つれづれの記

日々の生活での印象

地球環境とともに

2021年04月30日 21時12分34秒 | 日記

        2021年4月30日(金) 地球環境問題とともに

 

 

 地球環境問題については、当ブログで、これまで、多くの記事を投稿しているが、最近では、以下の記事がある。

 

  地球環境問題とCOP25 (2020/1/16) 

                COPとその後の経過

  地球環境問題  (2020/12/18)

  パリ協定とカーボンニュートラル                 

  地球環境問題 続き (2020/12/21) 

  自動車の未来    

 

本稿では、最近の地球環境関連の話題について、触れることとしたい。

 

 

 

◎パリ協定とその後の動き 

 地球環境問題に関する国連の活動の中で、なんといっても、エポックメーキングなイベントは、2015年末に採択されたパリ協定(Paris Agreement)だ。

パリ協定は、2015年末にパリで開催されたCOP21で採択された、拘束力のある、国際条約である。

  

◇概要

2019年暮れ、フランスのパリで開催された、国連気候変動枠組み条約(UNFCCC*)の、第21回締約国会議(COP21)で採択され、批准・成立した国際条約だ。

協定参加国は、日本を含めて、195カ国であり、世界各国の全員参加となっている。

*UNFCCC:NITED ATIONS ARAMEWORK 

        ONVENTION ON LIMATE HANGE

 

◇パリ協定の内容       

 21世紀後半に、産業革命以降の地球の温度上昇を、2度以下にするとしている。

参加各国が、目標を設定し、準備期間を経て、2020年(以前の東京オリンピックの年)から実行する計画だ。

日本の場合、なかなか手が回らない状況であり、排出する炭酸ガスの削減目標など、進んでいない。

コロナ禍が大きく影響して、今年のCOP26が、1年後に延期になったが、ワクチンの接種などで、今後コロナが沈静化するとして、どのような新たな方向が、国際的に模索されるのだろうか?

 

 

 

 ◇パリ協定採択後の状況

 2015年  COP21  パリ       フランス  パリ協定採択

 2016年  COP22  マラケシュ    モロッコ 

 2017年  COP23  ボン       ドイツ   アメリカ協定脱退表明

 2018年  COP24  カトヴィツエ   ポーランド

 2019年  COP25  サンチアゴ(チリ)      

               ⇒マドリード  スペイン  チリの政治情勢で変更   

 2020年  COP26  グラスゴー   イギリス コロナ禍で21年に延期

 2021年                      1月 アメリカ協定復帰

        COP26  グラスゴー   イギリス 11月1日~12日の予定

 

いつもながら、アメリカの動きは、気になるところだが、トランプ大統領は、2017年11月に、このパリ条約からの脱退を表明し、1年後の、2018年11月初旬、脱退手続きが完了している。アメリカは、以前の京都議定書でも、脱退した前科がある。 

 

 

◇アメリカの変化

アメリカでは、トランプ前大統領が、パリ協定を脱退し、後任のバイデン新大統領は、選挙戦中から、パリ協定への復帰を表明し、さっそく、1月、大統領令に署名し、協定復帰を実行している。

 

そして、{罪滅ぼし}のために、大統領のイニシアティブで、下記のサミットを提唱し、実行に移している。

 地球温暖化サミット  オンライン形式 2021年4月22~23日

            世界40カ国の首脳が参加

            アメリカ、中国、ロシア、EUなど が意向表明

            日本も、菅総理が参加し、意向表明

            スウェーデンの活動家、グレタ.トウンベリさんも、学校を休んで参加している 

 

        オンラインサミット風景

            

       険しい表情のトウンベリさん

 

 ◎サミットで表明された各国の目標値

  下図は、日米EUについて、削減目標を示している。画像の編集の都合で、横軸の時期の、前半と後半を繋ぎ合わせているので、見ずらい所がある。

出典:日本、温暖化ガス13年度比46%減 気候変動サミット開幕_ 日本経済新聞.html

 

 

   

 

    2030年目標           最終目標

米国   05年比 50~52%減      2050年実質ゼロ

EU  1990年比 55%減       2050年実質ゼロ

日本   13年度比 46%減       2050年実質ゼロ

 

米国は、オバマ政権時代は、05年比26~28%削減としていたが、今回のサミットでは、会議の主導者として、これまでの数値を約倍増した目標値を、掲げている。

日本は、これまで、30年に13年度比26%減 ⇒ 46%減(50%の高みに挑戦)となったが、総理の独断による「勇み足」といわれている。

中国は、排出量は世界1位だが、実質ゼロを目指す最終目標年を、2060年としているようだ。

 

各国が表明した削減目標については、今後の11月のCOP26(グラスゴー)等で、チェックされることとなる。                               

                                 

◎脱炭素社会

 以下は、本稿の冒頭にある、当ブログの下記記事

  地球環境問題 (2020/12/18)

から引用:

 

・脱炭素の語源

 地球温暖化ガスの主体である空気中の炭酸ガス(CO2)は、炭素(C carbon) が主成分だ。

 このため、CO2を減らすことを、脱炭素(decarboniz(e)ation)と言っている。

 空気中のCO2濃度を減らすことが、地球環境保護のための急務で、その中で、CO2を直接閉じ込める技術の開発も進んでいる。

 

・脱炭素社会(decarbonized/carbon-free society)

 10月26日の国会所信表明演説での菅総理の発言

*2050年目標に脱炭素社会を実現すると表明

  11月下旬、G20関連の国際会議で、同様の意向を表明

  具体策は示されず、将来に対する意向・態度表明と言える。

低炭素社会(low-carbon society)とも言われる。

 カーボンニュートラル(carbon neutral)という考え方:植物が介在し、CO2を出す側と取り込む側がバランスするという概念で、環境化学用語の一つ。下図はネットより。

 

・排出権取引

 地球環境保護のための経済用語で、国や企業ごとに、最初にCO2の排出枠を割り振るが、実際に、枠内に納まりきらなかった国や企業が、枠に余裕のある国や企業と取引することとなる。

 国同士では、工場等が多い先進国側が枠不足で、森林等を抱える途上国側が枠に余裕がある事が多く、両者間で取引が行われる。

 京都議定書で取り決めがある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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リアル二刀流復活 続続き

2021年04月29日 17時07分04秒 | 日記

2021年4月29日(木) リアル二刀流復活  続続き

 

 

先日、当ブログで、下記記事を投稿した。

 リアル二刀流復活 続き  (2012/4/25)

今回は、一昨日の27日に、NHKBSで放送された、大谷選手の2回目のリアル二刀流出場について取りあげる。

 

 

◎NHKBSのMLB中継

27日に、NHKBSのMLB中継で、大谷選手の活躍を観戦した。マリナーズと、テキサスレンジャーズとの対戦である。

今回は、これまでとは異なり、正真正銘の二刀流で、大谷選手は、打順は2番で、公式戦では初めて、投手と打者の双方で出ている。1回目の時は、投手専門であり、打者の出番がなかった。

両チームとも、アメリカンリーグの西地区に所属し、DH制がなく、投手が打席に立つスタイル(日本のセリーグと同じ)である。

 

解説者は、お馴染みの、元広島の強打者、小早川毅彦氏である。 

 

試合は、テキサスレンジャーズの本拠地である、テキサス州アーリントンのグローブライフ球場で開催され、時間は現地の26日17時で、日本時間では、27日、午前10時である。現地テキサスの、中西部標準時と、日本標準時とは、時差が14時間で、半日と一寸の遅れとなり、TV観戦には、お誂えの時間帯だ。    

 

◎試合経過

以下の試合経過は、次のサイトを参照しているが、かなり詳細なことまで記録してくれており、前稿に続き、スポーツ紙は流石だと、感服。

大谷翔平 5回4失点で1072日ぶり勝利 打っても2安打2打点/詳細 - MLBライブ速報 _ 日刊スポーツ.html )

 先攻めレンジャーズ、後攻めエンジェルスで試合が開始され、1回表から、大谷投手の出番となった。

 

◇投手

*1回表

・先頭打者 三塁への当たり損ねのボテボテゴロ。 シフトで三塁手は不在で、内野安打に。

 ・次打者 中飛でアウト

 ・次打者 カウント3-1から四球

 ・次打者 カウント1-0から、スライダーを打たれ、左中間へホームラン

 ・次打者 ストレートの四球

 ・次打者 1-1から死球

 ・次打者 初球が暴投 走者が2、3塁に進塁。 右犠飛で3塁走者がホームイン

 ・次打者 見逃し三振  

 4失点をし、漸く終了 前試合の悪夢がよぎったイニング

 投球数は、29になってしまった。

 マドン監督は、今回は、球数の制限は無い、と言っているがーーー。

 

 *2回表

 ・先頭打者  左飛

 ・次打者   遊ゴロ

 ・次打者   スプリットで空振り三振

 投球数は、36(このインニングは、7球)

 

 *3回表

 ・先頭打者  スプリットで空振り三振

 ・次打者   遊ゴロ

 ・次打者   スプリットで空振り三振

 投球数は、45(このイニングは、9球)

 

 *4回表

 ・先頭打者  スライダーで見逃し三振

 ・次打者   スプリットで三振

 ・次打者   スライダーで見逃し三振

 投球数は、59(このイニングは、14球)

 

 *5回表

 ・先頭打者  スプリットで三振(五者連続 三振合計8)

 ・次打者  直球で一ゴロ

 ・次打者  中前安打

 ・次打者  スプリットで三振

 

 投球数は、75(このイニングは、16球)

 この回で降板

 

**投手成績

 勝敗  1072日振りに、勝ち投手

 投球数 75

 被安打 3 

 失点  4

 四死球 3 

 奪三振 9

 防御率  3.29

 

 ◇打者

  *第1打席 1回1死 走者なし

   四球で出塁。次打者の安打で二進 その後の右前安打で、 2塁から生還

  *第2打席 2回2死 1、2塁

   2球目をたたき、右翼線へ痛烈な2塁打で、2者を還し、3-4と1点差に。

   次打者の適時打で、同点のホームイン

  *第3打席 3回1死1、2塁 

   カウント2-2から空振り三振

   後続打者の連続ホームランで、7-4 と勝ち越し

  *第4打席 6回先頭打者

   初球を、三塁方向へフライ気味の意表をつくセーフティバント 幸いに内野安打

   その後の打者の適時二塁打で、生還し8点目

 

 **打者成績

   打席数  4 

   安打数  2

   三振   1

   被四死球 1

解説の小早川氏の印象:2回表にマウンドに立った時、1回裏に滑り込みで生還した時の、ユニフォームの汚れを見て、普通の投手にはないことで、投打に活躍した勲章のようなものだ、と述べている。下図では、良く見えないが、マウンドに向かう大谷投手の、左腿のあたりが汚れている!

 

初回に4失点してしまった時は、又かと、先日の悪夢が蘇ったが、2回以降は投球が安定して無失点に抑え、ゆっくりと観戦できた。 マメの心配もあり、勝利投手の権利も得て、5回で降板している。チームは、その後も得点を重ねて快勝している。

次回の投手登板が楽しみだが、日本のゴールデンウイーク中は、DHだけのようだ。

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リアル二刀流復活 続き

2021年04月25日 11時49分53秒 | 日記

2021年4月25日(土) リアル二刀流復活  続き

 

 

 

MLBの大谷翔平選手の今シーズンの活躍の中で、先日、下記記事を投稿したところだ。

  リアル二刀流復活  2021/4/7

 

この記事はオープン戦についてだったが、本稿は、その続編で、先日の、公式戦について述べている。

 

◎ NHKBSのMLB中継

先日、NHKBSのMLB中継で、大谷翔平選手の、投手としての活躍状況を観戦した。

対戦相手は、テキサスレンジャースである。

大谷選手は、今回は、投手専門の2番で出ている。

 形としては、投手に変わってDHを置く、ナショナルリーグ(日本のパリーグ)スタイルではない。かといって、アメリカンリーグ(日本のセリーグ)のように、投手が打席に立つ形でもない。謂わば、ハーフ二刀流とでも言える形である。

両チームとも、アメリカンリーグのアメリカ西海岸に位置し、本来は、投手が打席に立つスタイルである。

 

解説者は、MLBでの経験が豊富な、斉藤隆氏である。 

 

エンジェルスの本拠地である、ロサンゼルスのアナハイムの球場で開催され、時間はロス現地の18時(薄暮)で、日本時間では、4月21日、午前10時である。

現地のアメリカ西部時間と、日本時間とは、時差が14時間で、半日と一寸の遅れとなり、TV観戦には、好都合の時間帯だ。

 

    

◎ 試合経過

大谷選手は、今回は、公式戦初だが、投手専門の2番で出場している。打者としての役目はない。

 

以下の試合経過は、次のサイトを参照しており、かなり詳細なことまで記録してくれており、スポーツ紙は流石だと、感服。

大谷翔平、4回1安打無失点で降板 3年ぶりの白星はお預け/詳細 - MLBライブ速報 _ 日刊スポーツ.html

 先攻めレンジャーズ、後攻めエンジェルスで試合が開始され、1回表から、大谷投手の出番がとなった。

 

 

◇1回表 

・先頭打者は、遊ゴロで打ち取った

・次の打者も、(3-0)からストレートの四球

 次の打者も、フルカウント(3-2)から四球

その次の打者は、2球目に、157キロの最速を記録したが、カウント(3-1)から四球で、1アウトフルベースのピンチを招いてしまった。

 解説の斎藤氏は、ハラハラドキドキと表現したが、でも、このピンチで、大谷投手は自力を発揮。

・次打者を、カウント(2-2)から、スプリットで空振り三振とし、2アウト。

・その次の打者も、カウント(1-2)から高速スプリットで空振り三振に仕留め、ピンチを切り抜けた。観ていて、やれやれである。

 

 試合前、J・マドン監督は、今日の投球数は、80球が目途と言っているが、1回で、既に28球と、かなりの数を費やした。

 

◇2回表

・先頭打者を、カウント(2-2)から、高速スプリットで空振り三振

・次打者を、カウント(3-1)から、直球が外れて、四球

・更に次打者の時、二盗失敗で2アウト。フルカウントから、スライダー打たれ中前ヒット

・更に次打者の時、カウント(0-2)から、スプリットで空振り三振

ここまでで、投球数は、既に47球に達している

 

◇3回表

・先頭打者、2球目のスライダーで二ゴロ

・次打者、カウント(0-2)で、スプリットで空振り三振

・更に次打者は、ストレートの四球

・更に次打者は、カウント(1-1)から、カーブで中飛

ここまでで、投球数は、59球に達している

 

◇4回表

 ・先頭打者、フルカウントから遊飛

 ・次打者、カウント2ー2から、高速直球で空振り三振

 ・更に次打者は、ストレートの四球

 ・更に次打者は、初球が足に当たり死球 二死一、二塁のピンチ

 ・更に次打者は、カウント2-2から、スプリットで空振り三振

ここまでの投球数は、丁度80球

 

ここで、大谷投手は、降板した。

 

当該試合のその後は、TVを観なかったが、エンジェルスが得点し、勝利したようだ。

途中降板した大谷投手には、自責点も勝敗も付いていない。

 

◎その後の大谷選手

 上記の試合後、大谷選手は、DHの打者として活躍しているようで、ホームランも打っていて、日米通算で100号に達したようだ。(エンジェルス大谷 今シーズン5号ホームラン 日米通算100号 _ 大リーグ _ NHKニュース

 

投手としての起用は、何時になるのだろうか? マドン監督の意向と、本人の意向がどうかによるが、リアル二刀流を実現するための、当事者達の意欲と具体的な工夫が待たれるところだ。

大谷は今季投手優先、中5日登板&翌日打者起用も - MLB _ 日刊スポーツ_files

 

 

◎ DH制の是非

 MLBでは、DH制を巡って、最近、論議が行われているようだ。アメリカンリーグでも、DH制を導入して、観客が楽しめるようにする、ということらしい。

本項は、下記サイトを参照している。

 (MLBナ・リーグの特例DH制度の来年は?「打つ気のない投手が打席に立つ必要はない」のか - MLB - Number Web - ナンバー_files

 

上記サイトによれば、

 ・打つ気のない打者は、打席に立つ必要はない

 ・ 9人の打者が揃う攻撃的野球の魅力

 ・15人のDH打者が増える魅力

 ・DH制の高給増で球団経営が圧迫される経営陣の苦労

 ・投手がヒットを打つ意外性

など、賛否、様々のようだ。

 

 DH制でない場合は、投手の打撃力が貧弱なため、打席が回ってきた時は、バントで送る位で、得点を狙う時には、代打を立てるのが一般的だ。

大谷選手のように、両刀使いができる場合は、楽しみが倍化するのだが、このような選手は、滅多に出てこない。

 大谷選手の今後の方向はどうなるのだろうか? ホームランバッターとしての人気だろうか? 日本の観客にだけ人気があるのか、現地でも、人気はあるのだろうか?

日本ハム時代からの長年の翔平ファンの一人として、大いに活躍し、大成して欲しいものだ。

 

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夫婦別姓の話題が再び

2021年04月23日 14時56分41秒 | 日記

    2021年4月23日(金) 夫婦別姓の話題が再び

 

 

最近、夫婦別姓が話題となっている。

当ブログでは、名前の話題や夫婦別姓に関し、これまで以下の4件の記事を投稿している。

 ①名前の話題ー姓と名  (2015/11/30)

 ②名前の話題ー夫婦別姓 (2015/12/10)

 ③名前の話題ー最高裁判決(2015/12/22)

 ➃夫婦別姓制度     (2020/12/31)

この中で、夫婦別姓については、記事②で、詳しく述べていて、➃では、制度面に触れている。

 

今回は、別姓での戸籍記載に関する地裁判決が出た最近の事案を、始めに取り上げることとした。

 

 

 

◎最近の司法判断

 アメリカで結婚し、現地の国内法に従って夫婦別姓が認められていた夫婦が、日本に帰国し、戸籍の申告をしたら、別姓は認められなかった、という事案だ。

 夫婦は、婚姻関係の確認を求めて、地裁に訴訟を起こしたが、先日21日、判決が出たようだ。

 判決では、結婚の事実は認定されたものの、別姓での戸籍記載は受け入れられなかったという。

 下図は、次のサイトから引用:夫婦別姓の戸籍記載認めず 海外結婚は「有効」 東京地裁(時事通信) - Yahoo!ニュース.html

 

 

◎各国の状況

 結婚する場合の、夫婦の姓について、いくつかの国について、改めて調べてみた。(夫婦別姓 - Wikipedia.htmlを参照)

 

 日本 夫婦同姓のみ(殆どが、夫の姓)

 韓国 各自の姓を称する(夫婦別姓)

 中国 夫婦別姓・複合姓(冠姓)・夫婦同姓より選択

 

 イギリス 規定なし 同姓・別姓・複合姓を選択可能

 フランス 妻は夫の姓を通称として名乗れる

 オランダ 別姓、同姓、複合姓から選択

 ドイツ  夫の出生姓での同姓から、その後、妻の出生姓、複合姓も可能に

 スイス  2013年以降原則別姓に

 イタリア 1975の民法改正以降、同姓、別姓、結合姓が選択可能に

  
   アメリカ 1970年代から選択的夫婦別姓が認められた 州ごとに細部は異なる

 ブラジル 別姓、同姓、複合姓から選択

 

 ニュージーランド 別姓、結合姓、同姓から選択

 

 エチオピア  殆どの女性は改姓しない

 カメルーン  別姓、同姓から選択 

 

世界的には、夫婦別姓の場合、子供の姓については、自由に選べるようだ。

 

 全体としてみると、歴史的には男性側の姓を名乗る慣習から、最近になって、女性側の選択肢が増え、夫婦別姓を選べる方向に進んでいるようだ。

 

 日では、妻は夫に従う、との考えから、妻は、夫の姓に変わるのが一般だが、夫婦別姓だと、子供の姓が混乱することが懸念される、とされてきただろうか。

 

◎世論調査

 朝日新聞社の、、選択的夫婦別姓に対する世論調査では、賛成が次第に増えてきているようで、最新の2021年1月の結果では、賛成が69%と、これまでで最も高かったようだ。下図は、選択的夫婦別姓、賛成69% 50代以下の女性は8割超:朝日新聞デジタル_files のサイトから引用。

 

 

以前に、当ブログの以下の記事で引用した、世論調査結果も、以下に図示する。

   夫婦別姓制度  (2020/12/31)

  

 

調査内容に違いがあるので、比較は難しいが、夫婦別姓に対する意識は、変化してきているだろうか?

 

 

 

◎世界経済フォーラム(WEF)

 WEFが毎年発表している、男女間のジェンダーギャップについて、下記記事で取り上げている。

     男女共同参画とギャップ (2021/1/3)

 男性中心の社会から、女性も主要位置を占める社会への変革が求められている訳だ。

 

  国連のSDGsでは、持続可能な、17の開発目標が掲げられているが、その中で、5番目の目標が、下図の「ジェンダー平等を実現しよう」である。

 

◎日本の課題

 これまで述べてきたことを集約すると、日本の課題は、以下の2点だろうか。

 ①選択的夫婦別姓制度の実現

世界で、夫婦同姓を強要しているのは、日本だけとなっている。

これは、文化的な、人権上の日本の国際的な地位の向上のため、民法を改正し、可及的速やかに、選択的夫婦別姓制度を実現することが必要だ。

 

夫婦別姓に関して、司法判断や最高裁判決が、どうなっているのか、気になることではある。(本稿末尾の{参考}を参照)

 

②社会的な女性の活躍の場の増加

   SDGsの目標にもなっている、ジェンダー平等の実現が重要だ。

   世界経済フォーラムで指摘されているように、日本では、経済分野、政治分野の遅れを取り戻す事が課題だ。

 

 

 

{参考} ブログ記事:名前―夫婦別姓 (2015/12/10)より

 

◎今後の方向  

社会全体として、男女平等、人権の尊重、といった権利意識の向上の流れがあり、名前も個性の一つとして個性を尊重する流れもある。一方、価値観の多様化が進む中で、互いに違いを許容する社会を実現することが、大きな課題となる時代だろう。

筆者の好きな言葉では、ホモジニアスから、ヘテロジニアスへの転換である。

 

来週12/16に予定されている、最高裁判決が注目されるが、どの様な判決となるだろうか。

筆者としては、現行の夫婦同姓の強制は違憲である、との判決が出るものと想定している。

国連勧告への対応もあり、女性尊重の観点から、日本としての残された近代化を進める、重要なチャンスでもあろう。 

若し万一、“現民法の規定は憲法に違反していない”、といった判決が出た場合は、“日本の人権意識や民主主義は、世界最低”と言うしかなく、憲法判断を行う最高裁の、存在意義が疑われるだろう。

アンケート結果にあるように、受け入れる素地はできつつあると思われ、過渡期では、多少の混乱も予想されるものの、新制度が定着するまでには、そう長くは掛からないだろうと思われる。

明治以降、夫婦同性を強制して来た制度を改めて、同姓、別姓を自由に選択できる社会が来る日を待ちたいものだ。

 

 

{参考}ブログ記事:夫婦別姓制度 2020/12/31 より

5年経過した今年に、再び、最高裁判決が出されることになったようだ。

今回、最高裁判決が出される具体的なスケジュールは不明だが、来年の春頃になるのだろうか? 

 

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原発事故汚染水の処理  続続き

2021年04月21日 14時52分20秒 | 日記

  2021年4月21日(水)  原発事故汚染水の処理 続続き

 

 

当ブログでは、10年前の原発事故に関し、最近話題になっている、汚染水の処理について、先日、以下の記事を投稿した。

      原発事故汚染水の処理      2021年4月16日

      原発事故汚染水の処理 続き   2021年4月20日

本件は、これらの続編であり、原発外部への放出について取り上げている。

 

◎トリチウムの生成 

  ◇自然界  

   自然界では、トリチウムは、地球の大気と、宇宙線とが交わることで発生し、酸素と結びついた、トリチウム水の形で、川や海に存在しているようだ。

   飲料水を通じて、人体内にも、数10ベクレル程のトリチウムが存在しているという。

   (安全・安心を第一に取り組む、福島の“汚染水”対策④放射性物質の規制基準はどうなっているの?|スペシャルコンテンツ|資源エネルギー庁_files
   

  ◇原発関連

   原発の通常運転下で、トリチウムが生成されることがあるようだ。原子炉の運転中の冷却水に含まれる微量(0.015%)の重水素が、原子炉の中性子を吸収して、トリチウムが生成されるという。

   この水を外部に放出する時は、トリチウムを極力減らして放出しているという。(中電 浜岡原発のサイト)

   福島の事故原発では、ALPS処理後の冷却水に、多量のトリチウムが含まれているいるのは、周知のことだ。

 

◎飲料水や食品に対する各国規制 

各国で行われている、飲料水に対するトリチウムの規制について、以下のサイトから引用する。

サイト1 (安全・安心を第一に取り組む、福島の“汚染水”対策③トリチウムと「被ばく」を考える|スペシャルコンテンツ|資源エネルギー庁.html

      

  

サイト2 同様に以下のサイトから引用

     トリチウムを含む水の規制値は? _ _ SYNODOS -シノドス-.html

     

両サイトの重複部分をカットし、まとめたのが下表である。

     

表にあるように、飲料水については、日本には、規制値は無いようだ。

一方、排水については、60,000Bq/Lがあり、福島第一原発での地下水バイパスなどで、運用目標としている。

先日の政府発表では、排出には、国内規制基準(60,000Bq/L)の1/40(1500Bq/L)に希釈して行うようで、これは、WHOで決めている飲料水基準(60,000Bq/L)の、1/7となる(上表とは、少し異なっているが)。

 

◎日常生活で受ける放射線量は、ミリシーベルトレベルのものが殆どで、人体への健康影響があるのは、

100ミリシーベルト以上と言われている。

下図の被爆線量の早見表は、以下のサイトから引用している。

身の回りにある放射線|放射線の基礎知識|放射性物質汚染廃棄物とは|放射性物質汚染廃棄物処理情報サイト|環境省.html

 

 

◎当面の進め方

今回の調査で、筆者なりに、今後の進め方の方向が見えてきたように思える。トリチウム水は、そんな

に危険なものではなく、環境とのバランスに配慮して、希釈するなどの措置を行えば、放出してもよい

といえそうだ。

前稿で述べたように、政府として、IAEAの支援を得て、トリチウム水の処理を進めても、よさそ

うだ。

良く言われているように、政府と東電が、風評被害を怖れる地元の不安を解消する対策がポイントだが、

対策としては、以下のようなものだろう。

 ・安全性についての十分な説明と了解

 ・放出後の、複数ポイントでの海水のモニタリング

 ・実被害、風評被害が出た場合の補償

 

これらについては、以下のサイトも参照している。

海洋放出の決まった「トリチウム」って、どれくらい危険な物質なの? - M&A Online - M&Aをもっ

と身近に。.html

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