本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

油断

2008-08-17 11:17:32 | Weblog
 不注意を意味する「油断」の由来は『涅槃経』の「もし、油をこぼせば命を絶つ」という話によるようだ。堺屋太一の処女作『油断!』は、それに依拠している。
 ほかに、日本の古語からのルーツという説もあるらしい。のんびりしている様子を表す「ゆた・に」から転じたとされている。では、この和語にどんな経緯から油断の漢語を充てたのだろうか。

 五輪の中国選手に対し中国人観客は、「加油、加油」と応援している。「がんばれ」の意味なそうだ。油を断つことが注意を怠る意であるから、油を加えることは注意を深めろ、即ちがんばれとなるのではないか。
 となれば、「油断」の語源も海の向こうから来たとなりますな。ただし、「加油」ではなく「油加」ならば、もっと納得しますけれど。