秋田視察の二日目。
まず、潟上市にある小玉醸造㈱を訪ね、小玉真一郎社長から、秋田県産日本酒のブランド化のことや酒米・秋田酒こまちの県内での生産状況について、お話を伺った。
潟上市は写真家の中村征夫さんの出身地で、蔵の中には中村さんのギャラリーもあった。東京で日本麺類業団体連合会の機関誌である《月刊めん》の編集をしていた頃、中村征夫さんに巻頭の対談コーナーに出ていただいたことがあり、懐かしく感じた。
小玉醸造は明治の初期に、味噌・醤油の醸造販売からスタートされたそうで、今でも伝統製法にこだわる味噌・醤油を作っておられた。
続いて、八郎潟干拓地を抜けて、男鹿半島の男鹿市に向かった。
八郎潟干拓地は教科書に載っていたイメージしかないが、広大な土地に何キロも一直線の道路が走っていて壮観だった。日本一低い《大潟富士》というユニークな山もあった。
男鹿市役所では、市教育委員会の生涯学習課長さん、市の観光商工課長さんらから、「ナマハゲ行事保存伝承の取り組みについて」「男鹿半島・大潟ジオパークの概要について」「観光資源を活かした滞在型観光推進の取り組みについて」の3点について、説明していただいた。
“ナマハゲ”というのは、秋田県全域のものかと思っていたが、現在行われているものは男鹿市が圧倒的に多く残されているということを初めて知った。
ジオパークは、京都北部にも山陰海岸ジオパークがあるが、こちらもその宣伝にはなかなか苦労しておられる様子だった。
午後は、真山神社の麓にある《なまはげ館》と《男鹿真山伝承館》に行った。ここでは、ナマハゲに関する展示や実演を観ることができる。
これで視察の全行程は終了した。
今回の視察では、国際教養大学や英語教育の取り組みが特に印象に残った。
教育や人材育成は、地方でもできるという可能性を強く感じた。
夜、21時前に綾部に戻り、それから教育関係者の方々との懇談をした。
綾部の教育、中丹の教育、府北部の教育に関しても、もっと取り組まなければならないと思った。