つれづれの記

日々の生活での印象

ソチオリンピック  1

2014年02月28日 22時48分31秒 | 日記

2014年2月28日 (金) ソチオリンピック 1 

 

 

 第22回の冬季大会となる、ソチオリンピックは、2月7日(日本時間2/8早朝)の開会式で始まり、瞬く間に進行して、2月23日(同2/24早朝)の閉会式をもって終了した。先日は、沢山の日本選手たちが帰国し、記者会見などで慌しかった。3月7日からは、同地で、引き続きパラリンピックが行われる。

 開催期間中には、当ブログの記事にすることは出来なったが、一段落したこの期間を利用して、印象に残った事項や競技について、何回かに分けて記してみたい。 

 

○開会式

 どのオリンピックも、その国の威信をかけて開催される訳だが、今回は、ロシアにとっては、特に力が入るものだったろう。共産圏初となる、1980年の夏季モスクワオリンピックは、旧ソ連時代の東西冷戦下の対立から、西側の、米、独、日、カナダ、韓国等が、参加をボイコットするという中で行われ、その後のオリンピックでは、今度は、東側がボイコットのお返しをするなど、変則的な状況が続いた。

 旧ソ連の解体を経て生まれた、プーチン大統領率いる現ロシアにとって、今回のオリンピックを成功させる事は、それ以来の悲願だっただろうか。

 

 開会式は、開閉会式専用に建設されたという広大な屋根付き会場で開催されたが、開会式プログラムの詳細は省略するが、バーチャルな映像と、リアルな人・物とを巧みに組み合わせた、見事な演出であった。 世界中に広く愛されている、音楽や舞踊等をふんだんに取り入れながら、往時から現代に繋がる、ロシアの歩み等が紹介されている。

 会場の映像と重なる中で、リアルな出入り口が現れ、選手団の入場が始まった。オリンピックでの選手団の入場は、通常は、ラテン文字のアルファベット順に行われる。 一昨年のロンドン大会でもそうで、過去3回の日本でのオリンピックでもそのように行われたが、日本Japanは、Jの順番になる。

 

 今回は、開催国の言語であるロシア語(キリル文字)のアルファベット順に行われたようだ。それによれば、慣例で最後尾になる、開催国ロシア(РОССИЯ:ROSSIYa)は別にして、アルファベットの最後の文字Яを冠する、日本(ЯПОНИЯ:JaPONIYa ヤポーニャ)が参加国の最後に入場した。 

 ロシア語は、国連の公用語の一つでもあり、世界での話者人口も多いことから、ロシア語順でもいい、と思ったのだが、IOCのルールでは、開催国の言語の順でもいいようだ。

 この伝で、2020年の東京オリンピックでは、思い切って、五十音順の入場や、漢字による国名表示の併用も、いいPRになるかもしれない。

 

 カーリングの小笠原選手を旗手に、日本選手団(参加総数は、113名)が入場した。フィールドには、下の日本地図が写されたが、図中の国名は、仏、英、露の順である。 

 (ネット画像より) 

 開会式では、下図左の、色鮮やかで、面白い形をした建物や人形たちが現れ、会場の観客を、おとぎ話の世界に誘ってくれるようだ。これらは、下図右の、マトリョーシカ人形のイメージとも似ていて、ロシアらしい色あいと形は、大好きである。(ネット画像より) 

  

 メインイベントの一つとして、アテネからはるばる運ばれて来た聖火が、最後に点火される場面で、どんな驚きの演出があるかと期待した。でも、導火線のように火が上に昇って行く、単純明快な仕掛けは、やや、物足りないものに感じた。

 開会式が夜に行われるのは、珍しいだろうか。 これは、燃え上がる聖火を引きたたせ、次々と打ち上がる花火や、オリンピックパーク全体の色鮮やかな照明を生かす事を狙ったものであろうか。

 

 

○ソチオリンピックの概要は以下である。 

・参加国数  88地域(83ヶ国+5地域)

  冬季オリンピックは、地球上で、雪や氷に恵まれている温帯以北(以南)の国や、設備・装備が必要なことから、経済力のある国からの参加に限定されやすい。このことから、ヨーロッパからの参加が、圧倒的に多い。参加国数は増えたものの、参加者数が僅かの所も多いようだ。

  夏冬が逆になる、地球の南半球からの参加は、どの位、大変だろうか。また、将来、冬季大会を南半球で開催することは、あるだろうか。

  夏季大会に比べて、アフリカ、中南米、中近東、南アジア等からの参加は少ないが、五輪マークの精神に照らして、淋しさがある。 

・参加者数  約2800名    

・競技会場  沿岸エリア:コースタルクラスター

                  山岳エリア:マウンテンクラスター

・競技種目  7競技 15種別

                スキー :6種別  アルペン、ジャンプ、クロスカントリー

                                       ノルディック複合、フリースタイル、

                                        スノーボード

               スケート:3種別   スピードスケート、フィギュアスケート、 ショートトラック 

               アイスホッケー

               ボブスレー:2種別 ボブスレー、スケルトン

               リュージュ

               カーリング

               バイアスロン  

競技全体で98種目   この数だけ、金、銀、銅メダルがある。 

 

今回新規に追加された競技種目              +12

       スキージャンプ女子                  +1

       スキーフリースタイルハーフパイプ男女   +2

       スキーフリースタイルスロープスタイル男女 +2

       スキースノーボードスロープスタイル男女  +2

       スキースノーボードパラレル回転男女    +2

 

       スケートフィギュア団体                +1

       リュージュチームリレー                +1

       バイアスロン混合リレー               +1

 

前回バンクーバー大会(2010年 カナダ)の状況 

・参加国数  82地域

・競技種目  7競技86種目

・参加者数  約2600名

 

 

○ロシアの時間

◇9つの標準時間

  ロシアは、言うまでも無く、世界一の広大な国土を持ち、その広さは、何と、日本の45倍程になる。

地球を、ほぼ半周する程に広がった国土に対応して、ロシアには、下図の9つの標準時間があるようだ。(ロシア時間 - Wikipedia

  あれ、8つしか無い! と思って改めて下図を見ると、左端に、カリーニングラード時間と言うのが見つかった。この地は、歴史上、曰くつきのロシア領の飛び地のようだ。 

 

カリーニングラード    エカテリンブルク   クラスノヤルスク    ヤクーツク       マガダン

    モスクワ             オムスク   イルクーツク       ウラジオストク 

  この中で、ソチはモスクワ時間(UTC+4)になり、日本標準時(UTC+9)との時差は5時間となる。でも、上図で見ると、日本と同じ、経度135度付近になるのは、ウラジオストク時間(UTC+11)だが、日本より、2時間(経度30度分)ほど進んでいるようだ。

 ロシアでは、2011年3月に、季節で変わる夏時間制を廃止して、国全体を夏時間にしたようで、これで、経度の時間よりも、1時間は早くなっている。ソチが含まれるモスクワ時間は、本来なら、UTC+3になるようだ。

 一つの標準時で活動している日本人と比べると、ロシアの人達は、この標準時だけをみても、複雑な世界を生きているのだ、と感心させられる。

 

◇競技時間と放送時間

 特に、屋外の競技は、通常は昼に行われるが、今大会は、スキーのジャンプが、夜間、照明を点けて行われるなど、夜も多かった。

この理由は定かではないが、地形から来る風向きや気温などが関係しているのかも知れない。

 

 また、放送時間だが、現地のソチと日本との時差が5時間なので、今回のオリンピックは、日本時間の、夕方から夜にかけて、テレビ観戦が出来ると期待したのだが、開会式、閉会式や、幾つかの競技など、深夜の放送も多かったのには、やや、驚いた。

 現地からの生中継(Live)に勝るものはないので、眠いのを我慢して、TV観戦した事も多い。

でも、ニュースなどで結果が分っているので、やや、迫力には欠けるものの、時間をずらして、そっくり放映された番組で、ゆっくり楽しませてもらった競技も多かった。

勿論、ダイジェス版の放送もあり、また、ネットでも、競技の状況や結果については、ニュースとして、速報されている。

 

 放送事業者などのメディア側からすると、競技現場からの生中継や、現地スタジオからの放送、東京のスタジオからの録画放送や解説番組など、手段が多様化している分、逆に、かなりややこしく、慌しかったのではないかと思われる。

 

 

 

 

 

 

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くさやー5  良いにおいの仕事

2014年02月20日 23時29分52秒 | 日記

2014年2月20日(木)  くさやー5  良いにおいの仕事 

 

 このところ、当ブログに、くさや から始まって、においに関連する記事

     くさやー1 臭い珍味        (2013/11/30)

     くさやー2 においの感覚     (2013/12/18)

     くさやー3 五感と嗅覚      (2014/1/12)

     くさやー4 天然の良いにおい (2014/1/15) 

を掲載して来た。

 今回は、その続編で、良いにおいである、香りに関わる仕事の話題である。

 

 ネットを見ていたら、においや、香りに関わる仕事が紹介されているサイトがあった。数少ない機会なので、このサイトを参考にしながら、大まかに、良いにおいの仕事を、以下の8つに整理して見た。(以下は 香りに関わる仕事 より)

 

①調香師(パフューマー Perfumer)

・数百種類あると言われる香料(天然、合成)を使い、香粧品を作りだす仕事の従事者。

・香水や化粧品を作る仕事の従事者は、日本では、ごく限られた人間だけで、これら以外の、ヘアケア、ボディケア、スキンケア、芳香剤、洗剤などの香りも作る。

・各香料の香りと名前や、混ぜ合わせた時の調和具合を覚え、香りのデータを基に、用途に応じた香りの調合法(香料の配合表)を処方する。

・目標となる主な製品は、以下のフレグランス(香粧品 Fragrance)  

 ◇ファインフレグランス(Finefragrance)

   香水  化粧品

 ◇トイレタリー(Toiletry)

   ヘアケア・ボディケア・スキンケア製品

 ◇ハウスホールド(Household 生活用品)

   芳香剤 洗剤  日本では多い。 

             (ネット画像)

②調香師(フレーバリスト Flavorist)

・食品の香り(味)を作る仕事の従事者。

・通常の調香師①とは区別されるようだ。日本では多いと言う。

 加工食品や、飲料、お菓子の美味しさを裏で演出。

・コスト、安定性、安全性を満たす調合香料を処方する。

 

③コンパウンダー(Compounder)

・調香師の作った処方通りに香料を混ぜる仕事の従事者。

・多種の香料(状態:液体、粉体、固体)の微量の配合。

・正確さ、スピーディさが重要。

 

④エバリュエーター(Evaluater)

 ・香りを評価する仕事の従事者。

 ・調香師と営業の中間の調整役。

⑤香料会社営業(セールス Sales)

 ・依頼主(クライアント)と直接やりとりをする窓口となる仕事の従事者。

 ・クライアントの依頼(注文)を香料会社に持ち帰り、社内の関係部門に働きかけ

る。

 

⑥香水販売員  

・香水ショップや、デパートの香水売り場で、香水を販売する仕事の従事者。

・デパート等で良く見かける人達で、女性客を相手に懸命だ。

 

⑦香り空間コーディネーター(Coordinator)

・ある一定の空間の香りを演出する仕事の従事者。

・空間の雰囲気に合わせた香りをプロデュース。

香りの拡散装置を使用

・このようなビジネスの、主な活動の場所はどこだろうか?

 

⑧アロマセラピスト(Aromatherapist)

・香料を用いて、人々を癒したり元気づけたりする仕事の従事者

  医療従事者ではないという。

  ビジネス街等では、OL等に人気がある場を提供しているようだ。

・香料としては、天然香料(エッセンシャルオイル)や植物油(キャリアオイル)が使われる。 

・複数の民間団体の資格あり。  

・イギリスの資格(Aromatherapy)もある。

 

 良いにおい関する、これらの仕事に従事するために必要な資格としては、業界資格、社内資格などがあるようだが、企業秘密でもあり、よくは分らない。又、これらの、有資格者数や、従事者数はどれ位になるのか、知りたいものだ。

 これらの仕事に従事する人材は、大学の薬学部、医学部や、専門学校で、育成されるようだ。 ネットに出ている、ある大学の薬学部の教程では、香粧品に関するものの他、人間の皮膚や嗅覚に関する医学生理学的な知識や、物理化学的な知識、心理学的な側面の習得等も、含まれるようだ。(香粧品学 / 選択 / 授業内容4年 / 薬学部Webシラバス(平成25年度) - 北里大学

 

 前述のサイトの最後に、悪いにおいに関わる仕事で、においに関する我国唯一の国家資格と言われる、

⑨臭気判定士  

というのが出て来る。これについては、稿を改めて取り上げる事としたい。

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ジャンケン遊びの広がり

2014年02月13日 23時47分24秒 | 日記

2014年2月13日(木)  ジャンケン遊びの広がり

 

 

 当ブログでは、以下のように、指文字の文化シリーズの後、ジャンケンシリーズが、暫く続いたが、

     指文字の文化  その1        ~  指文字の文化  その5 

       (2013/11/14)            (2014/01/25)

     ジャンケンの実際―3人のジャンケン~  n人のジャンケン

       (2014/1/30)             (2014/2/8)

本稿の、ジャンケン遊びの広がりに関する話題で、打ち上げとしたい。

 

 

◎ジャンケン遊び

 ジャンケンは、日常的には、少人数で勝敗を決める時に利用されるが、イベントなどで、大勢でジャンケンをやって、盛り上がる事もある。壇上にいる司会者と、フロアの参加者間で、手を上に上げて行い、勝ち抜きで、最後に残った者が景品を貰う、といったものだ。

 日曜日夕方の民放の人気番組 「サザエさん」の最後に、テレビ画面中のサザエさんと全国の視聴者間で、ジャンケンをやるのは、子供だけでなく、大人にとっても楽しいものだ。 

 

 幼稚園等では、ジャンケンの動作を取り入れた、手遊び歌もあるようだ。 

    (ネット画像より)

 聞き慣れたメロディー(原曲は、フランス民謡とか)で、♪グーチョキパーでなにつくろう♪  と歌いながら、両手を動かして、

      右手○  左手●  ⇒つくるもの

      グー   チョキ  かたつむり

      チョキ  チョキ  かにさん

      グー   パー   ヘリコプター

をつくるようだ。 つくるものは、他にも、ちょうちょ、アンパンマン、ドラエもん、めだまやき、ボクシングなど、色々工夫されているという。

 歌いながら、

     “右手は○で、左手は●で”、

と、右・左の手形をそれぞれ言う事で、幼児期での、右と左の呼称も身につくのだろう。 

 

 前稿などでの、数学的なジャンケンの確率論では、どの手形も、同じ確率で出てくる、という大前提に立っているのは言う迄もない。でも、以下のように、そうとも言えない状況もあるだろうか。 

◇指や手の動作上からは、各手の出しやすさは、同等とは言えない。

   出しにくい  チョキ<グー<パー  出しやすい

 となろうか。

◇各人の日頃の癖や好みもあろう。

◇アイコになった時には、前に出した手(自分/相手)との関係の読みもある。

  このような、心理的要因等も加わる余地もあるところが、ジャンケン遊びの楽しさでもあると言え、ゲームとしてのジャンケンも行われているようである。

 

 

◎ジャンケン遊びの国際化

 ジャンケンに類するやり方や遊びは、筆者は、世界各地に存在する、民族文化のように思っていたのだが、そうでもないようで、日本で生まれた方法が世界に広まった、という話もあるのは、驚きである。(じゃんけん - Wikipedia

 

 現在の日本の標準的な拳遊びであるジャンケンについては、以前の記事

     指文字の文化 その4  (2014/2/5)

に載せた下図のように、グー石、チョキ鋏、パー紙は、順序としては、強い順(反時計回り)に呼んでいることとなる。

    

 日本や世界の拳遊びには、以下に例示するような、色んな意味の手の組み合わせがあるようだ。 不等号>は、強い>弱い を表している 。(世界のじゃんけん

・日本  ジャンケン   グー石>チョキ鋏>パー紙  (GCPと略記も)

      虫拳      カエル>ナメクジ>ヘビ

      狐拳      庄屋>鉄砲>狐

・タイ   パオインチュプ  金槌>鋏>紙

・インドネシアGam sut    人>象>アリ   

・中国  猜拳      石>鋏>布

・カナダ RPS      Rock<Paper<Sissors   (RPSと略記)

               (石    紙      鋏) 

 

 以下に、インドネシアとカナダの例を示す。

●インドネシア

 ネットには、日本のジャンケンのインドネシア版とも言える、「Gam sut」と言うやり方が出ている。下図のように、3通りの手形は、それぞれ、人差し指、親指、小指を1本づつ使い、手形の譬えは、人、象、アリとなっていて、強い順で、人>象>アリとなっている。(インドネシア式じゃんけん Gam sut!

    インドネシア式 ジャンケン Gam sut

 大きな象が出て来ると思えば、小指で表す小さなアリが、人に勝つ等で一役買っていて面白い。 “Gam sut!”と声を出しながら、手を出し合うのだろうか。   ネットの他の情報では、インドネシアのジャンケンでは、全く正反対に、弱い順に、人<象<アリ、となっている。どちらが事実なのか、不確かである。(世界のじゃんけん 

 

●カナダ(国際)

 日本から、ジャンケンが伝わったとも言われる、カナダや欧米では、国際RPS大会(RPS:Rock石  Paper紙  Scissors鋏)なるものが、結構盛んに行われているようだ。 

 この大会では、どんな競技種目があるかは不明だが、ポーカーのように、相手の表情や癖や心理を巧く読み取る等を行うと、勝負は、純粋な確率論では済まされなくなる、ということだろうか(じゃんけん - Wikipedia

 

 このRPSとは、上記にあるように、石、紙、鋏の意で、手形の譬えが、日本と同じなのは嬉しいのだが、順序をよく見ると

   日本 → グーG、チョキC、パーP→ 石、鋏、紙→ カナダ式表示では RSP

   カナダ→ Rock Paper Scissors→ RPS→石、紙、鋏

と、順序が異なっているのはどうしてだろうか。

 この理由は、よくは分らない。先述の、日本のジャンケンの図で言えば、カナダや西欧のRPSという呼称は、弱い順(時計廻り)に呼んでいる、と言う事となる。       

 

  

◎ジャンケンを利用した組分け

 本稿の最後に、日頃、お世話になっている、ジャンケンを利用した組分け方法を紹介したい。

長年、4人1組のスポーツである、ビーチボールバレー(Beach- Ball Volley)を、毎週、地域で楽しんでいる。

集まってくるメンバーの数には、毎週、変動があるのだが、4人づつにチーム分けする場合、人数が多くない時は、ジャンケンが簡便な手段となる。

 

●分りやすくするために、4の倍数の人数、例えば、12人が集まった時を考える。

 全員が円形に集 まって、グー、パーだけのジャンケンをする。 出された手のグー、パーが、丁度4人が同じ手で揃うと、そのメンバーでチームを作る。同じ手が4人揃うまで繰り返されるが、人数が多い時は、なかなか、手が揃わない事も多い。

こうして、1チームが出来ると、残った8人で、再び、グー、パーで、4人が揃うまでやる事となる。

3チームが出来ると、試合の順序は、それぞれの代表3人のジャンケンで決める。

 

 決まった3チーム相互で、2チーム毎に試合をやり、第1ラウンドのゲームが終了すると、休憩等を挟んで、第2ラウンドになる。

第2ラウンドは、各チームのメンバーはそのままでやっても良いが、組替えすることが多い。組替えの場合、最初からやり直す方法も、勿論可能だが、でも、この手間を省くためにやっている方法がある。

第1ラウンドが終了し、チームを解散する前に、ジャンケンで、各チーム毎に1~4迄の順番を決めるのだ。

こうして決まった各チームの、1番が新しい1番チーム、2番が2番チーム、3番が3番チームとなる。各チームで最後に残る4番の3人同志でジャンケンして、1~3番を決め、それぞれが、対応するチームに分れれば、組替えが完了し、第2ラウンドでの、新しい3つのチームが出来ることとなる。4と3との関係を上手に調整する方法だろうか。

 

●ここまでは、集まった人数が、丁度、4の倍数になる、理想的なケースだが、実際には、殆どの場合、過不足が出る。メンバーが、途中で帰ったり途中から参加する事もある。

 BBVは、4人制のバレーボールだが、1人多い、5人で交代しながら試合をすることが出来る。5人目の人は、コートの外で待機し、チームにサーブ権が廻って来た時に、中に居た選手がコートの外に出て、代わりに、待機していた選手が中に入ってサーブをやり試合が続けられる。これを、試合が終了するまで繰り返すのだ。対戦する同士が5人づつになっても勿論可能である。

5人目は、通常は、コート付き(コートを固定し、そこに廻って来たチームのメンバーに入る)になる場合が多いが、チームの中に入って、5人チームの一員として、一緒にコートを廻っても良い。

 

 例えば、人数が、1人多い13人の時など、4の倍数にならない時は、上記の、5人制も入れるのだが、ジャンケンを使ってどの様にチーム分けするのだろうか。

先ず全員で、グー、パーだけのジャンケンをやって、手が揃った4人が抜け出す。残った9人で、再び、このジャンケンをやって、同様に、手が揃った所で、4人を決める。最後に残った5人で、グー、パーをやり、4-1になった所で、1人が、コート付きになる。(或いは、5人のジャンケンで1人を決めてもよい。)

 

この例の場合、試合が1ラウンド終了した後の組み換えについては、多少、ややこしくなる。最初から始めて、4、4、5人の3チームに分けることは勿論可能である。

でも、実際に使っている簡便法は、こうだ。

 前述した組み替えと同様、チームが解散する前に、チーム内で、1~3(4)番迄の順番を決めるジャンケンをやる。1~3番までは、その番号のチームに分れる。結果、4人が残され、この4人のジャンケンで順番を決め、それぞれが、該当するチームに分れる。最後の最後に残った1人は、1番チームに入り、コート付きとなる。

出来るだけ、コート付きの機会を公平にする、と言う配慮がなされていると言えようか。

 

過不足が起こるケースとして、例えば、11人で1人足りない場合なども起こるのだが、これらについては省略する。

 

●ジャンケンを、上述のように、組分けに利用する場合、組分けが出来るまでの、ジャンケンの平均回数は、確率的には、どうなるだろうか。 その場合、

・参加者数の多少の違い

・手形として、GCPの3種を使う場合と、2種(例GP)だけを使う場合との違い

・12人を、3人、4人、6人づつに分ける場合の違い

等でどのように変化するのか、は興味のある所だが、又の機会の楽しみとしたい。 

 

 

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n人のジャンケン

2014年02月08日 22時57分46秒 | 日記

 

2014年2月8日(土)  n人のジャンケン

  

 当ブログでは、昨年の指文字の話題のシリーズから発展し、ジャンケンの確率の話題へ進んで、深みに嵌ってしまったのだが、乗りかかった船である確率の検討も、漸く、人数をn人に一般化する大詰の段階になっている。

 ジャンケンする人数をn人に拡大し、n人同時に1回ジャンケンした場合に、勝負がつく確率は、ネット情報では、

     (2-2)/3n-1

となるとあり、アイコになるのは、その余事象で

     1-(2-2)/3n-1

となるという。(じゃんけん - Wikipedia)(じゃんけんを考える) 

 ここでの、勝負がつく確率と言うのは、n人同時にジャンケンした場合に、n人の中で、1人、2人、又は、(n-1)人の、いずれかが勝つ確率、別の言い方では、アイコにならない確率のことである。 

 

 ネットで、この公式を初めて見た時は、筆者には、とても手に追えないものに思えた。でも、人数を、2人の場合から始まって、1人づつ増やしていく過程で、次第に、規則性が見えてきたことで、n人による勝負での確率を求めるこの一般式を、どの様にして導き出すのか、次第に、興味が湧いて来たのである。

 ただ、ネット情報では、「勝負がつく確率を求めるプローチ」を行って、その余事象として、アイコとなる確率を求めている。でも、自分としては、遠廻りでも、敢えて、「アイコとなる確率を求めるアプローチ」を行って、トライすることとした。 

その途中では、何度か行き詰り、先に進めなくなったが、その都度、ネットの公式の助けを借りて検証しながら、進めてきたところだ。

 

 当ブログの、以下の諸記事は、「アイコとなる確率を求めるアプローチ」で、ジャンケンの人数を、増やしていった場合について、具体的に検討したものである。

   ジャンケンの実際―3人、4人、5人のジャンケン (2014/1/30、1/31、2/7)

 本稿は、これらの集大成になるだろうか。

 

 

○前稿にあるように、n人の場合の、アイコとなる確率Pは、

   P=*P+#P  

   (*P:同じ手アイコ*の確率、#P:三すくみアイコ#の確率)

で、

   *P=3×3/3=1/3n-1

は、ほぼ自明である。 

 

 一方、#Pは、人数が増える毎に追加される確率の総和で、以下となる。

   #P=#P+#PA+#PA+――――+#PAn-1+#PA

      =2C1/3+(3C1+3C2)/3+(4C1+4C2+4C3)/3+―――+{nC1+nC2+ ―――+nC(n-1)}/3n-1――――① 

  最後の項にあるように、一般化したn人の場合に、(n-1)人から追加される、#アイコの追加組み合わせ数とその確率は 

   #PA={nC1+nC2+nC3+――――+nC(n-1)}×3/3

        ={nC1+nC2+nC3+――――+nC(n-1)}/3n-1――②

となる。

 

○ここで、今回初めて知ったが、二項定理から導かれた、「パスカルの三角形」という、以下の綺麗な公式があるようだ。(パスカルの三角形

     nC0+nC1+nC2+nC3+――――+nC(n-1)+nCn=2――③

左辺の、nC0、nCnは、ともに、=1なので、これを右辺に移動すると、③は、 

     nC1+nC2+nC3+――――+nC(n-1)=2-2―――③b

となる。

  この③bを使えば、②は、

   #PA={nC1+nC2+nC3+――――+nC(n-1)}/3n-1

       =(2-2)/3n-1  ―――――②b

となる。 

  従って、①にある、n人の場合の#の確率#Pの各項に、②bを適用すると、以下の④となる。

  #P=(2-2)/3+(2-2)/3+(2-2)/3+――――

                                       +(2n-1-2)/3n-1――――④

 この④の各項を、2つに分けて整理すると     

         =(2/3){1+2/3+(2/3)+(2/3)+―――+(2/3)n-3 }

            -2/3{1+1/3+(1/3)+(1/3)+―――+(1/3)n-3 }

となり、それぞれ、等比が、2/3、1/3の、等比級数の和ができるので、これを計算すると、

          =(2/3) {1-(2/3)n-2}/{1-2/3} 

           -2/3{1-(1/3)n-2}/{1-1/3} 

          =(2/3) ×3×{1-(2/3)n-2

           -2/3×3/2×{1-(1/3)n-2

          =2/3×{1-(2/3)n-2

            -1/3{1-(1/3)n-2

          =2/3-2/3n-1

            -1/3+1/3n-1 

          =1-(2-1)/3n-1

∴ #P=1-(2-1)/3n-1―――――⑤

 

○以上より、n人の場合のアイコ全体の確率Pn 

   P=*P+#P

    =1/3n-1+(1-(2-1)/3n-1

      =1-(2-2)/3n-1―――――⑥

となる。 

  この⑥式は、ネットにある、アイコの公式と一致する。

勿論、この余事象、

      1-P=(2-2)/3n-1

は、n人の場合に、勝負がつく確率である。 

 

  ジャンケンの確率に関しては、今回で、自分なりに納得できたところで一区切りとし、次稿で、関連する話題で締めくくることとしたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

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ジャンケンの実際ー5人のジャンケン

2014年02月07日 09時08分30秒 | 日記

2014年2月7日(金) ジャンケンの実際―5人のジャンケン

 

 

 本稿は、先日からのジャンケンシリーズ、

   指文字の文化―その5           (2014/1/25)

   ジャンケンの実際  3人のジャンケン  (2014/1/30)

   ジャンケンの実際  4人のジャンケン  (2014/1/31)

に続くもので、5人のジャンケンについて述べたものである。

 

 5人のジャンケンでの、「勝負がつく場合からのアプローチ」に関しては、ほぼ、見えているので、本稿では、これまでの延長で、「アイコになる場合からのアプローチ」で、しかも、三すくみアイコを想定する方法に関する考察である。 

 5人でやる場合、3人で、三すくみアイコ#の状態を想定する。3人で#ができれば、残り2人は、任意となる。#は、5人の中のいずれで出来てもよいと思われるが、分りやすい、最初の3人で#をつくり、後の4、5人目は、任意とする場合を想定する。

 *アイコは、一旦出来ても、その後、勝負がつく組み合わせに変化するが、#アイコは、一旦出来た#の状態は変わらない。

 

◎この所、ジャンケンシリーズで取り上げている、2人から4人までの、検討の結果を、整理する。

2人の場合  

 ・総組合せ数 3=9 

 ・アイコ数  *アイコ 3(GG CC PP)

   →アイコとなる確率    3/9=1/3

   →勝負が決まる確率   1-1/3=2/3

 ★2人の時は勝負がついたが、3人の時には#となりうる予備軍組合わせは、上記で、*を除いた、以下  の6通りである。

    GC GP CG CP PG PC

          

3人の場合

 ・総組合せ数 3=27 

 ・アイコ数

  *アイコ 3(GGG CCC PPP)

  #アイコ  2人の時の#予備軍組合わせ、6通りは、3人目で、初めて、以下の、三すくみアイコ#となる。  GC GP CG CP PG PC 

 ・アイコとなる確率    (3+6)/27=9/27=1/3

   →勝負が決まる確率   1-1/3=2/3 

 ★3人の時は、勝負がついたが、4人の時には#となる、予備軍組合わせは、前稿にあるように、18通りになる。念のため、再度、以下に示す。 

 Gに着目して、2人の場合と、1人の場合に分け、左欄にリストアップ。リストアップ検証で、C,Pの場合に拡大したものを右欄に。 4人目で、初めて#となる手の状況を右端に(太字は#になるケース)。   

   G2人の場合 3C2×手3=9    

                             リストアップで検証 → 4人目の例 

          GGC  CCP  PPG    GGCG GGCC GGCP

          GCG  CPC  PGP  

          CGG  PCC  GPP 

   G1人の場合 3C1×手3=9

                             リストアップで検証 → 4人目の例 

          GCC  CPP  PGG     GCCG GCCC GCCP

          CGC  PCP  GPG

        CCG  PPC  GGP

  この結果、4人の場合に追加される#の数と確率は

              (3C2+3C1)×3/3=(3C2+3C1)/ 3

  

4人の場合

 ・総組合せ数 3=81

  ・個々のアイコとなる確率 

      4人の場合での、*アイコの確率の計算

        *アイコ数は 3  →確率 *P=3/34 =1/33 

   4人の場合での、#アイコの数と確率の計算

      3人の場合から持ち越した#の確率   

         #P=2C1×3/3=2C1/3=2/9 

   4人の場合で追加された#の確率 

         #PA=(3C2+3C1)×3/3=(3C2+3C1)/3

                                   =6/27=2/9 

   4人の場合の、#全体の確率 

         #P=#P+#PA

              =2C1/3 +(3C2+3C1)/3

             =2/9+2/9=4/9

 ・アイコ全体の確率

     P=*P+#P=1/3+4/9=1/27+12/27=13/27

従って、勝負がつく確率は、

      1-13/27=14/27

となる。 

              

★4人のジャンケンでは勝負がついたが、5人の時には#となる、#アイコの一歩手前の予備軍組合わせについて調べる。

同じ手の組み合わせに着目してリストアップすると、全部で、以下の42通りがある。

 

    同じ手が3名 4C3×1C1=4  手の数 3 

            G3・C1  C3・P1  P3・G1        12通り  

            GGGC   CCCP   PPPG  

            GGCG   CCPC   PPGP

            GCGG   CPCC   PGPP

            CGGG   PCCC   GPPP                

    同じ手が2名 4C2×2C1=6  手の数  3

           G2・C2・P2 C2・P2・G2 P2・G2・C2  18通り 

            GGCC     CCPP     PPGG       

            GGPP     CCGG     PPCC

            GCGC     CPCP     PGPG

            GCCG     CPPC     PGGP

            GPGP     CGCG     PCPC

            GPPG     CGGC     PCCP          

    手が1名 他の同じ手が3名 4C1×1C1=4  手の数  3

            G1・C3    C1・P3     P1・G3    12通り  

            GCCC     CPPP      PGGG      

            CGCC     PCPP      GPGG

            CCGC     PPCP      GGPG 

            CCCG     PPPC      GGGP

 

   この、4人の場合のアイコ予備群(42通り)が、5人目で、新たな#アイコとなる。

 

◎上記の延長で、5人の場合について以下に整理した。

5人の場合

・総組合せ数 3=243

・アイコとなる確率の計算 

 

 5人での*アイコの確率の計算

   *アイコ数は 3  →確率 *P=3/35 =1/34 

 5人での#アイコの確率の計算

   #アイコの数 

      3人の場合から持ち越した#の確率   

         #P=2C1×3/3=2C1/3=2/9   

      4人の場合で追加され持ち越した#の確率

         #PA=(3C2+3C1)×3/3=(3C2+3C1)/3

                                   =6/27=2/9

      5人の場合で追加された#の確率 

         #PA=(4C3+4C2+4C1)×3/3

              =(4C3+4C2+4C1)/3=14/81

      5人の場合の全体の#の数と確率 

         #Pは、3人以降の#の確率いの総和となるので、 

         #P=#P+#PA+#PA5 

             =2C1/3 +(3C2+3C1)/3+(4C3+4C2+4C1)/3

              =2/9+2/9+14/81

             =(18+18+14)/81

             =50/81 

・アイコ全体の数と確率

          P=*P+#P=1/3+50/81=51/81=17/27

従って、勝負がつく確率は、

          1-17/27=10/27

となる。 

 

★5人のジャンケンでは勝負がついたが、6人の時には#となる、#アイコの一歩手前の予備軍組合わせと確率は、これまでの検討から、以下と想定される。

   #PA =(5C4+5C3+5C2+5C1)×3/3

        =(5C4+5C3+5C2+5C1)/3

        =(5+10+10+5)/243=30/243=10/81

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