本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

ヒースロー空港余話

2018-12-12 09:15:06 | Weblog
 米国と英国に出張するとき、「アメリカ合衆国および連合王国へ出張を命ずる」という辞令が出た。イギリスはグレートブリテン及び北アイルランド連合王国が正式名称というわけ。
 
 その連合王国のロンドンのヒースロー空港でのこと。
 ひとり身の旅ではうかつに手から荷物を離してはいけない。しかし、出国ロビーに入ると旅行者だけの人々だから盗難の心配はないだろうと思った。そこで、キャリーバッグを柱の傍において免税店などブラブラした。

 ほんの10分ほどで戻ってきたのだが、置きっぱなしのキャリーバッグの周りに空港職員らしき者と空港警察らしき者がいた。
 爆弾などの危険物が入っている不審なバッグの疑いがあると思ったか。そんなわけで中身を開けさせられ、パスポートと航空券の提示を求められた。さらにこってり絞られた。いや、リスニングが苦手だから大して気にならなかった。

 ヒースロー空港にはもうひとつ思い出がある。かみさんと旅をしたとき、出国審査前に入ったレストランにかみさんが買ったアンティーク品の包みを忘れてきた。それを出国ロビーに入ってから気がついた。もう、外に出られない。
 英語を使うことに引っ込み思案のかみさんは、火事場の馬鹿力みたいに空港職員にまくし立てた。なんと品物は届いたのだ。
 品物を持ち去らわれなかったのは、その包みに危険物があるかもしれないと思ったからではないか。