ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

《春の山野草は食べないでください》

2022-05-03 06:53:36 | 日記
寒くは無いのですが室内でじっとしていますと、なんとなく「冷え」を覚える日でした。
5月は空が明るいだけに、室内の暗さがそんな感じにさせるのかもしれません。
知人からタケノコを頂きました。
あく抜き済みの茹でたタケノコです。
早速、ワカメと薄味に炊き合わせて季節を味わいたいのですが、連れ合いの胃腸の具合が、あまり良好とは言えません。
タケノコは消化が良いとは言えませんので、水に漬けて冷蔵庫の野菜室に入れて置きました。
連れ合いの体調が回復に向かったら煮て味わいと思います。

11年前の原発事故による放射線による汚染で、福島第一原子力発電所から60キロ弱の居住地でも未だキノコ(野生)・ゼンマイ・タケノコ・タラの芽、その他が「出荷制限」に指定されています。
汚染されていない物もありますので、食用として検査を受けてから自宅等で食すことは禁じられてはいません。
私などは、多少の汚染があっても地元の山菜等であれば、連日食するわけでもなく、さほどの健康被害はあるまい、まずは季節を味わう・・・などと安易に考えて食しています。

知人が詩画集を出版なさったそうで送って下さいました。
知人は私より2歳年下の1939年、樺太生まれ。
6歳で終戦。
終戦の玉音放送の後ロシアに攻撃され、戦場となった故郷から家族と共に引き上げて来た方です。
「全日本語りネットワーク」・「語り手たちの会」・「詩脈の会」の各会員です。
二つの詩を紹介させていただきます。

  『放射能汚染 山里の償いは』
    山の幸を人々が楽しみに待つ春
    流れ出す雪解け水の下から
    早春を告げるこごみ
    あぶらこしとタラの芽の天ぷらは
    高貴な婚礼の卓さえ賑わす
    原発事故で失った
    うるおいのある生活のくちおしさをだれが償うのか

    「春の山野草は食べないでください」
    テレビのテロップが冷たく流れる

  『風にゆらぐポピー』
    風がどんなに強くても
    決してさからわない

    ただ楽しげに
    ゆられているだけ
    強暴な嵐が
    吹き荒れても
    いのち一つをかかえて
    ゆられているだけ
    生きている!

    ポピーは
    ただ楽しげに
    ゆられているだけ
      (【さんぽみち】〔第一集〕詩・絵 波田野喬子 より)


         
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