○モーツァルト フィガロの結婚 フリッチャイ/ケルン放送交響楽団他 1951年5月16~20日(放送)
フリッチャイは、1950年代前半、ケルン放送交響楽団を準常任といえるほど頻繁に指揮しています。この演奏は、放送用に録音されたもの。オペラ全曲としては他にトロバトーレが録音されています。
なんといっても歌手陣が豪華。クンツのフィガロ、ギューデンのスザンナ、シェヒターの伯爵、グリュンマーの伯爵夫人と往年の名歌手がズラリ。実際、張りのある素晴らしい歌唱です。
そんな中、ケルビーノを歌うスレムが、かわいらしくあこがれに満ちた歌唱で魅力的です。
フリッチャイの指揮は、若々しさを感じますが、録音のせいか少しおとなしいので、もう少し主張してもよいと思います。