山と道・野の花のこと

揺れずに咲く花がどこにあるだろうか
この世のどんなに美しい花も揺れながら咲くのだ
<ト・ジョンファン>

屋根のない丸い部屋@西吾妻山 日本百名山№25

2013-08-07 | 25吾妻山(夏・秋)+一切経山
裏磐梯の
グランデコスキーリゾートのある
西大巓(にしだいてん)1982mから
西吾妻山2035mまで
標高差53mなんですが
ひたすら下ります。
帰りが大変だなと思いながら。
下る登山道は赤茶色で
富士山の登山道に似た色でした。
小さな花を撮りながら
20分くらい下りたところで
水が集まる鞍の一番低いところに
モウセンゴケ

下ったらそれ以上に上ります。
石ころの道や

階段

木道になると湿原が現れます。

残念ながら
花はほとんど咲いていません。
西大巓から40分で
西吾妻小屋のある
変形の十字路につきました。

まっすぐは天狗の岩
左が西吾妻小屋
右が西吾妻山山頂です。
山頂方面に向かうため
右に曲がると
また見慣れた林に入ります。

道は細く
すれ違いは譲り合う必要があります。
変形の十字路から10分ほどで
西吾妻山の山頂に到着しました。
小雨も降りましたが
何とか
レインウェアを着ないで済みました。
西吾妻山の山頂は
直径10メートルもない円形の空き地で

周りは低いオオシラビソで囲まれ
展望はありません。

屋根のない丸い部屋のようです。
GPSの若者チームと
西大巓に戻ってきた単独登山者
母親と小学生の男の子の親子で
なんとなく
円陣を作るように立ち
登頂の余韻に浸りました。
展望はないですね
ただ一番高いところなだけですね
おかあさん
ここってサンチョウメ?
違います
サンチョウです。
みんなで大笑い

少しずつ人が集まってくるので
皆さんにお別れとお礼を言い
変形十字路まで戻り
箱庭を見ながらお昼にしました。
深田久弥さんの
日本百名山より
その最高峰へ登ったのは4月上旬であった。
<中略>
西吾妻山の頂上もつかみどころのない広い原で
丈の低いオオシラビソが雪面にぞくぞくと頭を出している
風景は友の形容を借りれば「大海の波のあいだにイルカの群が
跳ね廻っている」ようなおもむきであった。
最終回
小さな花に
つづく