ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

『白河以北……』と、でも。

2013-09-22 07:33:40 | 日記
やっぱり、さびしいです。不愉快です。ひがみたくもなります。
19日、安倍首相が福島第一原発にやってきました。
『汚染水の影響は、湾内の0.3平方キロメートル以内の範囲において完全にブロックされているわけであります』
と、またまた、IOC総会での発言と同じアピールをしました。
トレンチから漏えいしている汚染源の実態もつかめない、対策も立てあぐんでいるという実状なのに、です。
また、視察にあたっては、海外メディアの同行は許可しましたが、県内報道陣には公開しませんでした。
原発事故が起きてからこの二年半、地方紙メディアは、県民の立場に立った地元紙として、いろいろな情報を県民に報道してくれたのです。
原発内という特殊な場所のため、多人数での取材は不可能、との理由だそうですが、福島県に住む一県民としては、何とも釈然としない思いです。

自虐的かもしれませんが、『白河以北一山百文』という文言を思い出してしまいました。
これは、戊辰戦争以来、新政府軍を率いる薩長土肥側が東北を侮蔑した表現だとのことですが、この度の首相の発言も、まったく、県民を、愚弄したものにしか思えないのです。

それに、福島原発5・6号機の廃炉決定を東電に要請したことも、シビアな現状から、私たちの目をそらすためのパフォーマンスにしか思えません。

20日未明、いわき市を震源とする震度5強の地震がありました。
久々に、聞きたくもない、ケイタイの緊急地震警報が鳴り、同時に、ぐらぐらっと揺れが来て飛び起きました。
揺れが治まって、周囲を確かめ、次に心配するのは、原発の状況なのです。
原発に異常は……と、ラジオ報道に耳を傾けます。
これが、福島県に住む私たちの実態なのです。

安倍首相、もうアピールだけなら、しないで下さい。
東電に指示するだけなら、誰にでもできることです。指示だけなら。
具体的にしっかりした工程を指示して下さい。
「汚染水対策は、政府直轄に」という特措法は、まだ試案の段階です(20日の段階で)。

猪瀬都知事は、IOC総会での首相発言は、「今後への決意だった」と解釈しているとのことです。
いろいろと、あとで、解釈しなければいけないような発言は困ります。
「黒を白」と言っておいて、後になってから、「白にさせたい決意だった」などと言うことは、無責任そのものです。それも他の人が。
私は、怒っています。きりきりと怒っています。

〈ゴマメのばーば〉

コメント
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