2024年7月13日(土) イギリスで政権交代
先日の7月4日、イギリスで総選挙が実施され、政権交代があったようだ。
政権交代は、選挙前から予想されていたことで、当ブログでは、以下の記事を投稿している。
イギリスの総選挙いよいよ (2024/7/2) (Q26)
◆イギリスの議会制度と総選挙
イギリスの議会は二院制で、定員は以下。
貴族院(上院) 定員850
庶民院(下院) 定員650
上院に対し、下院が優先している。
総選挙は、下院で、5年に1度、完全小選挙区制で実施される。
◆選挙結果
今回実施された総選挙結果は、以下のようだ。
(参照;【イギリス総選挙2024】 労働党が単独過半数、14年ぶり政権交代 保守党は現職閣僚や元首相ら落選 - BBCニュース.html)
党派別の得票率と獲得議席数は以下。
党派 得票率 獲得議席数 議席全体比
労働党 33.7%(+1.6p) 412(+211) 63%強
保守党 23.7% ( -20p) 121(-251) 18%強
自由民主党 12%強 71( +68) 10%強
得票率と議席全体比で差があるのは、完全小選挙区制の特徴かもしれない。
◆新政権
イギリスは、日本と同じ議員内閣制になっていて、首相が選ばれる。
労働党を中心とした新政権が誕生。
新首相は、労働党のA.スターマー党首(下図)
◆歴代首相
イギリスでは、2大政党制が定着していて、政権交代が何度も起こっている。
近年では以下だ。
1979.5 保守党 サッチャー政権発足
1997.5 労働党 ブレア政権発足
2010.5 保守党 キャメロン政権発足
2024.7 労働党 スターマー政権発足
政権交代は、10数年毎に起こっているようだ。
ただ、今回は、ブレア政発足時のような陶酔感はなく、「愛のない地滑り」と評している識者もいるようで、長い間続いた、保守党政権への不満が表面化したようだ。
近年の歴代首相は下図のようで、労働党から保守党へ政権交代が行われたのは、14年前だ。
その後の経過は、下図のようだ
比較的短命に終わった保守党のリシ政権だが、我が国の政治状況をみるとき、政権交代があることの有りがた味が分かることだ。日本には、2大政党制は定着しないのだろうか?