦地域の見直し等を行い、再提出したものだ。日本の5件目の自然遺産として注目されるところだ。

 

次稿では、今回の日本の案件の構成資産等について、取り上げる予定である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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フランスのこと  その1

2019年07月08日 14時19分32秒 | 日記

 2019年7月8日(月)  フランスのこと その1

 

 

 フランスでの最近のイベントの話題に関し、これまで、当ブログの

    フランスばやり  その1  (2019/6/22)

    フランスばやり  その2  (2019/6/26)

    フランスばやり  その3  (2019/7/2)

の記事で、

    ・アヌシー国際アニメーション映画祭

    ・男子サッカートゥーロン国際大会、ルマン24時間レース

     ・女子サッカーW杯フランス大会

について取り上げてきたところだ。

 

女子サッカーW杯関連では、その後、JSTの3日と4日の早朝、リヨンで、準決勝が行われ、

   アメリカ2-1イングランド 

   オランダ1-0スェーデン  (延長戦)

で、アメリカとオランダが、決勝へ、イングランドとスェーデンが3位決定戦へ進んだ。

 そして、決勝戦は、JSTの昨深夜、0時のキックオフで行われ、TV観戦した。前半は0-0で折り返したが、後半で、アメリカが、PKと流れの中で2点得点し、連続優勝に輝いた。 3位決定戦で、銅メダルはスェーデンになったようだ。

 

 本稿からは、改めて、フランスという国の概況について見てみることとしたい。

 

●国土の大きさ

 フランスは、ドイツとともに、欧州大陸の中央部にあり、国土の大きさは、EU内で最大である。以下に、主要国の面積と、日本との面積比を示す。

 

     国    面積    日本との面積比   記事

   フランス  552千km2  146%                         

   スペイン  505     133    高地が多い

   スウェーデン450     119    寒冷地

   ノルウエー 386     102    寒冷地

   ドイツ   357      94    平野と山地

   ポーランド 312      83    旧東欧

   イタリア  301      80

   イギリス  242      64  

   ルーマニア 238      63    旧東欧 

   ポルトガル  92      24

   オランダ   37      10 

  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

   日本    378     100

 

 往時は、中南米やアフリカやアジアなどの多くの地域が、西欧列強等によって植民地にされたが、戦後、殆どが独立している。そんな中で、南米大陸の北部に位置するギアナ地方は、以前の列強の植民地だったが、スペイン領はベネズエラに、ポルトガル領はブラジルになり、イギリス領はガイアナ共和国、オランダ領はスリナムとして独立し、現在、フランス領だけが残っていて、仏領ギアナと呼ばれている。広さは、日本の約10%に相当し、北海道よりも一回り広いようだ。

小さな島嶼では、現在も、イギリス、スペイン、フランス,ポルトガル、オランダ領などとして、残っている地域は多いが、まとまった地域が、いまだに植民地的に残っているのは、世界の中で、仏領ギアナだけのようで、フランスの面目躍如!? というところだろうか。

仏領ギアナ等の海外領土を含めると、フランスの大きさは641km2 で、日本の、約170%となる。

 

 上表に入っている、国土面積が狭いポルトガルやオランダも、嘗ては、世界を股にかけて、巨大な植民地を領有していたことには、驚かされるばかりだ。

 

●国土の形

 フランスを下図左のように単純化し、国土の形が何に似ているか、あれこれ考えてみた。

          

 フランスの国土の形は、従来、ヘキサゴン(6角形)に似ている、と言われているが、実際に図形を当て嵌めてみると頷ける。(上図右)       

6角形を、台形を二つ重ね合わせた花瓶と見立てることもできるだろうか。

 

 また、漢字の申(さる)の字を、下図のように、45度左に傾けると、フランスの国土の形に似ていることを、最近、見つけた。 小生のPCでは、きれいな合成画像にはできないが、愛着を込めて、「ハンモックのおさるさん」と呼びたい。 

      

  中国の形は、旧満州地域を首に例えて、「鶏」に似ていると言われる、と最近、知人から聞いたが、ネットで調べると鶏に見えなくもなく(下図左)、学校でもそのように教えているという。

 

           

 又、筆者の出身地の山形県は、上図右のように、左を向いた人の横顔に似ていると言われるが、先だって、鼻の先端(新潟県との県境付近)で、大きな地震が起こっている。(画像はネットより)  

                      

 下図は、ネットで見つけたもので、ファンが自分の愛車に取り付けるカーアクセサリーの、カントリーエンブレムのようで(日本でも市販)、フランス国土をかたどった、三色旗にしているところが面白い。

     

      カントリーエンブレムと三色旗                

  図左のように、上記の「申」の字の中心線に当たる部分(ブルターニュ半島先端~~リビエラのモナコ近郊)の長さは約1140km)で、中間付近のクレルモンフェラン赤〇印)を中心にした、半径約570㎞の円内に、コルシカを除く本土全体が、収まることになるだろうか。

 

                                

   円で国土をカバー                               TGV網

 

 一つの固まりとなって纏まっているフランスの国土は、極座標的に表示しやすく、前稿で触れたが、中央よりやや北部に位置するパリを中心として、GTV網が、放射状に広がっている(上図右)。 また、パリの市街地の道路は、周知のように、凱旋門を中心にして放射状に広がっている。

 フランス人は、このような形が好きなのかもしれない。

 

 対するに日本は、本州を中心に、5つの島に分かれて、南北と東西に弓なり状に広がっていて、フランスとは大きな違いがあり、直交座標的に表示するのがいいようだ。

 ちなみに、京都や大阪や札幌の市街地は、東西南北の道路できれいに仕切られている。

 

● 地理

フランス国土を地図で示すと下図のようになる。(ネットより)

  

     

 

先述のように、6角形になっているフランス国土と、周囲の諸国との国境線を、上図右のように、①~⑥と番号付けして、整理する。

国境の大半は、海岸線と山脈という、自然の要塞に守られていると言えよう。海岸線は青色、山脈は茶色、通常の陸続きを緑色で表すと、以下のようになろうか。

 北海

  イギリス海峡・ドーバー海峡

  ブルターニュ半島・コタンタン半島(ノルマンディ半島とも)

② 大西洋・ビスケー湾

 スペイン国境はピレネー山脈

④ 地中海・リヨン湾 

 イタリア・スイス国境はアルプス山脈、ジュラ山脈 

  ドイツ国境にライン川、スイス国境にレマン湖

⑥ ドイツ・ルクセンブルグ・ベルギー国境は陸続き

 

 国内は、比較的平坦な地域が多く、平原・河川・盆地・湖沼等になっている。河川沿いの主要都市を( )で示す。

  フランス平原 

    パリ盆地 セーヌ川 (パリ)

    ロアール盆地 ロアール川 (ナント)

  アキテーヌ盆地 ジロンド・ガロンヌ川 (ボルドー)

  ローヌ川 (リヨン)

  島 コルシカ島

  

 次稿では、フランスの交通網や、行政区分と地域名について取り上げる予定である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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フランスばやり  その3

2019年07月02日 17時20分50秒 | 日記

 2019年7月2日(火)  フランスばやり   その3 

 

 

 フランスでの最近のイベントの話題の中で、先日投稿した、以下の記事、

    フランスばやり  その1  (2019/6/22)

 

では、アヌシー国際アニメーション映画祭を取り上げた。更に、  

    フランスばやり  その2  (2019/6/26)

 

で、男子サッカートゥーロン国際大会と、ルマン24時間レースについて触れたところだ。

 

本稿は、これらに続くもので、4件目のイベントである、女子サッカーW杯フランス大会について、概略、取り上げることとしたい。

 

 

④サッカー女子W杯フランス大会

 24チームが参加した、総当たりのグループステージ(予選リーグ)では、日本の「なでしこ」は、Dグループになった(下図)。

 対戦結果は、パリでのアルゼンチン戦は0-0の引き分け、レンヌでのスコットランド戦は2-1で勝利、ニースでのイングランド戦は0-2で敗北し、グループ2位となり、16チームによるノックアウトステージ(決勝トーナメント)への進出を決めた。

      

                  グループステージ組み合わせ

 

ノックアウトステージの組み合わせは、下図だが、アジアから日本、中国、アフリカからナイジェリア、カメルーン、南米からブラジル、オセアニアからオーストラリアが残った。

      

  ノックアウトステージの日本ーオランダ戦が、25日、レンヌで行われたが、現地時間CESTの21時、JSTの早朝4時のキックオフであった。トイレに起きたのが丁度5時頃だったので、実際に、TVの中継で、後半戦を観ることができた。

 

 前半戦は、出だしのオランダの勢いに圧倒される場面が多く、17分、コーナーキックを直接ヘディングされ失点し0-1となったが、終了間近の43分、流れの中でMF長谷川のシュートが決まり、1-1で折り返した。

  後半は、日本は、押し挙げムードの中で、何度か決定的なチャンスがあったが、シュートが、バーに阻まれたり、わずかにポストの外などと、得点できなかった。一方、攻められて危ない場面もあったものの何とか守り切っている。後半はかなり押していたが、延長戦になる公算は大だった。

 ところが、後半43分、日本のゴール前のPKエリア内の攻防で、DF熊谷がハンドを取られ、痛恨のPKとなってしまった。TVを見ていた時は、一瞬のことで何が起こったのか状況が分からなかったのだが、ビデオを見ると、確かに、相手のシュートが、偶然に左腕に当たっている!

 PKでは、GK小林の読みの動きも外れて、決められてしまい、1-2となったのは、45分頃である。

 5分のアディショナタイムでは、日本の最後の必至の攻めも実を結ばず、敗退した。

敗戦後のなでしこメンバーの、インタビューを観るのはつらかったが、顔と名前が一致する、DFとして長期間活躍した鮫島選手は、今大会で引退するようで、世代交代だろうか。

           
             熊谷選手          鮫島選手

 

大会前(2019.3)のFIFA女子ランキングでは、日本が7位、オランダが8位とほぼ、互角で、これまでの対戦成績は、今回を含めると、4-4のようだ。

勝ち上がったオランダだが、前図にあるように、準準決勝でイタリアと対戦し勝利し、ベスト4に残っていて、スウェーデン、アメリカ、イングランドとの間で、覇権を争うこととなっている。

 勿論、大会終了後に、新たなランキングが発表される予定である。

 

 過去のW杯での、日本の成績だが、周知のように、2011年のドイツ大会では優勝、2015年 カナダ大会では、準優勝と輝かしい結果に、大いに国内は湧いたのだが、今大会は、あえなく敗退し、16強で終わった。

今後の目標は、来年のオリンピックだが、開催国枠での出場が決まっている。男子のように年齢制限がない、フルメンバーでの出場のため、戦力を強化し、勝ち進む機会である。

又、2023年に予定されている次期女子W杯の、開催都市には、日本を含めた9カ国が立候補しているようで、2020年3月に開催国が決定される予定という。

 

 日本サッカー協会の田島幸三委員長は、会見で、なでしこの強化の方向として、女子リーグのプロ化も含めて検討する意向だ、と述べている。フランス大会での活躍の波に乗って、今後の方向が盛り上がると期待していただけに、今回の敗退は、大打撃と言えよう。

 

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