本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

ロースターの話

2007-05-15 10:25:49 | Weblog
 日本語化した外来語に、アカシア(ラテン語)、イチジク(ペルシャ語)、ダンナ(サン・スクリット語)、キセル(カンボジア語)があった。これが本当であれば、日本語のルーツも国際的ですな。実際は、近代西欧語や中国語に二次加工されて入ってきた語でしょうが。
 カッパ、ジョーロ、トタン、カボチャ、テンプラ(ポルトガル語)やゴム、ホース、ポンプ(オランダ語)は、開国前から付き合っていた国の言葉ですから,古くから定着したわけですな。

 あるパン屋の店名がビガロという。フランス語でサクランボの意味とか。これ、ポピュラーではないが、フランス語の日本語化浸透率は意外に高い。アベック、エリート、クーポン、コンクール、コント、サラダ、ニュアンス、ピーマン、レジスタンス、クレソン、ブロッコリーと挙げれば切りがない。だいぶ昔、イギリス人の友達に栗羊羹を食べさせた。これはマローンと言ったところ、マローンはフランス語だ、英語はチェスナッツと訂正された。ハイ、菓子の国の言葉だと気がついてもよさそうでした。

 そのチェスナッツで思い出したが、何年か前、イギリスのアンティーク・ショップで時代物の「チェスナッツ・ロースター」を手に入れた。柄杓に似た形状の金属製で、栗を入れて暖炉の火にかざし、ローストするというもの。栗焼き器ですか。アン・ハサウェイ(「プラダを着た悪魔」の女優ではありません。シェークスピアの奥さんです)の生家の暖炉脇にもあった。壁に掛けると、インテリアデザインになる。
 尾ひれを付けると、ギリシャの田舎町で古びた「コーヒー・ロースター」を買った。やはり、柄杓型でこちらはコーヒー豆を炒るものらしい。ベトウィンが遊牧の折に携帯したものという。鉄製ながら柄が三つに折れてコンパクトになる。なるほど、旅の持ち運びに便利である。

 やれやれ、話が支離滅裂になりました。