《 それをまた/ひらかせたのも/さびしさである 》

〈国会で、「存在しない」と説明していた陸上自衛隊のイラク派遣時の日報が見つかった〉
と、小野寺防衛相が発表しました。
まだまだ、森友学園関連の文書改ざんに関する真相も解明されていないのに、イラク関連の
日報までとは。

私の様に、高齢に伴う　もの忘れ　置き忘れ　記憶違い　探しもれ　などとは質が違います。
一体　日本の国はどうなっているのでしょう。
「バカも休み休み言え」
というコトバがありますが、これほど国会（国民）をバカにしたハナシが次々と出て来るとは。
この国が恐い国になる不安を覚えます。
呆れ、そして怒りも覚えています。

安倍首相は、
『しっかり精査して、つまびらかに経過、情報を公表するように』
と小野寺氏に指示したとのこと。
当然です。
菅官房長官は、３日の記者会見で、
『小野寺防衛相の強力なリーダーシップの下、情報公開、文書管理への取り組みを
さらに徹底してもらいたい』（毎日新聞2018年4月3日 11時38分）
と語りました。
これからの〈情報公開、文書管理への取り組み〉を徹底するのは当然のことです。
経緯についての責任も、つまびらかにしてほしいと強く望むところです。

連日気温の高い日が続いているせいか、体調が付いていけません。
自然現象に対しても　人間関係に関しても、順応性や耐久性が劣化しているのでしょう。
でも、それもまた「自然のサイクル」かもと、一日、ブラブラした日を過ごしました。

昨夜、親友のご主人が亡くなられたと、息子さんから連絡がありました。
友人は、同じ職場で　お世話になった方で、私より三歳年上です。
お互いの子どもたちの年齢も　ほぼ同じでしたので、親せきの様な付き合いをさせて
頂いた方です。

連絡を受け、〈私たちの時代も去って行くな〉の感が心身に沁み渡り、何とはなしに
自分の手を眺めていましたら涙が・・・・・・
「老いた」手でした。
職場で　書類をめくった手でした。
炊事も　洗濯も。
そして、友とつないだ手でもありました。

　　　　　『手』
　　　　　　　　　　　　　　　山村暮鳥
　　　　　　しっかりと
　　　　　　にぎっていた手を
　　　　　　ひらいてみた

　　　　　　ひらいてみたが
　　　　　　なんにも
　　　　　　なかった

　　　　　　しっかりと
　　　　　　にぎらせたのも
　　　　　　さびしさである

　　　　　　それをまた
　　　　　　ひらかせたのも
　　　　　　さびしさである