2013年3月30日(土) 自家用車との付き合い 1
これまで、自家用車との付き合いは大変長いのだが、慢性的な資金不足もあって、中古のポンコツ車が多かった。が、新たに始めたパラグライダーの機材運搬と山道走行のため、まともな中古車として、ハッチバック式で4輪駆動の、ホンダCR-Vを手に入れたのは、2001年9月である。中古車の値段は120万位だったろうか。前所有者は、新型のCR-Vが出たので、そちらに乗り代えるために手放したようだ。以来、10年以上になるが、10万キロ位は乗ったであろうか。
長年乗って来たこの自家用車を、昨年11月、止むなく、廃車にする事となった。慣れ親しんで来た愛車が無くなることで、愛惜の情、禁じ得ないものがあったが、以来、数か月、周辺の移動には、自転車とバスを利用しているが、特に、不自由はしていない。
CR-V ストリートビューに!
先日、Googleマップのストリートビューで、住まいの近辺を見ていたら、偶然にも、右上の写真の様に、なんと、駐車場にある、赤色の愛車が、写っているではないか! 撮影したのは、2010年1月とあったので、次の改版がなされるまでの期間は、ネット上の駐車場に残っている事となり、何となく、嬉しい気分だ。
本稿では、車との付き合いの中で、手放すまでの経過について、触れることとしたい。
○車利用パターンの変化
ここ10年位を見ると、自家用車を運転する主な機会は、以下のようになるが、この所は、これらに大きな変化があり、運転する機会が、かなり少なくなって来ている。
イ 遠出の家族旅行
ロ パラグライダー
ハ 近隣への買い物等
イ 家族旅行に関しては、実家のある山形や仙台方面に、健在だった両親に会いに行ったり、病気を見舞ったりなど、良く出かけた。車の場合は、時間に縛られない気楽さが大きいが、2人以上で乗ると、車の方が、新幹線より経済的でもあった。
今や、夫婦それぞれの4人の親は、既に、皆な天国にいるので、田舎に行く機会は大幅に減った。
又、知人と信州や上州方面などに、ドライブ旅行を楽しんだが、こちらも、世話役がいなくなったり、メンバーの高齢化もあって、その機会が少なくなっている。
ロ 60の手習いで始めたパラグライダーだが、常磐道利用で、茨城のスクールに、足繁く通ったり、関東周辺の山間のエリアに飛びに行くなど、良く車で出掛けた。結構な荷物になる、パラグライダー用機材の運搬と、山道の走行に、この車が活躍したことは言うまでも無い。
残念なことに、腰痛がひどくなって、数年前にパラを止めたのだが、その後は、車の利用も大幅に減り、高速道路の利用は殆ど無くなっている。
ハ 近隣での買い物や病院通いは、少し遠い所(1キロ以上)は、以前は、車を使っていた。それが、2年程前に、自転車の組み立てが得意な息子から、マウンテンバイクの改良車をプレゼントされて以降は、ごく近くへは普通のママチャリだが、かなり遠い4km位までなら、健康維持も兼ねて、その自転車で行くようになっている。
こんなことから、この所は、殆ど車は使っていなかったので、当然ながら、ガソリンの使用量は少なく、給油の機会も滅多になかった。
○多額の固定費がかかっている
一方、車を所有しているだけで、固定経費として、自動車税、任意保険、駐車場代は必要で、更に、2年毎に義務付けられている車検があり、こちらも、不具合箇所の修理代は別にして、固定費として、重量税や強制保険が必要となる。
車を所有する事の経済性に関しては、稿を改めて触れることとするが、最近の状況は、特に、年金生活者である身には、不経済で勿体ない話だ、と感じていたことである。
○愛車の相次ぐ故障
比較的新しい年式の、しっかりした中古車を手に入れた事もあり、最近までは、自分の不注意による破損等は別にして、不具合は殆ど無かった。それが、2年程前から、以下の様な、不具合が出て来たのである。
①助手席側ドアのガラスが上がらない。
助手席側のドアのガラスが、上がらなくなってしまったのだ。一昨年の車検時に、サービス店に診てもらったら、ガラスを上下するモーターが、上げる段になると動作しないようで、取り替えると、結構な金がかかるようだ。
うっかりして、ガラスを下げるスイッチを入れて仕舞うと、下がったガラスは、今度は、スイッチを入れても上がらない。人に頼んで、ガラスの内・外を両手で挟んで、持ち上げて貰いながら、上げるスイッチを入れることで、何とか、ガラスを閉めたことが、何度もある。開いたままでは、不用心だし、雨が入る心配もある。
でも、車検では問題でなく、我慢できる故障として、修理せずそのままにしてある。
②ボンネット周辺の塗装が剥がれて来ている。
一昨年あたりから、車のボンネット周辺の塗装が剥がれて来て、白いパラフィンの様なものが表面に出ている。本格的に塗り直しを頼めば、大変な金がかかるようだ。
そこで、応急処置的に、サービス店で、ボディーの色と同色のチューブ入り塗料を取り寄せ、塗って貰ったが、短期間に剥がれ落ちて、元に戻ってしまった。塗装の下にある鉄板は出ていないのだが、見た目はかなり良くない。
駐車場には屋根が無いので、塗装の劣化が酷かったのかも知れないが、これまで、色んな車に乗ってきたが、塗装がこのように剥げるのは未経験で、他にも見たことがない。
③エアコンが利かない
そして昨年、真夏を過ぎてからだが、エアコンが利かなくなってしまった。 余り乗らないので、差し向きの夏分は困らないが、寒くなれば、暖房も必要になる。
そこで、行きつけのサービス店で診て貰ったら、冷房用の冷却液の問題では無く、ファンモーターが回らなくなっているようだ。従って、暖房も利かない。サービス店では、モーターを実際に取り換えてみて、チェックしてくれたが、良くならず、更に、他の、数万円の部品も替えないと駄目なようだ、と言われ、ショックであった。
④運転席と助手席に水が溜るようになった。
これも昨年秋、雨が降った翌日、車の中に入ったら、運転席と助手席に水が溜っているではないか。特に、運転席がひどく、水位が2cm位もあったろうか。
これについても、サービス店で診て貰ったら、フロントガラスの周囲のパッキングで、水が流れる経路に詰まりがあり、水が車内に流れ込むようだ。
これを修理するには、フロントガラスを取り外して、詰まりを無くして嵌め直す、等の作業を外注する事となり、たいへんな金がかかると言う。
大がかりな、フロントガラスを取り外す修理は諦めて、運転席等の床に、小さい、水抜きの穴をあけて貰う事を考えたが、これは、比較的問題のない対策と言われた。
自動車を構成する部品等が、径年的にどのように劣化するのかは知らないが、こんな風に、急に、あちこちに、不具合が出て来るものなのだろうか。
一般的なエンジニアリングの世界では、ある時期になると、一斉に悪くなる方が、むしろ、管理がしやすい、とも言われるのだがーーー。
○廃車に向けて
上記の様な、この所の
・利用パターンの変化で、車を利用する機会が大幅に減っている事、
・所有しているだけで、多額の固定費がかかっている事
・高額の修理費がかかる故障が出ている事
を考慮し、後1年の車検期間が残っているものの、このままでは、人に譲る訳にもいかず、自家用車を諦め、廃車にしようと言う方向が、急速に高まった。
そこで、実際に、廃車にする場合のやり方が問題である。これまで、自分で廃車手続きを行ったことは無く、大分前に、エンストして、路上で動かなくなったポンコツ車を、金を払って業者に持って行った貰った事があるだけだ。
取りあえず、廃車手続きについて、ネットで調べて見たら、税金や保険金が還付される額を具体的に示したりして、是非当社へなどと、結構、勧誘は多いのだが、なんとなく、頼みずらいのだ。
どうしたものかと思案する中、行きつけのサービス店で、故障を診てもらった機会に、廃車手続きのことを聞いたら、なんと、当該店でも引き受けてくれると言うではないか!
新車や中古車の販売ならいざ知らず、廃車手続きもやってくれるとは、知らなかったが、有り難かった。この車を手に入れ以来、車検や修理などで、ずーっとお世話になって来たサービス店だが、利益抜きで引き受けてくれたものだろう。
早速出向いて、廃車手続きを、お願いした。手続きは至って簡単で、車内に置いてある車検証関係書類は、勿論必須だが、それ以外では、返還される税金や保険金の振り込み口座名を告げるだけで良かった。余談だが、うっかりして、CDホルダーに入っていた、結構大事なCD10枚を、入れたままで、廃車に出してしまったのが悔やまれる。