ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

『・・・静けさを集める。』

2021-07-27 06:12:27 | 日記
台風の影響で明日の午後から雨になるらしいので洗濯をしました。
朝干せば、昼近くにはカラッと乾きます。
夏の嬉しいことと言えば、この洗濯物のカラッと感です。
郡山市美術館で開かれている『無言館展』へ行きたいのですが、ためらっている私です。
気温が高く猛暑続きなので、バスを乗り継いで行くのもちょっと億劫。
ということもありますが、居住地で連日増え続けているコロナ感染者のことも、ためらう要因です。
福島県内では25日、新たに52人に新型コロナウイルスの感染が確認され、そのうち26人が私の住む市内での発生件数です。
単純に東京都の人口に比して計算すれば、1000人を超す数値になります。
福島県の新規感染者数が1日あたり50人を超えるのは、5月14日以来、およそ2か月ぶりで、入院患者は175人、病床使用率は35.3%。
《感染が拡大する郡山市については、26日から飲食店への時短要請など集中対策を実施する。》
こととなりました。
県内でもデルタ株の猛威が強まっているとのこと。
そんなわけで、あまり出歩かない方がいいかも・・・と、自主規制してしまっているのです。

オリンピックは、金メタル獲得が続いている様です。
でも、NHKの定刻のニュースまで、殆どがオリンピック色では少々食傷気味に陥ります。
そんなわけで、今日も「詩」などを味わっていました。

  『空の下』
               長田 弘
   黙る。そして、静けさを集める。
   こころの籠を、静けさで一杯にする。
   そうやって、時間をきれいにする。
   独りでいることができなくてはできない。
   静けさのなかには、ひとの
   語ることのできない意味がある。
   言葉をもたないものらが語る言葉がある。
   独りでいることができなくてはいけない。
   草の実が語る。樫の木の幹が語る。
   曲がってゆく小道が語る。
   真昼の影が語る。ジョウビタキが語る。
   独りでいることができなくてはいけない。
   時間の速度をゆっくりにするのだ。
   考えるとは、ゆっくりした時間を
   いま、ここにつくりだすということだ。
   独りでいることができなくてはできない。
   空の青さが語る。賢いクモが語る。
   記憶が語る。懐かしい死者たちが語る。
   何物もけっして無くなってしまわない。
   独りでいることができなくてはいけない。
   この世はうつくしいと言えないかもしれない。
   幼いときは、しかしわからなかった。
   この世には、独りでいることができて、
   初めてできることがある。ひとは
   祈ることができるのだ。
             (長田 弘『全詩集』から)

   今日、私は、「独り」です。
   でも心は、あれやこれやと揺れ動いて静かではありません。
   〈時間の速度をゆっくり〉にしたいのに。

   日没の頃、散歩へ出ました。
   西山にお日様が沈んだら、急に辺りに夕闇が広がり始めて、
   田んぼの稲が、ザワザワ言い始めて、
   急に、子どもの様に怖くなって、
   急ぎ足で帰って来ました。
              〈ゴマメのばーば〉
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