○ヴェルディ 椿姫 レヴァイン/メトロポリタン歌劇場管弦楽団他 1982年(映画)
フランコ・ゼッフィレッリ監督によるヴェルディのオペラの映画化です。
この映画では、なんといってもアルフレード役のドミンゴが素晴らしいです。張りのある声に加え、まさにこの役にぴったりと言ってもよい若々しくりりしい容姿、惚れぼれします。ヴィオレッタ役のストラータスは映画制作時、43歳(又は44歳)、とても美しい容姿で、表情豊かな演技と、美しく澄んだ声が魅力的です。
1幕では、当たり前ではありますが、「乾杯の歌」が素晴らしい歌唱で、見どころ、聴きどころです。
2幕では、第2場の舞踏会の場面が楽しいです。特にマドリードの闘牛士たちによる踊りなど見ごたえがあります。でもそれからは悲劇が始まっていきます。最後には、アルフレードがヴィオレッタを侮辱し、パトロンの男爵から決闘を申し込まれてしまいます。手袋を投げつけられて。
それにしても3幕は悲しすぎます。思わず涙が出てしまいそうです。
レヴァインは活き活きと推進力のある演奏で全体を引き締めています。