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つれづれの記

日々の生活での印象

家人(かじん)と家内と妻

2012年04月30日 11時41分58秒 | 日記

2012年4月30日(月)  家人(かじん)と家内と妻

 

 

  これまで、当ブログの記事の中で、我が妻を指す時は、“家人”と表し、料理に関することや、園芸・草花に関する事、等々で、何度も使って来ている。

先日、当ブログの下記の旅行記事

    春の南伊豆の旅―雛のつるし飾り (2012/3/8)

    春の南伊豆の旅―河津桜     (2012/3/21)

    春の南伊豆の旅―千人風呂で   (2012/3/24)

    春の南伊豆の旅―食の楽しみ   (2012/3/27)

のコピーを、旅行を共にした知人仲間に上げたのだが、ある知人は、その記事を、奥さんにも見せたようだ。その結果、知人の奥さんは、記事の中の、家人という表現が、大変気になり、家人という言い方が、下僕の様に低く見られている、という印象を受けたという。

   後日、知人に会った時に、この事を知らされ、大いに慌てた。上記の記事の中には、この表現が、数回出て来るのだ。 自分としては、二人暮らしの我が妻の事を、むしろ親しみを込めて、多少控え目に、家人(かじん)と表現した積りでいたからである。

 

  ここで、権威ある国語辞典と言われる 「広辞苑」を引いて見ると、

    かじん 家人 a 家の内の人 妻子眷族

               b 家臣 けにん

とある。即ち、この言葉の aでは、妻だけでなく、同じ屋根の下で暮らしている、親や、子供等も含んだ表現、ということだ。

 

  一方、同じ漢字の「家人」は、上の bにもあるように、“けにん”とも読み、歴史的な使い方だが、同辞書には

   けにん 家人 a諸子隷属の

                        b将軍譜代の臣

などと、可なり悪い、臣下以下のイメージがあり、最後にある

                        c家に使える従者

は、妻を含めてはいないようだが、可なり低い身分となる。

 

  更に、同じ漢字で、読み方が異なる “いえびと”もあり

    いえびと 家人 a一家内の人 家族

                b家に仕える人 けにん

                c家に出入りする人

との、意味となるようで、aでは、家族全員を指している。

 

  このように、「家人」と言う言葉には、歴史的な古い使い方のイメージがあると共に、低い身分を指す意味と混同されかねない、厄介な紛らわしさがあり、元々、妻だけでなく、家族全体を指すものであるため、妻を指すものとしては、男女同権の現代には、相応しくない表現になるといえよう。

ブログの記事の中では、読み方を、はっきりと、“かじん”と言っていなかったことも、不味かったようだ。

知人の奥さんが、仮に、けにん と読んだのだとしたら、可なり悪い印象を受けたのではないか。

 

  英語では、言うまでも無く、

   1人称の自分は   I

      2人称の相手は   You

と、男女の別は無く、基本的に一通りだけで、

      3人称で呼ぶ時も  He She

と、単純なのだが、日本語の場合は、色んな表現があり、可なり複雑だ。

 

 ここで、今回話題の“夫婦関係”だけに絞った上で、日本語では、どのような呼び方や、表し方があるか、少しく調べ、概略、整理してみた。以下で、●●は姓、○○は名である。

 

A夫婦2人だけの時の会話で

   □1人称:自分を指す時 a 

                       男  おれ わし 僕 ○○ こっち  

           女  わたし あたし ○○ うち  

  □2人称:相手を指す(呼ぶ)時 b

           男→女  おまえ 君 ○○ ○チャン そっち

           女→男  あなた あんた ○○ ○さん そっち

B第3者のいる面前での夫婦の会話で

 □1人称:自分を指す時 a とほぼ同じ  

  □2人称:相手を指す(呼ぶ)時 b とかなり同じ

           男→女  おまえ 君 ○○                   

           女→男  あなた あんた ○○ ○さん 

        子供の前で

                      男→女  ママ おかあさん

           女→男  パパ おとうさん 

           相手を第3者に紹介する時など c (フォーマルな表現)

           男→女  家内 妻 女房 (愚妻は、今や死語)

                   つれあい 嫁(関西など)

                   ○○、この人の夫、

           女→男  主人 夫 亭主 内の人 

                   つれあい

                   ○○、この人の妻 

       親しい友人の前等で紹介する時 d (くだけた言い方)

           男→女  恋女房 ワイフ   

           女→男  ダンナ ハズ ダーリン 宿六    

                                                                                                                 

                                

C第3者との会話で、面前に居ない相手を指す時や、言葉でなく、文章で、相手を指す時は、

   □第3人称:上述の、相手を第3者に紹介する時などc、親しい友人の前等で紹介する時d と同じような表現になる。

 

D夫婦関係にある、他のカップルの、一方を指す時は、敬称が使われるのが普通である。

  □2人称、3人称の場合とも:

    男性を指す時  ご主人 御亭主 旦那様

    女性を指す時  御夫人(●●夫人) 奥様 お内儀 

 

E婚姻届等の住民登録で、戸籍上での、フォーマルな婚姻関係を表す時は

    夫  ●● ○○

    妻  ●● ○○

としている。夫、妻という言い方は、一種の、役割に対する呼称と言えるであろうか。

 

  前置きで、あれこれ長談義が続いたが、それでは、これから先、自分の場合はどうするか、が重要だ。家人という表現は、妻だけを特定しない上、知人の奥さんの様な受け取り方もあるので、止める事としたい。

一方、その代わりとして、妻や、女房とするのは、自分には、やや、ストレート過ぎる感じなので、今後は、家内 にしよう、と思った。

  再び「広辞苑」によれば、  

    かない 家内 a 一家の内

                        b 家族

                        c 自分の妻  

とあり、cで、妻を特定する意もあるので、丁度いい感じの言葉のようだ。 

 

 この案について、我が“家内”に聞いた所、記事の中での表現は、余り気にしていない、という返事だったが、面白い提案をしてくれた。 ワイフの後に、妻の名のイニシャルを入れて、「ワイフK」がいい、というのだ。

  似たような、家内+Kの、家内Kだと、家内という伝統的な言葉と、Kというアルファベット文字の語感が揃わない感じがあるが、ワイフ+Kの、ワイフKだと、現代的な軽い感じで、スマートさもある。 

  と言うことで、提案を採用し、今後の記事では、この表現を使っていくことにしたいと思っている。

 

  余談だが、遠い昔、自分たちが結婚した時、TPOに応じ、お互いをどう呼ぶかについて、二人で話し合ったことがある。

      1、二人だけの時に相手を何と呼ぶか

      2、親の前や、第三者の前で、相手を何と呼ぶか

      3、生まれて来る子供の前で相手を何と呼ぶか

これらの詳細については、今や記憶が定かではないので、差し控えるが、やはり、最も言いずらく、苦労したのは、2の場合である。  

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再びの桜花ーおまけ 花より団子

2012年04月26日 23時16分29秒 | 日記

2012年4月26日(木)  再びの桜花―おまけ 花より団子

 

先日から、当ブログに、下記記事を掲載してきたが

    再びの桜花―その1 (2012/4/16)

    再びの桜花―その2 (2012/4/23)

今回は、おまけ編の、花より団子 である。

 

 

□花より団子

 江戸いろはかるた にある、「花より団子」は、7語で言いやすく、人心の機微を突いて、ズバリ、本音を表した、好きな言葉である。

 衣食足りて、礼節を知る、と言われるように、人間誰しも、食い気が最も基本になるのは自然で、その後に、花を愛でる気持ち(花気?)や、色気も出て来るというものだろう。  

 花見団子

 

 花見と言えば、一般には、団子や酒は付き物だが、

    花も、団子も

という、欲張った AND形は、江戸時代頃からのスタイルだろうか。

 靖国神社や上野公園で、桜の下に茣蓙を敷いて楽しんだ花見が、懐かしく思い出される。 職場の花見の場所取り担当になり、苦労した事もある。

    花か、団子か、

と言う、OR形もある。 遠い昔は、風流に、花だけを見て、帰宅後、ゆっくりと、酒食を味わったのかもしれない。 

 最近の花見でも、場所によっては、スペースの関係から、桜の木の下の席取りはご法度で、立ち停まれず、止むを得ず、花だけとなることもある。都内では、皇居の堀に面した、千鳥ヶ淵公園がそうだし、八重桜が見事な、大阪造幣局の通り抜けもそうだ。

 

  逆に、団子だけ、と言うのもある。以前、地域の仲間で、近くの道路脇の桜並木で花見をやった時は、初めは、桜の木の下にシートを敷いてやったのだが、狭いし、寒いので、2回目は、近くの住区センターの部屋の中になった。当然、花が無いので、桜の花のカレンダーを壁に下げてやったりしたが、それ以降は、結局、飲み会だけの花見になってしまった。 仲間には、年配の女性も多かったことから、姥桜の花見、などと冷やかしたりしたものだ。

  最近の花見は、花の方は簡単に切り上げ、席を改めて、盛大に団子を楽しむことも、多いのではないか。

 

 色んな行事にしても、次第に本来の意味が薄れて、花より団子で、以下のように、食い気だけが、しっかり残ることも多いようだ。

    バレンタインデーのチョコ

    クリスマスケーキ

    節分の恵方巻

    冬至のあずき南瓜

   (月見の団子)

 

  

□江戸いろはかるた

  花より団子 は、良く知られた、江戸いろはかるた の一枚だが、いろはかるた について、少しく調べて見た。

いろはかるたには、地域によって色々あるようだが、大きく

    ・江戸いろはかるた

    ・上方いろはかるた

になるようだ。

  いろはかるたは、いろは 47文字に、京を加えて、48枚になっている。

 

  子供の頃に親しんだ、江戸いろはかるた だが、現在で、どの位記憶しているものだろうかと、先日、48枚を、必死に思い出そうとして、2~3時間に亘って、記録してみた。これと、ネットで調べた正解(かるた - Wikipedia)と対比して見たら、以下のような結果になった。

 

   記憶が合致していたもの    黒字

   記憶が違っていたもの     青字

   何も思い出せなかったもの   赤字

 

    い ろ は に ほ  と   ち り ぬ る を

    わ か よ た  そ      ね な ら む

      ゐ の お  や ま    ふ こ え  

      さ き ゆ め み し   ゑ  も   京

                  

                       

記憶が違っていたもの(青字) は以下の2件である

 1件は、

     ア 屁をひって尻すぼめ

     イ  下手の長談義

で、これは、アの、以前に覚えた表現が下品なことから、イに、差し替えられたようだ。

 もう一つは

     ア  月夜に釜を抜く 

     イ  月とすっぽん

だが、以前遊んだ かるたでは、アに、なっていたと思うが、これは、意味が難解なことから、イに、差し替えられたようだ。

 

 どうしても、思い出せなかった赤字の9件は、以下の様になる。その中の、3件は、やや難しかった。

1件は、旧仮名遣いに関連する

     良薬(れうやく)は口に苦し

で、もう2件は、濁点が付く

     芸(げい)は身を助く

     貧乏(びんぼう)暇なし

だったのである。

 残る6件は、分って見れば、以下の様な、良く聞く言葉であった。

     嘘から出たまこと 

     臭いものに蓋をする 

     亭主の好きな赤い烏帽子 

     頭隠して尻隠さず

     急いては事を仕損じる

     粋は身を食う    

  

 江戸いろはかるた を見ると、現在では、意味の良く分からない、以下の様な言葉もある。

       かったいの瘡うらみ       かったいとは? 

       総領の甚六            甚六さんとは?

       芋の煮えたもご存じない    芋に特別な意味?

       三遍回って煙草にしよ     何を三遍回る?

 

又、旧仮名遣いの関係で、現在は使われないものに、上述のものを含め、以下がある。    

      老(を)いては子に従え

      良薬(れうやく)は口に苦し

      芋(ゐも)のに煮えたもご存じない

      縁(ゑん)は異なもの味なもの          

 

又、江戸かるたを、上方かるた と比較すると、 共通なものは

     下手の長談義

1件だけ、と言うのは面白い。長い歴史があり、文化の中心である上方の、向こうを張るように、敢えて、異なる言葉を採用した、江戸人の、心意気のようなものが感じられる。

 上方かるた には、歴史の中で人口に膾炙したのだろうか、江戸かるた とは異なるものの、意味のわかる、良く聞く言葉が多い。よく聞く言葉と、あまり聞かない言葉とに分けてみると、以下の様になる。(区分は自分の主観)

     良く聞く言葉          31

     あまり聞かない言葉   17  (自分は、意味も良く知らない)

 

  最近は、遊びとしての いろはかるた はどうなっているのだろうか。子供達は、今も楽しんでいるだろうか。

  いろはかるた は、自分が子供の頃は、そのまま、調子で覚えたものだが、大人になって改めて見て見ると、人生の中での、処世上の知恵(悪知恵も)が一杯に詰まった、名言集・箴言集と言えよう。 でも、余りに教訓的過ぎて、遊びが無く、大いに疲れる!

  今後は、「花より団子」は、桜と花見がある限り、無くならないと思われるものの、多くの言葉・諺が、徐々に、死語になってしまうのかも知れない。 でも、「老いては子に従え」で、時代と共に生きて行く、こととなるだろうか。 

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スカイツリーのライトアップ

2012年04月25日 14時08分29秒 | 日記

2012年4月25日(水) スカイツリーのライトアップ

 

 

□5月22日の開業が間近になって来た、東京スカイツリーだが、先日の19日夕に、これまで、個々に行われて来たライトアップ試験が、総合的に行われたようだ。

 光の色は、以下の2通りで、開業以降は、この色を、一日交代で、ライトアップするという。

 

・一つは、「粋」(いき)で、近くを流れる隅田川をイメージしたという、淡い青(水色)である。

・もう一つは、「雅」(みやび)で、江戸紫と、金箔色の2色を組み合わせたものだ。

(写真:「粋」に「雅」…スカイツリー初のライトアップ : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

    

         粋                         雅

 光の色が変化するのは、第一展望台から下の部分で、それより上の部分は、白い大きな縞になっていて、最上部は、雪を頂く富士山をイメージしていると言う。

 

 ライトアップと言えば、普通は、対象物に、周囲から光を当てるのが多いが、スカイツリーは、タワー自身の中で光っているようだ。又、光源としては、全てLEDを使い、エコで長寿命になっているという。

 毎日、自宅の居間から遠望しているスカイツリーだが、この日の夕方は、光り輝く姿を、直接、確認することが出来なかったのは、残念である。

 

□所で、当ブログの下記記事

 

  東京スカイツリー 世界一の日本のシンボル (2011/3/14)

 

でも触れているが、スカイツリーのロゴマークには、伝統色の、以下の7色が使われていて、それぞれに、イメージがある。

    

 

ここで、少しく、今回のライトアップの色と、ロゴマークの色とを比較してみたい。

 

 色に着目すると、ロゴマークでは、江戸紫を、粋としているが、ライトアップでは、この色と金箔色とを組み合わせたものを、雅としている。

又、ロゴマークでは、空色はエコロジーのイメージだが、ライトアップでは、隅田川をイメージしたという、淡い青(水色)を粋のイメージとしている。

 

 一方、イメージを表す、言葉に着目してみよう。

雅はという言葉は、品のある、高貴な華やかさを思わせ、ロゴマークにもある、紅梅などを連想させるが、今回の、江戸紫の光の組み合わせのイメージを、雅と呼ぶ事に、異論は無い。

雅の反対語は、庶、里、などで、色は、茶や、藍だろうか。

 

一方の、粋という言葉には、一言では言い表せない、語意、語感がある。強いて現代風に言えば

   かっこいい すてき あかぬけしている

等だろうか。

 以前に流行った「おとみさん」の歌の歌詞に

    ♪♪粋な黒塀、見越しの松にーー

と、あったり、

    粋な計らい

などの表現もある。

 

 兎も角、淡い青(水色)や、江戸紫の色は、粋のイメージに、十分通じるものであろう。 粋の反対語は、雑、鈍 等だろうか。色のイメージは、湧いてこない。

 ライトアップとロゴマークの色の違いを、これ以上、あれこれ詮索するのは、正に、野暮(やぼ)、無粋(ぶすい)、ということだ。

 

□赤く塗られた東京タワーで、時々、ライトアップも話題となるのだが、スカイツリーの骨材の塗装は、輝く白灰色(伝統色という)をベースにしているだけに、絵のキャンバスのように、色んなライトアップを楽しめる可能性があり、これも、大きな観光資源になるのではないか。

 時々、ロゴマークにある、色んな色を表現したり、外国人にも理解できるように、国際的なイベントに合わせた照明、例えば、ロンドンオリンピックを記念して、5輪に合わせて、5色に彩る、なども楽しいだろう。 

 

 本来の目的としては、東京タワーがあるのに、東京スカイツリーは、何のために建てたの? といった、素朴な疑問があるのも事実だ。

 昨年の、巨大地震でも、殆ど問題は起きなかったし、時代の最先端を行く世界的な建造物として、胸を張って誇りにしながら、電波塔としては、将来に対する備え、余裕と考えることとしよう。

 このスカイツリー、当面は、大震災後の、日本の希望のシンボルとして、東京や下町を活性化させる、最大級の観光資源として、大いに活躍して欲しいものである。

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再びの桜花ーその2

2012年04月23日 14時18分54秒 | 日記

2012年4月23日(月)  再びの桜花―その2

 

 

先日、当ブログに、下記記事を掲載したが

    再びの桜花―その1 (2012/4/16)

今回は、その続編である。

 

□花と実と

  花も実もある人生、などと言われる。通常の植物は、基本的に世代を継続するため、花を咲かせ実を付ける。人間様の利用価値から見て、観賞する花と、食用とする実の、それぞれの重要度には、差があり、花も実もつく主な花木について、その重要度を整理して見た。 重要度を表す記号は、あくまでも、筆者の主観に基づいている。  

 

                                                 凡例:●極めて重要  ◎かなり重要 ○重要  △あまり重視されない

 

  花木  花     実     コメント

  梅   ◎     ◎     早春初の花  花梅、実梅の品種あり

                   梅は台湾の国花

  桜   ●     △     花が主体で春の主役

                   実は着くが食用にはならない

                   日本の国花相当  

  桃    ○     ◎    桃の節句 花が主体の花桃もある

  桜桃  △     ◎   [注]

  りんご △     ●    「りんごの歌」に、花びらが風に散る下りがある

  すもも △     ○ 

  ボケ  △     △    

 

[注]実を食べる、桜桃(おうとう)は、桜の近縁種のセイヨウミザクラのことで、通常、「さくらんぼ」(さくらの子)と言われるが、通常の桜の実とは異なる。英語でも、桜の木はcherry tree、桜の花はcherry blossom だが、赤い実のサクランボは、cherryと呼ばれるので、日本語同様、ややこしい。 

 

 実用的な実や木材を求めるよりも、主に、観賞用として植えられ、改良され、大事にされてきた、桜の存在は、花木の中でも、極めて特異なものに思われるが、そこに、日本人の心意気が現れているようで、誇らしい気持ちになる。

 

□ソメイヨシノ

 桜の中で、ソメイヨシノという品種は、エドヒガンとオオシマザクラを交配して出来たと言われ、江戸の染井村(現在の駒込周辺)で作出されたのは、江戸末期から明治初期にかけてというから、まだ、150年程だ。

 この品種が生まれる以前の、長い歴史の中では、彼岸桜や枝垂れ桜や山桜などが、「花」として愛でられた。現在、日本三大桜、五大桜などと愛されてきた各地の名木は、これらになる。 又、かの有名な吉野山の桜は、主体はシロヤマザクラと言われるが、ソメイヨシノは、染井(村)+吉野(山)で、ソメイヨシノと、命名されたという。

 現代、最も身近なソメイヨシノには、枝ぶりや、色や香りなど、何とも言えない、品のある美しさと、柔らかい優しさがあり、日本人の美意識にあった、桜の代表と言うに相応しいものの一つであろうか。明治に入って各地に植えられた理由も、その辺にあるように思う。(下の写真は、ネットより借用)

   

 この品種の重要な役目の一つは、全国的に植えられたことで、開花時期を表す、地域での標準木として、各地への春の到来を告げる、時計の様な役割があることだ。

 詳しくは知らないが、桜には色んな種類があり、開花時期も、春だけでなく、秋口から晩春までと、可なりの幅があるようだ。 近年は、異常気象で、流石のサクラ君も、季節を読み違えることもあるようだが、一般名で、秋桜、冬桜、寒緋桜などと呼ばれる種類は、ソメイヨシノよりも、可なり先んじて開花するようだ。  

 先だっての南伊豆旅行で見てきた河津桜は、ソメイヨシノより一足早いし、八重桜は、少し遅れて開花する。

 

 桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿、などと教えられたものだ。遠い昔、中学時代に習った英語の教科書に、米国初代大統領 ジョージ・ワシントンが、桜の枝を切った逸話が載っていた。親が大事にしていた桜を、自分が、斧で切ってしまった事を正直に告白し、逆に褒められた、という、やや出来過ぎの話である。この下りを、英語の弁論大会で発表した事が思い出されるが、in the worldの、rとlの区別が難しかったっけ!

 

 米国の首都ワシントンのポトマック河畔にある桜並木は、明治時代、日本から寄贈されたものの子孫達といわれ、今も健在で、地域の人達の憩いの場になっているようだ。寄贈されたこの桜の中には、住んでいる足立区の、五大桜も入っていた、と聞いている。

 春恒例の、今年の桜まつりには、送り主である日本の東京都知事も参加したようだ。派手なバラ等を好む欧米人にも、桜花の良さも分るようで、嬉しい限りである。自分が、大分前に、この河畔に立ち寄った時は、まだ、ちらほら咲きだったがーー。

 

□滝桜とさくら並木

 4/21のNHKスペシャル番組で、日本三大桜の一つで、樹齢1000年と言われる、福島県三春町の「滝桜」が取り上げられた。この滝桜は、エドヒガン系だが、この子供の苗を、種を採って播いた実生から育て、各地に配っている人の話が、放映された。 

 その苗かどうかははっきりしなかったが、滝桜の子供を庭先で育てている人の様子も放送された。20年ほどで、立派な木に成長し、沢山の花を付けている。

 地震と津波と原発事故に見舞われた富岡町から避難し、三春町の仮設住宅で暮らしている人達が、滝桜の生命力に元気づけられ、この桜の木の縁で、地域の人達と交流する様子も伝えられた。

 

 少し前のTV報道で知っていたのだが、この大震災で、大津波が到達した沿岸の各地点を結んで、連帯の力で、桜の苗木を植える取り組みがある、という。ネットで調べたら、NPO法人 「さくら並木ネットワーク」が主導しているようだ。(活動のご報告 | さくら並木ネットワーク~100年後に TSUNAMI を伝えるために~

 

 ~100年後にTUNAMIを伝えるために~というスローガンの下、子供や孫たちの代になっても、大震災と津波を忘れない様にとの願いを込め、桜の木の生命力に託す、遠大なメッセージである。 何十年後になって、桜が開花する時期には、南から北に、長く連なる華やかな風景が、上空からも見えることだろう。

 既に植樹は、南相馬市、石巻市、気仙沼市、陸前高田市、大槌町、等で始まっているようで、各地域の協力と、全国の支援が結び付いた、今後、何年もかかる、一大プロジェクトになるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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PASMOの使い道

2012年04月21日 21時26分29秒 | 日記

2012年4月21日(土) PASMOの使い道

 

 

 現在は、週に、1~2回程だが、都心へ出かけるため、バスや地下鉄等を利用する時に、無記名式のPASMO(パスモ)カードを利用している。 このカードは、言うまでも無いが、首都圏で広く使われている、ICカード乗車券の一つで、大変重宝している。

  PASMOカード

 

○パスモカードでストーカー?

 このパスモカードが、ストーカー行為に悪用された、という先日のニュースには、驚かされた。 カードと、ストーカー行為とが、結び付かなかったからである。

 東京メトロ飯田橋駅の駅員が、カード所有者である、知り合いの某女性の、氏名と生年月日を、駅にある業務用端末から入力して、利用履歴を引きだし、それを、インターネットの掲示板、2チャンネルに暴露したと言う。この女性は、記名式のPASMOを所持していたようだ。

 

 この駅員は、その女性に、一方的に関心を持ったようで、利用履歴から彼女の行動を把握し、待ち伏せする等、付き纏ったという。でも、相手からは関心を持って貰えず、その腹いせに、ネットに載せたと言う。

 カードに記録された利用履歴から、行動パターンを割り出し、ストーカー行為等に利用すると言う、情報を管理する側でしか出来ない新手口だ。

 事件後は、駅の端末からは、カードそのものが無いと、利用履歴が見られない様に変更されたようだ。

 

 どの世界にも、このような人種が居ること自体は、驚くには当たらないのだが、他人の情報を扱う側に、このような不心得者が居ると、所詮、情報のせキュリティは守れない。

 IC乗車券は、紛失した時の悪用防止のために、記名式もあるのだが、唯の乗車履歴すらも、利用価値がある(?)プライバシー情報として、流出することを、改めて知らされた事件ではある。

 

 現代は、銀行口座開設や、クレジットや通信会社との契約、などの基本的な事項だけではなく、この例のようなIC乗車券やETC、TASPOカード、各種ポイントカード、携帯による各種アプリの利用などでも、形の上では合意の上で、個人情報が、事業者側に集まるようになっている時代だ。

 ビッグデータと称して、本人が意識していないのに、映像情報が集められ、マーケティングに利用されているとも言われる。

 怖い時代とも言えるが、利用する場合は、あまり恐れる必要は無く、便利さと引き換えに、リスクもあることも自覚し、自分で自分を守ることが基本だろう。 

 

○パスモカードへのチャージは簡単?

 クレジットから、パスモカードに、自動的にチャージされる場合は別にして、一般には、IC乗車券の残額(Stored Fare)が少なくなった時は、手動で入金(チャージ)する必要があり、改札の入、出の時の表示等から、残額を確かめ、適宜、チャージする事となる。

 これまで、チャージは、幾度となくやっているのだが、先日、メトロとJRの相互乗り入れを行っている某駅で、一寸したハプニングがあった。 

 自分がチャージしようと、駅の構内の、何台か並んでいる端末の中で、上に大きくチャージと書いてある端末の前に立って、ハタと困ってしまった。画面に表示されているメニューに、“チャージ”の文字がどこにも無いのである。(下の写真)

 カードを入れたら表示が変わるのか、とやってみたが、何も変わらなかった。

  チャージはどうするの?(写真は、止むを得ず、後述の写真の、貼り紙を削除)

 カードを取り出し、他の人がやるのを見ていたら、PASMOと表示されたボタンを押すと画面表示が変わり、その中に、チャージのメニューがあることが分った。

  PASMOボタンを押すと

 

 そんなことだろう、と予想はしたのだが、そのまま黙って、自分もチャージしたのでは、男が廃る?と、敢えて、窓口の駅員に、チャージのやり方を聞いて見た。案の定、駅員は、PASMOボタンを押してください、と教えてくれた。でも、ここで、はいそうですか、と簡単に引き下がるわけにはいかない。

 “上に、チャージと大書してあるのに、 画面表示には、チャージのメニューが無く、PASMOボタンを押さないとチャージ出来ないとは、どういうことか。分り難いどころか、表示が間違っているのでは”、と主張した。

駅員は、“PASMOボタンを押すことに慣れて貰うしかない”、と言い放ったことで、“分り難いことなのに、改めようとせずに、慣れろ、と押しつけるとはどう言うことか!”

と、こちらの語調のテンションは、上がった。 

 駅員は、ボソボソ、Suicaとの共用のことも関係しているようなことも、言ったように聞こえたが、明快な答えは無かった。

 一歩譲って、画面の表示が、直せないのなら、「チャージする時は、先ずPASMOを押せ」という、案内文を端末の横に貼り付けることは、駅でも出来るではないか、と頑張った。駅員も忙しそうだったし、時間が無くなってしまったので、その場はそれで終わったのだが、駅としては、結局、何もしないだろうと、予想した。

 

 1週間程して、その駅に行ったついでに、先日の端末機を見て驚いた。その端末の横に、下の写真のように、自分の言ったような文言の、テプラ文字の貼り紙がしてあるではないか!

                             

使い方を明示した貼り紙                    貼り紙を拡大

 

 慌しい中だったが、先日対応した駅員は、小生の言わんとする事を理解し、駅内を説得して、貼り紙を実行したのである。東京メトロも、捨てたものではない、と嬉しくなった。

 IC乗車券に関しては、事業者によって、各種の仕様の端末があると思われるが、使う上で理解しづらい端末では、この駅の様な工夫が広まっていくことを期待したいものだ。

 

PASMOボタンを押すと、画面のメニューは、先の写真のように、

    ・チャージ

    ・ご利用明細表示・印字 

と、チャージに続いて、冒頭触れた、乗車履歴が分る、利用明細が表示され、印刷できるようになっているようで、このことは、これまで、知らなかった。

 ネットによる確定申告(e-Tax)をやるために、昨年、ICカードリーダーを手に入れたが、フリーソフト「たどる君」を使うと、カード内の情報が読み取れ、PASMOやSuicaの中の乗車履歴も読めるので、重宝していた所であった。

 さらに、画面には

    ・新しいPASMOの購入

    ・オートチャージの御利用設定

    ・パスネットの残額をPASMOへチャージ

が表示され、従来からのサービスと、新しいサービスとが共存するための措置も必要となることが分る。

  振り返れば、現金で切符を買う時代から、パスネットなどの磁気カードの時代になり、更に、PASMOなどの、ICカードになって来ている。さらに最近は、PASMOとJR用のSuicaとの共用が実現しており、 バスでもバス共通カードが廃止され、BUSMO(も)、PASMOになっている。

 このように、技術革新によって、過渡的な状況が絶えず継続する中での、事業者側のユーザサービスへの対応は、並大抵のものではないと推測される。

 出来る限り、混乱を招くことなく、分りやすく、利用しやすいように、して貰うのが、利用者から見て重要なのだが、このことは、結局は、事業者の為なのだと思う。

 今回のハプニングだが、クレームを言うだけでなく、しからば、望ましい端末表示はどういうものかを、時間をみて、自分で考えて見たいと思っている。

 

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