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外為市場経験者の浅野敏郎が値動きに着目したチャート解説や個人的意見を綴る相場ブログ&用語集!

エジプトの内政不安懸念がリスク回避行動に・・・浅野のつぶやき

2011-01-31 20:41:47 |    -ポンドドル
こんばんは、ForexTVジャパンの浅野です。

先週はほとんどマーケットを見ている余裕が無い状態でしたが、テレビなどでも今回のエジプト内政不安に関するニュースは、比較的早い段階から周知の事実として、金融取引をしていない皆さんも、ある程度の内容は掴むことができたのではないでしょか。

もちろん、この事実がどの通貨に対して、どんな影響を及ぼすかということに関しては、週末をはさんでいろいろな理由付けがなされた模様で、落ち着きどころとしては、株安・債券高となった米国市場の終わり方から、リスク回避行動が先行したとするのが、順当だったようです。

個人的にもあまり異論は無いのですが、現在のように不安定要因が世界の何処に露呈するかどうか、なかなか見えにくい中で、リスク回避のドル買いというテーマは、非常に色あせた感覚があります。先進国通貨に限って考えると、何か不安な要因が世界のどこかで発生した場合、当事国では無い限り、海外へ投資した資金であればなおさら、自国通貨に戻す流れが自然に思えます。

チャートはどれを見ても本格的なトレンドには至っておらず、早くても2月中頃を過ぎなければどちらとも言えない状況に見えますが、ポンドやユーロの対ドル通貨は、押し目買いで良さそうな気がして、仕方がありません。ユーロではPIGSのソブリン問題で、相変わらずネガティブな材料しか出てこない中、エジプトの内政不安は、地政学リスクを考えても、ユーロには不利でしょう。しかし、相場は数日分の上げ幅を帳消しにした程度で、週足で見れば、上下両方向に失敗した格好になっている程度です。

中国のお正月前の調整の動きには要注意だとは思いますが、ポンドは1.57台、ユーロは1.34台での押し目買いを我慢強く模索したいイメージは今でも健在です。

ForexTVジャパン
浅野 敏郎