つれづれの記

日々の生活での印象

今年の丑の日に その1

2012年07月28日 00時00分13秒 | 日記

2012年7月27日(金) 今年の丑の日に その1

 

 

 今日は、土用の丑の日だ。丑の日と言えば、うなぎ君に感謝しながら、うなぎを食べる(食べられる)嬉しい日、である。

 この、夏土用の丑の日に、うなぎを食べるのは、日本の伝統的な食文化の一つであるが、当ブログでは、一昨年の下記記事

         土用の丑の うなぎ (2010/8/10)

で、触れたところだ。

 

  何時頃からどのような経緯で、この日に、うなぎを食べるようになったのかは、未調査だが、バレンタインデーのチョコレートのようなものだろうか。

今年の夏は、7月19日が土用の入りで、8月6日に明けるまでの19日間が土用で、その中で、十二支の丑に当たる日が、今日と言うことである。24節気と雑節の土用との関係等の詳細については、上記記事で触れているので、これ以上は省略したい。

 

 今回は、うなぎの養殖など、主に、産業的、事業的な側面について調べて見た。

 

○鰻君が主役になる今日を迎えるにあたっての、今年の、マスコミの専らの話題は、シラスウナギの高騰と、それに伴う、うなぎの高値である。

 うなぎは、暮れから春先の、12~3月頃に掛けて、海から川に昇って来る稚魚、シラスウナギを捕獲し、これを、各地の養魚場で育てて成魚にして市場に出す訳だが、この、シラスウナギの漁獲量が、今年は、激減したと言う。ネットの情報では、今年のシラスウナギの価格は、とんでもないもののようで、下図は、下記サイトから借用したものである。 (密漁が横行 価格高騰のシラスウナギ 食文化の危機  (1/3ページ) - MSN産経west) 超高値のため、密猟も横行したようだ。

 

 

グラフにあるように、ここ数年、kg当たりの価格が、100万円近くもするということが大きな話題になって来たのだが、今年は、何と、250万円もしたようだ。 

1kgという量は、ピンと来ないので、頭数を求めて見る。ネット情報では、つまようじ位の大きさのシラスウナギ1匹の重さは、約0.2gとあるので、 単純計算では、1kgの頭数は

     1000/0.2=5000

で、5000匹となる。他の情報でも、1kgの頭数は、5000~8000匹とある。

ここで、1kgが250万円として、シラスウナギ1匹の値段を求めて見ると、

  250000/8000~250000/5000→310~500円

となる。

 

○養魚場では、仕入れたシラスウナギを、育て大きくして出荷するまでの約半年間、大変なコストがかかる訳だが、料理店等で、蒲焼きなどとして出される最終商品の値段は、大幅には上げられないので、関連する事業者にとっては、大変な事態なのである。

  養殖後に、うなぎを出荷する時の値段は良く分からないし、最終的な蒲焼きの値段も、幅がある。先程、近隣のスーパーに寄ったら、案の定、丑の日と言うことで、入口で特別に売っていた。値段を見たら、以下の様だった。

 

     国産(静岡)  蒲焼き 半身串刺し  1200円 (2串で一尾分:2400円)

     中国産     蒲焼き 一尾両開き  1400円 

 

双方を、1尾分で比べると、中国産が、1000円も安くなっている。先日食べたので、今日は買う気は無かったのだが、店員に、敢えて、輸送コストもかかっているのに、中国産が、1尾で1000円も安い理由は何? と聞いたら、

    ・流通量の違い

    ・人件費等の生産コストの違い

などと答えてくれたが、一頃問題になった、中国商品に対する安全性の懸念の言葉は無かった。

国産で見ると、310~500円のシラスウナギが、最終的には、2400円の蒲焼きになって、スーパーの店先で売られている、と言うことだ。

 

 事業者団体である、日本養鰻漁業協同組合連合会のデータでは、うなぎの、国内生産量と輸入量は、平成23年度で、以下の様だ(鰻輸入量及び国内鰻養殖生産量/日本養鰻漁業協同組合連合会

 

   養殖うなぎ  国産           22028t  39.1%  

          輸入品(中国、台湾等) 34061t  60.5%

   天然うなぎ                  230t   0.4%

   総計                    56319t

のようで、輸入量の割合が高いが、自給率も、何とか維持していると言うことか。

先日のTV報道によれば、世界のうなぎの生産量の、約8割が、日本で消費されていると言う、驚くべき数字になっている。

 

○今年のシラスウナギの高騰の原因は、漁獲量が激減した事だが、では、なぜ、獲れなくなったのだろうか。マリアナ海溝深くで産卵するといわれる鰻の生態には、まだまだ謎が多いようだが、海水温度や海流など、海の状況に大きな変化が現れたからだろうか。 或いは人為的なもので、中国や台湾も含めて、各地で養殖が盛んになったことからくる、乱獲によるものだろうか。

 

 この所、うなぎの生態に関して、上述の様に、産卵場所がほぼ突き止められると共に、親うなぎから、人工的に採卵して稚魚から育てて養殖するという、完全養殖技術について、研究段階ながら、見通しは立っているようだ。

 先日25日の水産庁の発表では、人工による完全養殖を、5年後には確立しようという、嬉しい決意表明だ。ただし、コスト的には、成魚で1尾数万円にもなるようで、その段階でも、まだまだ、庶民の口には届きそうにも無いようだがーーー。

 

 うなぎを絶滅危惧種として、国際的な取引を規制しようと言う具体的な動きもあり、八方塞がりの、いよいよ、待ったなしの状況である。

これらを含め、次稿では、持続可能なうなぎ資源の保護と、伝統的な食文化の有り方、について触れたいと思う。

 

 

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集中豪雨と梅雨明け

2012年07月24日 23時09分08秒 | 日記

2012年7月24日(火)  集中豪雨と梅雨明け

 

 

  先日、一部を除いて全国的に、梅雨明けとなり、猛烈な暑さの夏本番になった、と思ったのも束の間、その後数日、可なり気温が低く、地域によっては大雨も降ったりしたが、漸く、昨日になって、九州も梅雨明けとなったようで、夏の暑さが戻って来るようだ。

 

  梅雨と言えば、以前は、じとじとする、長雨を連想する事が多かったのだが、この所は、特に、梅雨明けが近くなると、気象が不安定になり、大雨が降ることが多い。 最近はこの傾向が顕著になり、梅雨は、集中豪雨の代名詞のようになっていて、台風に匹敵する、大きな災害をもたらすことが多いようだ。地球規模での異常気象現象の一環に思えて仕方が無い。

  今年の梅雨では、今月の11日~14日に掛けて、九州北部の熊本県、大分県等が、“これまで経験したことのないような大雨”に見舞われ、河川が氾濫したり、山地で土砂崩れが起きるなどで、大変な被害となり、その状況が、連日ニュースで伝えられ、「平成24年7月九州北部豪雨」と命名されている。

 

  本ブログでは、素人ながら、雨や気象に関する、2、3の話題を取り上げて見たい。

 

○身近かになった気象情報

  最近は、TV、ラジオでは、主要な時間毎に、地域単位に、こまめに、天気予報(気象情報)が放送される。 又、ネットでは、全国どこの地域についても、チェックできるようになっていて、大変便利になっている訳だ。

生活上で、今日は雨が降るか(傘はいるか)、が最も関心は高いのだが、これからの季節の熱中症に関する高温注意情報や、春先の花粉飛散予報なども、重要だ。

  又、自然災害につながる、台風の進路や暴風圏、今回のような集中豪雨なども、当該地域では、極めて大事な情報となる。

 

 

○国内の観測システム

  今回の、九州北部豪雨では、局地的に、大変な降雨があったが、ここで、雨量の観測について触れたい。

  これだけ文明が進んだ現代でも、幸か不幸か、人間の力では、コントロールできない物の一つが、天気(気象条件)だが、コントロールは出来ないものの、状況を把握するための、観測・監視・計測の技術やシステムは、格段に進歩している。

今更言うまでも無く、地上での観測だけでなく、気象衛星なども活用した、地球規模での観測が行われているとともに、観測情報を、国際的な連携のもとに提供し合って、状況の把握・分析や、今後の予測に役立てている。

我が国が、気象観測用に構築・運用している、アメダス(地域気象情報システム AMeDAS:Automated Meteorological Data Acquisition System)と、気象レーダーについて、改めて調べて見た。

 

  日本の国土の広さは、約37万kmと言われるが、これを、17km四方(289km)毎に正方形に区切り、そこに、無人の観測ポイント(アメダス観測所)を設置している。この観測所では、雨量の他、気温、日照時間、風向風速等を計測しているようだ。

全国で約1300か所(370000/289≒1280)となる観測所をネットで結んで、雨量計等のデータを、10分毎に、リアルタイムで収集する、全国規模のシステムが、アメダスである。 

TVの気象情報の画面で、日本地図を、四角に区切った地域単位に、降雨量や気温などが画像で表示される、御馴染の、あれだ。

  観測点の数が多い程、観測精度は上がる訳だが、それだけコスト高になる訳で、双方のバランスから、観測点を17km四方毎に設置する、ことに決められたのだろうか。

 

  一方、全国20か所の気象台等に設置された気象レーダーで、雨雲の分布を捉えて、その解析によって得られた解析雨量と、雨量計による実測データとを上手く組み合わせて、観測の信頼度を上げているようだ。

  近年需要が高い、集中豪雨突風(竜巻)などの観測には、より狭い範囲の現象(局地現象)の把握が必要なのだが、これに、対応するためには、アメダスの観測点を数十倍に増やす必要があると言われる。 このような、局地現象に対しては、雨量計の無い地域をカバーするのに、気象レーダーの方が効率的であり、近年は、こちらが増強される傾向にあるようだ。(アメダス - Wikipedia

  少し前までは、自分は、集中豪雨に見舞われた地域では、雨量計の値が狂ってしまい当てにならないので、レーダーで捉えた雨雲の分析から、降ったであろう雨量を推計している、と思っていたのだが、これは、誤解だったようで、実測データはちゃんと取得出来ているようだ。

 

○雨量の表現

  アメダスの観測点にある雨量計は、底辺の直径が20cmの、円筒を使っているという。

  雨量が、○○mmという意味は、単位面積(1m)当たりに降った雨の量を、mmの高さで表示したものだ。 この数値は、体感的には、ピンとこないのだが、気象庁のサイトに出ている情報を元に、自分なりに、簡略にした(屋内、車にのっていて、の欄を削除)ものが下表である。(気象庁 | 雨と風の表

 

 

雨の強さと降り方
(平成12年8月作成)、(平成14年1月一部改正)

1時間雨量 (mm)

予報用語

人の受けるイメージ

人への影響

 

屋外の様子

 

災害発生状況

10以上~20未満

やや強い雨

ザーザーと降る

地面からの跳ね返りで足元がぬれる

 

地面一面に水たまりができる

 

この程度の雨でも長く続く時は注意が必要

20以上~30未満

強い雨

どしゃ降り

傘をさしていてもぬれる

   

側溝や下水、小さな川があふれ、小規模の崖崩れが始まる

30以上~50未満

激しい雨

バケツをひっくり返したように降る

道路が川のようになる

 

山崩れ・崖崩れが起きやすくなり危険地帯では避難の準備が必要
都市では下水管から雨水があふれる

50以上~80未満

非常に激しい雨

滝のように降る(ゴーゴーと降り続く)

傘は全く役に立たなくなる

水しぶきであたり一面が白っぽくなり、視界が悪くなる

 

都市部では地下室や地下街に雨水が流れ込む場合がある
マンホールから水が噴出する
土石流が起こりやすい
多くの災害が発生する

80以上~

猛烈な雨

息苦しくなるような圧迫感がある。恐怖を感ずる

雨による大規模な災害の発生するおそれが強く、厳重な警戒が必要

 

  上表には、1時間雨量が、10(mm)以上しか出ていないが、10未満については、他の情報によれば、以下のように言うようだ。

    0.1以上~ 2未満    弱い雨(小雨)

     2以上~10未満   普通の雨

 

  大分前になるが、場所は忘れたが、或る実験施設で、人工による降雨体験をさせて貰ったことがあり、時間雨量30mmでも、かなり大変な思いをした記憶がある。

気象庁の上記の表にあるように、大雨のイメージを、人間の生活実感と結び付けて、

      ・バケツをひっくり返したように降る(30~50mm)

      ・滝のように降る (50~80mm)

などと言うのは、上手い表現で、良く使われる。

 

○大雨による災害―河川の氾濫

  上述の、生活体験上での雨量感覚もさることながら、災害との関連、防災、治山治水関連での、降雨量が極めて大事で、前記の表でも、最も右の欄に

     災害発生状況

とあり、降雨量が増える程、災害の危険度が増す様子が示されている。 

  でも、上表では、1時間雨量80mm以上は、「猛烈な雨」で括られているだけだ。先日の北九州豪雨では、時間当たり、108mmの所もあったようで、地域の気象台では、過去の経験と対比して、

        “これまでに経験した事のないような大雨”

として、注意を喚起しようとしたが、対象地域の自治体や住民には、真意が伝わらず、避難が遅れて仕舞ったようだ。

  今回の集中豪雨の様なレベルの雨量を表す、上手い表現が無い、ということのようで、当該地の、一般市民にも、防災関係者にも、分りやすく、アピールしやすい表現を、何か、考え出す必要がありそうである。 

 

   河川の場合は、降雨があれば、それが下流に集まり、河川の氾濫や、堤防の決壊が起き、床上浸水 等の災害となる。各河川では、氾濫危険水位を設けて、常時、水位の監視を行い警戒している。 危険水位との関係を見ながら、適切な対応が取られることとなるが、時間遅れで、下流で氾濫することもあるなど、間に合わなかった地域もあったようだ。

  普段の市民生活の中では、河川は安全な場所であり、憩いの場なのだが、時折、本来の恐ろしい姿を見せる。往時は、河川管理は、時の政治の、基本中の基本であった訳だが、近年になって、整備工事が進んで、治水当事者や専門家以外は、水や河川の怖さを意識しなくなっているのも事実だろう。

 

○土砂災害の恐ろしさ

  一方、今回の集中豪雨では、住宅地の近くで、がけ崩れ、地滑りが多発し、家屋倒壊などで、大きな被害が出ている。 人が亡くなるのは、こちらの方がかなり多いように思われる。地形や植生の状況や、土木工学等の知見から、地域に降った降水量からその地域での土砂災害の危険度を推定することは、出来るだろうが、何分、対象となる個所が余りにも多いということだろう。又、地域毎の降雨の予測も難しいと思われ、なってみないと分らない、というのが実態だろうか。

  この場合は、その当該地域での、

          1時間雨量

の他、

          3時間雨量、24時間雨量、○日間の雨量

などの積算値も重要で、その地域での過去の経験値との対比(かって無かった雨量、など)や、平年のデータとの比較(平年の1か月分相当が4日間で、など)、代表的な災害事例との比較(○○集中豪雨と同程度、など)されることも多い。

 

  集中豪雨のニュースでは、これらの雨量について、レーダーでの雨雲の動きを、赤、オレンジ、黄などに、色分けして示したり、棒グラフの高さなどで、強烈に報道されることが多いのだが、そのデータが、どの位危険なのかは、一般市民には、よく分からない。

これは無理もない事で、防災の当事者が、地域毎の危険度をきっちり把握して、対策を立てることが肝心で、避難誘導等を呼び掛けることとなる。

 

  転ばぬ先の杖、として、自然災害を予想した平時の備えとして、河川管理や山地管理の、長期的な対策を計画的に行うことが必要なことは言うまでも無いが、いくらでも金は掛かってしまうのだ。

  特に、山地に関しては、膨大な地域の広がりから、管理が難しいと思われるが、航空機による空からの観測の活用、伐採と植林との関連、造成地が落ち着くまでの長期的な時間の管理なども、課題だろうか。

 

○災害経験を教訓として

  昨年夏、福島県の桧枝岐ルートで尾瀬にドライブ旅行した時は、集中豪雨(平成23年7月 新潟・福島集中豪雨)による新潟県との県境付近のがけ崩れで、国道が通行止めになったが、その少し手前で尾瀬に入ったために、辛うじてセーフになったことがある。

 

  一方、昨年秋の奈良・和歌山県での、台風12号による豪雨災害では、堰き止め湖が幾つも出来て、決壊の危険があるということで、TVを通して、はらはらさせられたが、事無きを得たのが幸いであった。

 

  又、昨日は、30年前に起こった、7.23長崎大水害の記念の日だったようだが、以前、夫婦で訪れた事がある、市内の、かの有名な眼鏡橋が流されてしまったことを、鮮明に記憶している。

 

  天災は忘れた頃にやってくる、とは、寺田寅彦の名言と言われるが、この所は、忘れる間もなくやってくる、と言った印象だ。 当然のことながら、今回の豪雨災害を含め、これまでの数多くの災害体験から、教訓を学びとり、今後に生かしていかねばならない。  

 

 

 

 

 

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オンカロ建設の驚き

2012年07月15日 23時14分54秒 | 日記

2012年7月15日(日) オンカロ建設の驚き

 

 

 この3月24日(土)の、NHKTV「海外ネットワーク」の特集番組

       “10万年後の安全をどう守れるか? 北欧で世界初の放射性廃棄物処分計画”

で放送された、フィンランドで建設が進められている、オンカロ と呼ばれる、放射性廃棄物の最終処分場の話は、自分としては、かなりショッキングな内容であった。10万年も先まで考えなければならないなんて、本当? という率直な驚きである。

  (NHK 海外ネットワーク|これまでの放送|2012年3月24日

  

 この放送に関しては、何故か、その後も、ずーっと気に懸かっていた。必ずしも気が進まないのだが、意を決して、今般、放射性廃棄物の処理について、自分なりに少し情報を整理しながら、何回か、取り上げてみることとした。 

 

 フィンランドのこの施設は、使用済み核燃料等の最終処分場だが、2000年に、国内の、ユーラヨキ(首都ヘルシンキの北西約200km)という町に建設することを決めて、工事が進められているようだ。

地下420mの深さまで縦に掘り下げたところで、横穴を作り、そこに、厳重に容器に収納した放射性廃棄物を埋めて行くという。埋設する量は、それまでの原発の運転で生じたものと、将来の分も合わせて、1万2000トンが埋められるという。

2020年から、本格操業を開始する予定で、それから100年後の、2120年に、埋設を完了し、入口を封印すると言う、壮大なプロジェクトだ。

 この施設の安全性については、地盤の堅固さ(片麻岩)、埋設物の十分な防護、等で、今後、地球環境が大きく変動して、氷河期になったとしても、影響が無いように配慮され、10万年後までの安全性を見込んでいる、という、とてつもないものだ。

この施設の名前の、「オンカロ」とは、フィンランド語で「洞窟」や、「隠し場所」を意味するという。

 

 ここで、フィンランドの、電力事情と原発の状況について、ネット等で調べて見た。2010年のデータに拠れば、以下のようだ。

       総発電電力量   877億kWh

          内原子力   219億kWh  

           構成比    28.4%

 同じ時点の日本の総発電量は、約1兆kWhで、内原発分は2700億kWh程度で、構成比が27%程度になる。 

 フィンランドの原発のサイトは、2か所あるようだ。1か所は、首都ヘルシンキの北西になる、ボスニア湾に面した、ユーラヨキ市のオルキルオト島にあるようだ。ここでは、それぞれ、出力86万kWの2基が稼働中で、更に、同じサイトに、来年稼働予定で、出力160万kWの大型の3基目の原発が建設中のようだ。

 もう1か所は、ヘルシンキから東に少し離れた、フィンランド湾北岸のロヴィーサという所にあり、出力が小さい2基が稼働中のようだ。

日本の原発は、事故原発を除いても、稼働できるものが50基もあり、これと比べて、フィンランドの原発の数やその発電量は、かなり少なく、それだけ、出てくる廃棄物の量も少ない訳だ。

 同じユーラヨキに建設中の、上述のオンカロは、オルキルオト原発からは、10km程度の距離と言う。 以前、ユーラヨキ町が、オンカロ建設を決めた時は、安全性に対する絶対的な信頼の下、経済的な恩恵が最大の理由だったと言う。

 

 ネットで調べたら、少し詳しいフィンランドの地図の中で、首都ヘルシンキ近くに、上述の、ユーラヨキとロヴィーサが、何とか見つかった時は、何故か、嬉しくなった。場所が分かったことで、やはり、原発があり、オンカロ建設が進められているのだ、という、実感が湧いてくるのである。

 

 自然が美しい「森と湖の国」と言われるフィンランドは、残念ながら、まだ、訪れたことは無いが、フィンランドと言えば、とっさに思い出すのは、シベリウス作曲の名曲、交響詩「フィンランディア」の、あのメロディーだ。 そして、愛らしい、漫画のムーミンである。(以下の各画像は、ネットから借用)

         

       森と湖の国                   ムーミン              フィンランド国旗 

 その国にして、世界に先駆けて、放射性廃棄物の最終処分場を本格的に建設している、というのは、イメージがかなりかけ離れているのだが、これも事実、という思いだ。問題を直視して逃げずに向き合う、欧米人の気質の様なものを感じる次第である。

 

 

 放射性廃棄物の処理や貯蔵については、わが国でも、多くの議論があるところだ。原発の通常運転で生ずる、低レベル放射性廃棄物については、青森県六ケ所村に建設された施設で、再処理することとなっているようだ。

今後、原発を継続する限り、今回の様な事故は無くても、通常運転に伴う放射性廃棄物は出続ける訳である。

 

 放射性廃棄物については、昨年の原発事故前までは、内容が難解なことから、一般には、余り注目されず、自分としても、何も分っていなかったのだ。 大変危険で、怖いものなのに、である。

長期間管理すべき怖い放射性物質としては、今回の事故の経験から、

    半減期が2年の   セシウム134

    半減期が30年の  セシウム137

がすっかり有名になったが、これ位が、主な放射性物質と思っていたのだが、原子炉内では、色んな放射性の核種が生成されるようだ。

 原子炉の中では、天然ウランなどが核分裂し、連鎖反応の中で、陽子や中性子などがぶつかり合い、また組み合わさりながら、不安定な放射性物質等、色んな人工物質の生成、消滅が繰り返されているのであろう。原子炉の中では、まさに、初源の宇宙が、小さく再現されている、ようなものだろうか。

 原子炉内で、人工的に生成される放射性物質の中には、半減期が極短いものから、数10日オーダー、数10年オーダーのもの、超長い、数千年のものなどもあるようだ。

 

 今回の事故で、多量に放出された、セシウム137の場合は、半減期から、殆ど無害になるのは、約300年後ということに驚いて、改めて確認して当ブログ記事

          300年も長い間?  (2011/10/4)

を書いたが、数万年もかかるものもある、と知ったのは、想定外の驚きでもある。

(天然の放射性物質である、ウラン238の半減期は、何と、45億年とある!) 

 でも、要は、そのような、半減期の超長い物質が、どの位の割合で生成され、どの位の量になるかが問題で、あくまでも、確率的にリスクを見ればいいと思われる。 その物質を特定出来て、それをしっかり管理できれば、単純に怖れる必要は無いだろう。 (放射性廃棄物 - Wikipedia

オンカロが、10万年先まで想定していると言うのは、誇張ではなく、驚くには当たらないのかも知れない。

永久保存となる、最終処分場の形態や防護などについて、IAEAでは、勧告などが、有るのだろうか。

 

 放射性廃棄物の管理については、昨年の10月1日に、NHKTVの、「ニュース深読み」で、「どう進めるの? “除染”」として、総合的に扱われた。(- これまでの放送 - 週刊 ニュース深読み

これに触発されて、下記の当ブログ記事

         人工バリア形処分場  (2011/10/10)

を、投稿している。 記事中にあるが、東大 児玉龍彦教授が、問題に正面から向き合って提唱されているような恒久施設(人工バリア形処分場)が、数多く必要になることは言うまでも無い。

 

 フィンランドで建設中の、オンカロのような最終処分場の形態は、「地層処分」という分類になるようだ。このやり方は、アメリカや、ドイツや、フランスなどでも、研究や実際の建設が進められているようだ。地下深く埋設し隔離し、分らなくするやり方だが、児玉教授提案の人工バリア形処分場は、古墳墓地のように、敢えて、地上で見えるようにするようだが、双方にどのような違いがあるのだろうか。

 日本でも、北海道幌延町や、岐阜県瑞浪市で、地下埋設の実験等が行われていて、2028年までに場所を決め、その後建設し、2038年から操業を開始する、などという大まかな工程表もあるようだが、目下は、絵に描いた餅で、最終処分場の建設計画は進展していないようだ。

 

 良きにしろ(平和利用)、悪しきにしろ(軍事利用)、人類は、原子力という、パンドラの箱を開けて仕舞ったのだ。その贖罪とも言えるだろうか、洞窟を掘り、とてつもなく長い時間に耐えなければならなくなった、と思えるのである。

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ウインブルドン大会

2012年07月10日 15時45分36秒 | 日記

2012年7月10日(火)  ウインブルドン大会

 

 

 先月の6月末から、イギリス、ロンドンのウインブルドンで行われて来た、テニスの全英オープンは、日本時間の、7月8日夜遅くから深夜に掛けて、最終種目の、男子決勝が行われて、全ての日程が終了した。

 

 この大会に、日本から出場した、錦織 圭選手が、初戦、2回戦を突破し、3回戦に進んだが、この辺までは、ニュース等で良く見た。錦織選手の今回の活躍は、日本人としては、17年振りという快挙であるが、彼が敗れて以降は、興味がやや薄れてしまった。その後、同、女子の決勝で、ウィリアムズ姉妹の、セレーナが優勝する中継も見たりした。

 

 8日の日曜夜は、NHK総合TVで、毎週、楽しみにいる韓国ドラマ「イ・サン」を見ようと、夜11時前にTVを点けたら、なんと、テニスの中継であった。アレ? と思い、番組表で確かめると、深夜までテニス中継のようで、イ・サンは無かったのである。

そう言えば、前回のイ・サン終了時に、次回は、15日と予告されたが、なんで、1週休むのかな、と疑問に感じたことを思い出した。 理由は、天下のウインブルドン大会の、BSでなく地デジでの、TV中継だったのである。 

 

 こんな訳で、たまたま見ることとなった、テニスのTV中継なのだが、今回の決勝の対戦者について、アナウンサーが盛んにアピールするのを聞いて、俄に興味が増してきて、少し観てみよう、と言うことになった。

即ち、片や、スイスのフェデラー選手は、これまでも良く出て来た、名前も知っている選手だが、今回優勝すれば、歴代最多優勝回数の記録に並ぶと言うのだ。

一方のイギリスのマレー選手は、余り知らなかった名前だが、地元イギリスの選手が決勝(男子)に進出したのは、74年振りで、若し優勝すれば、76年振りの偉業、となるようで、特に、この、マレー選手に注目した。

 世に、「ウインブルドン現象」と言う言葉(元々は経済用語)があり、地元の選手が滅多に活躍できない状況を、揶揄する時にも使われる。 この同じ日曜から、大相撲名古屋場所が始まったが、日本の大相撲を称して、外国人ばかりが強くて優勝する反面、地元である、日本人力士が活躍していない状況が、このようにも言われているのだ。当ブログでも、下記記事で、取り上げたことがある。

 

     大相撲 その5 秋場所から仕切り直し (2010/9/19)

 

テニスの4大メジャー大会でも、最古の歴史と伝統を誇るウインブルドン大会だけに、イギリスにとっては、かなり、不名誉な現象なのである。

 

 さて、ウインブルドン大会に戻ると、決勝戦の第1セットは、何と、地元の期待を一身に集めた、マレーが、勢いに乗って、ゲームカウント6-4で、幸先よくものにしたので、汚名返上ができるかも知れない、との期待が湧き、少し興奮した。でも、続く第2セットは、マレーが善戦したものの、フェデラーが、地力を発揮して、7-5で取り返し、セットカウントは、1-1となった。 自分は、翌日の予定があるので、結果は翌朝のスポーツニュースで見ればいいや、と、少し心残りではあったが、ここで就寝した。

 

 暫く寝たあと、トイレに起きたついでに、時間は確認していないが、TVを点けたら、テニス中継がまだ続いており、第3セットが終わって、 セットカウントが、フェデラーの2―1で、第4セットが行われていたのである。

第3セットは、途中で雨のハプニング等もあったようだが、デュースが10回も続く第6ゲームの激戦をフェデラーが制し、これが、その後の分岐点となって、6-3でフェデラーが取ったようだ。

 第4セットは、フェデラーの調子が安定し、マレー優勝の可能性は、かなり低くなっていたのだが、どうせならと、眠さを我慢して、最後まで見届けた。

結局、フェデラーが6-4で第4セットをとって、セットカウント 3-1で、フェデラーが優勝し、7回目の歴代最多記録に並ぶとともに、世界ランキングも、3位から1位に返り咲いたのである。以下の写真は、ネットから借用。 

            

 フェデラー選手左  マレー選手右              トロフィー

 

 涙のインタビューとなった、マレーの心中は、察するに余りあるが、惜しくも、イギリスにとっての夢は、夢に終わり、汚名返上も実現しなかったのである。でも、準優勝のマレーのランキングは、4位のままのようで、来年以降の大会で、雪辱出来る可能性は十分にあり、その機会を待ちたいものだ。

 

 

 テニスの試合は、時々、TVのBS放送等で見ることがあるが、ルールに絡む、自分には良く分からなかった話題を、2点、取り上げたい。 

 第1点は、ズーッと気になっていたことだが、得点のカウント法のことである。 テニスでは、得点を、0ゼロ、1ワン、2ツウ、3スリー とは数えないのだ。 調べたら、以下の様な事が分かった。

ア 0を、ゼロと言わずに、ラブ(love)と言うこと

これは、テニス発祥の地のフランスでは、0の形に似た卵を、loef(ロエフ、ルフ)と言うそうだが、イギリス人には発音しにくいので、発音の似ている、love(ラブ)にした、という説が有力と言う。

 

イ  得点する毎に、15フィフティーン、30サーティ、40フォーティ と言うこと

これにも諸説があるようだが、時計の文字盤を、15分単位で区切って、一周する(60分)と試合が終わるとして、15づつに区切った、と言う。(サッカー等でも、15分単位の時間設定が行われている)

この時、45のフォーティファイブは、長過ぎて言いにくいので、フォーティになったと言う。

 

 0をラブとよび、15ずつ進む数え方をし、45を40に縮めるなど、理屈には合わないことでも、伝統として、後生大事に守り続ける、イギリスらしさが感じられる話だ。

 

 

 2点目は、テニスでの、決着の付け方だ。 勝敗の決着のつけ方には、どのスポーツや競技にも、色々なルールがあるものだ。

 テニスでも、各ゲームについては、卓球などと余り変わらず、分りやすい。 即ち、ゲームは、ゲーム毎に、サーブ権を交代しながら進められる。 得点は、0から始まって、15になり、30になり、40になって、次に得点すると、時計を一周することとなり、そのゲームの勝ちとなる。

双方の得点が、40-40になると、デュース(deuce)になる。1点差がつくアドバンテージとデュースが、何度も繰り返され、2点の差がつくと、そのゲームが決まる。

 

 テニスでの、セットの決着の付け方が、独特である。 先に、6ゲーム先取すると、セットの勝ちになるのだが、2ゲーム以上離れて居ることが条件となる。

力の差がある時は、すんなり決着がつくのだが、均衡している時は、交互にゲームを取り合うこととなる。ここで、試合の獲得ゲーム数が、6-6になると、 タイブレーク(tie  break)というルールが適用され、ここからは、12ポイント制になる。

 これは、難解でユニークなルールだが、今回、漸くにして理解できたものだが、以下の様になる。

 

  ・先に7ポイントを取った時に、相手に2ポイント以上差をつけていれば勝ち

  ・双方が、6-6の同スコア(tie)になると、以降は、先に7ポイントを取っても勝ちにはならず、2ポイント連続で先取して(相手に2ポイ

  ント差をつけて)勝ち(break)となる

 

という、ややこしいルールだ。勿論、この間の、サーブ権の移動のルールも決められているし、6の倍数になった時は、エンドのチェンジも行うようだ。

 公平性を保ちながら、勝負の決着をつける方法として、現在の様な形に、工夫されてきたものであろう。 

 

 

 テニスの世界4大大会として、毎年、全豪オープン、全仏オープン、全英オープン(ウインブルドン)、全米オープンがあり、4大大会を、一年で/生涯で制覇した選手は、グランドスラム達成と讃えられるようだ。日本人選手には、まだまだ手が届かない、これらの大会だが、今後の活躍に期待したいところだ。

 さしむきは、目近に迫ったロンドンオリンピックでの、錦織選手はじめとする、テニスの日本選手達の活躍が楽しみである。そして試合の中で、タイブレークが見られたら、嬉しいところだ。 

 

 

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LEDの光ー半導体光源の未来

2012年07月06日 23時29分38秒 | 日記

2012年7月6日(金) LEDの光―半導体光源の未来 

 

 

 LEDについては、当ブログの先だっての記事

        LEDの光―LED照明 (2012/6/30)

で取り上げたが、今回は、その続編である。

  

 太陽などの自然光に加えて、ローソクや油等の燃焼による人工光は、人類の長~い歴史と共にあるが、人工光の中で、電気を使うようになったのは、そんなに古いものではない。

 初期、エジソンが、京都の竹の炭をフィラメントに使ったと言われる白熱電球は、流れる電流でフィラメントが熱せられ、熱と光を出しているものだ。

 次に生まれた蛍光灯は、放電現象を利用したもので、水銀蒸気から飛散した紫外線が、封印されたガラス管の内側に塗布されている蛍光体に、衝突して発光させる原理だ。

 そして、次に生まれたのが、LEDによる光で、LED(Light Emitting Diode)の原理そのものの発見から、100年程経過し、赤色LEDが実用化されてからで、50年位になるようだ。

    

    赤色発光ダイオード (発光ダイオード - Wikipedia

 pn接合のダイオードに、電圧を掛けると発光する、と言う現象は不思議でもある。半導体を使って、電気エネルギーを、直接、光エネルギーに変換する仕組みになるが、光の世界に、大きな変革をもたらしていると言えよう。

 半導体の種類を選択することにより、色んな色の光が作れるとともに、変換効率がよく低消費電力で、発熱が少なく、長寿命、などのメリットは大きく、当面の課題である高コストも、普及の拡大と改良により、クリアされるだろう。 

 

 LEDの光は、照明として利用する前に、各種表示等に利用することから始まったようだ。 表示は、直接、目で見る場合が主だが、逆に、照明は、光を直接は見ないで、反射光に拠ることが多い。

LED表示は、最近では、多様な場面に使われている、と言えるだろう。思いつくままに、以下に列挙してみる。

    道路の信号機  球場のスコアボード 街中のイルミネーション

    駅の各種文字表示 スマホのバックライト 

    機器の電源・動作表示  室内スイッチの表示     etc.

 

 一方、LED照明は、最近は、省エネの掛け声の下、クローズアップされて来ている訳だ。先だって開業した東京スカイツリーでは、LEDを全面的に採用している、ということのPR効果は大きいようだ。

 LED照明については、前稿でも触れたが、白熱電球との比較では、優位性は明確に言えるようで、口金型の白熱電球については取り換えも容易だ。

 一方、LED照明と、蛍光灯とを比べた場合、消費電力や、寿命や、コストなどの点で、どうなのか、今いち、はっきりしていないし、蛍光灯の様な、直形管や、円形管のLED製品はどうなっているのか、よく見えないところだ。

 政府は、省エネや節電対策、CO2削減策として、LED照明の利用を促進するため、数年前に、業界に対し、2012年までに白熱電球の製造を中止するよう要請をしている。そして、先月には、白熱電球の販売面でも、自粛するよう関連業界に依頼している。

この方向は、今後は、蛍光灯などの製造・販売の抑制や、LEDへの置き換えについても、具体化されることとなろうか。

 

 LEDの光について、少しく、歴史を調べて見た。 光の三原色、R(赤)、G(緑)、B(青)の中で、最初にRが1962年に実用化され、続いて黄緑(YG)やY(黄)が、70年代に実現したが、Bについては、長年、見つからなかった。1993年になって、漸く可能になったようだが、発明や特許を巡る、熾烈な競争や争いもあったようだ。そして、純緑(G)が実用化出来たのは、Bの後と言う。

 LED照明では、太陽光と同じ、白色光が重要になるが、これを得る方法に工夫が必要のようだ。RGBの三色光を混合する方法は常識的だが、色合いが、不自然になると言う。このため、青色ダイオードの光を照射して白色を得る等、各種方式の開発が進められているようだ。

 先日、LED電球を購入した店には、昼白色と電球色の2種があったが、比較のため、前者を手に入れた。台所で、白熱電球の光の色と比較すると、かなりの違いがある。 

 

 今回購入したLED電球の明るさは、従来の白熱電球の30w(ワット)相当で、420 lm(ルーメン)と表示されている。光の量の単位として、ルーメンがあることは知っていたが、白熱電球の明るさの目安であるwと、lmとはどんな関係になるのだろうか。一方、ルクスという単位もある。 少し、調べて見た。

光を出す光源の、光の強さを表すのが、ルーメンで、「光束」というようだ。(磁束などと同じ表現だが、やや、ピンとこない)。

消費電力 ○○wにほぼ等しい、電球の「○○ 形」とルーメンの関係について、日本電球工業会のサイトに、分りやすい表が出ているので、以下に引用した。LEDランプの選び方・使い方 - JELMA 日本電球工業会 

                   

 一方、光で照らされる受光体側の明るさを表すのが、ルクスで、「照度」と言われる。ルクスの方は、光源の強さだけでなく、光源と受光体間の距離や、角度などが大きく関係する。

 

 ラジオが、真空管からトランジスタに、テレビが、ブラウン管から液晶などに変わったように、光は、次第に、LEDに替わって行くのだろうか。

 白色LEDができれば、全世界の照明用電力は、2000年のデータで

        1724T(テラ)Wh→400TWh

と、3/4も削減される、と言う、壮大な試算もある。(NISTEP 科学技術政策研究所 2010.4.22シンポ  世界を照らすLED  名大天野氏)

 

 半導体を使ったLEDの光は、表示や照明などの、実用的な分野だけでなく、光を使った演出など、芸術的な分野でも、大きな可能性を持っていると言えよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、光で照らされる受光体側の明るさを表すのが、ルクスで、「照度」と言われる。ルクスの方は、光源の強さだけでなく、光源と受光体間の距離や、角度などが大きく関係する。

 

ラジオが、真空管からトランジスタに、テレビが、ブラウン管から液晶などに変わったように、光は、次第に、LEDに替わって行くのだろうか。

白色LEDができれば、全世界の照明用電力は、2000年のデータで

1724T(テラ)Wh→400TWh

と、3/4も削減される、と言う、壮大な試算もある。(NISTEP 科学技術政策研究所 2010.4.22シンポ  世界を照らすLED  名大天野氏)

 

半導体を使ったLEDの光は、表示や照明などの、実用的な分野だけでなく、光を使った演出など、芸術的な分野でも、大きな可能性を持っていると言えよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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