本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

いわゆる部落問題

2007-05-12 14:50:34 | Weblog
 当地の新聞の「解放全九州研究集会」の報告記事を読むと、差別は根深く、陰湿であることをを知った。
 私の生まれ故郷は、NHKドラマ「どんど晴れ」の舞台となっているみちのくである。
 この地方では問題が話題に出ることはなかった。まして差別も聞いたことはない。故郷を離れるまでとは何かも知らずに過ごした。
 江戸時代、士農工商の下に新たな階層をおいた。しかし、寒冷地では冷害による飢饉が多い。手一杯の生活で人の身分など取りざたするヒマがない。そもそも設けられた階層とはボーダーレスであったろう。北国の貧しさが色分けしなかったといえる。後年、兄と恋愛結婚した長野県出身の義姉が「遠くに嫁に行くと民と思われたのですよ」と言ったことに驚いた。『破戒』や『橋のない川』が対岸の話ではないと知ったのはその時であった。
 
 むろん、差別は許されない。ただ、同和行政の不祥事が関西地区で明るみに出た。その腫れ物に触れるような行政の扱いも看過できない。