11月の、世界各国の主要株式市場の株価収益率(PER)一覧を更新しました。
<1.株価収益率(PER)とは?>
株価収益率(PER)って何?という人にご説明しておきますと、株価が、その会社の利益の何倍くらいになっているか、という株価の割高・割安を示す尺度です。ある会社の一株あたりの利益が1万円として株価が20万円なら、20万円÷1万円=20倍、というわけですね。言い換えれば、「株価は利益の何年分か」を表していると言えます。株価収益率が20倍なら「利益の20年分の株価」ということですね。
で、なぜこれが大事かというと、株価が割高か割安か、全てこれだけで説明できてしまうような万能のモノサシだからです。歴史上、たくさんのバブルがありましたが、多くは株価収益率が40倍とか60倍とか80倍という、利益額から見れば気の遠くなるような株価になったんですね。
もちろん当時は、その「高い株価収益率」を正当化するもっともな理屈がたくさんあったのでしょうけれど、結果的にはどんなバブルもはじけ、高い株価収益率は「重力」に負けて低下し(時には破滅的なスピードで)、概ね15倍前後に落ち着いています。株価収益率は、特に株価が割高になっていないかどうか、目安としては「20倍を超えていないかどうか」チェックすればいいと思います。
一方で例えば15倍未満の株価収益率は相対的に割安といえますが、割安には割安な理由があるので、飛びつくのはオススメしません。あくまで「割高」のチェックに用いると良いでしょう。
<2.今月の株価収益率>
11月の世界の株価収益率の推移はこんな感じです。
11月の株価収益率の平均は予想通り上昇しています。先月の単純平均は12.46倍で、今月は13.63倍となっています。結構な上昇ですね!
上昇したということは、株価が「割高」になった、ということですね。
株価が「割高」になる理由としては2つで、
・株価が上がる
・企業の利益が減る
のどちらかです。そこでいつものように最近の株価の動きをチェックしておきましょう。
■日経平均株価(3ヶ月)
■日本を除く、世界の先進国の平均株価(3ヶ月)
■世界の新興国の平均株価(3ヶ月)
予想通りではありますが、見事にリバウンドしていますね!中でも上昇が顕著なのが日経平均と先進国の株価ですが、いつものように具体的な指数をチェックするとこうなります。
・日本 :上がる(14,533円→17,358円)
・先進国:上がる(2,108ポイント→2,505ポイント)
・新興国:上がる(1,717ポイント→1,948ポイント)
実際の値を見てみてもやはり大きく上昇していますね!2割くらい上昇している感じでしょうか。
そんなわけで実際の上昇率を計算してみるとこうなります。
・日本 :+19%
・先進国: +19%
・新興国: +13%
やはり2割近い目覚ましい上昇ですね!上記で「リバウンド」と形容したように先月のこの時期は株価がなぜか世界的に下落していましたので、その反動もあるとは思いますが、しかしそれを加味してもなかなかの株価上昇となりました。
その要因は・・・もちろん10月末に発表された黒田日銀による追加金融緩和の影響が大きいですね。緩和について金融市場で全く予想されていなかったこともあり、大きなサプライズを引き起こしました。
金融緩和の直接的な効果は「金利低下」ですが、金利の低下は短期的な通貨安を引き起こします。つまり円安につながっていくわけですが、実際、今回の金融緩和でも発表直後から円安が大きく進んでいます。
こうしてグラフを眺めると見事な円安っぷりですね。夏場までの102円前後という水準から足元では118円前後と実に16%近くも円安が進んでいることになります。
そして円安は輸出企業を中心に上場企業全体の収益にはプラスですから株価が上昇するのも当然で、円安の進展とともに日本の株価も大きく伸びた、ということですね。
加えて上記の世界の先進国の株価も新興国の株価も「円建て」ですので円安が進めば進むほど指数としては上昇していくことになります。
もちろんこの1ヶ月、世界の株式市場が堅調だったというのはあると思いますが、それに加えて円安による指数の伸びが結構あるということです。1か月前のドル円はおおむね108円くらいですかね?だとすると108円→118円=9%分の上昇については為替=円安で説明できるということになります。
要するに今月の株価収益率の変化は国内の要因の影響が大きかったわけですが、こうした状況はもう少し続きそうですね。と言うのも先日衆議院が解散し、12月に選挙の運びとなったからです。
野党の状況を勘案すれば自民党+公明党=与党の勝利は全く揺るぎませんが、「どのように勝つか」でその後の株価や為替相場に大きな影響を与えそうです。
仮に現状の議席数より伸びる「完全勝利」の場合は、さらに大胆なアベノミクスの導入が期待され、円安株高が大きく進むものと思います。
ただ実際にはそこまでは難しく、過半数を維持するのは当然だとしても結果的にはいくつかの議席を失うことになると思います。その数の多寡によって円安株高がさらに進むのか、逆に期待が落ち着き多少の円高株安の反動が来るのかが決まってくるということですね。
こう書くと、与党が大勝して円安株高の動きが加速することを望んでいるようですし、実際のところ期待している部分もないではないですが(笑)、とは言いつつ円安が大きく進んだとしてもいきなり全上場企業の利益が1.2倍や1.3倍になるわけではありません。
相当な規模で製造業の海外移転が進んでいるのはご承知のとおりです。とすると今の株高はあくまで「期待先行」であり、企業収益の拡大という結果が伴わなければ早晩下落に転じる可能性は十分あります。
実際のところ日経平均の株価収益率は足元では「19.13倍」まで上昇してきており、割高水準寸前という状態です。今の株価上昇が本当に企業の「実力」「実態」「実情」に根差した、地に足がついたものなのかそうでないのかという点は慎重に判断した方がよさそうですね。
特に選挙中や、結果次第ではありますが選挙直後はそうした将来への期待がふくらみやすいかもしれません。だとすると尚更注意が必要だと言えそうです。
ちなみに、個別の株価収益率=PERはこのようになっています。
上記の日経平均を筆頭に、今月は全般的にPERの上昇が目立ちますね。
割高市場はアメリカ/ナスダック市場のみではありますが、その次の15倍以上20倍未満のゾーンではインド/SENSEX市場と日経平均の2市場に加え、日本/JASDAQ市場、アメリカ/NYダウ、南アフリカ/全株の3市場が新たに加わりました。
これから株式投資をご検討の方はこうしたPERの動きにも注意しながら、なるべく割高な市場・タイミングは避けて投資先を選別していただければと思います。
各株価指数のPERの具体的な推移はこちらをご参照ください。
>>>世界各国主要株式市場の株価収益率(PER)推移はこちら
http://www.ginkou.info/modules/per/
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<1.株価収益率(PER)とは?>
株価収益率(PER)って何?という人にご説明しておきますと、株価が、その会社の利益の何倍くらいになっているか、という株価の割高・割安を示す尺度です。ある会社の一株あたりの利益が1万円として株価が20万円なら、20万円÷1万円=20倍、というわけですね。言い換えれば、「株価は利益の何年分か」を表していると言えます。株価収益率が20倍なら「利益の20年分の株価」ということですね。
で、なぜこれが大事かというと、株価が割高か割安か、全てこれだけで説明できてしまうような万能のモノサシだからです。歴史上、たくさんのバブルがありましたが、多くは株価収益率が40倍とか60倍とか80倍という、利益額から見れば気の遠くなるような株価になったんですね。
もちろん当時は、その「高い株価収益率」を正当化するもっともな理屈がたくさんあったのでしょうけれど、結果的にはどんなバブルもはじけ、高い株価収益率は「重力」に負けて低下し(時には破滅的なスピードで)、概ね15倍前後に落ち着いています。株価収益率は、特に株価が割高になっていないかどうか、目安としては「20倍を超えていないかどうか」チェックすればいいと思います。
一方で例えば15倍未満の株価収益率は相対的に割安といえますが、割安には割安な理由があるので、飛びつくのはオススメしません。あくまで「割高」のチェックに用いると良いでしょう。
<2.今月の株価収益率>
11月の世界の株価収益率の推移はこんな感じです。
11月の株価収益率の平均は予想通り上昇しています。先月の単純平均は12.46倍で、今月は13.63倍となっています。結構な上昇ですね!
上昇したということは、株価が「割高」になった、ということですね。
株価が「割高」になる理由としては2つで、
・株価が上がる
・企業の利益が減る
のどちらかです。そこでいつものように最近の株価の動きをチェックしておきましょう。
■日経平均株価(3ヶ月)
■日本を除く、世界の先進国の平均株価(3ヶ月)
■世界の新興国の平均株価(3ヶ月)
予想通りではありますが、見事にリバウンドしていますね!中でも上昇が顕著なのが日経平均と先進国の株価ですが、いつものように具体的な指数をチェックするとこうなります。
・日本 :上がる(14,533円→17,358円)
・先進国:上がる(2,108ポイント→2,505ポイント)
・新興国:上がる(1,717ポイント→1,948ポイント)
実際の値を見てみてもやはり大きく上昇していますね!2割くらい上昇している感じでしょうか。
そんなわけで実際の上昇率を計算してみるとこうなります。
・日本 :+19%
・先進国: +19%
・新興国: +13%
やはり2割近い目覚ましい上昇ですね!上記で「リバウンド」と形容したように先月のこの時期は株価がなぜか世界的に下落していましたので、その反動もあるとは思いますが、しかしそれを加味してもなかなかの株価上昇となりました。
その要因は・・・もちろん10月末に発表された黒田日銀による追加金融緩和の影響が大きいですね。緩和について金融市場で全く予想されていなかったこともあり、大きなサプライズを引き起こしました。
金融緩和の直接的な効果は「金利低下」ですが、金利の低下は短期的な通貨安を引き起こします。つまり円安につながっていくわけですが、実際、今回の金融緩和でも発表直後から円安が大きく進んでいます。
こうしてグラフを眺めると見事な円安っぷりですね。夏場までの102円前後という水準から足元では118円前後と実に16%近くも円安が進んでいることになります。
そして円安は輸出企業を中心に上場企業全体の収益にはプラスですから株価が上昇するのも当然で、円安の進展とともに日本の株価も大きく伸びた、ということですね。
加えて上記の世界の先進国の株価も新興国の株価も「円建て」ですので円安が進めば進むほど指数としては上昇していくことになります。
もちろんこの1ヶ月、世界の株式市場が堅調だったというのはあると思いますが、それに加えて円安による指数の伸びが結構あるということです。1か月前のドル円はおおむね108円くらいですかね?だとすると108円→118円=9%分の上昇については為替=円安で説明できるということになります。
要するに今月の株価収益率の変化は国内の要因の影響が大きかったわけですが、こうした状況はもう少し続きそうですね。と言うのも先日衆議院が解散し、12月に選挙の運びとなったからです。
野党の状況を勘案すれば自民党+公明党=与党の勝利は全く揺るぎませんが、「どのように勝つか」でその後の株価や為替相場に大きな影響を与えそうです。
仮に現状の議席数より伸びる「完全勝利」の場合は、さらに大胆なアベノミクスの導入が期待され、円安株高が大きく進むものと思います。
ただ実際にはそこまでは難しく、過半数を維持するのは当然だとしても結果的にはいくつかの議席を失うことになると思います。その数の多寡によって円安株高がさらに進むのか、逆に期待が落ち着き多少の円高株安の反動が来るのかが決まってくるということですね。
こう書くと、与党が大勝して円安株高の動きが加速することを望んでいるようですし、実際のところ期待している部分もないではないですが(笑)、とは言いつつ円安が大きく進んだとしてもいきなり全上場企業の利益が1.2倍や1.3倍になるわけではありません。
相当な規模で製造業の海外移転が進んでいるのはご承知のとおりです。とすると今の株高はあくまで「期待先行」であり、企業収益の拡大という結果が伴わなければ早晩下落に転じる可能性は十分あります。
実際のところ日経平均の株価収益率は足元では「19.13倍」まで上昇してきており、割高水準寸前という状態です。今の株価上昇が本当に企業の「実力」「実態」「実情」に根差した、地に足がついたものなのかそうでないのかという点は慎重に判断した方がよさそうですね。
特に選挙中や、結果次第ではありますが選挙直後はそうした将来への期待がふくらみやすいかもしれません。だとすると尚更注意が必要だと言えそうです。
ちなみに、個別の株価収益率=PERはこのようになっています。
上記の日経平均を筆頭に、今月は全般的にPERの上昇が目立ちますね。
割高市場はアメリカ/ナスダック市場のみではありますが、その次の15倍以上20倍未満のゾーンではインド/SENSEX市場と日経平均の2市場に加え、日本/JASDAQ市場、アメリカ/NYダウ、南アフリカ/全株の3市場が新たに加わりました。
これから株式投資をご検討の方はこうしたPERの動きにも注意しながら、なるべく割高な市場・タイミングは避けて投資先を選別していただければと思います。
各株価指数のPERの具体的な推移はこちらをご参照ください。
>>>世界各国主要株式市場の株価収益率(PER)推移はこちら
http://www.ginkou.info/modules/per/
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