とりわけ売買自由な金融商品を取引するときに用いられることが多いが、運用残額をポジション(持ち高)という。 取引対象の残高が買いで残っている(運用している)状況を買い持ち(ロング・ポジション)、売って運用している状況を売り持ち(ショート・ポジション)、運用残高が全く無い場合をスクエア・ポジションという。
株式市場では信用取引で売り持ちの状況を作ることは可能だが、基本的には買い持ちが通常のスタンスなのでこうした表現は馴染みが薄い感があるが、強いて言えば買い越し、売り越しなどが近い表現だ。
考え方のツボ
取引する際は何を取引しているのか意識する必要があり、この「何を」に対して買い持ちか、売り持ちかということとなる。 理解しづらい点ではあるが、外国為替取引では常に2通貨の交換比率が取引レートとなり、常に表示が1単位となる方の通貨が取引の対象となっていることを意識しよう。
通貨ペア表示で最初に表示されている方(通常は左側表記)が常に1単位としての取引通貨となり、右側に表記される通貨が変動してレートとなる。
(例) ドル/円 USD/JPY
左側表示は米ドル(USD)、右側表示は日本円(JPY) したがって対象となる取引通貨は米ドルとなり、米ドルを買って持っている場合はロング、売って持っている場合はショートである。このペアでは損益が日本円で決まってゆくが、あくまで取引をした通貨は米ドルであることを認識したい。損益がスイスフランならドル/スイス(USD/CHF)のように右側がスイスフラン、損益がカナダドルならドル/カナダ(USD/CAD)のように右側が米ドル、という訳だ。
人手が足りないときに「ショートハンド」などというが、ドルを売って持っているということは、将来的にドルを買い戻さなければ元に戻れない状況であるため、ドルが足りない状況→「ショート」と考えてはいかがだろうか。
【外為大学 外国為替相場用語 は行ら行さ行ま行-P L S】あと